159 せかいのおわるひに。
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いいえ、僕は……すみません
デメテルは知ってる?
[帰り道、肉まんについて聞かれれば緩く首を横に振って妹に問い掛けた
知っていたらそれを口実に一緒に行ったり出来たかな、ほらまた僕はずるいことを考えている]
えっ……
[反射的に手に触れた温かいものを受け取ったけれど、これはこの人の食べかけではないだろうか
遅く気付けば固まってしまう、フランクが渡す前に思ったのとは逆の理由だとは本人のみぞ知ること]
い、い、いただきます
[勝手に一方的に意識しながら、今更返すわけにも行かずにいただくことにした
ちびちびと高級なお菓子でもいただいているように時間を掛けて食べる。どうしよう、今日はこんなにいいことばかり起きて逆に怖く思えてくるぐらいだ]
……明日は吹雪かなー
[小さな小さな独り言をぽつり呟いた]
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…………。
[先生の言葉には、それでもやっぱり納得できない。 先生の奥さんが亡くなったのは病気で、それは確かに誰のせいでもないけど、お兄ちゃんは違う。 ひき逃げされた人が死んでしまったら、やっぱりそれはひき逃げした人のせいだと思うし。 ……だけど、私はそんなことは言わなかった]
……ありがとう、ございます。
[先生も、キャサリンも、こんな私のために一生懸命になってくれる。 客観的に見たって、どう考えても私が悪いのは間違いないと思うのに。それでも、一生懸命私を励ましてくれる。 私の罪は消えない。だけど、私のために一生懸命になってくれる人がいるとわかっただけで、私が生まれてきたことに、意味はあったような気がした]
(77) 2014/01/24(Fri) 00時頃
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[トレイルの1つ1つの行動を見ているとまさに飽きないの
一言に尽きる。
それがどんな感情から来ているかなんて、思い付かないのが
売れない作家の根本か。
リアリティが無い、ただの夢想家。
そう評された事を思い出す。
もっと人間は醜くて、汚い生き物で。
それから目を逸らしても薄っぺらい物語にしかならない。
それ位理解している。
人間は汚い生き物と知っているからこそ、架空の世界では
美しい生き物として描きたい。
夢と共にバイトに励む若者に、光無くとも、優しく微笑む
若者もいる。
そんな兄を見守る妹もいる。
それを知って欲しいと思うのもまた。
醜い自分のエゴか]
[その後も○よぷよ効果か客足が途切れず、店員全員が疲労困憊したあたりで、漸く閉店時刻となった]
お疲れ様ー。
お疲れ様でしたー。
おつかれ!
[顔を合わせた相手それぞれに声をかけていきながら、更衣室に向かった。中では制服であるところのチャイナドレスを脱ぎ、極めて普通なジーンズに、ハイネックTシャツ、トッパーカーディガンを羽織り]
すごい混雑でしたね。明日も混むのかなぁ。蓬は大目に発注しておきましたけど……。
[他の店員に「青色1号は?」と言われて複雑そうにため息をつき]
青色1号って、一応書いてるけどね……。色が色だし、あんまり人気無いみたいだね。放っといていいんじゃないかな。
[とだけ言うと、勤務を終えて帰途についた]
肉まんはそんなお上品に食べるもんじゃねえよ。
[兄らしく妹のチョコを買ってやったトレイルを見れば
奢りを断られても不機嫌になる事もない。
ただ肉まんを大事そうに食べる姿に、こう言うものも
あまり食べさせて貰えないのだろうかと勝手に
憂いてみたが]
吹雪なんてやめてくれよ。
俺寒いの苦手なんだからな。
[空を見上げて天気予報を思い出すが、そんな事を言っていただろうか。
トレイルがどんな気持ちで言ったのか。
やはり意識は浮かぶ雲に向ける鈍感ぶりのまま]
[スラウィング・アリヅカという薬物末期中毒者。
僅かな薬代欲しさに犯罪を犯し続け、逃亡生活を続ける男。愚図で短絡的だが、薬が効いている時は暴力的だったりする。逃亡中の彼が主人公の恋人に一目惚れをし、強姦する事から物語は始まり、序盤に主人公に追い詰められ、逃げようとして転落死する。]
あはは、これはまた…強烈ですね。
[悪役だが印象の強い役だ。彼がどういう思惑で自分を推薦したのかは判る気もするが、これは悪くない。決して悪くない。ただ、間違いなく言えることがある。]
これ、頂いても構いませんか?
ええ、まだ未完成なのは承知しています。
[これに関わった誰もが、今の自分の姿を見ていない。知っていない。
嘗ての自分の名残と、関係、因縁だけでこれが存在している。だからちょっと思ってしまう。]
(こんなもの――か。)
[歩いてきた道の先は。ゴールはまだ見えていない。けれども、たどり着ける先には、あるのだろうか。それとも――**]
そうだ。今度トレイルとデメテルちゃんの話書いてもいいか?
[自分で書きたいと思う綺麗な人間達。
側に何よりのモデルがいた、と手を叩いた]
勿論名前とか場所とかはちゃんと変えるけどな。
2人見てたら、書きたくなった。
[慎ましやかに生きる2人の兄妹。
許可を得た訳でもないのに、どんな物語を紡ごうかと
キーボードを叩きたいと手はうずうずと動いていた]
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