25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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[地を踏む音が近づいて、綺麗な球体が視界に映るとそれを見詰めていたが。]
口の訊き方って、…最初にふっかけて来たのはお前の方だろ! 俺は悪くないね。
[フン、と鼻を鳴らしてそっぽを向いた。 その折にやって来た男>>423には。]
落花って言うな。
[その呼び名は気に食わないとばかりに不機嫌に呟く。 そして鉄色の瞳の男が紡いだ言葉に声を荒げて再度向き直り。]
…なんだと!? 馬鹿にしやがって!俺は落花でも猿でも… …ッ
[勢いよく吼えるつもりが、顎を持ち上げられるとその意気も止まって眉が寄る。]
(@41) 2010/08/02(Mon) 01時半頃
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[華月に指摘されると髪の毛を面倒そうに摘んだ。 結う紐はないので、払った髪はさらりとまた落ちる。]
…未だ全ての花主には会ってはいないが、 今のところ顔合せした花主達は皆、曲者揃いだな。
[己も含め。二人の花にそう言い、悪びれなく笑う。]
――…花も、此度は随分と珍しい毛色を揃えている。 それがいいことか、悪いことかは判断が分かれそうだが。
[考えを直ぐ口にするような喋りの華月と、 言葉を選んでから口にする鵠、 対照的な二人の花を眺めやると残った茶を啜り]
……剪定を待つばかりの花にはなるな。 …花達もまた主を見定め、そして選べ。 3日の祭で選ばれる花となるかは…この先のお前達次第だ。
(433) 2010/08/02(Mon) 01時半頃
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[随分と庭の方が賑やかだ、何かあったか。 茶器の中を空にすると立ち上がり]
馳走になったな。 いい退屈しのぎになった。 [そう言うと、下ろした髪を揺らして食堂を出て行く。]
(434) 2010/08/02(Mon) 01時半頃
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手厳しい?冗談を。 花は花主の品格を問う者。 育てたいと思う価値があれば別かもしれんが
[小さく嘆息の息を吐き出す]
これでは買う以前の問題だ。
(435) 2010/08/02(Mon) 01時半頃
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/* あっ、イアン結構背高いΣ 背高い人多すぎだろ!? 170で見上げてばっかりって……
(-98) 2010/08/02(Mon) 01時半頃
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落花と呼ばれたくなければ、名を名乗るが良いよ。 名乗る名くらいはあるのでしょう。
[落花を見下ろす視線は常と変わらず。 聞こえたかすかな足音と、どこからかの声にふと見回し]
あちらにもお人がいるようですね。
(436) 2010/08/02(Mon) 01時半頃
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― 本邸/回廊 ― [食堂への道を歩く。 庭には人の気配が幾つも増えていた。 苛立ち混じる幾つかの感情が増して行く]
うんざりだ。 花に価値ばっかり求める花主も 花主に媚びる事しか知らない花も
[侮蔑を瞳に浮かべ、見遣った先 食堂から出てきた人物に気付いて口を噤んだ]
(437) 2010/08/02(Mon) 01時半頃
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[しかしその表情も束の間。 見上げた瞳は細められ、キッと睨み上げる。]
……黙れよ。お師さまは関係ねえ。 大体、お前は俺の主じゃないだろ。 何でお前に尻尾振らなきゃいけねえんだよ。
[言ってから、無表情の男の言葉>>431に少し、ぐ、と苦い顔をして。]
俺は、悪くない。
[フン、ともう一度鼻を鳴らした。]
(@42) 2010/08/02(Mon) 01時半頃
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>>432 ふぅん……違うんだ。じゃあ、修行かなにかか? ぱっと思いつくのは剣術とか、か……
[軽く腕を組み、近くへ寄る]
あっと、失礼。気になることがあるとついね。 俺は天満月邦夜っていう。君は?
(438) 2010/08/02(Mon) 01時半頃
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吹っ掛けた?下らんな。
[ぴ、と弾きあげるように扇は落ちた少年の頤を持ち上げる。 視線は値踏みをするように]
身分の境界も弁えぬ猿に、何故私が礼儀など弁えねばならん。 花主に怒鳴り返す花など、初めて聞くがね。
[扇は右、左、と動く。 己の指先のかわりに]
…まあ、怒鳴り返すほど悔しければ 其の身の芸とやらで私を後悔させてみせるがいい。 脳なしの花でなければ、芸の一つや二つ、あるのであろう?
