118 津 村
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りっちゃん、これ、お隣さんの文芸部に届けてくれるかな。 迷惑かけるけど、ごめんね
[そこまで言って、本当に力が尽きた。 見覚えのある闇が広がってくる。 電池が切れるときって、こんな感じなのかな]
[椅子の倒れる音。 クラスメイトのざわめく声。 *全部、遠く、遠くに*]
(38) 2013/04/12(Fri) 23時頃
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[また、くらいせかいにひとりぼっち]
(*10) 2013/04/12(Fri) 23時頃
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/* おお?北野さーん…!? 風邪陣営か…!
(-10) 2013/04/12(Fri) 23時頃
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[食べては止まりを繰り返していた名取の箸も動き始めた。 唐揚げと卵焼きが力をあわせフュージョンすれば千人力だ。 千彰の弁当の凝り様を見るに、彼のお袋さんはきっと料理上手なのだろう。 名取は幸福を噛み締めているような気分になりながら、千彰のよく回る口から忙しく飛び出す言葉のあれこれを聞く。]
あぁ。
[ウンコ、と言い掛けて近場に居た女子に叱られ口を噤んだ。]
(39) 2013/04/12(Fri) 23時半頃
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[ぼんやりしているのか、聞こえて思いついた単語を選ばず口に出していて、叱られてからはたとする。
これはよくない。居ずまいを正し、千彰の声に耳を傾ける。 集中力が落ちている。なぜか。 あんなに通るはずの千彰の声が、時折、口を見るようにしていないと、聞き難い。]
(*11) 2013/04/12(Fri) 23時半頃
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―3−B教室・午後― [ず、ずず… 鼻を鳴らしながら、体を引きずりながら向かったのは 3年の教室だった。名取妹は最悪兄経由で連絡取れるし、 先に用事を片づけなければならないのは富良野の方だ。 ひょこりと慣れない教室に顔を覗かせる、 昼休みだからというのもあるのだろうか、 3年の教室もぱらぱらと人が少ないようにも見える。]
あーっと…ブラスバンド部の…先輩、いますかね…?
[目が合った3年生に問うと指差す方向に富良野の姿がある。 >>16授業が終わった直後で寝起きだったかもしれない。 其処から呼びかけて、もし富良野が此方に近づいてくるのなら 手を前に突き出して制した。]
あ、すんません…風邪…引いてるんで…、
[うつると悪い、そう言おうとしてげぇほ、と咳と鼻が一緒に出た。 きたない。]
(40) 2013/04/12(Fri) 23時半頃
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[話はいつの間にか衣装についての事へ移り変わった。 着ろと言われれば何でも着るが、柔道着で良いのは楽そうだと、名取は考える。]
持ってるもんで済むのはいいな。 自前で済むなら費用もかからん。
[頭に人差し指を置いて角を生やした鬼の真似をしている千彰にこっくりと頷き、関町の方へ顔を向けた。]
割烹着も似合うんじゃないか。
[千彰の天使ルックについては想像しても、モテるかどうかは名取には分からなかったが、千彰の事だ、問題なく上手くやるのだ。 この辺りへの千彰への信頼は厚い。]
何か小道具が要りそうになったら言え。つくろう。
(41) 2013/04/12(Fri) 23時半頃
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/* よいちん!!!!!!!!!!!!!!!!!!! よいちん!!!!!!!
(-11) 2013/04/12(Fri) 23時半頃
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/* しまちゃんも倒れてるねえええ〜〜〜〜 これは彼女は今日欠席かな〜〜〜
(-12) 2013/04/12(Fri) 23時半頃
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/* よいちんずっとズルズルやってるから噛んだらどうなるかなと思ったらカワイイ
(-13) 2013/04/12(Fri) 23時半頃
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─ 朝 ─
[今朝は兄の目覚めが遅かった。 珍しいなと思いながら、プランターやら鉢植えやらに水をやる。 少しひんやりとした朝の空気が気持ち良かった。 けれどこの寒さの所為だろうか、風邪は目に見えて流行っていて、]
よいちん先輩大変そうだったなあ…。
[昨日ずるずると鼻を啜り上げていた先輩を思う。 花粉症と聞いてはいたけれど、あれは風邪だったりしないのか]
(42) 2013/04/12(Fri) 23時半頃
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[いつものようにお弁当を用意した。兄はまだ起きない。 準備を全て整えて、もう一度兄の部屋を見る。 歩いて登校するならば、そろそろ家を出た方が余裕がある]
五郎兄ー?朝だよー!
