262 【突発誰歓RP】聖夜におうちに帰れない村
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時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
オスカーが無残な姿で発見された。
噂は現実だった。血塗られた定めに従う魔物“人狼”は、確かにこの中にいるのだ。
非力な人間が人狼に対抗するため、村人たちは一つのルールを定めた。投票により怪しい者を処刑していこうと。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ないと……。
現在の生存者は、ホウイチ、ガモウ、オーレリア、クリストファー、ベッキー、トレイル、ヒナコ、ススム、ナナコロの9名。
賑やかなクリスマス・ソングは気づけば遠く、掠れ、そして消えている。
イルミネーションも、すっかり闇に溶けるもの。
夜通し点いて、サンタクロースの足元を照らさんとするもの。
消えるもの、光るもの。ふたつに分かれ。
ごぉん、とどこかの時計が22時の鐘をついた。
雪は気づけばアスファルトを薄ら白く隠し。
通り過ぎる車のエンジン音も吸ってしまって。
人々の姿もほつり、ほつりとあたたかな家の中へと消え。
静かな夜が。
しろい夜が。
ただ、空気じゅうにとっぷりと、ひろがっていた。
(#0) 2016/12/20(Tue) 01時頃
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「はーい、お疲れ様」 「あーキッツかったぁ」 「毎年コレなんです?」 「今年はちょっとマシだったかな」 「雪ふってっから気ィつけてな」 「滑って転んじゃお土産も台無しだぜ」 「あれ先輩ケーキ2つ持って帰んの!?彼女!?」 「ちっげーよお袋だよ!!」
[ケーキ屋の裏口。 サンタ帽を脱いだ若者達が、手にしろい箱をそれぞれ持って けらけら笑いながらゆるゆると散り散りになっていく。 そのなかのひとはこ、最後の一羽。 売れ残り、アルバイトの少女に引き取られたひよこは ちょっぴり角のつぶれたケーキの上、ほこらしげにふんぞり返っていた。]**
(0) 2016/12/20(Tue) 01時頃
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─ 公園 ─
ビンゴ。
[普段は子供達の笑い声や、 ぼぅっとした老人達、奥様方の噂話で満ち溢れているそこ。 白い雪の上、足跡が幾つか残っていたが外灯が照らすそこに人影は無い。
多分、明日の朝が来ればやんちゃな子供達が ある子はプレゼントを手に、 ある子はソリだのシャベルだのを手に 集まってきて、年に何度できるか、なんて雪遊びにしけ込むのだろうけれども。
滑り台の側、 昼間に蓄えた電力で淡く光る時計の針は22時30分を指している。 こんなに冷え込む夜、そして辺りは殆ど暗い中。 雪にテンションを上げて駆け出すようなこどもも、 …デートに歩く様な酔狂なカップルも居なかった]
(1) 2016/12/20(Tue) 02時頃
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そらそーよ。 子供は対サンタ哨戒戦の時間やし。 カッポゥはベッドを虐める時間やし。
[呟きつつ、来る途中に拾い集めた物を広げ出した。 川辺よりかは––––暖かい、筈。 周りが樹なのと、側が川なのじゃあ大違いなのだ。
しかしまあ、収穫は芳しく無い。 スチロール板。折れたビニール傘。 オイルの切れかけたライター。タイヤのパンクした猫車。 シャンパンのガラス瓶3本。びりびりの雑誌。 降り始めた雪は粗大ごみ置き場の毛布も、 ダンボールも駄目にする。 小さな寝床を作れるようなものさえ、何一つ手に入らなかった。]
(2) 2016/12/20(Tue) 02時頃
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[しゃーなし、と呟きつつ。 目星としていた遊具の中に潜り込もうとして。 その足を、止めた。]
ぶっちゃけアレやな。 …焚き木した方がええやん。
[この際、寝る事は放棄した方がいいかもしれない––– ––––寝ると逆に凍死しかねん。 路上生活者としての経験が冷静に状況を整理する。 モチのロン、公園で火ィ焚くってOKなトコのが少ないというのはわかっているのだけれども、]
背に腹は変えられ無い、っちゅーことで。
[遊具の側で火を焚く、って事をしなかっただけ褒めてーや。 なぁんて、お天道様に謝りつつ。 男は他に燃え移るようなもののない–––安全そうな公園の中心で、地面の雪を靴でのけて、かち、かち、とライターを鳴らし。 もはや読めるところの少ないような雑誌に、火を点けた。]**
(3) 2016/12/20(Tue) 02時半頃
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[ 紅茶屋の手に、また、しろいはこが一つ。
閉店ぎりぎりに漸くケーキ屋に踏み込んで、 真白のベッドに赤と、 そう、偶々目があったから、 ちぃちゃな御目に惹かれる様に、 ひよこのおおさまに鎮座していただいて、
どうやらケーキ屋の大将は紅茶屋の顔を覚えていたらしく、 ( 残念ながら、そう忘れられる顔でもない ) 声をかけられたから、 数個の紅茶缶をレジに置いてきた。
すこぉしだけ軽くなった紙袋と、 おもたいしろいはこ。]
(4) 2016/12/20(Tue) 07時頃
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[ スマートフォンの明るい画面には、
“もうすこし”
というメッセージを全身で表現する熊が踊っていたから、 しろのベッドからおおさまを蹴り出してしまわないように、 少しばかり遅くなった靴音を、薄く張った氷に沈める。
