17 吸血鬼の城
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で、それやるとしたら、おれの前で裸になってもらわんとならん。
[ガシガシと頭をかいて]
やるかどうかはおまえさん次第だな。 魔物を見分ける方法なら他にもあるし。
(139) 2010/06/21(Mon) 02時頃
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[そして、サイモンの部屋に戻る途中、さきほどいた青年が出て行くのが見えた。]
――……
[何が起こったかとまたそこに入る。 そこは、女二人が、話をはじめていて……。 それを見守る白薔薇、
白薔薇の従者と呼ばれる…]
――…フロレスク
[あえて、そう呼んだ。]
(140) 2010/06/21(Mon) 02時頃
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――…私はお兄様のモノ。
[ふ、と繰り返すのは記憶が蘇る事を怖れて。 特別、と囁かれると安堵の色が宿る]
嗚呼、早くお兄様のもとへ行きたい。
[花飾りの少女と話しているとこれまでの自分が揺らぐ]
お兄様に選ばれた者はしあわせね。 だって、私も…… お兄様の傍に居られて、しあわせ、だもの。
[それは幼子が甘えるような口振りにも似て――]
(*7) 2010/06/21(Mon) 02時頃
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>>126 ……姉さんは。多分、そうだろうなって。思ってたから。
でも……思ってても希望を持ってるのと、 それがなくなるのとでは……やっぱりぜんぜん違った。
[仰向けに寝転んだドナルドを見て自分もそうしてみる。ひんやりと冷えた床が今はきもちがいい。]
……ねぇ、僕に死ぬなって言うならドナルドも無茶なことしないでよ……僕だって君が居なくなったら困るんだから、さ……
[言って直るのであれば友人はいくつも騒ぎを起こしては居ないだろうけれど。苦笑して*小さくため息をつく*]
(141) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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──…それが、ねえさまの ほんとうの望みなの…?
[言い聞かせるかのように紡がれる言葉に、目を伏せます。
死した兄が抱くのは、愛しい白薔薇の花。 目前の彼女の翡翠の瞳が哀しげに揺らぐのを見、同じように哀しげな笑みが仄かに顔に浮かぶのでした。]
………。望みは……。
(142) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/06/21(Mon) 02時半頃
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[その先の言葉を告げることはなく、ただ黙って微笑みだけを向けたのです。
兄を奪った者に、兄が向けたのだろうときっと同じ、 ──懐かしく愛しく慕わしく──…
哀しいひとへと向けた、微笑みを。]
(143) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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>>132>>140
――……、今宵は そうである、と そのように、言い付かっているだけです。
[問われた言葉には、肯定も否定もしない。 わずかばかりの警戒心を滲ませるように。 そして疲れているだけだ、とその割には少女の慎重に扱われるそれを見据えたのだけれど。
――戻ってきたその姿に青は呆れたような色になる]
……物好きな、方ですね。 亡骸に興味があるのですか、それとも
私から何か聞きだせるとでも思ってらっしゃるの……
[言葉は途切れる、囁かれた名――吸血鬼を屠る者、 白手袋に覆われた手は男の何がしかを押さえようとしたのか、泳いだ]
(144) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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そうだ、お前は……大切な妹。 特別なのは、言うまでも無いだろう?
[閨で囁く子守唄のように、甘く低く聲を届かせる]
嗚呼、私も早くお前の顔が見たい。 其処へ行こうか、私のローズ。
[永遠とも思われる虚無を彩る華の名前を呼び 城主はつと気配を向ける]
(*8) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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────…。
[やがてゆるく首を振り、再び兄の元へと向きなおります。 死した獲物の向かう先、それはどのような場所なのでしょう。
黙って白薔薇を見つめ、小さく息を落とします。]
…マリーねえさま。
[呼びかけは、変えぬまま。]
お兄さまを…葬っては…いけないこと?
