人狼議事


226 【突発誰歓】君の瞳に花咲く日【RP村】

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【人】 トレーサー キルロイ

[箱の中身は、"文通相手"のヒナコから送られてきた手紙たち。
そして、返事を描こうとして、かけなくて、
完成することなく中途半端に終わってしまった何枚もの手紙。

ヒナコは自分の描いた絵を、
本当に素直に喜んでくれていたと思う。
それがとても、嬉しかった。
他の人に見せても良いかと問われたとき>>1:77は、
驚いて慌ててしまったけれど、照れながらも頷いた。
…自分も、"あの絵"は、気に入っていたのだ。

だからこそ。
彼女から手紙が来るたびに、描いてみようとはするのだけれど、
明らかに下手になっている絵を送ることが出来なくて]

(47) 2015/06/07(Sun) 18時頃

【人】 トレーサー キルロイ

[此の部屋にあるのは、沢山の未練の欠片。
それを見守るように机の上では、
薬瓶に閉じ込めたばかりの宝石たちが優しく煌いている。
…先程、言おうとして言えなかったこと]

(今ならもう一度、描けるだろうか)

[全く同じようには、無理だとしても]

(君が力をくれたから)

[三か月ぶりに、何を描くのかはもう決めてある。
上手く出来ないかもしれないけれど、君の――――…**]

(48) 2015/06/07(Sun) 18時頃

トレーサー キルロイは、メモを貼った。

2015/06/07(Sun) 18時頃


【人】 トレーサー キルロイ

[緩やかに痛みが治まって行くと共に、
思案の中からゆっくりと意識を浮上させる。
黒い瞳は真っ直ぐに、澄んだ淡紫を見つめている。

小さく軋みながら伸びた君の白い指先が、
鴉のような黒い翼の羽根先に、触れた>>72]

 ――――ケイトリン。

[彼女の唇の動きに、その名前を呼び返し]

 俺さ、"御守り"貰ったお礼に…。

 描きたいんだ。
 描こうと思うんだ。君の絵を、もう一度。

[すぐに明言できなかったのは、黙っていて後で驚かせたかったという気持ちがあったのと。やはり心の何処かで、無理かもしれないという怯えがあったから。
けれど、彼女の病状は思っていたよりも悪そうで。
だから少しでも何か、引き留める何かが、欲しくて]

(91) 2015/06/07(Sun) 22時半頃

【人】 トレーサー キルロイ

 多分、上手く、できないかもしれないけど。
 頑張るから。精一杯、描くから。

 ………完成したら、受け取ってくれるか?

[震える指先は、思い通りには動かない。
それでも彼女の手に、そっと温もりを重ねた]

 だからそれまで、元気でいてくれよな。
 その絵を描き終わっても、何枚だって描くからさ!

 ずっと、……。

[ああ、こんなことを言ってしまっては困らせるな、
と思いながらも、言葉は止まってはくれなかった。
もっと明るい軽い調子で、伝える心算だったのに。

それでも何とか笑顔だけは作って。
困ったような、情けない顔だったけど、笑って。
せめて、雰囲気が暗くなってしまわないように*]

(92) 2015/06/07(Sun) 22時半頃

【人】 トレーサー キルロイ

[ケイトリンの瞳から零れ落ちるのは、
複雑な色味を持つの心の結晶>>99
窓から差し込む陽光と人工照明の狭間で、
青緑から深紅へと揺らぎ煌く]

 ―――――…はは。

[やっぱり彼女は優しい。
男の我儘なお願いに、勿論だと答える姿>>100に。
ああ、無理をさせてしまったという申し訳なさと。
けれど、それに勝る嬉しさを、自分勝手に感じている。

離れたって覚えている、絶対に忘れない。
勿論、約束は守るけれど。
そんな日は、そんな日なんて、来ないのが一番なんだ]

 ありがとう。それならはりきって描くよ。
 がっかりさせる事が、ないように。

[どんな絵だって、君はきっと受け止めてくれるのだろうけれど]

(124) 2015/06/08(Mon) 00時頃

【人】 トレーサー キルロイ

[そして、君の顔が。
あまりに柔らかく穏やかに、綺麗に微笑んだから]


 ……………ケイトリン?