もう少し、待って、 自宅に戻ったなら、プレゼントの準備をしないといけない。 サンタクロースが高架下の紅茶屋にも忍び込んだんだと、 そうっと、しずかに。 今年のクリスマスは日曜日だし、 今日は遅くまで騒いでいたようだから、朝は遅い筈だ。]
(5) 2016/12/20(Tue) 07時頃
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[ 寒さは あれど、 子煩悩と言うのは伊達じゃあない。 “クリスマス”の朝を思えば、気分も上がるというもので、 可哀想な赤ん坊が寝入ってしまうまで待つくらい、と 白く霞んだ景色の向こうに、あたたかなものを幻視して。
……よくよく考えれば、あの妹君がいつ帰るのか、 赤ん坊が何時まで居るのか、ちょっと知らないけれど、 昼間なら、まあ、 赤ん坊に慣れてもらう時間もとれるかもしれない。
紅茶屋はクリスマスも通常営業だし、 姉君と一緒に何処かへ出掛けるかも。
……出来れば、いちどくらい、抱き上げてみたいけれど きっとそれは、彼にとって試練だろう。]
(6) 2016/12/20(Tue) 07時半頃
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[ 良くこどもに泣かれる事くらいはわかっている。 自分の子にさえ泣き叫ばれたものだ。
しろいよる。 一つの灯りは、良く目立つ。
ゆら、ゆら、イルミネーションの其とも、 家庭の窓の其とも違う輝きに、 紅茶屋の足は自然に寄った。
公園、だ。なんたらこうえん、と刻まれた石に背中を預ける。 入口から灯火をじ、と見つめ、 其処に人影があることだって、視界に収めつつ 雪の日、さむいよる、仕方がないよなあって、 ルールに厳しいわけでもない父親は思う。 子供がいたら、流石に注意に走ったろうけれど、 背中が、冷えるし。
また、ぼんやりと待受画面を灯した。**(]
(7) 2016/12/20(Tue) 07時半頃
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/* 公園大集合したい(いそいそむかう
(-0) 2016/12/20(Tue) 23時半頃
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[ローファーが冷たくて仕方ないから、コンビニで買った靴用ホッカイロを仕込んだ。 はなやかだった光景は静まりつつあり、それがなおさら空気を冷やす。
いっそファーストフード店やカラオケ店に逃げ込めばいいのかもしれない、だが、日南子はどうしてもその選択肢を取りたくなかった。 ここまで来たら、完遂したい。いや、しなくてはならない。]
……。
[ビニール袋を腕に抱えながら、うっすら積もる雪をさくさくふむ。 どこかの路地にとどまることも考えたが、路地とてあくまで街中だ、誰かに見咎められるのも面倒なこと。 外には案外落ち着く場所がないのだと思い知った。]
…………。
[ビニール袋のなかの中華まんが、ほこほこと胸を温めてくれる。 いくつか買ってみたものの、冷めるまでに食べきる自信はなかった。]
(8) 2016/12/20(Tue) 23時半頃
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[足を向けたのは公園への道だった。 ベンチに座って中華まんを食べることはできるだろうから……おしりは冷たくなるかもしれないけれど、カバンの中には時間つぶし用の雑誌もあるからそれを敷けばいい。 耳にさしたままのイヤホンには、何も音を流していないから、自分の呼吸音がよく聞こえる。
公園の入り口が見えたあたりで、ぎょ、と驚いて身をすくめた。 >>7 こんな時間に人がいる。]
………………。
[通り過ぎて知らぬ顔で公園に入ってしまうか、それとも別の入り口から入るか(記憶が正しければ、他にも入り口はあったはずだ)、どちらを選択するべきか悩んで足を止めてしまった。
腕の中の中華まんは、ささやかな温もりに過ぎない。 すっかり体の芯から冷え切っているのだ、公園じゃないところに行くという選択肢は、思いつけなかった。**]
(9) 2016/12/20(Tue) 23時半頃
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[ 足の感覚が、薄れる。 眩しい画面を撫でる指先も、寒気に負けはじめた。
上着は、良いとしても。 もう少し防寒とかを考えるべきだった。 男はしろく呼吸する。
いっそ火に当たりにいってしまおうか、 文明から離れて。
火に飛び居る虫の気分が少しだけわかる気がする。 くらい しろいよるには、明かりが恋しくなるから。]
(10) 2016/12/21(Wed) 00時頃
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[ さく、さく、 薄らとアスファルトを隠す白は、 足音を伝え、
ゆる、と 紅茶屋は顔を上げた。 焚き火をたてた“彼”の仲間だろうか、それとも。 無意味に火に惹かれた集るだけの、虫のような──]
(11) 2016/12/21(Wed) 00時半頃
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[ ──先に映るのは、足だ。 ほそく、しろい、革靴の。 革靴じゃあきっと、冷えきってしまうだろう。 その中に暖かなものが仕込まれていることは、知るよしもない。
ぴたと止まった足取りのためか、街灯のひかりの加減か、 不思議とふたつの足先だけが認識される。]
( ──身体は、あるだろう。 )
[ あるだろう、きっと。 夜だからって、と言うことではなくて、 ──足だけのこして、透明 だなんてこと きっと、無いから。]
(12) 2016/12/21(Wed) 00時半頃
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[めらり、と火のついた雑誌が燃え上がる。 雪という湿気の中、その火はキャンプファイヤーの曾孫にもなれないくらい弱々しい]
もー少し燃えるモン、燃えるモン… 便所ん中のゴミ箱なら乾いとるかなー。
