62 あの、夏の日
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[戻りたいけれど戻れない。 10年前のあの時は、意地になって絶対に謝ってやるもんかと。 結果、彼らが押し出しで負けてしまった事で、その過ちを一生後悔する事になる。
なぜ?と聞かれれば関係ないと答える。 キャプテンは問われれば、監督とテツが喧嘩したから。と答える。
だからきっと、皆が監督に謝って戻ってこいと言って来たのだろう。 結局最後まで謝って戻ってこいと言わなかったのは、事情を知るキャプテンだけだった。]
マリアも同じだったっけ。監督に謝って戻ってこいって、その一点張り。 だから、あの試合の前日、怒鳴っちまったんだよな。
(77) 2011/08/30(Tue) 21時半頃
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――それが、一番良い選択…か。
[男は、ヤニクの背後で苦笑する]
……独り善がりの下らん夢語りなど、同意してくれる者が居なければ
――所詮、妄想に過ぎん。
(*9) 2011/08/30(Tue) 21時半頃
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『うるせぇ!グラウンドに立たないお前に、チームの何がわかるんだ!』
[結局、あいつと交わした言葉はそれが最後だった。]
立ちたくても、同じ舞台に立ちたくても立てない奴がいるって、だからそいつを甲子園に連れていくって、皆で決めたのにな…。
[そこまで呟いてふと気がつく。 なんで、なんでこんな事を知っているんだろう?と。]
俺、夢でもみてるのかな。 そっか、後悔…すんのか……。
[だったら、監督に頭下げればいいんだろうか。 そんな風に、夢と現の狭間に揺れて。]
(78) 2011/08/30(Tue) 21時半頃
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―談話室―
[ヨーランダとユリシーズが出て行った後>>70>>74、煙草を握りつぶした>>31自分の手のひらをじっと見つめた。 ゴミ箱の上で一応払ったけど、闇色の中で仄かにかおる、火をともす前のアークロイヤルの葉のにおい]
もったいない。値上がりしてるのに。
[「お前らしい」>>45と返された、邪険を感じなかったあの言葉を思い出す。 彼がそう言うのなら。 多分、今のらしさはしっかりと、出し切ることができたんだと思う。]
カッコワルイよね。余裕がなくて。 でも、やってみて悪い気はしなかったよ。
[ユリはちょっと、らしくなかったんじゃない? かすかに見えてしまった笑いの顔を、脳裏に浮かべて、苦笑した]
(79) 2011/08/30(Tue) 22時頃
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-寮・廊下-
[>>75慣れない言葉を喋りながら、ヤニクが子猫を抱えて寮の中に入る。 少年自身もずぶ濡れで、このまま廊下を歩いたら水の後始末が大変な事になりそうだが――今は考えない事にした]
…そうだな。毛布とミルク、それに…救急箱。
[一瞬、前を歩くヤニクがこちらを見た気がした。だがその顔を逸らす様子に、少年は小さく、言葉を呟く。 それは、ヤニクが慣れた言葉で呟いた後に]
……変わらないものも、ある。
(80) 2011/08/30(Tue) 22時頃
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あー、でもお前全然変わってねーから、 見えても大丈夫かもしんね。 俺がいきなり居なくなっても動じねーだろーし。 [“夢”ってものは。 あんまりにもヤバい状況になったら醒めるものだ。] あー? [俺はお前がこわい、と言い掛けて、] 何だよ。 [飲み込んだ。よくやった俺。]
(81) 2011/08/30(Tue) 22時頃
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[確かに、ある。と呟き返し]
だから俺は「今」を願ったのさ。
[きっと、少年以外にも同じ様に願った人は居るだろう。 中には逃避ではなく、純粋な気持ちで願った人も居るかもしれない]
一番大切だった「今」をな――
[懐かしむ様な少年の声は、何処か遠く。 それきり、少年もヤニクと同じ様に黙り]
[そのまま、マリア達が居る談話室へと向かった]
(82) 2011/08/30(Tue) 22時頃
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……いなく、なるー?