[一応こんな声を掛けた。 兄ならば、この時間でも多分間に合うだろう。 準備して自転車を飛ばせば間に合う。 声をかけて、ついで分かるように海苔弁をきちんとテーブルの上に置いておいた]
(43) 2013/04/12(Fri) 23時半頃
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[風邪に気をつけろって言われた気がするな…。 そう言われての今のこんな状態だからもしかしたら 叱られるんじゃないかとちょっと身構えながら]
…えと、そんで…、 ちょっと明日俺どうなるかわかんない…んで… うちの部長の連絡先伝えに…
[ブラバン部と美術部の部長同士で連絡先を交換してるという考えは、咳とくしゃみでいっぱいいっぱいになっていた粂鳥の脳みそには浮かんでこなかった。 部長のメールアドレスを走り書きしたノートの切れ端を富良野に差し出す。 一つ大きな仕事をやりきった、そんな顔になった。 気が抜けてがふがふと大きく咳込む。]
(44) 2013/04/12(Fri) 23時半頃
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[そうして、はたと箸がとまっていることに気付く。 今日は何時もに増して、一個に集中すると、もう一つが疎かになっているのが分かる。 会話をしながらゆっくりと食事したこともあってか、普段の食欲の放辟邪侈ぶりはどこへやら、今はすっかり意気阻喪といった様子だ。
余してしまおうかな。 いやそれは勿体ない。 後で食べようか。 また腹が減ってきたら……]
(*12) 2013/04/12(Fri) 23時半頃
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─ 午前:1-A ─
[今日の黒板は見やすかった。 何故ならば、前の席のしまちゃんの姿勢が異様に低かったから。 眠いのかなとも思ったけれど、いつもの勢いがどうもない]
…?しまちゃん??
[後ろから声を掛けた。気づかないようだ。 首を傾げつつ、やはり眠いのかも知れないと昼間ではそっとしておくことにした]
(45) 2013/04/12(Fri) 23時半頃
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/* フフ これは投票して欲しいのサインだよ
(-14) 2013/04/12(Fri) 23時半頃
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――2-C 昼――
あー……うん。
[芸人の元気になりそうな言葉って、何だろうか。 大抵お互い言い合いを繰り返したり窘めたり部活の練習を眺めていたりだったから、元気でないところを見るのはなんだか例外を見せつけられた気がしていた。 小言を言ったりするのは常だったけど、どうしたら元気づくだろう。]
まず、1-Aの話は亀田に送っとく。
(46) 2013/04/13(Sat) 00時頃
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―――――――――――――――― From: illumina_town@easyweb.ne.jp ―――――――――――――――― 早く元気になって登校して来ないと、メイド服見逃すよー。 1-Aのみんなが悲しいってさ。 あと飲食やるクラスだから検便だしなって、佐々木が言ってた。このままだとクラス外で客引きよ。 END ――――――――――――――――
[なんて、検便については清き乙女ですから、佐々木からの話だと付け加えつつ。 中吉宛のメールはすぐに送信したものの、芸人宛のは少し迷って、間が空く。]
(47) 2013/04/13(Sat) 00時頃
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―――――――――――――――― From: illumina_town@easyweb.ne.jp ―――――――――――――――― 調子狂うから、早く来なよ。 部活の練習もするんでしょ?
で、飲食やるクラスだから、検便だしなって、佐々木が言ってた。 END ――――――――――――――――
[随分そっけないメール。きっと、見舞いには向かない。 それでも変に気遣うなんてのはむず痒い気がして、こんな文章になってしまった。 検便については、上記同様。]
(48) 2013/04/13(Sat) 00時頃
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で、和服だっけ?
[打ち終わってから、千彰に向き直る。 和服には頷きつつ、鬼のツノが千彰に生えれば、目が据わった。]
佐々木って、わかってて言うから好きよ。
[好意の欠片もにじまない声で、そう言い放った。]
(49) 2013/04/13(Sat) 00時頃
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[千彰のくれた助け船も、食べ尽くしてしまい、弁当には残り数口の米が残っている。 今気合で胃袋へ押し込めるかどうかは迷うところだ。 なんなら今は残して、後で食べても良い。 当然余すつもりはない。
今朝も妹は、弁当をつくる時間を計算に入れて目を覚まし、なかなか起きて来ない兄に一声かけた上で、親切にもテーブルの上にきちんと分かるように、この海苔弁を置いてくれていたわけだ。 その親切を無下にはしない。
妹の目論見は、着々と成果を収めていっている。 弁当のみで腹がいっぱいになってしまって困るなど、名取五郎にはそうある事ではない。]
(50) 2013/04/13(Sat) 00時頃
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― 昼:1-A ―
あ、しまちゃん。だいじょう…?