[公園の中をふらり、ふらり。 炎に焦がされ、白い雪の上を黒い人影がゆれる、ゆれる。 遊具の中に誰かが居るかも、とか。 灯りに誰かが引き寄せられて立っている、>>7>>9とか。 全く気付かぬままなのは。 雪が足音や気配すら、吸ってしまったからなのかもしれない]
(13) 2016/12/21(Wed) 00時半頃
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[ 寒くないのか とか 何でこんな時間に とか
幾つかの疑問は、浮かぶけれど 何れも等しく自分に返ることを思い返せば、 薄い唇からはしろの呼気が漏れるだけ。 ]
── メリークリスマス。
[ 暫く悩んで、漸く紡ぐのは この時期限定の、小さな挨拶**]
(14) 2016/12/21(Wed) 00時半頃
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[便所の中を一瞥。 女子便所にもちょっとお邪魔して–––– 深夜だから誰も怒らないやろ、なんて軽い気持ちで覗いたら 雨宿りならぬ雪宿りをする野良猫と目がばちりと合った。]
……すまんて。
[非難するような視線(っぽく感じた)。 居たたまれなくなって、さっさとピンク色のタイルのそこから退出した。]
新聞…こんだけかい。 んー、さすがにペーパーは怒られるわな。 でもなぁ。足りんよなぁ。
[考え込みつつ、乾いた新聞一部を小脇に抱えてさっさと退出。 大文字で刻まれた情勢なんてちっとも読まずに、 ひょいと火の中に放り込んだ。]
(15) 2016/12/21(Wed) 00時半頃
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[それからしばらくあちこちを歩き回れば、すっかり方向感覚も失って。 本格的に帰る目処もつかなくなって、どれくらいの時間が経っただろう。
>>1:17電柱に隠れながら様子を伺えば、寒空の下でふらふらと徘徊するおじいさんもいて。 都会のおじいさんは温厚そうに見えても油断してはならない。 親切心で優先席を譲ろうとすれば地の果てまで追いかけられた挙げ句枯れるまで精気を吸い取られて殺されてしまうらしい。 なので、遠目から震えて見送って、安全を確認してから往来に出る。
……こんな調子なので、優しい人に頼ることもできずに事態は進展しない。
だってここはコンクリートジャングル(当社比)。 食うか食われるか、強い者が勝つゴリラの縦社会なのだから(偏見)。]
(16) 2016/12/21(Wed) 06時頃
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……へっきしゅ!
[ひとつ、大きなくしゃみをして寒さを思い出す。 既に夜は深い。建物の明かりと漂うクリスマスソングが一層存在感を増す。
>>1:45道の反対側に、同じくくしゃみをしている男の人が見えた。 ああごめんなさい。パクったわけじゃないんですこの鼻が勝手にむずむずしてごめんなさいごめんなさい……。 どうかこちらに目をつけませんようにと震えて祈りつつ。
ああ、今のあたしはマッチすらないマッチ売りの少女かな。 このまま凍えて天に召されるのだろうか。やるせない。 寒さを凌ぐために飛び込んだコンビニも、得体の知れない店員さんとお客さんに見られているような気がして落ち着かなくて。 逃げるようにあっちこっちに場所を移り続けている。
人の気配の集中する街から離れるように、 自然と自然と、静かそうな開けた場所へと——公園のある方向へ、向かう。**]
(17) 2016/12/21(Wed) 06時頃
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/* せっかく一席もらっておいて接続が薄すぎて本当に申し訳ない……。
ロルを安定してまわす気力が保てないほどメンタルがやられてしまっているのと、 どう動けばいいのかが考えても見つからずにいまして……。
やりたいことをぼんやりとしか思い描いてなさすぎた……ごめんなさい。
(-1) 2016/12/21(Wed) 06時頃
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[ホストは夜の職業で夜に生きる生き物だなんて言われたりするけれど、それは煌びやかなネオンに空調の効いた店内、シャンパンに可愛いオンナノコって付属品が充実してるからこそ言えることで。 街灯も消えかかった屋外でTシャツにジーパンの小学生みたいなスタイルをした野郎には適用されないんだってことを今日知った。知りたくなかった]
あー……これからどうしよ……。
[幸い今日は店休日だから無断欠勤の罰金を取られることはない。 問題は明日以降だ。どうにかして店に連絡さえつけば、そこからやりようはあるけれど……]
「……へっきしゅ!」
[自分が盛大にくしゃみをするのとほぼ同時、道の反対側で同じようにくしゃみをする素っ頓狂な声が上がった。>>17女の人の声だ]
(18) 2016/12/21(Wed) 15時頃
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(話しかけてみようかな、金持ってるかもしんねえし……)
[にっこりと、オンナノコが好きそうな笑みを作って。彼女の声がした方に目を向けてーー
ーーその笑顔が、びしりと固まった]
……あかねちゃ、
[ん、と。 それは忘れかけていた名前。捨てたはずの名前。 見間違いだろうか。こんな夜の暗がりの中で人の顔なんてまともに判断できるとは思えない。 そう考える心とは裏腹に、呼び終わる前に反射的に手で口元を覆ってしまった。 けれど、すぐに気付く]
(まあ、仮に本物だとしても……ばれるわけねえけど)
[口元を覆った手をそのまま自分の肌に滑らせる。 この鼻に、70万。 この輪郭に、150万。 二重切開に30万、エラ削り100万、プロテーゼにエラボトックスにニキビ除去、脂肪吸引鼻翼縮小小鼻形成etc.]