[扇を頤から外し、立ち上がれば鉄色は見降ろす。 とても冷たい目をしていた。 それこそ、商品価値しか求めないとばかりに]
(439) 2010/08/02(Mon) 01時半頃
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―食堂―
[高嶺の紡ぐ言の葉を面白がるような微笑のまま聴き届ける。 返しは言葉でなく、その表情の奥に止める。 それを相手がどう取ったかは判らぬが、表情もまた鵠とは対照的であると思われたか。
もしかすれば、事あるごとに対照的だと周りに印象付けているのかもしれない。 それでも、馴染みとなっているのだから不思議だ。]
屋敷の中のことやさかい、危険はないと思うんやけど。 向かわれるんなら、気ぃつけて。
[高嶺去るタイミングから、悲鳴聴こえた方に向かうのかと、そんな言葉をかけた。]
(440) 2010/08/02(Mon) 01時半頃
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[落花の代わりに名を>>436と言われれば。]
………虎鉄。
[沈黙の後に己の名を呟いた。]
(@43) 2010/08/02(Mon) 02時頃
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[パチン、と扇が一つ鳴る。 秒針か、剪定か、そのどちらもか。 鳴らす本人に、意図はないけれど。
随分騒がしいことになったものだと辺りを見回したところで 視線が一か所にとどまる。 視覚を覆う白い布。 漠然と、何だろうとは思う程度]
(441) 2010/08/02(Mon) 02時頃
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― 庭 ―
そう言った類の理由でもない。 ……一身上の都合だ。 悪いが理由を安と人に話す気はない。
[近づく声。この屋敷で今迄聞いた声ではない。 質素な白と紺の装いは 花を買う身分にないこと …花か屋敷のモノかに見えるだろう]
……まぁ、悪眼立ちはするようだな、これは 天満月か。俺はイアン。イアン=薗だ。
[話しかける声は、気安さはどちらにも取れ 判断がつかぬままその場に立つ]
(442) 2010/08/02(Mon) 02時頃
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なんや。ほんま高嶺様は、おもろい方やな。 わいは、ああいう方好きやで。
[高嶺の背を見送ってから、その場に残っていれば鵠に、そうでなければ独り言で零す。 高嶺に対する評は、しかし、華月の口からは誰にでも向けられるものでもある。基本的に、嫌いという評をすることがない。 皆がまんまると称する彼のことも、欲望に忠実でおもろいから嫌いじゃないと云い張る。
さて、鵠はその後どうしたか。 華月はといえば、その場を動くことなく、暫し茶で喉を*潤している*]
(443) 2010/08/02(Mon) 02時頃
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連れて回るのならば、そうでしょう。 連れて回るまでに、矯正できれば問題はない。 そも、出来上がっている花など囲っても自慢にしかならない。
[碧の言葉にはそう返して、虎鉄と名乗った花を見下ろした]
虎鉄、落ちたのがそちらの責ではないとしても、その後の反応は貴方のものです。 少し、改めると良い。 このような場ではね。
(444) 2010/08/02(Mon) 02時頃
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身に危険が及びそうなら、見て見ぬ振りをするまで。
[華月の忠告のような言葉にはしれっと声を返し、 悲鳴に合わせて食堂を出たが、向かう先は気まぐれ。 食堂を出たところに名を聞いた花の姿があると 黒檀は細まり、瞳と同じ色の髪が揺れた。 一見、もう一人の花主と見間違うくらいには たまに表情が似ることもある。]
――…食事か?
[そうとだけ、声を掛けて花の名は呼ばない。 回廊で会った時のように少年の前で足を止めることも。 少年の答えを待たずに、高嶺は花の横を通り過ぎる。]
(445) 2010/08/02(Mon) 02時頃
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―食堂― [高嶺が髪を気にする様子に、 眼を向けて一度瞬く。りん、と己の髪を結わえた紐の鈴がなる。]
――…御自分でも思っておいでですか。
[悪びれずに笑う、 その答えをどうとったやら]
其れは否定致しません。 矢張りこれも主催者様の趣向なのでしょうが。
[目隠し、噂の花、口と気性に難のある己、 それから、――]
…もちろん、重々承知しております。 選ばれなければ花は枯れるだけだ。
(446) 2010/08/02(Mon) 02時頃
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手妻師 華月斎は、メモを貼った。
2010/08/02(Mon) 02時頃
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お前を躾けたのがその師なら、 その師に非はなくとも責任はある。 それぐらいわからんのか。
[呆れたように言葉を落とす。 扇が、また一つパチン、と鳴った]
売れ残る花の、常套句だな。 そうして己の価値も、折角時間と手間をかけて磨いた技も投げ捨てて
…朽ちていく。
[最後の一言は、少しだけゆっくりと紡がれた。 虎鉄、と名乗ったその名は聞いていたが]
猿には、それもまた似会いかもしれんがね。
[告げて、踵を返す。 脱いだ靴は、お側の傍らに置き去りにしたままだったから]
(447) 2010/08/02(Mon) 02時頃
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>>442 修行も違うんだ?ま、話したくないなら良いけど。
[イアンの顔を覗き込んでいた姿勢を戻せば硝子瓶の中の薬がシャラリと音を立てて]
イアンね。イアン。覚えた。んー、君は……花、か? ああ、邦夜でいいよ。長いし……なんつーか、天満月だと俺じゃなくて父上を呼ばれた気がするんだよな。
(448) 2010/08/02(Mon) 02時頃
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― 回廊 ―
食堂に他の用事で向かうとでも? つまらない質問ですね。 [問いに澄まして答える。 通り過ぎる歩みは此方も止めはしない。 視線は真っ直ぐ扉だけを見ている]
まさか野次馬に向かうとは思いたくありませんが、 もし庭に出るならお気をつけて。
[嘲りを含む言葉を捨て置いて、食堂の扉を開いた]
(449) 2010/08/02(Mon) 02時頃
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[顎を持ち上げた男の瞳は、酷く冷たい。 しかし虎鉄は怯まない。 師の責任との言葉に少しだけ見上げる琥珀が揺れただけ。 扇から解放されると、虎鉄も同じように立ち上がる。]
言っただろ、俺は猿じゃねえ。 虎鉄って主から貰った立派な名があんだよ!