[ぶ?と言うより前に、原稿が差し出された>>37 しまちゃんの顔色は少しいつもよりも優れない。 寝不足だろうか、根を詰めすぎたのでは。 原稿も気になるけれども、しまちゃんの様子が気にかかる]
あ。これ好き。
[ちょっと不思議な印象の絵だ。 これならきっと、喜ばれるに違いない]
(51) 2013/04/13(Sat) 00時頃
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[この後名取妹の元へも行けるのだろうか帰りたい、帰り道も煩わしいから一瞬で移動できる手段があればいいのに、咳を手で押さえ富良野に切れ端を渡しながら頭の中はど○でもドアの必要性と将来性について脳裏で長文が思い浮かび巡り始める。今ペンを取ればなかなか良い論文が書けるのではないだろうか。いよいよ思考が逃避を始めた。駄目な気がする。]
げほっ…じゃ、俺他も回るとこあるんで…。 風邪…気ぃつけてください…、 今年の……マジ死ぬんで……
[体まで逃避を始めてしまわぬ内にと富良野に一礼してふらふらと3年の教室を離れる。 一度鼻をかもうとポケットから取り出したティッシュは関町から渡されたものではない。関町から貰ったものは、あの日あの直後に使いきってしまっていた。]
(52) 2013/04/13(Sat) 00時頃
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/* よいちん!!!!!!!!!!!!!!!!!
(-15) 2013/04/13(Sat) 00時頃
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ま、和服の案はありにしようか。 みんな夏祭りとかで浴衣くらい持ってるんじゃないかな、女子は。
でも、和服と天使はどうかと思うよ?
[千彰の提案はどこまで本気かわからないけれど、そんな風に。]
(53) 2013/04/13(Sat) 00時頃
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うん、いいよ。いいけど……ねえ。 しまちゃん、本当に、
[大丈夫?とは、また聞けなかった。 力尽きたように、しまちゃんが目の前で倒れていく。 咄嗟に手を出してみたけれど、机が邪魔で支えきれない。 椅子の倒れる音。上がる驚きの声]
しまちゃん……!!!
[椅子を蹴って立ち上がる。 肌に触れてみれば、すごい熱だ。 これでは意識も朦朧としていたのだろう]
(54) 2013/04/13(Sat) 00時頃
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保健室…っ、って、どうしよう。運べない。 しまちゃん〜〜〜〜〜!
[律の手では運べはしない。 だからクラスメイトに助けを頼んだ。 もっとも口にするまでもなく、派手な音に衆目は集まっている]
(55) 2013/04/13(Sat) 00時頃
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[しまちゃんが保健室へと運ばれていく。 あの様子では、きっと早退になるのだろう。
しまちゃんから預かった原稿は、 大事にクリアファイルの間に挟んだ。 文芸部といえば、安達先輩も随分と具合が悪そうだった。 ならば次に預けられそうなのは、関町先輩だ。 律は2年の教室に向かうことにした。 今、ともだちの為に出来ることはこれだけ*だから*]
(56) 2013/04/13(Sat) 00時頃
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[関町は、ときおり迷うように手を止めていたものの、メールを手早く作って送信している。 これで、亀田も香坂も、早く復帰すると良い。 しみじみしながら、どさくさにまぎれてそっと弁当の蓋を閉めた。
メールを送り終わってから、関町は千彰へ怒ったような顔をしていたが、名取にはどういう意味だかは良くわからなかった。]
(57) 2013/04/13(Sat) 00時頃
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[次に向かう場所は1年の教室になる筈だったのだけれども 階段を下りて後少しで1階、というところでぷつりと何かが切れた。 ゲームで例えるのならばHPだとかMPだとかSPだとかそのどれかに例えられる何かだ。]
……だめだ、帰ろ……、
[名取妹のところに辿りついたとして先程の富良野にしたような説明を繰り返すのだと思うとちょっと辛くなった。 申し訳ないけれども明日以降ごろちん経由で連絡しよう。 何かあったら後輩の北野が伝えてくれるかもしれないし。
その後輩が正に丁度倒れたという事も知らず、気付かずに>>38>>55粂鳥は何時もよりもずっと早い時間に校門をくぐることになったのだ。*]
(58) 2013/04/13(Sat) 00時頃
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