54 CERが降り続く戦場
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―《終焉》と《創造》の竜の傍らで―
……………。
[世界に憎悪と嘆きの雨《カオテイック イビル レイン》が降り注ぐ。 意識も失い、竜の牙に砕かれもせず外れもしない自分には 為すすべがない―……それは《HERO》の苦痛]
…………。
[ぽうっ 《HERO》の身体全体が淡い蒼に光る。
しゅる しゅる しゅる しゅる しゅる しゅる しゅる しゅる しゅる
《HERO》の身体を絹のように光る糸が包み込む。 まるで繭のように、竜の傍らに白く光る塊ができる。]
(18) 2011/06/11(Sat) 20時半頃
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―繭の中の《悪夢》―
『それでもヒトは救う価値があると信じてるの?』
―……当然だ。それは《罪》ではない。ヒトの《責任》だ。
『悪を倒すのと無実の人を救うため悪を見逃すの?』
―……悪を倒すとは殺すことと同義ではない。
否。矛盾ではないのか。それはヒト中心の考え方ではないのか。 それは単にヒトのための《正義》であって、 ―本当の《正義》ではないのではないか?
やめろ……やめてくれッ!!!
[繭が白くなったり黒くなったり。 《終焉》と《創造》の竜の傍らで繭は苦悩の色に染まる。]
(50) 2011/06/11(Sat) 21時半頃
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『そもそも貴様の信じる《正義》とは何だ?』 『貴様自身の自己満足か?それともクリストの説いた理想か?』 『貴様自身の理想なら、それは本当に《正義》なのか?』 『クリストの理想なら、それは力あるものを権力の座から 引き摺り下ろしたいだけの弱者の詭弁じゃないか?』 『貴様の纏っているそのスーツは何だ?』 『ヒトの《夢》?それは大勢の犠牲の上に立つ《夢》じゃないか。』 『《責任》?それは自分たちの《罪》を正当化する詭弁じゃないか。』 『結局ヒトなんてそんなものさ―……滅びてしまえばいい。』
(59) 2011/06/11(Sat) 22時頃
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[繭の中には憎悪の言葉が反響する。 HEROの信じたものをへし折らんとする憎しみが、 嘆きが、HEROの《心》へと突き刺さる。]
違う!違う!!私は……私はそんなんじゃないッ!! 私は―……私はッ!!
[違う違うを繰り返すだけ。何の反論にもなっていない。 繭の《苦悩》―……それは光の色にも闇の色にも染まらない。 世界を《嘆き》と《憎悪》が襲っていると言うのに、 肝心の《HERO》はここで、ここで思い悩むだけなのか。]
(66) 2011/06/11(Sat) 22時頃
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[触れられた繭は《苦悩》の色を浮かべている。]
(79) 2011/06/11(Sat) 22時頃
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―……ありがとう。そう、私は「みんな」の《HERO》なんだ。
[その声は彼女に届いただろうか。 淡い蒼が煌いて―……繭が剥がれる。 そして、風に乗ってどこかへ飛ばされていった。 ―……その手に「光」を抱いて。]
(95) 2011/06/11(Sat) 22時半頃
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―綺羅虹の民の里/民家の前―
………ドサッ!!!!!
[空中より、風に乗って「繭」が落ちた。]
(106) 2011/06/11(Sat) 22時半頃
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[そして、竜の傍らで呟いた言葉。 それはあの声の主には届いただろうか。]
―……待ってろ。すぐに戻ってくる。 「みんな」を助けに。―……もちろん「キミ」のことも。
[そして、繭は綺羅虹の民の里へと舞い降りた。]
(112) 2011/06/11(Sat) 22時半頃
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[落ちてきた繭は白銀に輝いている。]
(123) 2011/06/11(Sat) 23時頃
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―……バリッ バリッ
[繭に亀裂が入る。そして、人影が立ちあがった。 白銀のヘルメットは鷲をモデルにしつつも、 よりヒトに近づいており、頭部は焔のように紅く逆立っている。 両腕、下半身のタイツは銀河の蒼に染まっており、 右手は「栄光」を微かに思わせる気配を携えている。 マントは金色に棚引き、胸には突き出した拳のマーク]
(127) 2011/06/11(Sat) 23時頃
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STAR-EAGLE TYPE=∵Dream Fighter∵……参上!!