[見惚れてしまって。
一瞬、夢か幻覚を見ているのではないかと、錯覚して]

(125) 2015/06/08(Mon) 00時頃

【人】 トレーサー キルロイ

[けれど指先から伝わる温もりは、
確かに彼女の存在を、今此処に在ることを示していた。

そうして、
―――それ以外の感情が、
何か沸き起こるよりも前にまず一番に]


 そっか、うん。…待たせて、ごめん。


[囁くような言葉>>101に返事をしながら、
彼女につられるようにふわりと自然に微笑みが零れた]

(126) 2015/06/08(Mon) 00時頃

【人】 トレーサー キルロイ

[視界の端に、スケッチブックが映る。
男は良く知っている。
この病院に居る者なら、きっと皆良く知っている。
現実は、残酷だ。

それでも、傍から見ればどれだけ虚しい希望であっても、
今、この心に残る想いに、嘘は無いから]

 休んで終わったら、シー兄ちゃん探そうか。
 それとも、…探してこようか?

[最後の申し出は、控えめに。
彼女が動くのが辛いなら、あまり無理はさせられないから。
車椅子――の存在はずっと頭を過ってはいるのだけれど、
其れは言い出せない。
きっと、其れは彼女の望みではないから。

用事が済めば、自分は早速絵を描き始める、心算で*]

(128) 2015/06/08(Mon) 00時頃

【人】 トレーサー キルロイ

[悪戯っぽく告げられる言葉>>137に、どきりとする。
嬉しいと、重ねられる声に、胸が温かくなる。
彼女のひとつひとつに、こんなにも心を動かされている。

"外"の世界にいるときは、ごくごく普通の学生で。
祖父母の手伝いをしながら、
絵ばかり描いているような生活だったから。
友人は多かったけれど、充実はしていたけれど、
まあ、あまりに色気のない毎日を送っていて。
だからトレイルへも、あんな妙な相談を真面目にする始末で。

要するに、これが彼の初恋だった。
―――最初で最後の、恋になるだろう]

(150) 2015/06/08(Mon) 01時半頃

【人】 トレーサー キルロイ

[自分の問いかけに、返る答え>>138に頷いた]

 分かった。一緒に行こう。
 ……駄目、な訳ない。

[後半はやや照れ交じりの声で呟く。
心配は、いつだってあるのだ。
けれど彼女が望んでくれるならば、出来る限りは、自分も]

 俺も動き回るの、久しぶりだし。
 のんびり散歩がてら、探せば良いよ。

[立ち上がる彼女の足に、響く軋みの音。
苦笑の視線が届けば、
聞かなかったふりをするのも不自然で]

(151) 2015/06/08(Mon) 01時半頃

【人】 トレーサー キルロイ


 大丈夫、傍に居るから。
 でも辛くなったら、無理せずに言うんだぞー。

[出来るだけ、軽い調子でそう言って、笑って。
改めて、そっと彼女に差し出す翼の腕。
叶うならばまた、その手を取って]

 さて何処に行こう。
 まずは、シー兄ちゃんの部屋の方かなぁ。

[探し人である彼が、
何か大変なこと>>148になっているとは知らず。
ゆっくりと歩き出した**]

(152) 2015/06/08(Mon) 01時半頃

【人】 トレーサー キルロイ

 ………………うわぁ。

[扉を開けると、其処は大参事でした>>163]

(大丈夫、じゃ、…ないよな)

[呆気にとられていた。
ただただ、現実を把握するのに数瞬を要した。
ケイトリンを守らなくてはと持ち上げかけた思考は、
彼女が大変男前>>164であった為にそっと仕舞っておいた]

(182) 2015/06/08(Mon) 02時半頃

【人】 トレーサー キルロイ


 えーと、取りあえず。怪我はないか?