[ユリシーズの声を聞きとがめる。まさにそれは、今自分が怖いと思っていることで]
なんていうかー、自分の感覚というかー、記憶というかー、そういうものが信じられない気がするんですー。 なんかー、あるわけないしー、言うつもりも無かった言葉がぽろっと出てきちゃったりとかー。 誰かから確かに聞いたのにー、誰に言われたのか思い出せなかったりとかー。 もっと誰かがいた気がするのにー、誰だったのか思い出せないとかー。
[洗面所が近づいてくる。努めていつもどおりの声で]
すごくー……すごくー、違和感というかー、もやもやするんですー。 得体が知れなくてー……それが「怖い」ですー……。
(83) 2011/08/30(Tue) 22時頃
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[いったい自分は何を話していたのだろうと、問いかける意識すら消えている。ふらふら、くらくら。熱に浮かされたような心地で、談話室までの道を歩いた。 けれど。]
ディーン……?
[変わらないものもある、と。 呟いたその姿>>82がどこかに消えてしまいそうな気がして、名前を呼んで腕を伸ばした。]
(84) 2011/08/30(Tue) 22時頃
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ヤニクは、伸ばした手はディーンの腕を掴めるだろうか。
2011/08/30(Tue) 22時頃
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あとねー、あとー……。 私ー、ずっとこんな毎日がー、続くと思ってたんですー。 みんながいてー、暑くて死にそうでー、馬鹿なことやってー、楽しくてー。 毎日それが当たり前だってー。 ……でもー……。
[そこで、洗面所にたどり着く。怖くはないが、仕掛けがあればきっとびっくりはするだろうと思う。ドアの前で立ち止まり、仕掛け人のユリシーズの反応をうかがった]
(85) 2011/08/30(Tue) 22時頃
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――――っ!?
[>>84ヤニクが急に振り返り、少年の腕を掴んだ。 急な出来事に少年は驚き、身を引きかけたが]
――どうした?
[だが、少年は踏み止まり。 ヤニクに真意を訊ねる様にして、顔を見上げた]
(86) 2011/08/30(Tue) 22時頃
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[そろそろ、現実の迎えが来る頃なのかもしれない。 それは今か、はたまた明日か。それは分からないけれど]
……なあ、メアリー。
[何度、この世界で彼女の名を呼んだだろうか]
独りで抱える妄想は、実に淋しいものだな。
[彼女に届くか分からない声を、絞り出して]
(*10) 2011/08/30(Tue) 22時頃
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夢を見るなら、皆一緒が…良いな。
[その意味では]
なら、現実も――悪くないのかもしれないな。
(*11) 2011/08/30(Tue) 22時半頃
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―談話室―
[ベネットとホリーはどうしたんだろう>>58。 もしかしたら、もうとっくにこの部屋にはいなくなっていたのかもしれない。 きっとあまり言葉を交わさず、風と雨の音に耳を澄ませている。 水の音は胎内にいたころの記憶を呼び起こし、心を静ませることができるのだと、どこかで聞いたことがある。 胎児に逆戻りしていくなら、歩んできた道のりを逆走する標識がわりにだって、なってくれるに違いない。 呼び起されていく記憶。ほんの数日前なのか、それとも何年も昔のことなのか。 聞こえてくる、彼の怒声>>78]
あれからね。私はグラウンドの上に居続けようって、ずっと走ってきたんだよ。 サポートなんて立場じゃなくて、いつだって、自分が、自分が、自分が、自分が、って。
[気がついたら、いつだって自分のことを最優先に考えるようになっていた>>0:26>>0:27>>0:107。 誰かのことを考えると、足が止まってしまう>>1:83から。 止めて悩んでも報われないって、そう思い込んでしまったから]
(87) 2011/08/30(Tue) 22時半頃
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子供のころから好きだった、打ち上げ花火>>2:92みたいになりたくて。
[タフでいなくちゃいけない。そう思っていたら、いつの間にか体は膨らみきっていた。 寝食不安定な仕事を乗り越えて、自分1人だけの目標を追うことに、精一杯になっていた。 誰も、連れていってなんかくれない>>78。想っていた相手もかなえてくれない。 それが、辛かったんだと信じて。それが、二度と味わいたくない苦しみなんだと思い込んで]
でも、今はちょっとだけ分かった気がする。 違ってた。取り違えていたんだよね、たぶん。
[自分が、あの時、たぶん、もう少し先。 本当につらく感じていたことは――――
願って、けれどかなわなかった光景を、まぶたの裏に映し出したくて、そっと、目を閉じた]
(88) 2011/08/30(Tue) 22時半頃
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ヨーランダは、ディーンは転んでないかなー?とふと気になった。
2011/08/30(Tue) 22時半頃
マリアンヌは、カサリ、カサリと呼び続けるような、ポケットの音>>2:92を耳にする。
2011/08/30(Tue) 22時半頃
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[暗い中にいると、心はどんどん弱くなっていくものである。 一人きりではないのと、先輩が怯えさせないように気を使ってくれていることが、少しは冷静にさせてはいた。
ぼんやりと成り行きを見守りながら考え事をする。 人が消えたような気がしていたが実は自分たちが別世界に紛れ込んでいて、 消えたと思われていた人たちは元の世界に戻ったのではないかとかそんな。]
ゾワゾワ!?