(19) 2016/12/21(Wed) 15時頃
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[この顔に何百万かけたかなんてもう覚えていない。 身長も30センチは伸びた。 髪の毛だってこんなに伸ばして、茶髪に染めて。 坊主でブサイクで田舎のガキであだ名が「おにぎり」だったあのころの面影なんて、もうどこにもない。ばれることなんてない。 だから黙って、ここから立ち去ればいい。 なのに、]
(あかねちゃん……だよな?)
[ああ、何故こうも自然に足が動いてしまうのだろう。 都会になんか縁がないと思っていた彼女が、なんでこんなところにいるのか。もしかして誰かと会う約束があるのか。 それは懐かしさなのだろうか。そんな単純なもんなのだろうか。
何一つ確かにできないまま、土鈴留太はホストからストーカーにクラスチェンジしたのだった*]
(20) 2016/12/21(Wed) 15時頃
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/* 今日最終日だって完全に忘れてた……めんどくさい絡み方して茜ちゃんごめんよ……
(-2) 2016/12/21(Wed) 15時半頃
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―― 公園の一角にて
はっ!危ない危ない。 危うく昇天しかけるところでした。
[雪の降る中、スヤァなんてもう疲れたよパトラッシュ案件じゃないですか。主よ、まだ私はそちらに召される予定はありません]
……そろそろ移動しましょう。ここも時期雪に飲まれる、とかですし。
[実際、今の雪はどうだろうか。すっかり暗くなっている空を見てひとり心地て公園から移動する]**
(21) 2016/12/21(Wed) 20時半頃
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ー ある日のこと ー
[その日はひどく緊張しながら私は膝の上で手を握りしめていた。これから人生の伴侶となる女性に初めて顔を合わせるのだということも去ることながら、普段着とは違う門付袴など窮屈なものに押し込められて私は何度も座布団の上で身動ぎをする。
『こら、しゃんとしなぁ』
これもまためかしこんだお袋にきつく叱られ私は更に貝のように縮こまった。茶の1杯でも欲しいところだが、強請ればまた叱責が飛んでくる気がして。]
(22) 2016/12/21(Wed) 21時頃
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[何度目かになる身動ぎの後……もう少しで石にでも転じてしまいそうなほど長い間待ったような気がしたけれど、そっと音もなく障子が開けられて。
はっと顔を上げれば、まず私の目に飛び込んできたのは料亭の庭園に設えられた石の灯篭に雪がうっすら積もっているところだった。 出てくる時にはちらつく程度だった雪も、しんしんと音もなく降り積もりすっかり外は真っ白だった。
その銀世界より眩しい、胡粉を塗った人形みたいなまっさらな指先がきちんと揃えられ……その指先に被さるように絹糸のような髪が垂れて……。
『マツと申します。』
鈴を転がすような声に、私は心の奥がぎゅうっと締め付けられる。 そしてその顔があげられた時……私は]
(23) 2016/12/21(Wed) 21時頃
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[きっと私はあの時、世界一の幸せ者だったに違いない。]*
(24) 2016/12/21(Wed) 21時頃
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[街をゆく、人影の量と色が変わる。
二人寄り添う様は少なくなり。 それより多くの塊か、 あるいはまばらにぽつぽつと。
ほう。と吐き出す息はさらに白く。 雪に逆らうように、上へ、上へ。]
(ばーちゃんの、行きそうなところって)
[どこだろう。
近所のスーパー。は、もうしまっている。 俳句サークル。は、活動日ではない。 ご近所づき合いも、積極的ではなかったし。
身寄りなどあるはずもなく。]
(25) 2016/12/21(Wed) 21時頃
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[そもそも、あるのなら。 老いた祖母が、ただ一人。 彼の面倒を見続けるなど。
到底、世知辛すぎる話なわけで。]
(26) 2016/12/21(Wed) 21時頃
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[彼は、ただ天から意思なく降り注ぐ白の。 そのひとひらひとひらの動きを目で追って、考える。]
(僕は、ばーちゃんのことを、何も。知らない)
[追うにも探すにも、その問題の解き方の。 見当すら付けられず、ただ。 寒空の下で途方にくれるばかり。
そして、悟る。
与えられるばかりで、何も。 一番近くにいると傲って、何も。
彼女のことを知ろうとしなかった、 子供である自分の存在を。]
(27) 2016/12/21(Wed) 21時半頃
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ー 現在 ー
[ふらふらと当てどなく歩いてきた。片手に持った缶はいつの間にか空になっていた。いつから持っていたのか、中に何が入っていたかは相変わらず判然としない。
人気のない住宅街を歩いている。 ぽつぽつと思い出したように点滅する街灯が照らす地面はうっすらと白い。誰も踏みしめたあとのない雪を踏む度ぎゅっぎゅっと音がする。
雪を見ると、何かを思い出しそうな気がする。 寒いのは嫌いなのだけれど、あの瞬間はとても幸せだった。
ずっと一緒にいるものだと思っていた。 今が幸せなまま変わらないと思っていた。 誰だってその手で幸せを掴んだのなら疑わない。 その幸せはずっと握りしめていさえすれば失われることはないのだと。
そう、傲慢にも、誰かの生命でさえそうだと思ってしまうことさえあるのだ、人間というものは。]
(28) 2016/12/21(Wed) 21時半頃
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[あの、眩しいくらいのギンギラも。 その前にあるはずの、大量の諭吉のやりとりも。 そうして訪れかねない、彼女の最悪の結末も。
何処か、降る雪に似て。 吸い込まれて消える幻想に思えてしまう。 それもまた、子供の証に思えた。
−−かちり。かち、かち。がち、がち。
震える奥歯は、寒さのせいではない。]
(29) 2016/12/21(Wed) 21時半頃
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…………ぁ。