[呆れと心配の入り混じった、
複雑そうに見えてそうでもない表情で扉の中を覗きこみ]

 いだっ。

[ボールの流れ弾が一つ、すこーん、と頭に命中した]

(183) 2015/06/08(Mon) 02時半頃

【人】 トレーサー キルロイ

[そうこうしている間に、状況は落ち着いたらしい。
心配そうな目線>>179が此方へ向けば、
先ほどの失態を見られていなければいいと願いつつ]

 あ、ああ。俺は大丈夫だ。
 メルヤを見てるよ。ごめん、水頼む。

 ……気を付けて。

[この惨状で自分に出来る仕事は少ない。
せめて付添くらいは出来るだろうかと申し出て、
ボール危険地帯へ踏み入るケイトを真剣な声で送り出す]

 うわあ。
 シー兄ちゃんも、よっぱか。水いる?

[メルヤの傍へ歩みかけたところで、更なる悲劇>>181が。
タオルあるかなぁと部屋を見渡しつつ、取りあえずミイラさんの隣へ座りこむ。心配そうに彼を見つめながら羽根でぱたぱたと顔を扇いだりもしてみたが、酔い覚ましの効果があるかは不明だ]

(186) 2015/06/08(Mon) 03時頃

【人】 トレーサー キルロイ

 よし、ちょっと黙ろうか。

[メルヤの言葉>>185に、反射的に突っ込んだ]

 何にも覚えてないのか?
 ……覚えてなさそう、だよな。

 メルヤ酔っ払って、何か凄いことになってたんだよ。
 主にボールが。

(188) 2015/06/08(Mon) 03時頃

キルロイは、ケイトの勢いに圧倒と尊敬の念を抱きつつ、シー兄ちゃんも翼でぱたぱた扇いでおいた。**

2015/06/08(Mon) 03時頃


【人】 トレーサー キルロイ


 よ、良かった、いつものメルヤに戻った。

[>>196ことにしておこう。
翼で扇ぐのを止めて腕を降ろすと、
改めて部屋の惨状を眺めつつ苦笑した]

 説教もしないし、言い付けもしないけどさ。
 あんまり無茶するなよー。 
 ……まあ、久しぶりにメルヤの手品見た気がして、
 ちょっと楽しかったけど。

[正確に言えば男が見たのは、
跳ね行くボールと其処に沈む青年だったが、
細かいことは抜きにして]

(211) 2015/06/08(Mon) 19時頃

【人】 トレーサー キルロイ

[自室に眠るスケッチブックの中には、
手品をするメルヤを描いた絵も残されている。

『種も仕掛けも、ございます』

>>66メルヤはおどけて見せたが、
単純なこの男には全く仕掛けが分からず。
ただただ感心して、凄い凄いと歓声を上げていた。

>>67彼が手品をしなくなった理由は、知らない。
それに自分の具合も悪くなって、
次第に部屋に籠る日も増えて行ったから。
単に彼の手品を見かけないのは、
偶然かもしれないとも思っていた]

(212) 2015/06/08(Mon) 19時頃

【人】 トレーサー キルロイ

[怪我はないかとの言葉>>206に、うんうんと頷く。
ケイトリンは大丈夫だろうか、と視線だけ送った。

この腕ではボールを払い落すことも出来ず、
彼女には>>171重労働を強いてしまった気がする。
――次があるなら、翼を広げて盾になる位は出来るだろうか。
いや、出来れば此れに関しては、次は無い方が良いかな…]

 ああ、そうだ。
 そういえばシー兄ちゃん、丁度良い所に。

[やがて、シーシャとメルヤから同様の質問>>201>>208があれば、其処で漸く目的を思い出した]

 部屋に来たのは、大声が聞こえてきたからなんだけど。
 元々、ケイトリンが兄ちゃんのこと探してたんだよ。
 本を返しに、って…。

[詳しいことは、ケイトリン本人へ説明を委ねつつ。あれ、そういえばあの絵本、ボールを叩き落とすのに活用されていなかったっけ、と。
今更ながらに思い返し、小さく小さく笑った**]