[無防備に背を向けて、それだけを *問いかけたのです。*]
(145) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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>>144
亡骸に興味は、ありますね。 吸血鬼に襲われたものはどれほどの血が抜かれるのか。 そして、血が抜かれた遺体はどのようなものなのか。
[そんなことを言いつつ、あえて、思い出したその名を繰り返す。
そう、それは、確か、吸血鬼たるものとは対する門家のものの名。 その者がなぜ、この城で、薔薇…即ち、吸血鬼の血となっているのか。
興味がわかないわけがなかったのだ。]
――……吸血鬼、城主やこの麗しき妹君の話も聞きたいのですが、 君、セシル・フロレスクにも興味はありますね。
[その口端はすうっとあがった。**]
(146) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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私の望みは――…
[花飾りの少女の問いに頷くべきなのに 何処かでそれを否定する自分がいる]
――…っ。
[メアリーの微笑みに女は声を失う。 容姿は別段似ているわけではないのに 彼と同じ表情を浮かべる少女に一瞬怯えた表情を過らせた。
向けられた感情が心を揺さぶる。]
私は、違う……。 私は、ヒトではないの。 貴女たちとは、違う……。
[ふるりと首を振るった。 彼女の髪に飾られた花を映す翡翠には驚愕の色]
(147) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/06/21(Mon) 02時半頃
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−グロリアの客室の前>>137−
ええ、心得ております。 2度の失態を犯したにもかかわらず、私めを捨て置かずに未だ従者として置いてくださること、心より感謝致します。
監視と……必要とあらば、さらに踏み込んだ対応をさせていただきましょう。勿論、旦那様がそれをお望みにならぬのならば、そうは致しませんが。
[恭しく一礼し主人を見送ると、影に命じて2本のダガーを持って来させる。]
さて、と。 銃のお相手がダガー2本というのも随分心許ないが、銃の使用は禁止というのがこの城のルールだ。致し方あるまい。
[ダガーを服の奥にしまい、ひとつ息を吐く。]
(監視と、必要とあらば対象の殲滅。 激甘な対応はこれで終了だよ、お嬢さん。マフィアの流儀がどこまで通じるか、楽しみだなァ……)
[口許を歪めて、*執事は笑う*]
……「死に至る痛み」ってモンを、どうか俺に教えておくれよ。
(148) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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水商売 ローズマリーは、花売り メアリーから離れようと一歩後退りした。
2010/06/21(Mon) 02時半頃
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>>141 [ん。 とそれだけを姉の事を話すベネットに送った。 慰め方も判らないので手を伸ばせるだけ伸ばして、 それでもたりなかったらうつ伏せに変えて匍匐前進で近寄って 友人の頭を思い切り撫ぜた。彼の髪の毛もぐちゃぐちゃになってしまったが] 泣くんじゃねーぞ。
無茶なことするお年頃ってやつだからな。 [何回も使い古した返答をして。 もう一本の開けてないワインを友人のもとに押しつけ] ワインセラーの場所は聞いたから一本やるよ。 ああ、調理場も聞いたからまた今度3流レストラン仕込みの 腕前を披露してやんよ。イアンも誘って、ひっさしぶりにな。 あー、あとお前にまだ見せてない新しい刺青も披露。
[こんだけ奉仕してやれば元気出るか? 暗にそう言いたげな、しかし柄じゃない事をしているといった表情で友人を見やる。 泣かれるのが苦手な男にとって精一杯の元気づける作戦。]
(149) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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……そっか、あの人は負けちゃったんだ。
[セシルはあの赤い目に囚われて、そのまま飲み込まれてしまった。自分が魅了されかけた時と違って、誰も彼を助けられなかったのだろう。]
――……ヘクターは負けないでね。
[小さく呟き、神妙な面持ちで施術に関する説明に耳を傾ける]
(150) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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[死した者の向かう先を女は知らない。 全ては二人の従者と影に任せてしまえば良かった。 此処が吸血鬼の城でないなら葬られて当然の躯]
――…いけないとは思わない。 けれど、此処では城主様の許可が必要なの。
[メアリーの呼びかけにツキリと胸を痛めながら それだけのことしか答えられなかった]
(151) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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「任せる」と言った。 ……解らぬお前では、無いだろう?
