人狼議事


17 吸血鬼の城

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奏者 セシル! 今日がお前の命日だ!


お兄様……
気が晴れぬなら……


白く美しい薔薇でも愛でて
お心をお慰めになっては如何でしょう。


[感情の読めぬ聲が城主へと囁かれる]


 白薔薇を?


[黒薔薇へ手を伸ばす城主へ
かかる声音
廊下へ出て行った彼はこの場に居らず]


 追うのは、億劫だが。


[折角の提案ならば。
向かうべきかと気乗りのしない聲を洩らす]


億劫と仰られるなら無理にとは申しません。
お兄様のお心のままに……


[兄が黒薔薇と戯れるならそれ以上何も言わず。
気乗りせぬ彼の聲に静かに頭を垂れる]


 あれが気になるなら
 ……お前が後を追えば良いだろう?


[聲は幾らかからかう風を持って響く]




 ――……死ねたのに、


[呟きはけれど、耳の良い者には響いた]


私が………?


[からかうような声音に僅かに首を傾げる]


――…私が行って良いのかしら。


[ぽつと呟く聲は感情を殺したように、薄い]


――……っ


[白薔薇の呟きに女の表情が強張る。
嗚呼、彼も私を置いていくのだろうか。
そんなことを思い翡翠は伏せられた]





[死にたかったのか。



         彼のつぶやきには少し、驚いている。



 だけど、自分も同じようなことを考えている。]


 私のローズ
 お前の思うままに、生きるが良い。


[行って良いのかどうか。
その聲を後押しするように、囁きを向ける]


 何度も口にするほどあれが気になるのだろう?
 お前のしたい事をすれば良い。

 それだけの力がお前にはあるのだから。


[従者の呟きは聞こえていても、城主の其の囁きはまだ
ひとの身である彼には届かぬもの]


お兄様……


[城主の聲に伏せた亜麻色の睫毛が震える]


気になるから留めたいと思うのかしら。
嗚呼、私はあのひとを留めておきたいの。


[望むことを口にする。
けれど女にはそれが良いのか悪いのか
そんなことさえ分からない。]


この力はお兄様に与えられたもの。
この力はお兄様の為だけにふるわれるもの。


[自らに言い聞かせるように小さく繰り返す]


 どうした、私のローズ 


[傍に居ながら、聲を使うのは
彼女の内なる聲を聞かせたくないと
可笑しな心持ちから。
どの道同族には聞こえていると言うのに]


 気に留まれば、喰らいたいと思う事もある
 留めて置きたいと思う事もある

 そう、お前が其の力を得て、此処に居るように。


如何もしないわ、お兄様。


[返事をするまで暫しの間があった。
それは自らに暗示を掛けるための時間]


――…私はお兄様に望まれたから
今、此処に居るのね。


[今はその事実だけで良い。
それ以前の事を兄に問うことはしなかった。]


 そう、私がお前を望んだから
 お前は永遠に美しいまま、私の傍で咲く事が出来る。


[間をおいた返事に、柔かに笑みを混ぜる。
其れは、崩れていた調子が戻った様子を伝えた]


それなら良いの。
私は――…お兄様を少しでもお慰めできる華でありたい。


[親鳥を慕う雛のように女は兄を心酔する。
兄の笑みを認めれば安堵したようにふ、と微笑を過らせた]


 嗚呼



[浮かべた微笑を振り返り、城主は吐息を洩らす]


 お前が何時も満ち足りて
 美しく咲いている事が
 私を慰めてくれるのだ。

 其の微笑みを曇らせる事のないように
 お前はお前が望むままに、生きると良い。


[これは女が失った過去の記憶の欠片。


女は良家の娘として人として生を受けた。
元来身体が弱く外に出る事も稀だった。
唯一知る外の世界は白薔薇の咲く庭園。
遊びに来てくれた二人の兄妹だけが心の慰め。

医師から二十歳まで生きられぬと宣告されていた。
長く生きられぬと知りながらそれを嘆くことはなかった。
もう少しだけ丈夫であれば、と思ったことはあるけれど
限りある生をひたむきに生きていた。

残る時間があと二年に迫った時――
この城の城主と出会う。
出会いは白薔薇咲く庭園だった。


――美しくも哀しげなひとだと女は思った。]


