223 豊葦原の花祭
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[嫌いじゃない、ならば、何故]
…うん 伝えにきたの
[無論それだけではなくって、知らないひととお話をしてみたかったとか、そんなものがくるくる渦巻いた結果ではあるが、上手く言葉に乗せられる気がせず、簡単に返す]
わたし、わたしは 狐 狐の妖 お狐様
[こんこん] [肩を揺らして、両の手も、こんこんと] [己の中に住み着いた、なんだかよく分からない名前のお狐様。そう、これはただの魔のものだから、嘘じゃない、嘘じゃない]
(14) 2015/04/20(Mon) 11時頃
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[一陣の風] [白い何かが、舞う] [小さくなる] [消える]
[狼狽えたように見える表情で、娘は狐に手を伸ばす。触れた指先から、微かに震えが伝わる] [こん]
[熱が移るような、眼差が交錯するような、凪のような数秒間、大事な約束という言葉を反芻し終えて、暗がりのその先が見通せないものかと、面の奥で目を細める]
みつかるよ お狐様の予言は、当たるんだ
[手紙、手紙か、きっとそれは、己が面のように離したくないものなのだろう。娘の顔が物語っている。 とても大切なもの、を求めかけてゆく彼女の背を、追うべきか追わざるべきか考える前に足は動いていた──はずだった]
(15) 2015/04/20(Mon) 11時頃
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………… っ!
[こんこん] [こん]
[こんっ] [ひゅう] [こんこん] [こんこんっ] [ひゅう、ひゅう]
[こん、ごん] [げほっ ごほ]
[一歩前に出た足がよろめいて、胸を掻き毟り、背を丸め、たたらを踏む] [狐の合唱に綿鳴きも混じったかと思いきや、次第に鳴き声は濁って、喘鳴とすわぶきの形を取っていた]
いか、なきゃ
[夢よ、夢よ ずぅと続いておくれ それでも醒めてしまうのならば、その前にどうか、あの桜を] [今度こそ踏み出した足は、軽快とは程遠く、奇しくも亀の歩みのよう。けれど、その爪先は確りと、桜の明かりの方向へ]
(16) 2015/04/20(Mon) 11時頃
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/* 華月さんパワ欲しいなーと思ってログ見たらもうあっちいた #ちゃんと読もう
(-14) 2015/04/20(Mon) 11時半頃
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壁に耳あり障子にメアリー!
(-15) 2015/04/20(Mon) 11時半頃
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/* ねえ待って、うすずみさま、「男に見える」じゃん、植物って一株で雌雄同体じゃん、つまり脱がせたらおtintinとおmanmanが同居してる可能性あるってこと…!!?滾る!!
(-29) 2015/04/20(Mon) 18時半頃
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─薄墨桜─
[蛍を抱いた袋花のように、花弁に柔く光を纏い、半月を吊るした繊細な夜空にしっとりと調和する様に、思わずため息に声が乗る。 時折風に攫われ、千代紙の破片にも見える真白のひとひらが、足元に落ちる。 鮮烈な美しさに、束の間、呼吸さえを忘れてうっとりと見つめた]
…さくらはひとを 狂はせる
[疫病んだ狐の頬の色は、 人の心に収めるに壮絶過ぎる其の美しき灯りにどこか似る] [面の下、潤みし双眸に、どうか全てを刻みたい、どうか総てを吸い尽くされたい、切な願いを色濃く浮かべ、儚き輝きの前、喧騒の端に沈黙を重ねた]
(94) 2015/04/21(Tue) 10時頃
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[こん、こん] [けほ ごほ]
[祝祭よ、尽くること勿れ。花の盛りよ、過ぐること勿れ。 お前のつひは、夢のつひ、何故だかそんなことがよぎって、露を孕むにはまだ早い、若芽と土の感触を足裏に、よろめきながら後退る]
みつかったかな あのこ
[約束を闇夜に盗まれてしまった娘、幽かに触れた指先。 道中、今度こそ右と左を見て歩いたけれど、紙片の一つも落ちてはいなかった。 きっとあの後すぐ追いかければあるいは、然し足を向けた先は娘の背ではなく、桜木の大海。 悔いてはおらずとも、案じることは許されるだろうと]
(107) 2015/04/21(Tue) 15時半頃
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[白と紅の緩やかな階調に、飛来する植物の如き蝶が舞い踊る。 視界の端を掠めた色彩をもっと見たいと首を捻れば、零れ花の雪の下、花衣、白い其の中で、たいそう映える着物を纏った童女が、踊るように鞠をついていた>>115]
[こんこん]
[一歩一歩、歩みは側へ。気付くか、気付くまいか。 石段の上では間抜けな音を立てていた革靴も今は土の上、ああ、然しこちらを向く、顔を上げる]
こんばんは [こん、こん] あなたも、お花見? [こんっ]
[右手の狐で白い巨木を指しながら] [言葉の合間に肩が揺れる、狐が鳴く。 先刻から真綿が肺腑を締め付ける感覚がどうにも強い、されど宴も酣、気にしていては興が醒めるというもの]
(116) 2015/04/21(Tue) 17時半頃
