17 吸血鬼の城
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薬屋 サイラスは、長老の孫 マーゴの華奢な身体を捕らえようと手を伸ばす。
2010/06/23(Wed) 22時頃
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>>287
[ナイフを握りしめた娘にそのまま、近寄って、 ナイフは取り上げることなく、その両肩を掴もうとする。]
マーゴ……君の毒が吸血鬼にきくのかどうか…。 自分もわからない。 だけど、
私も、吸血鬼、なんだ。
わかるね?
[その眸が紅に変わっていくのが見えるだろう。]
(289) 2010/06/23(Wed) 22時頃
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>>292
[ナイフの切っ先を自らに向けるマーゴの手を即座に掴む。]
駄目だ。 貴女は、死んではいけない。 マーゴ……
[そして、先ほど用意していた薬瓶を取り出し、それを差し出す。]
これを…
(296) 2010/06/23(Wed) 22時半頃
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あと、言いたいことがあるんだ。
マーゴ……君のことを
[その眸を見つめて……それだけいうと、マーゴを抱きしめる。それは、強い、吸血鬼である力も借りて…。]
だから、君を、 自分は…………
[食らいたい……そう告げるのは紅の眸]
(302) 2010/06/23(Wed) 22時半頃
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>>300
これを飲めば、毎日……飲めば、 君の身体の毒は、かなり薄くなる、はずだ。
[抱きしめたまま、その耳に囁く。]
そしたら、もっと君は、笑ったり歌ったりできるから……。
[そして、唇はその首筋に…。]
(303) 2010/06/23(Wed) 22時半頃
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[そして、つぷりと、マーゴの首筋に牙をたてる。 流れてくる血液は、あたたかく、でも、確かにそれは、死の味をもっていた。
だが、構わず、死を呼ぶそれを啜って飲み込んでいく……。]
(312) 2010/06/23(Wed) 23時頃
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[そして、唇を離して、マーゴの貌を覗き込むと、]
これで、貴女は、 私の………………
[そして、微笑んだ、と同時に、 その毒素が、全身に回り始めたのを感じ、
言葉は唐突に途切れ……。]
(314) 2010/06/23(Wed) 23時頃
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薬屋 サイラスは、本当に、呆気なく、その場に沈んでいく。
2010/06/23(Wed) 23時頃
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――………あ
[最後は、本当に呆気ない、呻きが一つ……。]
(*89) 2010/06/23(Wed) 23時頃
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[その身体からは白薔薇が香ってはいるだろう。]
(329) 2010/06/23(Wed) 23時頃
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白薔薇に求めたのは、何だったのか。
白薔薇をそれでも、護ったのはきっと…
(*92) 2010/06/23(Wed) 23時頃
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それは紅く、染まるけれど。
(332) 2010/06/23(Wed) 23時頃
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