[誰かに呼びかけようとして……儂は言葉をまた見失う。 なんと呼べば答えてくれるのだろう。 ……その人はここにいるのだろうか。
分かっているつもりだった。 それを失う日が来るとは思っていなかった。
……けれど、今儂はたった1人だった。]
(30) 2016/12/21(Wed) 21時半頃
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[そうして、途方にくれて、しばらく。
うっすらと、雪化粧に姿を変える街並みとともに。
急にそれは、ちかい現実として、彼を襲う。*]
(31) 2016/12/21(Wed) 21時半頃
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(ばーちゃん。……ばーちゃん、ばーちゃん)
[彼は走る。 イルミネーションの消えて、 すっかりといつもの通りの明るさになった、街並みを。
代わりに、どぎつい蛍光色が連なる中。 それでも、白が被って柔らかくなったような気がしながら。
当て所なく、当て所なく。 ただ、彼は走る。
それは、きっと。 追うため。逃げるため。]
(32) 2016/12/21(Wed) 21時半頃
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……お砂糖さんやい、お砂糖さんやい。
[小さく呼ぶ。言葉を返してくれる人なんかいないだろうけれど。
そう、大事なものは角砂糖に似ている。 大切な砂糖の粒を丁寧に一つ一つ固めあって、確りした一つの大きな角砂糖。
それを大事に掌に握りしめていたのに……ある瞬間、温かな紅茶のカップの中にそれを落っことしてしむえのだ。
そんなつもりはなかったのに、角砂糖はどんどん溶けていく。 どんどん形を無くして……元の形も分からないように、透明になっていく。
……角砂糖は無くなったとしても、砂糖は変わらず紅茶の中にいるのだといくら聞かされても変わりやしない。 愛しい角砂糖はもう見る影もなく、透明に溶けて何処かに行ってしまって、二度と戻っては来ないのだ。]*
(33) 2016/12/21(Wed) 21時半頃
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[残り香すらない、祖母の姿。 迫り来る、最悪の現実。
明日からの衣食住だとか、学校だとか。
そんなことまで頭が回らないのは、 ただ、非日常に混乱しているからではないけれど。]
(ばーちゃん。ばーちゃん、……ばーちゃん……)
[しゅっ、しゅっ。ぽっぽ。と、 機関車のように白い息を、ふわふわと後ろに流しながら。
乾いた指先は、今は握りこぶしの中。]
(34) 2016/12/21(Wed) 21時半頃
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(嗚呼、どうか!神様、救いの御子様!)
[キリスト教徒でも、何でもない。 一般的なごちゃまぜの日本人の宗教観だけれど。
今だけは、祈らずにはいられない。]
(……どうか! ばーちゃんだけは雪のように消えませんように!)
(35) 2016/12/21(Wed) 21時半頃
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[その、ひょろっと細い影は。 聖夜の街の、光を、影を。
縫うように、風のように。
大通りから、裏路地から。 少し離れた公園や、川やらを。
駆け抜けて、駆け抜けて。
26.5cmの、薄灰色の点々を。 街中、そこかしこに置いていく。*]
(36) 2016/12/21(Wed) 21時半頃
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/* この、街の光景が、自分のとこじゃなくて、都心でもなくて、ついこの前までいた街に近い栄えたJR駅前で再生されてる不思議なー。
じーちゃんは、じーちゃんのばーちゃんと会えるのかな。 ってそれ会えたら……!()
(-3) 2016/12/21(Wed) 21時半頃
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/* あと、めってょ挟みまくる進行してますな。 すみません。
纏めて投下がしにくくなってるな……集中力のもんだい。
ふんにゅ。。。んんん。
(-4) 2016/12/21(Wed) 21時半頃
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ー ある日のこと ー
[私は桜の吹雪く中、妻と、娘と共に歩いている。 今日は娘の学校の入学式だった。初めて背負った真っ赤なランドセルを弾ませて娘は私と妻の間を跳ねる。 まだ寒い時期だった。 娘は『手が寒い!』と駄々をこねるのを、妻は眉を寄せて『子供は風の子!』とはね返すのだ。 そして妻の話は、昔買ったばかりの赤い手袋を如何にして娘がすぐさま駄目にしてしまったかの話になる。
まあいいじゃあないか。 次は間違えちゃあいけないよ。
妻の長い話に終止符を打つと、だんだんしょんぼりと下を向き始めた娘の顔がぱっと明るくなる。 そうやっていろんな話をしながら家族3人、桜の下を歩くのだ。 その話は取り留めもなくて……その日の記憶にすら残らない。だけれど、その瞬間はとても幸せだった。]
(37) 2016/12/21(Wed) 22時頃
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|
[そしてようやくその姿が見えてくる。
帰るべきところ。
我が家だ。
戸に手をかけたのは誰だっけ?
きっとそれは誰でも良かった。
だって誰だってこういうのだ。
中に誰もいないけれど、ここが帰るべきところと知っているから。]
(38) 2016/12/21(Wed) 22時頃
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ただいま。
(39) 2016/12/21(Wed) 22時頃
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ー 現在 ー
[儂はたった1人……何も無い空き地を前に立っている。 住宅街の中にぽつねんと、そこだけくり抜かれたみたいに、地面がむき出しになった更地があった。]
……ああ。
[諦めたようなため息が、皺だらけの口から漏れた。 求めていたものがここにあった気がしていたけれど……本当にここにそんなものがあったのか、何も分からない。 ただそこに何も無いという事実が、ひどく苦しくて、少し濡れたちゃんちゃんこの肩を抱きしめる。]
(40) 2016/12/21(Wed) 22時頃
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……なあ、こんなつもりじゃあなかったんよォ……!