それとな、お前みたいな奴にホイホイ見せてやるような安い芸はねえから、覚えとけ!!
[思い切り吼えて睨み上げると、同じように踵を返して怒りの篭った足取りで裏庭を後にしようと。]
(@44) 2010/08/02(Mon) 02時頃
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連れ回す連れ回さないの問題ではないのだよ。
出来上がっている花には興味はない。 売り言葉に買い言葉ですぐへそを曲げる様な花も要らない。 勿論、すぐに萎れる様な花も必要ない。
[花に求めているものがあるから、容赦をしないまでのこと。 改めるといい、という言葉には小さく、けれど男にしては珍しく笑った]
己を繕って何になる。 それではまるで詐欺ではないか。 買う人間がどんな性格かわかっているほうが、花とて楽だろうに。
[脱いだ靴を拾い上げるとそのまま芝生を踏んで戻ってくる。 擦れ違うように、乾に告げた]
私は、私が育てたいと思うだけの何かを持っている強い花でないなら、要らん。 それだけのことだ。
(450) 2010/08/02(Mon) 02時頃
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/* 何処へ向かってるんだ俺は
(-99) 2010/08/02(Mon) 02時頃
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―食堂―
……、――はい …… 高嶺様。
[声をかけかけて、機を逸した。 鬱陶しそうに髪を見るなら、 己の持つ組紐細工を渡そうかと思ったのだが。
髪を下ろした横顔が、鵠が敵愾心抱く 霞月夜に似すぎていて――留まった。
ふ、と短く息を吐く。 高嶺の背が扉向こうに消えるまで、 些か複雑そうな表情を浮かべたまま]
(451) 2010/08/02(Mon) 02時頃
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― 庭 ― [無理に問われることもなく 近かった気配が少し離れ、何かの音が耳に入り 小さく首を傾げた。]
ああ、花だな。天満月は……ああ、では 言葉に甘えて邦夜と呼ぼう
邦夜は花か?主か? 口調からは察しがつかん。 家の名にそう感ずるところも主か 芸事の家系か判断つきかねるな。 何か聞こえた音も材料にならないし……
[態度をどうすべきか判断に迷う。 聞こえた音が鎖か何かなら 束縛癖のある主にとらわれた花だとでも思うのに]
(452) 2010/08/02(Mon) 02時頃
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……―― …わからない
[花主は曲者ばかり――嗚呼、まったくだと心中思う。 だから、わからない。 かれの、思うところも。 それから紫苑色をちらと華月へと向けた。]
好きだ、好きだと お前は其ればかりだ。 多少は選んだらどうか。
[席を立ち、茶器を片付けることにする。 食堂の扉が開き――ひとりの花が入ってきたのが見えた。]
(453) 2010/08/02(Mon) 02時頃
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[通り過ぎるロビンが残す言葉に、 くつ…と喉が鳴るのは聴こえただろうか。 言葉は返さず、そのまま歩みを続ける。 見ようとはしないくせに、言葉は残す花。]
――…野次馬も、そう悪いものでもない。
[何にも興味を抱かなくなるよりかは、ずっと。 そう零したのはロビンに聴こえぬところまで来てから。 そう呟いた男は、しかし悲鳴の聞こえた庭には 近づこうとせずに違う場所へと向かう。]
(454) 2010/08/02(Mon) 02時頃
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― 食堂 ―
[中に入るとそこにはやはり人が残っていて、少年は期待を裏切られたと溜息一つ。 見覚えのある二人だった。 ただ、少年の用事は彼らでなく食事であったから 声をかけるでなく奥へと向かう。 使用人が何を差し上げましょうと問いかけるには構うなとぴしゃり一言で突き放した]
(455) 2010/08/02(Mon) 02時頃
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[去る虎鉄と碧に肩を竦めた]
花も花主も、我がお強いことだ。
改めるのは繕うことではない。 元から、人がそのように振舞えるのなら、花を囲う花主など要らぬということです。 気に入らないのでしたら、それでよいでしょう。それだけのことです。
本郷様も、短気は損でございますよ。
[自分も気は短いほうではあるが、同じようなものを見ればそれは鎮まることに苦笑を浮かべた]
(456) 2010/08/02(Mon) 02時頃
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