[考え事をしていると周りが見えなくなっていたので、ベネットに声を掛けられてまたしても驚くことになった。]
(89) 2011/08/30(Tue) 22時半頃
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ふーん…… [何か考え込むように、銜えた煙草に手を遣り、 洗面所のドアの前に差し掛かれば――] ……やっぱお前は、見んな。 あれだろ。 思い出せなくなったら困ること、あんだろ。 [進路方向、手で制して。 中には鏡以外、何もないけれど。 気づけばその分、醒めやすくなる。]
(90) 2011/08/30(Tue) 22時半頃
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あ……ベネット先輩。 よろしくお願いします?
[どうやらペアが決まったようだ。 どうなることかと思っていたが、無事に決まって一安心。 おずおずと差し出された手をとる。 ただ一つ問題は……]
さっきみたいに驚かしたら本気で怒りますからね。
[先ほどドアを叩いたように面白がって驚かされてはたまったものではない。 あらかじめ言っておくがどれほど効果があるかは分からなかった。]
(91) 2011/08/30(Tue) 22時半頃
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マリアンヌは、>>87「数日前」? いや、少し先の出来事だったろうか。未来と過去が交錯する。
2011/08/30(Tue) 22時半頃
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[その腕を掴んで、振り返った顔を見下ろして。 ゆらり、くらり。意識は過去に向かう。
―――――あの日も同じ、台風の夜だった。]
(92) 2011/08/30(Tue) 22時半頃
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双生児 ホリーは、メモを貼った。
2011/08/30(Tue) 22時半頃
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[子猫を見つけておきながら、説得する言葉を何も持たなかった。 そのまま、子猫は死んで。 後悔のまま何日も引き篭もって、 仲間と距離を取ることを覚えたのは、それ以来だ。
自分は所詮、留学生なのだから。 「ヘンなガイジン」なのだから。 同じ心を持っていると思っちゃいけない。 仲良くなれるなんて、思っちゃいけない。
そう思ったまま、留学を終えた。
……けれど。]
(93) 2011/08/30(Tue) 22時半頃
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[けれど、悔しくて、悔しくて。 分かり合うことを、諦めきれなかったのだ。
だから、たくさんたくさん勉強をした。 蛍の光、窓の雪。文読む月日、重ねつつ。 辛い夜も仲間の顔を、思い浮かべて、
そうしていつか、言葉を覚えたら。 いつかたくさんの、伝えられなかった言葉を――――。]
(94) 2011/08/30(Tue) 22時半頃
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僕は君と、仲良しになりたかった。
君が僕を心配してくれるように、 僕も……君を心配したかったんだよ、ディーン。
「いま」、君は。 ――――― …… 無理を、していない?
[問いかける。 その腕を離さないように、しっかりと掴んだまま。]
(95) 2011/08/30(Tue) 22時半頃
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[そう、だから気がついてしまった。 これは夢なのだと、自分が戻りたいと、戻ってやり直したいと思ったあの日なのだと。]
いつかは覚める夢。 それならもう少し、覚めるまで、覚めるまえにせめて、 あの日野球部に戻っていたら、監督に頭を下げていたらどうなったのか。
[ただそれだけが知りたいけれど、夢はきっと覚めるもので]
それに、少しは分かるんだ。俺が謝ったら、きっとキャプテンがばらしちまうんだろうって。
[テツは悪くないって庇ってしまって、皆にきっとバラしてしまうんだろう。 だから、そう。これがきっと一番正しい選択だった。]
でも、夢ならさ皆にバラして、少しは軽くなっても、誰も責めないよな…。
[何時の間にか立ち上がり、室内にある鏡を見つめて、鏡に映る自分に問いかけた。]
(96) 2011/08/30(Tue) 22時半頃
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……えー?
