30 ─今夜、薔薇の木の下で。
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― 医務室 ―
[閉じ切ったその部屋は、濃い消毒薬の香りで満たされていた。 青薔薇の馨も届かない、ある意味聖域と言えるその部屋で、 少年は血の跡が残る机で課題の続きに集中している]
(26) 2010/09/06(Mon) 02時頃
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[一区切り、切の良いところまで終えれば、 性格を表す様な細かくびっしりと書き込まれたノートから視線を外し、此処に戻ってくるまでの事に想いを馳せる。
あんなにディーンと二人で話したのは初めてだったから、 正直上の空で。 何を口にしたのか自分自身でも覚えていなかった。
ただ……。 ドナルドの話題の時だけは、長い睫毛を震わせて眸を伏せると、 曖昧に言葉を濁した事だけは……覚えてる]
(28) 2010/09/06(Mon) 02時頃
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[開いた扉に、翠を其方へ向ける]
あ、ディーン。それからサイラスも。 急患……?
[ゆるりと首を傾ぐと、抱きかかえられているロビンに気づき]
え? ロビン、どうしたの? とりあえず、あっちのベッドに……。
[カーテンで仕切られた簡易ベッドへと彼らを促すだろう]
(35) 2010/09/06(Mon) 02時半頃
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ベネットは、立ち上がり、ぱたりとノートを閉じる。机の紅い染みは、その下に隠れて。
2010/09/06(Mon) 02時半頃
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[タオルを水に浸して絞ると、ベッドに寝かせたロビンの額に乗せる。
その時苦しげに呻く声が聴こえ、紅い唇へと耳を寄せて]
どうしたのロビン。 どこか苦しいの…?
[尋ねる声は、心配を含んで。 苦しげに呻く彼の髪を優しく撫でた]
(42) 2010/09/06(Mon) 02時半頃
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お昼にずっと水遊びなんかしてるから……。
[ディーンの説明を訊き、溜息と共にそう零して。 苦しげに呻くロビンに]
だから無理しちゃだめだって言ったのに。 ロビンもドナルドも……僕の忠告に耳を貸してくれない。
[廊下でロビンに掛けた言葉と、 いつぞやの部屋でのドナルドとのやり取りを思い出し、呟く]
香……?
[ディーンの言葉にサイラスの方へ、翠を移す。 ああ、そう言えば。 消毒薬の匂いの下に隠れるように、甘い薔薇の香りを感じるのはその”香”のせいなのだろうか]
(46) 2010/09/06(Mon) 02時半頃
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ベネットは、ロビンが目覚めれば、ほっとしたように微笑んだ。
2010/09/06(Mon) 02時半頃
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[ちらりと、サイラスの服の裾を握るロビンを見詰め、少しだけ困ったように]
……僕、席を外した方が良いのかな。 サイラスに、お任せしてもいい?
[微妙な空気を感じない訳でもないけれど、 薔薇の香りに毒されていない少年は、常の侭。 少しだけ気を利かせた心算で、席を辞そうと]
(53) 2010/09/06(Mon) 03時頃
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[足を止めたディーンの脇を抜け、少年は医務室から外へ。 三者を残し、後ろ手で扉を閉めた。 消毒薬の匂いに慣れていたせいか、甘ったるい青薔薇の香りにむっとした様に眉根を寄せる]
なに……、この香り。 さっき、ディーンたちが言っていた香って、此れの事?
