いやー、任せられたっつーか、勝手にやってるっつーか。とにかく、デカいヤマを引き当てんの。これから。
ほら、この付近さ、失踪事件多発してるだろ?吸血鬼伝説なんてのもあるし、ここは一つどどんとその真相を確かめてだな……
で、まあ、親切な城主さんに滞在と取材許可、頂いたの。
[自分がここに居る事をまるで正当化させようとするかのように、ぺらぺら御託を並べたてた。目の前の相手がここに居る事を驚いているのは、どうやら青年自身だけではないようだ]
……わかってるよ。どーせ碌な事してないんだろ?
招かれてないってなら、あれか。勝手に入って来たってやつか。いけないんだぞー、そういうの。
[説明を面倒臭がっている様子は一発で分かった。自分の事はすっかり棚に上げて、半眼になって非難し――息を吐いて、僅かに真剣味を帯びた眼差しで、尋ねた]
……まだ会ってないのか?城主さんには。
(236) 2010/06/19(Sat) 15時頃