[ドアの前でユリシーズに制されて、ぽかんと口を開けた]
で、でもー、証の品をとってこないとー。 私怖くないですよー?
[困ったように首を傾げて]
ユリシーズ先輩ー、1人でとってきてくださるんですかー?
[もし、ユリシーズが1人で中に入ったなら、ドア越しにさっきの続きを語る]
それでねー、それでー……。 でもー、急に思うようになったんですー。 こんな毎日はー、全然当たり前なんかじゃないってー。 あっという間にー、ほんの一瞬で終わってしまうものなんだってー。 かけがえがなくてー、大事でー、戻りたくなっちゃうような特別な時なんだってー。 胸が痛くなるくらい切実にー、そんな風に思えて仕方なくなっちゃったんですー。
(97) 2011/08/30(Tue) 22時半頃
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[戒律の為なら、と、少年は生徒会に入り]
[秩序の為なら、と、少年は法をかざし]
[その為に失ったものもあった。 それがどれだけ大切なものだったかを、少年は後に知った]
……ああ、
[>>95ヤニクが訊ねてくる]
[それはこの時代の彼ではない。 現実の彼、流暢に喋る姿のヤニクだ]
(98) 2011/08/30(Tue) 23時頃
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無理はしていない。
[それは本当だ]
この「今」のおかげでな。 …すっかり、休ませてもらったよ。
[楽しかった思い出。 クーラーの無い寮で、皆とだらだら過ごす何気無い日々。 花火をしたり、肝試しをしたり…喧嘩も多々あったけれど]
皆、心配だった。 この10年、どこで何をしているのか…聞けないままで。
[心配してくれてありがとう…少年は微かな声でヤニクに答え]
(99) 2011/08/30(Tue) 23時頃
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ユリシーズは、ヤニクは旦那とよろしくやっているだろうかとふと気になった。
2011/08/30(Tue) 23時頃
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[さっき1回来たから大丈夫だ、問題ない。 返事はせずに、ドアの向こうへ。 問題あっても大丈夫だ、脱出の呪文がある。 ――発動方法がわからないのが問題だが。] あー。 そーですねー。 [相槌打ちつつ、今度こそラーの鏡は見ないように。 台の上に置かれた線香花火を1本だけ取った。]
(100) 2011/08/30(Tue) 23時頃
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嗚呼、そうか。
[男は一人頷く]
俺は――
(*12) 2011/08/30(Tue) 23時頃
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俺は、皆が――
――この寮の夏が、皆が、恋しかっただけだったんだな。
[はは、と苦笑する少年の顔は。 ぎこちなくでも、カッコつけたのでもなく、自然な笑顔だった]
(101) 2011/08/30(Tue) 23時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2011/08/30(Tue) 23時頃
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―談話室―
[ホリーが、ベネットと手をつないでいる>>91。 そのまま外へと出ていくのなら、まぶたを薄く開いてから、様子をじっと見ていたはずだけど。 「行ってらっしゃい」の声までは、出せたかどうか分らない。 ディーンは、ヤニクと出会っただろうか? 見つけたなら、そろそろ戻ってくるんじゃないか、なんて思う心も曖昧で]
「オネガイダカラモドッテキテ」 「カントクニアヤマッテ」 「ワタシモイッショニアヤマルカラ」 「ネ? チームノタメニ、モドッテキテ」
……そればっか。ほんと、カッコワルかったなぁ。 別に言うこと、あったはずなのに。テツだって、頑張っていたんだから。
[時間と空間が曖昧なまま、ふらふらっと足を踏み出した。 まだかな、の思いと、行こうかな、の思いが混ざり、どうしたいのか自分でも、よく分らなくなってきた。 今の気持ちを思い出した以上、どこにいても、いつにいても、得られたものはあったのだろうと思うけど]
(102) 2011/08/30(Tue) 23時頃
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