[ハンカチで口元を覆い、首を僅かに傾いだ]
(74) 2010/09/06(Mon) 03時半頃
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[自覚すれば、馨はまるで身体に絡みつく様に。 鼻と口元をハンカチで覆っていても尚、軽い酩酊を誘うそれ]
……頭がくらくらする。
[こめかみを指で押さえて、ぽつりと呟いた]
(77) 2010/09/06(Mon) 04時頃
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ベネットは、暫く何処で時間をつぶそうか考えて、礼拝堂の方へ向かった*
2010/09/06(Mon) 04時頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/09/06(Mon) 04時頃
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[部屋には、戻れない。 今日は帰らないと言ってしまったから。
医務室にも、今は戻れない。 三人の邪魔にしか、ならないだろうから]
……どこに行こう。
[此の強い芳香の中、中庭にいくのは躊躇われた。 図書館はもう閉まっているだろうし、友人の部屋を訪ねるのも、 この時間では不謹慎かと……二の足が踏めずにいる。
結局向かった先は……礼拝堂。
自分でも整理のつかない胸の裡を正すためにも、 一時でも主に縋りつきたかった]
(97) 2010/09/06(Mon) 08時半頃
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[救いを求める者を拒絶しないよう、 礼拝堂の扉は何時も鍵を掛けず、開かれている。
ぎぃっと軋む音を立てて、重い扉を開けた]
……主よ。 こんな遅い時間に……失礼します。
[入り口の水盆の聖水で指先を清め、壇上の神の子の像に十字を切った後指を組む。 開けたままの扉から差し込む月光を背に浴びて、 少年は聖句を一つ一つ丁寧に口にし、祈りを捧げている]
(99) 2010/09/06(Mon) 08時半頃
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ベネットは、ドナルドが自分を探している事を知らず。ただ、彼に謝りたいと言う想いも、祈りの中に。
2010/09/06(Mon) 09時頃
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[祈りを捧げている間。 開け放ったままの扉から、流れ込む薔薇の香り。
それは静謐で在るべき礼拝堂すら、穢す様に浸透して行き、 いつしか神への祈りは、年下のルームメイトへの想いへとすり替わって行く]
……ドナルド。
[逢いたい…との想いを込めて呼ぶ名前。 その声は艶を含むように、熱を纏っていた]
(101) 2010/09/06(Mon) 09時頃
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[薄く眸を開けると、月光を遮る影が見えた。 ゆっくりと振り返る。
月明かりを背に立つ、長身の赤毛を翠は認めて]
――――…ドナルド。
[熱を纏ったままの声が、彼の名を紡ぐ。
少年はふわりと。 神の子の像を背に、ドナルドへと微笑んだ]
(103) 2010/09/06(Mon) 09時頃
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[微かな声で捧げられた祈りは、少年の耳には届かない。 だからふわり笑んだまま、自分を見詰める隻眼に翠を絡める]
――此れも、主のお導きなのかな。 今、ね。君の事を考えていたよ。
……子供みたいに拗ねて、酷い事を言ってしまったから。 謝りたくて……ごめん。
[立ち上がり、彼の元へ。歩みを進めて]
(106) 2010/09/06(Mon) 09時頃
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ベネットは、ドナルドから香る甘い薔薇の香気のせいか、僅かに潤む眸で見詰めている。
2010/09/06(Mon) 09時頃
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ドナルドは酷くないよ…?
[彼の劣情に気付かず、伸ばされた腕の中抱き寄せられる]
ドナル、ド……?
[きょとんと見上げた唇に温もりが触れて、 何が起こったのか判らずに、眸を瞬かせた]
(108) 2010/09/06(Mon) 09時半頃
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[禁忌だと知りつつも、ずっと求めていた人の温もり。 だから払う事も受け入れる事も出来なくて。
抱きしめられた腕の中、微動だに出来ない。
とさり、と足元で音が聞えて。途端にはっとする心。
とん、と彼の胸を一つ、叩く]
だめ、だよ……。 此処じゃ、だめ……。主が、見てる…から……。
[そう口にしつつ、強く拒めないのは。 少年自身も彼を求めていたから。
腰をなぞる手に、熱い吐息が零れて。 甘く混じる唾液に溶けた――]
(110) 2010/09/06(Mon) 09時半頃
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…………は、ぁ。
[走って行く背をぼんやり見詰めながら、自由になった唇は大きく、息を吐いた。 立っている事が侭ならなくて、ぺたりと床に座り込んでしまう]
(112) 2010/09/06(Mon) 10時頃
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[唇を指先がなぞる。 齎された温もりを少しでも留めて置きたいかのように。
此れは禁忌だ、と。 微かに残った理性が警鐘を発している。
だけど――。 あの一瞬、神よりもドナルドを選んでしまった自分がいた事は間違いなくて]
…………ドナルドの、莫迦。
[呟く声は、静かに床に落ちた]
(113) 2010/09/06(Mon) 10時頃
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ベネットは、床に落ちている弁当を拾うと、彼の背に抱き返せなかった代わりに、ぎゅっと*抱きしめた*
2010/09/06(Mon) 10時頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/09/06(Mon) 10時頃
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[弁当の包みを抱いたまま、よろりと立ち上がる。 まるでイケナイ事をしてしまった子供の様に怯えた顔をしたドナルドを想うと、なぜか口端に浮かぶ笑み]
ドナルドの、莫迦……。 あんな顔をさせたい訳じゃなかったのに。
[駄目だと告げたのは行為そのものじゃなくて。 後ろを振り返り、見下ろす神の子の像を見詰める]
……ごめんなさい。僕は穢れない仔羊にはなれそうにありません。
[貪り合うように溶け合った唇が切なくて、 あの温もりが傍にない事が……とても哀しかった]
(127) 2010/09/06(Mon) 16時半頃
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[包みを抱いたまま、よろよろと歩き出す。 この薔薇の香りを辿って行けば、そこに彼がいるだろうと信じて]
……ドナルド、何処?