[何も無い空き地を前に、吐き出すように呟いた。 ここに来れば温かいはずだったのだけれど、何故そう考えていたのか……そんなことも何もかも全てが有耶無耶になっていく。
誰かの忘れ物みたいにそこに置かれた土管があって……儂は逃げるようにその中にするりと入り込んだ。 雪は遮ってくれても、凍えた空気は黴臭い土管を容赦もなくひゅうと吹き抜ける。]
「にゃあ」
[土管の中にいた先客が、怯えたように鳴く。儂は宥めるようにその顎を撫でてやる。触れた指先がほんのりと暖かい。 漸く少し満たされた気がして、儂はにんまりと笑うのだ。]
(41) 2016/12/21(Wed) 22時頃
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あんなぁ、赤い手袋をなァ……買いに行こうとしたんよ。 でも、みんなみんな、消えてしもうてなァ。 どっこにも見つからんのよ。
[先客は喉を鳴らすばかりで何も答えてくれない。 それでも失ったものを少しでも見つけたくて、この苦しい気持ちを吐き出したくて、儂は身体を丸めながら土管の中で呟き続けた。]*
(42) 2016/12/21(Wed) 22時頃
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/* じーちゃん!!!!!!(ばんばん
(-5) 2016/12/21(Wed) 22時頃
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[>>12 うすらぼんやりと光る街灯のせいで(街灯だけにしては、いやに揺れる光だとは思ったものの)、男性の彫り深い顔に影が落ちている。 威圧感のある顔立ちに、こちらの度胸が試される。]
ひょっ
[>>14 驚いて小さく息を飲むが、きゃあと叫ばずに済んだのは、かけられた声が穏やかで、場違いな挨拶だったから。
いや、場違いではないだろう。この時分でしか使えない挨拶だ、でも少なくともそれは、こんな寒がりで身を震わせながら受け取る言葉ではないだろう。 そして何より、日南子にとって、それは一番言われたくない言葉であった。]
(43) 2016/12/21(Wed) 22時半頃
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…………。
[悩む。なんて返事をすれば良いのか。 逃げ出すには、まだ何もされてないから逆に申し訳ない。 何かをしてくる気配もない。 抱えた中華まんが冷めてしまう。 はう、と白い息を吐いた。]
……め、メリー、クリスマス、ですが………。 でも、あの、あたし今日は、メリーにならないって決めてるので………。 すいません………。
[言った端から後悔する。 今日の決意は、絶対に誰にも言わないと決めていたのに、口が滑ってしまった。]
(44) 2016/12/21(Wed) 22時半頃
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[>>19くしゃみですれ違った道の反対側の誰かが、こっちを向いた気がした。 すみませんすみません本当にすみません、あたしのくしゃみが公害になってしまったかもしれませんが許してください 訴えないでくださいお願いします賠償金は支払えませんし体で払うのもちょっとかんべん
頭の中をまとまらない思考がぐるぐる回り、 闇の向こうの見えない表情に泣きそうな瞳を向ける。]
——……は、う!
[明かりに少しだけ照らされるその面影はとっても、なんというか、格好よくて。 いわゆるIKEMENってやつかな、あれ。格好はなんか寒そうだけど。 目を離せなくなってしまう危うさに、背筋が凍りそうになる。
——あたし聞いたことある。 都会の男の人って、甘いマスクを振りかざして女性を虜にして、 捕まえて洗脳して部屋に閉じ込めて永遠に飾っておくんでしょうこわいこわい!
首を振って目を逸らし、頭を下げて早足で立ち去る。]
(45) 2016/12/21(Wed) 23時頃
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……?
[さくさく、薄く積もる雪に足跡をつけながら、 >>20なんだか後ろに気配を感じたような気がして。
まさかさっきの人がついてきているとは思いたくはないけれど、 逃げ去る速度もだんだん早まっていくというもの。 ここに来てからから抱えたままのプレゼントの包み(重い)がけっこう体力を抉っているので、 逃げ切れるほどのスピードは出ないけれど。
当然ながら、あたしは知る由もないし、気付くはずもない。 田舎くさい故郷でよく遊んでいた年上の兄ちゃんが、こんなところで何かをしている、なんて。
昔よりも更に厚みを増したあたしの眼鏡のレンズでも、見通せるわけが……。*]
(46) 2016/12/21(Wed) 23時頃
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— 回想・いつの日か —
[おにぎりがいれば、牛乳瓶もいた。
ぼさぼさ黒髪のおさげヘアーに、典型的な瓶底眼鏡で過ごした少女時代。 今ほどインドアだったわけじゃなくて、誘われれば寒い日に外で雪遊びもした。 運動するたびに眼鏡を割っては、買い直すたびに厚さと強度を増していったりもしたけど。
よく声をかけてくれた、おにぎり頭の兄ちゃんの名前は微かに覚えている。 彼がいつの間にか地元からいなくなっていたのは、いつのことだったか。
周囲が変わっていっても、あたしはといえば、 少なくとも髪を整えて薄く化粧をするくらいのテクニックを覚えて、 大学で最低限浮かない程度のお洒落はできているつもりだけど、 抜けない田舎くささと、悪化したインドア人見知り体質はどうしようもなく。
眼鏡をコンタクトに変える程度の勇気もなければ、見知らぬもの全てがこわいったらありゃしない。 っていうか目にものを入れるとか正気の沙汰じゃないわ……。]
(47) 2016/12/21(Wed) 23時半頃
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[公園に近づけば、電灯の数も減っている気がして。 焦る気持ちと、寒さでかじかむ四肢と、心細さその他もろもろに揺さぶられ続けるあたしの精神は、 ほどよくバランスを崩しかけていたその一瞬、不覚を取った。]
ひゃっ!!