(213) 2015/06/08(Mon) 19時頃

【人】 トレーサー キルロイ

―絵本の思い出―

[切欠は、食堂で何かを描いている青年に声を掛けたこと。
絵本を描いていると説明>>54を聞けば、
感嘆の声をあげながら"見せて、見せて"と請うた。

これまで自分には一枚絵を描く発想しかなかったが、
絵本を作るというのはとても素敵なことだと思ったから。
真似して自分も描くようになった。
本当は、少しだけ、シーシャに構って貰いたかったから、
という理由が混ざっていたのは内緒だ。

『シー兄ちゃん、描いた。俺も描いた!』

褒められれば、嬉しそうにころころ笑った。
頭を撫でられるのはちょっと恥ずかしかったのだけど、
でも決して嫌ではなかった。

それなのに、]

(222) 2015/06/08(Mon) 22時頃

【人】 トレーサー キルロイ

[緊急時のサイレンの音は、慣れるものではないけれど。
あの日の衝撃>>55は、その中でも特別で。
拘束される"シー兄ちゃん"は、
ぼんやりとまるで魂が抜け落ちているように見えた]

『 ―――――…!! 』

[喧噪の中、駆け寄ることは赦されず。
叫んだ声は全て、ざわめきに溶けて消えた。

一度だけ、虚ろな彼の瞳と視線が交わった気がした。
どうしてだか、その瞬間にぞくりと寒気がして。

彼が隔離されてしまうかもしれない、とかそんな次元ではなく。もっと何か悍ましいものを感じ取った気がするのだけれど、その正体は分からず。
(シー兄ちゃんが、死んでしまう)
一番しっくりきたのが、この表現で。だから彼が部屋に戻って来た時には、心から安堵した。
仮令、その雰囲気が少し変わっていたとしても]

(224) 2015/06/08(Mon) 22時頃

【人】 トレーサー キルロイ

[シーシャが記録を止めてしまった想いの全てを、
知ることは無いけれど。
―――続きがない絵本は、悲しいから。
>>45一冊完成すれば、プレゼントする心算だったんだ]

 ………あれ?

[そうして、漸く男は気づく。
ケイトの台詞>>215とその本の表紙を見て、漸く。
彼女が借りていたのが、彼の"絵本"だということに]


 す、捨てるなら俺が貰う!


[元の持ち主の手に渡った本>>220が、
果たしてどうなるのか分からなかったけれど。
彼の言葉>>221を聞けば、反射的に慌てた様に立ち上がった]

(225) 2015/06/08(Mon) 22時頃

【人】 トレーサー キルロイ


 …ゴミだし駄目、絶対。

[何処までが本気の会話か分からなかったが、
今のメルヤの言葉>>228には妙な力があった。
狼狽しながら、必死の表情で首を横に振っていると。

逆に助け舟>>229を出して貰って、
ほっと安堵したように表情が緩んだ。
後は祈るような眼差しをシーシャへ向けて、
彼の返答を待っている]

(230) 2015/06/08(Mon) 22時半頃

【人】 トレーサー キルロイ

[日記を渡すかはシーシャが決めることだ、
というケイトの言葉>>232はもっともだと思った。
無理強いは出来ないと、思っていた。
だから意思を示した後は、ひたすら祈って―――]


 ……………ありがとう。


[本を手渡してくれた相手の顔が酷く苦しそうだったから、
喜びに笑顔を浮かべるようなことは出来ず。
それでも捨てずに本をくれたことに、心から感謝した]

 分かった。絶対、持ってこない。
 
[低い囁きに、真剣な表情のままで頷く。
大事にする、とはとても相手の前では言えなかった。
ただ、上手く動かない両手の指先で、
大切そうに本を支えていた]

(241) 2015/06/08(Mon) 23時頃

【人】 トレーサー キルロイ

[纏わり付くような緊張感を振り払うように。
一度小さく、息を吐いた]

 そろそろ俺、自分の部屋に戻るよ。

[シーシャへの宣言通り、
本を置いてこなくてはという思いもあり。
それから表情を崩して、にこりと笑みを浮かべた]

 二人とも、ありがと。
 騒ぎは驚いたけど、久しぶりにちょっと楽しかった。
 もう一回同じこと、は勘弁だけど。

[口に出した言葉に嘘はない。
ケイトリンはどうするかと問うような視線を向けた後、
いずれにせよ自分は一度場を辞するだろう**]

