人狼議事


62 あの、夏の日

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全く…どうしてこうも、何処の委員会もこんなに予算を計上してくるんだ…

[少年が見ているノートには、学校の各委員会の希望予算が纏められていて。
生徒会副会長である少年は、帰省した会計係の代わりに数字と戦っていた]


[ぱたぱた――
じゃらじゃら――


静かな廊下に響く、少女の発する音。]


――――ん?

[廊下の先から聞こえてくる音に、顔を上げる]

あの音は……

[小さな足音と]

……小さな金属、か?


食いしん坊 マリアンヌは、メモを貼った。

2011/08/27(Sat) 00時半頃


まぶし……

[窓枠を乗り越えた瞬間に
瞳に射しこむ陽光に僅かに顔をしかめた。
眩む視界、歪む世界。
だがそれは一瞬の出来事で、外に着地したときには消えうせて]

……走りすぎたかな。

[首を傾げて一人呟く。]


――……ん?

[廊下の先、ずっと先に。
誰かの存在を感じたような、気がして振り返る。]


[聲が 聞こえた気がした]

[煩い蝉の 鳴声の合間から]


――――誰だ?


[気配を 感じ取っていた]

[此処に居る皆とは 違う 気配]


[男と 似ている 気配]


[二つに結った髪が音も無く揺れる。
遠く、どこかで、誰かが。]


……呼んだ?

[その声は誰ともわからずに。
振り向いても、そこに誰もいない。
近くにいるベネットとは違う。

吹き上げる風に乗って髪がはらはらと舞う。]

メアリー、だよ。


[誰かに届くのだろうか、この声が――]


[談話室の開かれた窓から、涼やかな風が入り込んでくる。
それと同時に――聲も、はっきりと]

メアリー……?

[は、と男は小さく息を零す]

……ああ、聞こえる。
はっきりと聞こえるぞ…?

[聲は、夏の風に乗って来たと思っていた。
だが違う。この聲は、頭に直接語りかけてくるような]


はは。まさか、メアリーとテレパシーが出来るようになったのか?

[まさかな…と、苦笑する少年。
しかし、少年にも好奇心はある]

俺は、ディーンだ。
聞こえるか、メアリー…?

[風が止んだタイミングを見計らい
思考で彼女へと語りかける――]


[水を含んだ髪はもう舞うことはない。
けれど、風は優しくすり抜けていく。
一瞬の無音、その後に。]

――……ディーン、先輩?

[聞こえた。どこからといわれてもわからない。
けれど優しく降ってくるように響いてきた声に]

聞こえます!
うわ、なんだろうこれ、不思議ですね。

[騒がしい音の合間に、そっと声を乗せて。]


…おお!聞こえるか!?

[ハッキリと返ってくる声に、感嘆の声を微かに上げる。
声や先輩呼びからして、テレパシー相手はメアリーで合っている様だ]

吃驚したぞ!まさかいきなりこんな事が出来るようになるとは!!

[不思議です。と答える彼女には、少年の明るい声が届いている事だろう。
堅物な少年とは言え、やはり不思議な事が起きれば驚きもするし、感動もする。

そして]


まるで、夢みたいだ――

[そう呟いた瞬間]

[くらり、眩暈が起こる]


[聞こえてくるディーンの声は、それはそれは明るく。
見えるわけでもないのに、首を縦に振って同意した。]

すごいですよね!
でも、本当……どうして、だろう。
どうして、いきなり、こんな

こんな……

[足元に伸びる影、ベルトに下がった星のキーホルダー。
ぽたり、と髪から落ちた雫は闇色。]


こんな風に、……会うなんて。


[自然と漏れた言葉はどこか落ち着いたそれ。
まるで、自分自身の声でないような。]


[陽が作る、見慣れたシルエット。
左右に結わえた髪、大きくない影。

――かわんねーな。

誰かが、そう、言った気がする。]


ねぇ、先輩。
どうして、でしょう。

私、懐かしくて――

[ぶれる思考が声を、震わせた**]


……メアリー?

[明るかった彼女の声が、徐々に暗くなる。
まるで夕日が夜を連れて来る様に、少しずつ。すこしずつ]

おい、大丈夫か…?
メアリー、返事を……

[眩暈を起こす頭を軽く振って、彼女の意識の方へと向かおうとする]

[だが]

[足は、動かない]


[問いかけてくる後輩の、声とは違う聲が不思議と脳に響く]

懐かしい…?

[彼女は一体何処で、何を感じているのだろうか?
そう思うと同時に]

…………?