[足元に、ごつんと何かが当たった……というか、何かに躓いて、前のめりになる。 その衝撃でプレゼントの包み(重い)が腕の中からすっぽ抜けて、公園のほうへ飛翔して闇の中に消えていった。
なんとか転ぶまいと踏ん張っていたけれど、 今度はさっきからズレっぱなしの眼鏡がぽろりと顔から落ちて地面に落ちた、ような音が聞こえた。]
め、めがねめがね……。
[一気にぼやけた視界で屈んで、眼鏡のようなものを手探りする。 ああ、どうか誰かに踏まれませんように!*]
(48) 2016/12/21(Wed) 23時半頃
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/* やべー頭でうけとめたいそれ
(-6) 2016/12/21(Wed) 23時半頃
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/* しかしもうオフるので目撃にとどめとこう 自重
(-7) 2016/12/21(Wed) 23時半頃
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……あの、あたしは、メリーじゃないけど あなたは、どうぞ、メリークリスマス……。
[ビニール袋の中から、紙で子包装された中華まんをとりだし、相対している男性に差し出した。 あんまんだか、ピザまんだか、それとも他の味かは分からない。
日南子には覚悟があった。今日は誰よりも、さみしく、不幸でいようとする決意があった。だから良いのだ、ホワイトクリスマスに外にいるむなしい人間になっても。
でもそれを他者に味わってほしくはない−どんな理由で公園の前にいるかは想像できないが、少なくとも幸せな様子には見えなかった。 そう思えばこその、わずかながらの思いやり精神だ。]
(49) 2016/12/21(Wed) 23時半頃
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─ 公園 ─
–––––どうだあかるくなったろう、てか?
[小さく、小さく燃ゆる焚き木の上。 湿気た一万円札を乾かすように… ともすれば餌の足りない火に札を放り込まんばかりに。 男はそれをかざして、頼りない暖を取っていた]
血迷わんで俺。 成金どころか底辺やろピラミッドの。
[折れたビニ傘をさしてスチ板に座ってる奴が出来る所作じゃねーべ。 なんて、何となく手持ち無沙汰に作った小さい雪だるまに軽くツッコむ様にビンタした。 どうしましょうねこいつ。もういっそウィンドブレーカーでも燃やしますか。 いや暖をとるために服を脱ぐって何やねん。 なぁんて寒さで回らない頭がぐねぐねぐねぐねと思考の蛇行を始める]
(50) 2016/12/21(Wed) 23時半頃
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[>>48 当初の目的通り、公園のベンチを目指そうと、そそくさと足を踏み出す。 しかし、日南子の目の前を、何か黒いものがヒュンと風を切って通り過ぎた。]
っ!?
[びく、と足を止める。 もしタイミングを間違えていたら、その黒い物体と頭がごっちん、目からお星様状態になっていたかもしれない。 ぱちぱちと数度瞬きをして、その何かの飛んでいった先を見つめた。**]
(51) 2016/12/22(Thu) 00時頃
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アレやな。どっかで読んだ事あんな。 願いの叶う指輪をもろた夫婦がおって、 その指輪を偽物とすり替えて奪った男が カネくれって願ったら降ってきた大量の金貨に圧殺されたちゅー話。
[誰に語るでもない独り言の物語。 ふだんはあのぼぅっとした犬が聞き役なんやけど。 あいつどーしとるかな。まぁだ橋の下で寝とるんやろか。寝てそー。
河川敷。小さな土地。 魚捕りの罠、野良猫たち、小さな枇杷の木、芋の葉っぱ。 一緒に生活を”作っていく”仲間を失ってからはずっとそう。 ひとりで自分と話している。
まっとうな奴らの生活に寄生出来るほど俺は器用じゃない。 本当は人と一緒に居るのが自然なんだってわかってるんやけど。 普通の人間と俺は、対等になれん。 対等になれんから、逃げる。離れる。隠れる。
俺ぁ、世界に置いて行かれてんだもの。]
(52) 2016/12/22(Thu) 00時頃
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結局、世の中カネより愛やでユキオさん。
[勝手に回る舌に悪態を吐かせる。吐かせる。 言ってる事はサムいけど黙り込むとそれこそ心まで凍えてまう]
こゆ時は一枚の諭吉よか乾いた枯れ草のが価値あるねん。 わかっとんのかサンタクロー…
[幸運の贈り物たる諭吉を人質にとるみたいに ひらひらと火の上で揺らし。 夜空を見上げて文句を言おうとした瞬間。
背後で骨の折れる音がした。
傘の。]
(53) 2016/12/22(Thu) 00時頃
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[次の刹那が齎したのは後頭部の鈍痛。 元より骨の一本折れていたビニール傘が謎の飛来物>>48>>51を防御出来る訳も無く]
ぉ ぐげっ!?