[すん、と。 鼻を鳴らして香りを追う。
今度は僕が、彼を探す番だから]
(129) 2010/09/06(Mon) 16時半頃
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[薔薇の香りを辿る。 濃密に、中庭から漂うそれじゃなくて。
抱きしめられた時に感じた、ドナルドのそれを]
――――…見つけた。
[自室の扉を開けると机に突っ伏すドナルドの姿が見えて]
そんな所で眠ると、風邪をひいてしまうよ。
[常と変らぬ声と口調で、眠る彼に自分のベッドからタオルケットを取り、その肩に掛ける]
(131) 2010/09/06(Mon) 17時頃
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[隣り合う机のもう一つの椅子に腰を下ろし、 年相応にあどけない寝顔の紅い髪をそっと撫ぜた。
彼が目を覚ましたら、まずはミルクを入れてあげよう。 甘い甘い蜂蜜を落としたハニーミルクを彼は喜んで呉れるだろうか。 それを飲みながら、このお弁当を食べるんだ。二人で。
それからいろんな話をして、そして――
そんな事を想像しながら、 少年は夢想に笑みを浮かべ、赤い髪を撫ぜ続けている]
(132) 2010/09/06(Mon) 17時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/09/06(Mon) 17時半頃
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― 自室 ―
[赤い髪を一つ撫ぜ、二つ撫ぜ。 ドナルドの目覚めを待つまでの間、うとうとと睡魔が降りてくる]
――……ん。
[霞む目元を軽く擦るも、晴れぬ眠りへの誘い。 机に突っ伏したドナルドの横、寄り添うように顔寄せて。 穏やかに寝息を立て始める]
(170) 2010/09/06(Mon) 21時頃
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ベネットは、ロビンたちが医務室で繰り広げる痴態など、知りもせずに。
2010/09/06(Mon) 21時頃
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良く寝るな、俺! ドナルドも乱交するなら、俺邪魔出来ないもんな!!
エロは今回は出来るだけしない心算の、僕です。
(-38) 2010/09/06(Mon) 21時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/09/06(Mon) 21時頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/09/06(Mon) 21時半頃
ベネットは、うなじに咲いた鬱血の花弁に、小さく身じろぎを一つ。
2010/09/06(Mon) 23時頃
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医務室は……だめだwwwwwwwwww
(-45) 2010/09/06(Mon) 23時半頃
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― 自室・夜 ―
[うなじに鬱血の花弁を覗かせながら、 何も知らない少年は幸せな夢を見ていた。
傍に居て欲しいと、願った相手が傍に居て。 一緒の時間を穏やかに過ごす、そんな幸せな夢を]
……ん。
[ぱたんと扉が閉まった音が聞こえた気がして、 閉じた瞼が薄らと開く]
あれ、僕……。また、眠って、居た?
[微かに残る薔薇の香りの残滓。 そこに残った痕に気づかずとも、手はいつの間にかうなじへと]
(231) 2010/09/07(Tue) 00時頃
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なんでだろう……。うなじが酷く……。
[じわりと広がる熱に、はぅ…と、唇から溜息が洩れる。 薔薇の香気と相まって、全身――特にその細い腰から繋がる下肢に感じる、痺れにも似た甘い疼き]
僕……変だ。身体が、熱い……。
[それでも神のしもべになるべく自慰も知らない聖童で在り続けたせいか、裡に籠る熱を放出する術を知らず。 ぐったりと机に身体を預けたまま、火照る熱を持てあまして溜息を何度も繰り返して]
(238) 2010/09/07(Tue) 00時頃
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[持て余した熱をどうにかしたくて。 ぎりっと、机に爪を立てる。
怪我した指先がずきりと痛んで、白い包帯に滲む朱]
……っ。
[痛みに、先程とは色の違う溜息が口を付いた]
(245) 2010/09/07(Tue) 00時頃
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血……止まってたのに。
[包帯に滲むそれに魅入られたように、翠を向ける。 包帯を解き、ぱっくりと開いた傷口から湧き出る朱に唇を寄せて]
…………消毒しないと。
[食堂でのディーンの言葉を思い出して、 朱が滴りだした傷口に、ゆっくりと舌を這わせた]
(255) 2010/09/07(Tue) 00時半頃
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少年愛と言うより、なんだか乱交村になってしまってるような。
それに今更乗るには、べねじゃむり><
(-53) 2010/09/07(Tue) 01時頃
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ベネットは、口内に広がる鉄錆に似た味に眉根を寄せた。
2010/09/07(Tue) 01時頃
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[傷口から滲む血が、指を赤く染める。 消毒と称してダイブ舐め取りはしたものの、綺麗には拭いとれずにいて]
……手を洗わないと。
[血を失ってくらりとしながらも、部屋を出て此処から一番近い洗面所へと移動する]
(266) 2010/09/07(Tue) 01時半頃
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