[もうその堂々とした佇まいからは迷いなど感じられなくて。]
(128) 2011/06/11(Sat) 23時頃
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アルフレッドは、白銀の繭の光と漏れだした煙の中、堂々と立っている。
2011/06/11(Sat) 23時頃
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承知のことだと思うが、世界が危ない。
[あったことをその場にいた皆に話した。 《獣》との戦い、現れた船が骸骨の竜に変身したこと、 そして―これは修道女の疑問>>133への答えにもなるが ―「女の子」の声が自分を成長させたこと。]
私は《HERO》だ。だが、この集まった《キセキ》もまた ―……ひとりひとりが《HERO》だと思う。 力を貸してくれ!!私は「みんな」のために戦いたい。 もちろん、その「女の子」も含めてみんなを……。
[そう言って、みんなに頭を下げた。 学園で熱い戦いを繰り広げた女性の姿も認めた。 だが、不思議と邪悪な感じはしなくて。]
(139) 2011/06/11(Sat) 23時半頃
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キミは―ユーコくんだったか。
[大統領―正体で会ったことがあるので名前を覚えていた。 当然何故名前を知っているのかと突っ込まれそうだが、 ツッコミが来る前に、畳みかけるように話す。]
心当たりがあるのかね?その―……「女の子」に。 「彼女」もまた戦っているのだ。 恐らくは自分に課せられた「運命」と。 だから、私はここで再び皆と見えることができたのだと思う。
―……行かなければならない。「彼女」を「助け」に。
[HEROの声にもどこか鎮痛さが混じっている。 はっきりと、「倒しに」ではなく「助けに」と言った。]
(162) 2011/06/11(Sat) 23時半頃
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アルフレッドは、アリスの手を取って、無言で握手をした。力強く。
2011/06/11(Sat) 23時半頃
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[そして、以前学園で戦った女性と見えた。 自分たちを「虫けら」と呼んだあの女性。 しかし―……HEROは。]
キミも協力してくれるね?
[もはやそれ以上の言葉は必要なかった。 ただ、その一言とともに握手を求める。だけ・]
(168) 2011/06/11(Sat) 23時半頃
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私は「みんな」のHEROだ。
[女性の疑問にはそう答える。 メットに隠された―ゴーグル状になっている ―左の瞳が黄金の色に輝く。]
現に助けを求めている「女の子」を助けられなくて、 助けの声も挙げられぬほど苦しんでいる「みんな」を助けられるとは ―……それはHEROだとは思わない。
[握手の手を差し出したまま毅然と答えた。]
(174) 2011/06/11(Sat) 23時半頃
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アルフレッドは、ドナルドを堂々と見つめている。
2011/06/12(Sun) 00時頃
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………!?
[フィリッパを中心に広がる転移の魔法。 そこに巻き込まれ―……あの隻眼の軍人が見えた。]
ぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!
[黄金のマントを翻し、転移空間に抗って飛ぶ。 そして、元の場所へと戻ってきた。]
(195) 2011/06/12(Sun) 00時半頃
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ああ、何とか大丈夫だ。 だが、ふたりがどこかへ飛ばされてしまったようだ。
[ダアン!!と壁を叩く壊れない程度に。]
一刻を争うと言うのに!!
(203) 2011/06/12(Sun) 00時半頃
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あの骸骨の竜に出会ったのは確かレニェという村だった。 今はもう村など影も形もなくなってしまったが。
[《獣》との戦いを思い出しながら。 上空から見た景色―……必死に思い出している。]
私もあまりこちらのことは詳しくわからない。 だが、あの村の南の方―……砂丘になっていて、 そちらに街道が続いていなかっただろうか?