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[ふと上げた眼の先、一見すれば紅地に蝶々、よくよく見れば白と緩やかな階調を織りなす着物を纏う童女>>93がひとり] [顔の色も窺えず、然し寂寞を背負ったように映る其の姿は丁度、春の憂愁を残花の孤独が体現する様に見える]
[こんこん]
[小さな姿と、纏う空気と、均衡の不完全さはそこだけとりわけ異界の香を強く放つ。 一枚の絵画のように完成された静寂が、そこにあった]
[こんこん]
[踏み入ってはいけない、声を掛けたい、板挟みの最中、一歩一歩身体はそちらへ近付いて]
/* 供養じゃ!(うっかり落としてたらあかんかったやつ)
(-55) 2015/04/21(Tue) 17時半頃
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/* 夕顔ちゃんにお友達なりましょって言うところまでいけたらいいなぁ。そしたらぼく喜び勇んで血反吐吐いて死ねるのに。ふすんふすん。
(-56) 2015/04/21(Tue) 17時半頃
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[紅は音も立てず、意志を持った清流のように、或いは昇華する樟脳のように、刻々とその領域を狭めている。 不思議なものだ、浮かべられた笑みは童女というにはあまりにも艶やかな、愛いというより美しい]
うん、わたしも さいごにどうしても見ておきたくて
こんな綺麗なのを見たのは、初めて
[こんこん] [同じ形を取られた指に、指の先付けご挨拶。 こうしている間も紅がするすると飛んでゆくものだから、不躾かしらんなんて思いつつ、どうしてもそちらばかりを見てしまって]
火鉢の白炭と、昇り陽の薄紅、冬の朝みたいな色 それなのに蝶々が踊ってるのだから、ふしぎ
[暗に賞賛を込めつつ、手鞠の丸みで膨らむ袖を、狐面の細目がじいとうかがう]
(129) 2015/04/21(Tue) 21時半頃
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─回想:幸せな夢の少し前─
「さてはて、次の春までもちましょうか、否、厳しいところでしょうな…」 「まぁ…」
[こん、こん] [けほん] [襖一枚隔てたむこう、瓶底眼鏡のお医者様と、今更驚く様子もない、疲れてしまったかかさまの声が漏れ聞こえる。 学校へゆきたいの、お友達と遊びたいの、我儘とわかってはいても我慢できなくて、病気なんて厭だ厭だと、目を腫らして困らせたもの。 そういえば、こんこんって空咳に、一番最初にお狐様みたいだって言ったのもかかさまだった。 それから日毎、今日は狐さんはどう?おとなしくしてくれてるよ、なんて会話が飛び交うように]
(-66) 2015/04/21(Tue) 22時半頃
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(春になったら、制服を着て、学校へ行って、お友達を作るの 桜を見て、たぁくさん遊んで、たぁくさん笑って…)
[掠れた喉は、音を紡ぐのも苦しい。 そうだ、お狐、お狐様。外へ出るなら、やつれた頬も、痩けた頬も、熱で潤んだ瞳も、狐の面で覆ってしまおう。 これは病なんかじゃない、テーベーという名前の狐が、わたしに憑いただけ。そう言えばきっと、お友達だって]
だい、じょうぶ お狐様には、こわいもの なんて なぁんにも…
[師走の夕暮れ、橙色の障子を眺めながらの微睡み。 麗らかな春を夢見て、目を閉じた]
(-67) 2015/04/21(Tue) 22時半頃
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[差し出された手鞠の質感は、懐かしい記憶を呼び起こす。薄れ遠のいた、たわいない幼子の遊びの記憶。けれど、もう決して帰ることの無い日々]
ことだま… 精霊?
[先刻は、二尾を生やした甘酒売りのおねえさん。その前と、その後の二人は、ひとだったのだろうか。会ったその時は、考えることすらしなかった] [まっさらと言葉通りに、次第に陽は燃え、七竃の七度目の後のような上質な白い灰を後に残すばかり。 名前、言霊、ことのはに宿るもの?名前を失った言霊はどうなるのだろう。 蝶が明滅して、灰燼が、揺らめく]
わたし、は あや あやという名前
……、ねえ!
(145) 2015/04/21(Tue) 23時半頃
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[上擦った声に、綿がひゅうと鳴く] [頬が、紅潮するのがわかる]
わたしと、お友達になって
[誰かの存在を願うとか、難しいことはわからないけれど、風に揺られて消えてしまう前に、幸せな夢が覚める前に。 狭い世界から逃げ出して、うまれて初めて口にした言葉は、望みに望んだ叶わぬ夢は、普段の調子とはうって変わって情けなく震えていた]
(147) 2015/04/21(Tue) 23時半頃
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/* お猫さんごめんwwwwwwww
(-73) 2015/04/21(Tue) 23時半頃
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/* >>138 これ一行目引用だってわかるんだけど、わかるんだけど、わろてまうやろ!
(-76) 2015/04/21(Tue) 23時半頃
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