254 東京村U
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[ ── 好都合だと、そう思った。]
(198) miseki 2016/10/10(Mon) 16時半頃
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[彼女が筆を折ってから、既に三年近くがたっていた。彼女の新作はあれから一作も読めていない。
けれど、
私が彼女になれば 新作が作れるじゃないか。
天啓だった。そのとき胸に満ちみちた光の眩しさは、 今でもはっきりと思い出せる。 彼女は、その身を賭してまで、私に希望を与えてくれたのだと、 ひどく温かい気持ちになったことを覚えている。]
(199) miseki 2016/10/10(Mon) 16時半頃
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[退院してからは、周囲の望むまま私は彼女としてふるまった。 焼けた顔は幸い、彼女の両親の知り合いだった腕のいい先生が彼女の写真を参考に直してくれていたのもあり、彼女としての生活に戻ることにそれほど労はなかった。 なにしろ長く、一番近くで見続けていたのだ。
私が、彼女になるまでさほどの時間はいらなかった。]
(200) miseki 2016/10/10(Mon) 16時半頃
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[けれど、ひとつだけ。 重大でどうしようもない問題があった。]
(201) miseki 2016/10/10(Mon) 16時半頃
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[顔を、声を、仕草を、言葉遣いを、振る舞いを どれほど彼女に似せてみたところで、
わたしには、彼女の作品が書けなかった。
もっとも望んで、焦がれたその才能だけは、 真似ることができなかった。]
(202) miseki 2016/10/10(Mon) 16時半頃
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[私の作品が現実になるなどということはなく、 誰の目に触れさせてみても、 かつての私のような読者はできなかった。]
(203) miseki 2016/10/10(Mon) 16時半頃
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[──彼女になれない。
この問題は私を大きく苦しませ、また悩ませた。
それが普通だ。と、そう思ってみようともしたが、 結局なんの慰めにもなりはしなかった。
なぜなら、私はべつに、 普通になりたかったわけではないのだから。]
(204) miseki 2016/10/10(Mon) 16時半頃
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[私は、ただ、彼女になりたかったのだ。
幼いころから、ずっと。 それだけを思ってきた。]
(205) miseki 2016/10/10(Mon) 16時半頃
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[雑誌に幾度も投稿し、そのたびに伸びない評価に悩み、 所詮彼女になることなど不可能だったのかと怯え、のたうち──]
[ひとつの妙案がひらめいたのは、 私が短大を卒業するころだ。]
(206) miseki 2016/10/10(Mon) 16時半頃
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[ 書いたことが現実にならないなら、
現実におきたことを書けばいい。 ]
(207) miseki 2016/10/10(Mon) 16時半頃
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[思いついてしまえばなんともごくごく単純な話だった。 紙とペンから離れてしまうことが心残りではある。 けれど、長年の苦悩を打開するすべは、 もはやこの道のほかにはないと思えた。
ふいに射してきた光明に、気分が浮上する。
ああ、最初に書く話はどんなものがいいだろう? やはり、彼女が得意としていたホラーだろうか。 私はまだ彼女の書く、心胆寒からしめる話を読みたりていない。]
(208) miseki 2016/10/10(Mon) 16時半頃
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[彼女のあの特殊な才能ですら、文字で世界をつづる才能を持たない私への助け舟だったのかもしれない。 どのみち現実になるなら、あとか先かなど些細な違いだ。
私は何度目か、深く彼女に感謝する。
これで、この雑誌に話を投稿するのも最後だ。
拙作に付き合ってくれたこと、貴社にも感謝をしている。]
(209) miseki 2016/10/10(Mon) 16時半頃
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[まだどんな話を書くべきかは決めていない。
最初は、どのような話を読みたいか、 アンケートなどを取ろうと考えている。
私は書き手としてまだ未熟だ。
けれど、 この現実でいつか。あなたと同じくひとりの登場人物として会えることを、今は少し期待している。]
[ ──著者 *鈴里 みよ子* ]
(210) miseki 2016/10/10(Mon) 16時半頃
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/*
やっとwindows10との勝負に勝った……
めっちゃ駆け足ですが、 都市伝説は資料室の片隅にでも埋もれていくんでしょう 頭のおかしい女は狂気の向こう側に GOGOしていきましょうねえ
(-148) miseki 2016/10/10(Mon) 16時半頃
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みょんこは、やっとじっくりエピが読めるのよ…(潜った**
miseki 2016/10/10(Mon) 16時半頃
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/* 休憩終わり覗いたら うわーーーーーーーーー ってなった
たえちゃーーーーーん お迎え できてた わぁい 好き…………縁故入り込めたの本当幸せな…… 地獄へようこそ……
(-149) mimu175r 2016/10/10(Mon) 17時頃
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/*
ささもとくんノシノシ
なんかこれもう放置もあれだな??と思っておもわず 地獄行きさせてしまいましたね…… 現在みょんこの方は正直内実を全開で書くと、 ただただこいつとちくるってるとしかいいようがないですが、 みよちゃんの方はかようにもうちょっとまともな頭の持ち主だったのでさすがに放置しておけなかったのかもしれない ささもとくんを頑張ってつれてきてくれたのかもしれない
首無し騎士は地獄でわくわく木露先生の新作が 現実になる呪いでも かけていようかと思います
(-150) miseki 2016/10/10(Mon) 17時頃
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―関西?・???マンション―
いやまじ本当に頭おかしいってこの人たちオレは確かに親族がアイドルっだったかもしれないけど一般人だよいっぱんじん。尻からハチミツなんかでないしテニヌとかできないしどうなってるんだよくそったれがくそったれがくそったれがうんこたれが
[一二三が錯乱状態のまま非常階段を降りる。 頭のなかには『アイドル』の文字がひしめいて。]
(211) fuku 2016/10/10(Mon) 17時半頃
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『逃げようったって、無駄だよ。ちゃんと手は打ってあるから。』
[放送が流れると同時に、階下から黒服の追手が現れる。]
(212) fuku 2016/10/10(Mon) 17時半頃
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ちっくしょう、なんなんだよくそったれがああ
[一二三は階段を降りるのを諦め、それまで来た階段を登っていく。
(213) fuku 2016/10/10(Mon) 17時半頃
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[階段を一階、]
(214) fuku 2016/10/10(Mon) 17時半頃
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[階段を二階、]
(215) fuku 2016/10/10(Mon) 17時半頃
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[階段を三階、四階、五階と登るうちに。追手の数はどんどんと増えていき。]
(216) fuku 2016/10/10(Mon) 17時半頃
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ちっくしょ、う、どう、して、オレ、ばっかり。 マジ、こんちくしょうだよばかやろうめ。
[一二三が屋上のドアを開けたとき、]
(217) fuku 2016/10/10(Mon) 17時半頃
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[時計の針は3時25分(>>3:263)を指した。]
(218) fuku 2016/10/10(Mon) 17時半頃
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―屋上―
…………くっそ、やっぱり何も無いのかよ。
[一二三は近隣のビルに逃げられる手段はないかと模索するが、つては無く。追っては無情にも屋上まで追ってくる。
一二三は追い詰められ、ベランダのふちに手をかけ、]
(219) fuku 2016/10/10(Mon) 18時頃
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[地上までの、]
(220) fuku 2016/10/10(Mon) 18時頃
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『 す て』
(221) fuku 2016/10/10(Mon) 18時頃
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[距離を、]
(222) fuku 2016/10/10(Mon) 18時頃
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『た け 』
(223) fuku 2016/10/10(Mon) 18時頃
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[――――――見れば。]
(224) fuku 2016/10/10(Mon) 18時頃
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