人狼議事


111 【恋愛RP村】大学生の非日常

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ピッパ! 今日がお前の命日だ!


 今日も童話の中から、
 愛のお話を抜粋しましょう。

[厚い本をぱらぱらと捲る。]

 今日はこれにしましょう。
 54ページ、「ラプンツェル」。


 あるところに、赤子の頃から魔女に育てられた
 ラプンツェル、という少女がいました。
 ラプンツェルは幼い頃からずっと、
 階段も扉もない塔で育てられ、そして美しい女性へと成長しました。

 「ラプンツェル、ラプンツェル、お前の髪をたらしておくれ」

 魔女がそう呼びかけると、
 ラプンツェルは黄金を編んだような
 美しい長い髪を塔の下へと垂らします。
 魔女はいつもその髪を伝って、塔へ登るのでした。


 ある日、塔の前を一人の王子が通りかかり、その様子を見ていました。
 魔女がいない時を見計らい、王子は言いました。

 「ラプンツェル、ラプンツェル、お前の髪をたらしておくれ」

 ラプンツェルは登ってきたのが魔女ではなく見知らぬ男性だったので
 驚いて小さく声を上げました。
 王子はラプンツェルの美しさに惹かれ、すぐに恋に落ちました。
 「怖がらないでおくれ。お願いです、僕と結婚して下さい」
 優しい声色で囁く王子が、ラプンツェルもすぐに好きになりました。

 そうして王子は毎晩のように、ラプンツェルの髪を伝い塔へ登って
 二人は逢瀬を繰り返すようになります。

 しかし、それに気づいた魔女は怒ってラプンツェルの長い髪を切ると
 遠い遠い荒れ野の捨て去ってしまいました。


 夜。王子がいつものようにラプンツェルに会いに来ると、
 魔女は切ったラプンツェルの髪を垂らして、
 何も知らずに登ってきた王子に言ったのです。
 「残念だったね。あの娘ならばもういないよ。
  遠い荒れ野に捨ててしまったから、もう死んでいるかもしれないね」
 魔女は高笑いをしながら、ラプンツェルに近づいた王子を
 塔から突き落としました。
 そして、地面にあった荊棘が目に刺さり、王子の目は見えなくなってしまったのです。

 「目も見えず、ラプンツェルもいない。いっそ、死んでしまおうか」
 王子は悲嘆に暮れましたが、やがて考えを変えました。
 「いいや、ラプンツェルは死んだとは限らないんだ。探しに行こう!」


 それから王子はラプンツェルを探して、何年も何年も彷徨い続けました。
 そしてある日、荒れ野にやってくると、とても懐かしい声が聞こえて来ました。
 「あの声はラプンツェルだ。ラプンツェル!」
 とうとう王子はラプンツェルを見つけたのです。
 「ああ、王子さま!」
 ラプンツェルと王子はしっかりと抱きあい、互い、褪せぬ愛に気づきました。
 そしてラプンツェルの涙が王子の目に降り掛かると、
 不思議なことに王子の目は、元通り見えるようになったのです。
 王子はラプンツェルを自分ん国へ連れて帰り、
 大勢の人々に祝福されながら婚礼を行い、その後末永く幸せに暮らしたということです。


 王道の愛のお話でしたね。
 王子様は目が見えなくなっても、
 ラプンツェルが遠く遠くへ行ってしまっても
 その愛を貫いた結果、何年もかけて彼女を探し
 ついに見つけて幸せになった。

 あなたには、ここまでして
 愛する人を求める気持ちがありますか? 
 童話というのは時に残酷であり、
 時にファンタジーでもある故に
 リアルに考えればそれはとても難しいことのように思えます。

 さて、お話はあしたへと、続きます*


[夢を見ていた。
真っ白な雲の中をたゆたう夢。
とても気持ち良かったはずなのに。
ふと、私は思ってしまう。

何故私は飛んでいるのだろう。

そう思った瞬間に、身体は雲の中から落ちて。
声にならない悲鳴を置き去りに、私は落ちていく。

どこまでも、どこまでも。
どこまでも、どこまでも。]



 やぁっ

[魘されて眼を覚ますと、そこには天井があり。
私は、ベットの上に横たわっていた。
おぼろげな視界に薬の瓶、メモ、あとは色々乗っかったプレート。
そっか、私は風邪をひいたんだ。]

 ママ、喉がかわ…―――

[声を出して、思い出す。
そうだ、私は一人なんだ。]


[冷えぴた君、貼ろうかな。
そう思って伸ばした手は、なんとも重たくて。
次第に面倒になり、諦めた。
喉が渇いたと、掴もうとしたスポーツドリンク。
腕に力が入らずに、掴めなかったから諦めた。
読もうと思ったメモを手に取るけれど。
世界が揺れて、気分が悪くなって諦めた。]

 …――――

[私は何もできはしない。
その事が、無性に悲しくて。
一人きりのこの部屋が、無性に寂しかった。]


[携帯を開いて、電話をかけようとしてみるけれど。
頭が回らなくて、誰に電話をすればいいのかわからなかった。]

 …――――

[風邪なんて引いたの、何年ぶりだろう。
風邪って、こんなに苦しいものだったっけ。
ああ、そうか、実家を出て風邪をひいたのが初めてだから。
一人きりの風邪を、知らなかったんだ。
毛布を丸めて、抱きしめてみても。
この寂しさは、きっと埋まらない。
ぬいぐるみ、買ってきておけばよかった。]


[自分の膝を抱いて、小さく丸まった。
寂しい、悲しい、苦しい。
こういう気持ちを、風邪は増幅させていく。]

 やだ、な…――――

[もっと強い人間のはずだったのに。
自分はもっと、明るい人間だと思っていたのに。
身体中を駆け巡る、この黒い何かはなんだろう。
胸の奥を擽っている、この黒い何かはなんだろう。]

 かっこわるい

[眠ろう、眠ってしまえばきっと大丈夫。
夢の中でなら、私はきっと強くあれる気がする。]


[場所が離れてしまった今。プリシラ先輩が夢を見て、一人寂しがっているなんて知らないまま。]


[誰かがいると、これほどに落ち着くものなのか。
一人でいると、あれほど恐ろしかった空間が。
誰かがいると、これほどに温かいものなのか。]

 れべっか、来ないな

[小さなゾーイに世話をさせるのは申し訳ない。
レベッカに世話を頼むのも、申し訳ないけれど。
でも、彼女の方が幾分か、頼みやすくはあるのだ。]


えっと。
何か欲しいものがあったら、言ってくださいね。
後で持ってきます。

[ゾーイさんはお休みしているみたいだし。部屋を出る時に振り返って**]



 欲しい物?
 レベッカが傍にいてくれたら、いいや

[ぼやけた頭でそう答えた。]

 寂しいから、早く帰って来てね

[いつもなら、きっと言わない言葉だけど。]


早く、風邪を治してくださいね。
そんな弱音を吐くなんて、プリシラ先輩らしくないですよっ。

大学の授業が終わって、寮に戻ったら。
また顔を出しますからっ。

今はお休みするのがプリシラ先輩のお仕事です。

[普段、聞かない弱音に心配そうなそぶりをみせたけど、あまり心配そうな表情をみせるのもと思ったので、冗談めかして。]


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