人狼議事

216 宵闇駆けるは天つ星


【人】 薬売り 芙蓉

― 岩場/結界の外 ―

[そして間もなく、妖は雷の結界の傍へ辿り着く。
 網の目状の雷は時折パチパチと火花を散らし、外部からの侵入を見るからに拒んでいた]

 やれやれ、下手に触って手を焼かれでもしたらたまらないよ。

[樹より生まれた妖は、大木を焼く雷の恐ろしさもまた知っていた。
 火傷だけならまだいいが、妖力を祓われでもしたらたまらない]

 しかし、所詮は網の目。
 香りひとつ通さぬという訳にはいくまいよ……!

[目を細め、口元を片手で隠して艶やかに笑う。
 朽葉の髪が、刹那鮮やかな紅色に代わり、その合間より幾つもの花弁が散った。
 それは海風に乗って結界の内へ流れ、人の動きを鈍らせ惑わせる、甘き芳香へと変じる]

(69) 2015/02/11(Wed) 20時半頃

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