[空から見た光景。自分の記憶ではそうなっていた。]
あの街道を真っ直ぐ行けば、恐らくオアシスを中心に 街になっていたと思うが―……ちらりと見た地図の記憶だと、 マハールとか言う名前の街だったろうか。
(218) 2011/06/12(Sun) 00時半頃
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あそこから向かうとしたら、そこではないかな。
[思案するように言った。]
(220) 2011/06/12(Sun) 00時半頃
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彼ともレニェの村で会ったな。 アキラくんを殺した修道服の男と一緒にいた。 何でも―……どちらかが死ぬともう一方も死ぬ、と。
[村で告げられた事実を示した。]
(236) 2011/06/12(Sun) 01時頃
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ああ、私が星流少年を「聖地」に向けて レールガンで撃ちこんだときもいた彼だ。
[星流少年もアキラ少年も、思えば自分といたのにも 関わらずその命を救うことのできなかったふたりだ。]
あそこはミラーンと言ったか。 彼とアキラくん、私の3人でいたんだが、 彼が「アキラくんしか連れて行けない場所がある」と…。
[告げる声は無念の色彩。]
(242) 2011/06/12(Sun) 01時頃
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アルフレッドは、ドナルドに話の続きを促した。
2011/06/12(Sun) 01時頃
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[空は夜に染まっていた。まるで永遠のような夜に。 「不吉だな…」と思わず零した。]
砂丘の真ん中にオアシスがあるからわかりやすい場所のはずだ。
[巨鳥の頭に腕組みしながら直立不動。 微妙にびりびりくるものを感じるもさして影響はないようだ。]
修道服の男とは見えたが―……結局戦いには至らなかった。 闇色の剣を出していた記憶がある。 しかし、軍人の方は……
[記憶を頼りに情報を出す。]
「《秩序》に襲いかかる焔」……認識が正しいかはわからない。 しかし、そんな感じの力を使っていた。
(257) 2011/06/12(Sun) 01時半頃
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アルフレッドは、ツェツィーリヤに話の続きを促した。
2011/06/12(Sun) 01時半頃
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……心配かね?
[鳥の頭部に立ちながら、ふたりに告げる。 この位置が思いっきり視界を邪魔しているなんて思いもよらず。]
彼女は私の手を取った。必ず「あの子」を助けるために、 我々の前に再び現れるさ。何と言っても
[それは拳を交わした彼の実感として]
彼女は「強い」からね。
(266) 2011/06/12(Sun) 01時半頃
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む、すまんすまん。
[そう言いつつ、しかし退ける動作が非常にもたもた していたので、着陸の際非常に揺れてしまった。]
ここがマハールの街か。
[オアシスを囲むようにできた街「マハール」。 非常に簡素な日干しレンガの建物が立ち並んでいる。 一行は街にほど近い砂地に着陸しただろうか。]
(280) 2011/06/12(Sun) 02時頃
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待ってろよ―……必ずキミを助けてみせる!!
[町並みを見据え、HEROは拳を握る**]
(288) 2011/06/12(Sun) 02時半頃
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―氷漬けのオアシス「マハール」―
アレは私に任せろ!!
[周囲にそう告げると、黄金のマントをはためかせて飛び上がった。 『貴様は偽善者だ』『貴様は傲慢だ』 ―……C.E.R.がHEROに告げる。 戦いたくない相手とは―……おぼろげにそれが見える。]
竜巻であれば―……あそこを狙えば!!
[HEROは必死に探している。]
(389) 2011/06/12(Sun) 23時頃
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ソーマ!!ユーコ!!キミたちの力を私にぶつけられるか!?
[見つけた―上空より、HEROの探していたものが見つかった。 そこに突入するためには、彼らの力が必要だ。]
あの竜巻なら、私に考えがある!! ソーマ、ユーコ、ツェツィー!! あの雷電を何とか頼めないか!?
(393) 2011/06/12(Sun) 23時頃
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「あそこ」にさえ入ることができれば、 竜巻もあの雷電も一気にかたが付くと言うのに。
[目標点―それは上昇気流が発生していて、 HEROの侵入を拒んでいる。最大にして唯一のネック。 ―……「その場所」に如何にして侵入するか。]
(398) 2011/06/12(Sun) 23時頃
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アルフレッドは、TWIN-GUNを一本の長い棒に変形させて上空で様子を窺っている。
2011/06/12(Sun) 23時頃
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『みんな』!!私に力を!!!
[そう言って、動き出す。竜巻は輪環状に出現している。 目標点はそのひとつの竜巻の「中心部」。]
うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!
[手に長い、ひどく長い棒を携えて急降下!]
(401) 2011/06/12(Sun) 23時頃
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ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
[紫電がHEROの持つ棒に集まってくる。 電撃が彼の身体を駆け廻る。気が遠くなりそうだ。 耐えつつ、上昇気流に逆らって中心を降下すると、 そこに見えたのは―……]
やはり、私の相手は―……「キミ」か。
[STAR-EAGLE TYPE=∵Atlantis∵のいでたちをした悪魔。 彼が戦いたくない相手―それはヒトのHEROでしかなかった己自身。]
(407) 2011/06/12(Sun) 23時半頃
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