(246) 2015/06/08(Mon) 23時頃

トレーサー キルロイは、メモを貼った。

2015/06/08(Mon) 23時半頃


【人】 トレーサー キルロイ

[記録を"ゴミ"だというシーシャ>>250に苦笑しつつ、
少し苦労しながらその本を上着のポケットへ仕舞った]

 ――――…分かった、"また"な。

[手を振って去っていく彼>>251を仰ぎ見て、
少し休んでから行くというケイトリンへ>>253と頷いて。
…彼女の身体は心配だったが、
メルヤ>>256が傍に居るなら大丈夫だろうと。

短く別れの言葉を"また"と告げて、自室へと戻って行く*]

(267) 2015/06/09(Tue) 00時半頃

【人】 トレーサー キルロイ

―自室―

 …………つッ。

[自室に戻って扉を閉めるなり、
寝台へ辿り着くことすらなく床に座り込む。
だらだらと冷や汗が頬と背を伝っていく。

帰り道、一人になった頃から痛みは自己主張を増して。
昼間に多目に薬を飲んだのは、正解だった。
たかが痛みだ。…たかが痛みじゃないか。
自分に言い聞かせようとしているにも拘らず、
それに抗うことのできない自分が、酷く情けない。

――無駄にできる時間なんて、もう無いのに]

(309) 2015/06/09(Tue) 02時頃

【人】 トレーサー キルロイ

[床に転がったままのアレキサンドライト>>99が、
電灯の光を受けて深緑色に揺らめく]

『記憶が形として残るのは少しだけ、
 羨ましい気もするわ』

[脳裏に過るのは、先ほどのケイトリンの言葉。
――彼女の記憶だって、煌く欠片達として残っている。
其処に文字や記号はないけれど、
その思い出をずっと忘れなければ、永遠に。

……先程伝えようとして、伝え損ねてしまった。
また次に会う時に、言えるだろうか。
次に―――…、そう、"次"に、逢うときに]

(310) 2015/06/09(Tue) 02時頃

【人】 トレーサー キルロイ

[緩慢な動きで立ち上がる。
睨むように棚を見つめつつ、覚束ない足取りで近づき]

 っが、頑張れ、俺……。

[ポケットから絵本を取り出すと、
自分の描きかけの絵本の隣に丁寧に並べた。
それからケースから多目の量の薬を取り出して、
水もなしに飲みこんだ]

 はー……。
 さて、問題は、此処からなんだが―――…

[痛みによる消耗を感じつつも、
このまま横になってしまおうとは思わない。
まだ白い頁の残るスケッチブックを手に取ってから、
仕舞い込んでいた絵具を取り出して。

がたん、と半ば重力任せに椅子に腰かけた]

(311) 2015/06/09(Tue) 02時頃

【人】 トレーサー キルロイ

[分かってはいたことではあるが。
筆を持とうとしても、二本の指先では震えが治まらず。
特に痛みが引き切らないままでは、線すら描けそうもなく]

 ……こ、これで、どーだ。

[だから指先に絵具を付けて、直接紙に色を乗せる。
どうやら先程までよりは少しマシそうだ。
ゆっくりと、ゆっくりと、描き進めていく。
冷や汗は止まらないし、
痛みに腕が乗っ取られているような感覚はあるけれど、
それでも不思議と、頭の芯は冴えていた。

描きたいんだ。
絵を描くのは好き。
それで誰かが喜んでくれるのは、もっと好き。
――"君"が喜んでくれるのならば、其れは]

(312) 2015/06/09(Tue) 02時頃

【人】 トレーサー キルロイ

[次第に輪郭を持っていく、白い頁の上に乗った色。
彼女の姿なら、瞼を閉じればいつだって思い出せる。

次第に痛みは、麻痺したように遠く。
代わりに腕が酷く重くなってくるけれど、手は止めない。
速く。少しでも速く。
完成した絵を、君に見て貰いたいから**]

(322) 2015/06/09(Tue) 02時頃

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