[無知な女は彼を魔性だと気付かない。
気づいた頃にはすでに手遅れ。
城主は女の命が短い事を知り憐れに思ったのか
時を止める術がある事を明かす。

このままで良いのだと、女は抗った。
神から与えられた命をまっとう出来るだけで良い。
家族や親しいあの兄妹と離れるのは辛いと
――そう、一度は拒絶したのだ。


けれど次に目覚めた時には
抗った記憶も人だった記憶も失っていた。


否、本当は何か大事なものをなくしたのだと
それだけはわかっていたのだけれど

此方を見詰める城主の眸が何処か寂しそうに感じられて
その日から、城主の傍にあることが自分の存在する理由となった]


――…私の望みはお兄様と共にあること。


お兄様がそう仰って下さるなら
私は限りある生を――…


[言い掛けた自身の言葉に、瞬く。
何を言おうとしていたのだろう。
緩く首を振りその言葉を打ち消した。

続けるべき言葉が見つからず女の聲がぴたりと止んだ]


[記者を連れ歩きながら
知人に先立たれ独り生き延びてきた過去を振り返る。
若いうち、未だ人と己の区別がつかなかった頃

幾度求めた手を振り解かれたか
幾度理由も無く虐げられたか
あまりに遠い昔の話は、霞がかってしまって

鮮明なのは、此処数年の出来事]


[未だ、城で宴を催す前の事だった。
食事の度に夜の街を彷徨い
月明かりの下、白薔薇の庭園でひとりの娘を見つける。
儚い夢のような娘だと感じた。

其の理由は直ぐに知れる。
警戒心も無い様子で、語りかける声
ならばと、正体を明かし
其の身に永遠をくれてやろうと誘いかけた。

美しい華が、枯れる前に散るのが惜しいと思う。
珍しいことだと自嘲した]


[喜ぶかと思った娘は、首を縦には振らなかった。
思い通りにならぬ歯痒さ。
彼女もまた私のものにはならぬと言う
拒絶した彼女に
気付けば牙を立てていた。

血を分け与える行為は、微妙な匙加減が必要なもの。
女の血を吸い尽くす手前で止め
命の散りかけた其の身を次は己の血で満たす。
人ならざるものへと変わっていく
其の身で受け止めきれぬほどの快楽が
彼女の記憶を何処かへ飛ばしてしまったのか]


[意識を飛ばした娘を連れて、城へと戻り
熱が出たのか毒を中和すれば良いのかと、
下僕に薬を買いに走らせる。
今思えば愚かなことだ]


 ……私のローズ。
 永遠を生きるもの。
 共に――…


[翡翠の瞳を再び見る事が出来た其の時から
刷り込みのように、幾度も繰り返す言葉。
ぴたりと止まった彼女の聲
城主は甘く優しく囁き続ける。
錯覚も永遠に続けば、其れが真実となるだろうから*]


――…うそつき。


[死を望んでいた白薔薇に対する聲は
震えの混じる情けないもの]



 ――……聲が、

     聲が、震えておいでですよ、お嬢様――

[半覚醒のなかで囁きに応じる聲。
常の柔らかな響き、
けれど、どこか硬質な――]


[――新たな聲が聞こえた。
自らが招いた事だというのにそれが怖ろしく哀しい]


――……、


[逡巡するような間が生じた]


貴方の気のせいよ。


[沈む聲がそう答えた]


 ああ……

[目覚めの吐息がひとつ]

 ――気のせい……
    左様でございますか、ならば結構、


              ――お可愛らしいことですね?

[囁くそれは、砂糖菓子のような甘い聲]


[城主の甘く優しい囁きが鼓膜を震わす。
幾度となく繰り返された言葉がじわと染みて]


やはりお兄様にお任せすれば良かった。


[求めた白薔薇の変貌に女の心は追いつかない]


お兄様――…
私はまた、間違えてしまったのでしょうか。


[甘い白薔薇の聲に心が震える]


可愛くなんて、ない……
偽りは、…やめて……


[これは違う。
違うのだと自らに言い聞かせながらも
途惑いは隠せず上擦る音色]


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