[霧と掻き消える前 踏み込んだ対応についても主は了承の意を示した。 見送る其の前で、淡い笑みを浮かべ ゆらりと霧に溶けて消えた。 次に現れるのは、同胞の傍――]
(152) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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[聞きなれぬ名が女の鼓膜を震わせる。 薬の匂いを纏う男が控える白の執事へと向けた名]
――…………。
[話が聞きたいという薬師を一瞥するが 女の眼差しは直ぐにセシルへと移る]
セシル…… 私は部屋に戻るから。
[メアリーの事を気に掛けながら 彼女の傍にいれば揺らぎを抑えきれず 女はこの場から離れる事を白薔薇の従者に告げた]
(153) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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[ヘクターの説明を聞き終わり、暫く俯いたまま無言で考える。 だが、結論は最初から出ていた。この状況では、おそらく肌に直接施術することが最善なのだと。そうでなければ、最初から別の方法を提示するだろう。 顔を上げ、黒紫の瞳を逸らさずに見つめ]
わかった。……やるよ。
[静かに頷く。 少なくとも、そう思える程度には――信頼に値するかは自分で判断しろと、そう語る彼を信用し始めていた]
(154) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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あぁ。期待されたら根性見せるのがオトコノコだからな。
おまえがいてくれて、励まされらぁ。
(155) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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[友人に元気が戻るまで、 せめて苦笑がちゃんと笑顔に戻るまではそこにいて。
そしてその後は、地下牢から出ていく。]
あーあー、柄じゃねーことしちまった。 今度酒奢れよ。店で一番高い酒な。 [照れ隠しのように大きめの声でいいながら。
階段を上りきった先で、何やら城の雰囲気が剣呑なように思うが。 男ははっきり知覚できるほど察しが良くない。 ワインをまた一口呷って、城内をフラつきに**]
(156) 2010/06/21(Mon) 02時半頃
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>>146 余りよろしくない、探究心ですね……
[肯定の言葉がつらつらと列なる 遺体には慣れた、とはいえ、それは好んで見たいもの、ではない。
小さく嘆息を零せば、続く男の言葉]
―――……、
[薄くあがる口端、この男はその名の意味を知っている。 聖性を逸した、浅ましい己の生き様を――。 青は一度花咲くように見開けば、重たげに伏せられて]
――…そのお話はまた、後ほど。
[天の青は静寂のまま、冷えていった]
(157) 2010/06/21(Mon) 03時頃
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そうか。なら、腕をフルってやろうじゃないか。
[親指をたてて合図]
にしても、先に風呂を使うといいぞ。 着替えも影に云っときゃ出してくれる。
ひとりで歩くのが怖けりゃ、浴室までついてってやる。 おまえが風呂使っている間に、おれは書庫に行ってくるよ。
まあ、眠れるうちに寝ておくというのもいいけどな。
(158) 2010/06/21(Mon) 03時頃
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……っ、お兄様……。
[退室しようとした矢先のこと。 城主たる兄の気配が色濃くなり 現れたその姿に思わず声をあげた。
女の表情には安堵の色が強く表れる。 和む目許は兄への心酔の証]
(159) 2010/06/21(Mon) 03時頃
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[薬売りの耳朶を掠めて囁けば、その傍らからは離れて]
――……お嬢様、 ご気分が優れぬご様子ですが。
お送りいたしましょうか?
[そのように問うのはまだ“仕事”がすんでおらぬせい、 すべきことが為されていればその揺らぐ翡翠を案じるままに沿うのだけれど――]
―――…旦那様、
[空気は揺らぎ変容する、 現れた主が気配に、ただ頭をたれた]
(160) 2010/06/21(Mon) 03時頃
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お兄様との逢瀬には 此処は少し無粋だから……
部屋に戻ってから、と思ったのだけど。
[存外早く兄に会えた事に喜びながらも ぽつぽつと言い訳染みた言葉を紡ぐのは 手を煩わせてしまったかという心配から]
(*9) 2010/06/21(Mon) 03時頃
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[戸口の傍に、何時の間にか城主の姿はあった。 気配に気付いたローズマリーの声に、淡い笑みを浮かべて両手を差し出す]
渇きは治まったか……?
[着乱れたローブ姿は妖しい香を纏っているものの 彼女へ向ける声音には優しげな色さえ混じる]
(161) 2010/06/21(Mon) 03時頃
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嗚呼、そうだな
ただ 私が待ちきれなかったのだ。
[態々出向いたのは 影伝いに視る彼女の異変に 幾らか危機を感じた為でもあった]
(*10) 2010/06/21(Mon) 03時頃
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[軽口を述べ、親指を立てるヘクターに緊張した面持ちを向ける]
……じゃあ、お風呂まで着いて来てよ。
[さすがに外の状況も分からないまま、一人で出歩く勇気はなかった。だからヘクターの提案を受け入れて]
それと、終わった頃に迎えに着てね。
[追加条件を出した。
そうして分厚い背中を追って風呂に向かい、悠長とも思えるくらいの時間を掛け、念入りに身体を拭き清める。 肌が垢染みていたら上手く施術は出来ないだろうし、それ以上に薄汚れた身体を晒したくはなかった]
―― →風呂――
(162) 2010/06/21(Mon) 03時頃
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――…ありがとう、セシル。 もう、大丈夫よ。
[案じる白の執事の声に向ける微笑みには 明らかに先ほどとは違う余裕がある。
広げられた城主の両の手にぱっと眸を輝かせ トンと駆け出しその腕に飛び込む]
もう平気。 たくさん頂いたから……
[優しい声に甘えたような囀り]
お兄様の、渇きは……?
[ことりと首を傾げ案じるように問う]
(163) 2010/06/21(Mon) 03時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/06/21(Mon) 03時頃
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私もお会いしたかった。 だから…… お兄様が来てくれてとても嬉しかったの。
[兄の訪れにより女の不安は掻き消えた。 彼の姿があればメアリーの言葉に 女の心は揺らがないはずで]
(*11) 2010/06/21(Mon) 03時頃
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