[ダイレクトに舌を噛み、後頭部と口内、 二重(ふたえ)の痛みが一瞬思考を麻痺させる。 くらり、と前傾すれば眼前には炎。 あかん、と身を捩り、その拍子に諭吉は手を離れひらりと舞い上がる。 自らはぐしゃりと冷たい地面にほっぺたをしこたまぶつけ、倒れ。 その一方でクリーンヒットしたその重い何か––––置き時計は 更に地面でワンバウンドすると、 かちり、と小さな音を立て。
賑やかに、けたたましく、鳴り始めた。]
(54) 2016/12/22(Thu) 00時半頃
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痛ゥ…ちょ、ま、あかんあかんあかん!!
[Silent Night, Holy Nightと誰が歌った! 雪の中で激しく自己主張を開始したそれは まごうことなく–––世界に朝を喚ぶ使者、 目覚まし時計の音ではないか! 何で目覚まし時計なんぞ飛んできたんや!寝言言うとらんで目ェ醒ませってか! 痛みと冷え、更にその音でガンガンする頭を片手で抱え、 慌てて立ち上がり、その音の出所を探そうとする–––がふらついてうっかり焚き火を踏み。]
だぁっつぅうう!!
[泣きっ面に蜂。 足を華麗に炙った男は幸運にも積もっていた雪の上でそれを転がりもみ消す羽目になった]*
(55) 2016/12/22(Thu) 00時半頃
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/* たいへんなことになったな(他人事
(-8) 2016/12/22(Thu) 00時半頃
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[青年とも少年とも。否、 世の中のことも、近くにいるはずの。 たった、一人の祖母のことさえも知らない子供は。
冬の夜を、雪の街を。 駆ける、駆ける。 機関車のように。
白い息を、蒸気のごとく吐き出しながら。]
(56) 2016/12/22(Thu) 00時半頃
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[途中見た、暗がりの公園の痴話喧嘩は。 痴話喧嘩と呼ぶには男女の組み合わせがちぐはぐな。
それでも子供が気にもとめないのは、 世間知らずのせいか、あるいは。
そもそも終着駅まで無停車の、暴走特急だからか。
指先に負けないくらいにかさついた唇を、 ぽっかりと開けながら。
しゅっ、しゅっ。ぽっぽ。しゅっ、しゅっ。ぽっぽ。]
(57) 2016/12/22(Thu) 00時半頃
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[時計の針は左から、天井に向かい、そして。 ゆっくり、ゆっくり、右に傾き始める。
足も手も。寒さにこごえて、棒のよう。 薄く敷かれた白い絨毯を。 それでも、ぎゅっぎゅ。と、踏みしめながら。]
(58) 2016/12/22(Thu) 01時頃
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[這いつくばって眼鏡を探していれば、 そういえばとさっきすっぽ抜けた置き時計(重い)のことも思い出し。
プレゼント交換にはひどく微妙なチョイスのそれが、 凶器となって誰かの世界をぶっ壊していることなんて露知らず。>>54
その直後、鳴り出したアラーム。 それはもう、たいへん心当たりのある音でございまして。 クリスマスソングの籠められた封印が解き放たれ、 高らかに聖夜を、これでもかと聖夜を歌い続ける。
見つからない眼鏡は諦めて、先に音のするほうへと向かった。 一刻も早く止めなくては、騒音被害で逮捕されて裁判にかけられて有罪食らってギロチン刑かな。 そんな感じのオーバーな恐怖を抱きながら。]
(59) 2016/12/22(Thu) 01時頃
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[>>55音の元のそば、何かが——よくわからない何かが、雄叫びを上げてのたうち回っているようだ。 眼鏡がないのでこの視力0.01以下の女は何も見えなくて。
ああ、これこそが都会のモンスター! 縄張りに足を踏み入れた瞬間、か弱いあたしの身は粉々に砕かれ、引き裂かれ、 焚き火で炙られてこんがり焼かれてバーベキューにされちゃう……!
と、おぞましい死の恐怖に目の前が眩みそうになりながらも、 目覚まし時計の音は鳴り響き続ける。
どうしよう、と踏み出せないでいた最初の一歩。 ひとまず足元を探り、冷たい木の枝を見つければ拾い上げてそれを構え、勇気を抱いておそるおそるモンスターに立ち向かわんと駆ける!]
……殺られる前にッ、先手必勝ッ!!
[——長くて短い聖夜も、もうすぐ明ける時が来るよと、 時計はそれを教えるかのように騒いでいた、のかもしれない。*]
(60) 2016/12/22(Thu) 01時頃
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[冬の、深く長い夜をゆく。 その、頼りない夜行列車の終着駅は。
冷えて流れる、家からも、イルミネーションからも。 公園からも、川からも。 遠く離れて、橋を三つばかり越えたところ。
ざざん。ざざん。と、夜に泣く。 いまだ雪を吸い込む海のほとりにあったようで。]
(61) 2016/12/22(Thu) 01時頃
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……っ、ばーちゃんっ!
[そう呼びかければ、 夜の黒よりもさらに昏い黒。 そんな色した小さな小さな人影は。
−−もそり、もそり。 野暮ったく動いて、それから。]
「……す……す、む……?」
[子供の名前を小さくつむいだ。]
(62) 2016/12/22(Thu) 01時頃
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[それは、麻のリボンと、黒の包装でもって。 とっても辛気臭いものだったけれど。
それでも、たしかに。 その、少年にとっては。
神か、あるいは救いの御子か。 さらには、聖夜にやってくるという、 かつての聖人からの、
贈り物に他ならなかった。**]
(63) 2016/12/22(Thu) 01時頃
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