なんだ、この…胸の奥からの、痛みは…

[じわり、じわり]

[内側からの不可解な感覚に襲われる]


【人】 食いしん坊 マリアンヌ

―寮・自室―

[ベッドにうつ伏せで寝転がりながら、ノートに文字列を連ねていく。
 耳に差し込んだイヤホンから、異国の言葉が流れている。
 今時珍しいカセットテープレコーダー。
 リスニング教材から聞こえる英語に、み――――んみんみんみん……>>#0の声が交ざる]

 ――――mean mean mean mean
 その求愛の言葉が意味するところは……って。
 もう。毎日毎日みんみんみんみん。
 こんな猛暑の中、懲りないものね。

[故郷の街では、ジージージーと鳴くのが常だった。
 この3年間で少しは慣れた気がするけれど、妙なアクセントを持つこの羽音には未だに耳奥がざらつく感触がして、落ち着かない。
 ……集中させては、もらえない]

(80) 2011/08/27(Sat) 02時半頃

【人】 食いしん坊 マリアンヌ

 大事な時期、なんだけどなぁ。

[リスニングは諦めて、かわりにベッドの下から分厚いファイルを取り出した。
 個人的に管理している○秘ファイルを、一枚一枚めくっていく。
 中には、ライバルとなるであろう他校のデータの他に、部員一人ひとりの細やかな情報が、所狭しと書き連ねられている。
 トレーニングメニューから、健康状態。投球のルート記録から、ポジション同士で交されたささやかなやり取り、チームとしての課題や総評。

 なんでもいい。短所の克服でも長所の強化でも。
 記録し続けていけば、強くなるきっかけはきっと見つけられるはず。
 そう思って、練習のある日は毎日欠かさず、少しずつ書き込んできた。

 素人の目でどこまで見つけられるかは分からない。
 それに見つけたところで、選手たちが従ってくれるかどうかは別問題だし――――]

(81) 2011/08/27(Sat) 02時半頃

【人】 食いしん坊 マリアンヌ

 ……テツ。

[チームの柱であったピッチャーのページで、めくる手は止まった。
 見つけられるとか、従ってもらえるとかとは違う次元で。
 そもそも、部から抜けてしまった大きな穴には、助言も解析も全く無意味なもの、ではあるのだけれど。

 ぱたん――――と、ファイルを閉ざす。

 別に、退学になった訳じゃない。転校してしまった訳でもない。
 ただの、退部。選手登録さえなんとかねじ込めば、再入部における出場制限は大会規定に存在しない。
 なんとか戻ってきてさえもらえれば、打てる手はきっとあるはずなのだけど。
 ……本人にその決意がないことは、再三かけあった結果で、分かっている。
 諦めてはいない。テツを引き戻すことも、それができなかったとしても、このチームで同じ夢をかなえることも。
 けれど、ふとした油断で「駄目かもしれない」と感じることが、ないと言ったらウソになる]

(83) 2011/08/27(Sat) 02時半頃

【人】 食いしん坊 マリアンヌ

 両立って、難しいね。

[勉強と部活も。
 エースを呼び戻すことに意識を注ぐのか、不在のままで勝ち進むことに全てを集中するのか、も。
 支柱を失ったあの日から、ずっと、ずっと不安定。
 大事な時期だっていうのに、チームも自分も、いまいち気力が一方向に定まらないでいる]

 …………みんみんみんみん、煩いから。

[八つ当たりの吐息をついてファイルをしまうと、ベッドから立ち上がった。
 じっとしているといらつくだけだと思ったから。
 自室を出ると行くあてもなく、寮の中をふらつくことにした]

(84) 2011/08/27(Sat) 02時半頃

[ノートを手に取る]

[それは、生徒会の会計ノート]


[パラパラと、頁を捲る]


[綺麗だが、何処か拙い字]

[未熟な、財務管理の計算式]


マリアンヌは、ヨーランダはまた、談話室で溶けでもしているのかな、なんてとりとめないことを頭に浮かべた**。

2011/08/27(Sat) 02時半頃




ああ、此処はこんな計上ではいけない――


[不意に出た声は、少年の声ではなく]


[恐らくは、小柄な彼女の。
駆けていく足音に、耳を澄ましながら]


[談話室に差し込む夏の光に、目を細めた**]


食いしん坊 マリアンヌは、メモを貼った。

2011/08/27(Sat) 02時半頃


[目の前を覆った大きな影。

――おかえりなさーい!
――ただいま……!

そんなやりとりが、あった……ような。
ヤニクは流暢に話しをして。
たくさん話そう、と]


[笑いかければ、ケイトはどう返してくれるだろうか。


――相変わらずなんだから。

そんな風に、言われる気がして。]


 
 
……ずっとこのままでいられたらいいのに。


[その思いは、少女のものではない。
遠い昔を懐かしむような大人びたもの。]


……大丈夫です、先輩。

[心配させてしまったと、穏やかに語りかける。
思っていた以上に落ち着いた音でそれは伝わるだろう。]

少し、胸が痛くて。

[苦くて、甘い痛みが身体を駆け抜けていた**]


嗚呼…そうだな…
全く、その通りだ…

[その同意は、男にだけ聞こえてきた言葉へのもの
微睡む意識の中、拙い言葉が紡がれていく]

どうして…皆、バラバラになってしまったのだろうな…


……あんなに、楽しく笑っていたのに。

[思い出すのは、先程の談話室での遣り取り。
混濁した男の脳は、少年の外見に似合わない言葉を生み出していく]


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マリアンヌ
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