254 東京村U
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『ど……何処に、 家にいたんだ、でも、違って、 気付いたら赤くて、赤い、あのパズル、 リンフォン、が、出来たら、
赤い世界、赤くて、……知らない街…… 何処、……何処なんだよぉ…… 彼方なのか? 彼方、 地獄、 ボクは、
追ってくるんだ、追ってくる、もう……
(277) 2016/10/04(Tue) 22時半頃
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助け、 助けて……(先よりは小さいざわめき)
助けて、くれ、(高音の女の笑い声)
あ、』
(278) 2016/10/04(Tue) 22時半頃
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[直後、彼の傍らにいた人間にも聞こえるような、 低音が上擦りひきつれたような、叫び声が響き渡り。 通話は、ぶつりと、切断された]
[それ以降。 電話をかければ、いつまでも通じず。 メールも返信はいつまでもなく、 青年は、音信不通に、なった]
(279) 2016/10/04(Tue) 22時半頃
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[手が伸びる]
[手が伸びてくる]
[手が、奈落から、……――]
(280) 2016/10/04(Tue) 22時半頃
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[住人を失った、三階の一室。 其処には歌詞らしきものが書かれた一枚の紙と、 電源が入ったパソコンのみが、際立って存在していて。
二十面体の姿は、 元からなかったように、何処にも、ありはしなかった]
(281) 2016/10/04(Tue) 22時半頃
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っ……。 先輩!先輩っ!!
[地獄の底から放たれたような、叫び声。 それでも、今度はスマートフォンを離さずに呼びかけ続ける。 しかし、返ってくるのは機械的な話中音ばかりで。 何度、掛けなおしてもそれは変わらなかった]
ああ、秋葉。 うん、うん……地獄って。 そう、樹先輩の捜索を。 頼む……。
[秋葉への電話を終えた後、力なくスマートフォンをテーブルの上に置いた]
(282) 2016/10/04(Tue) 23時頃
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[大きく息を吐いた後、不安そうにしているジリヤヘと向き直る]
……ごめん、話を戻そうか。
(283) 2016/10/04(Tue) 23時頃
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[木露の手に握られていた携帯から音が響いてくる]
……っ
[身の毛のよだつような音。 その上擦り引き攣れたかのような叫び。 この低音は、まるで――]
……せ、先生。 な……なんなんですか? 捜索って、なにが……!?
[懸命に誰かを呼びかける木露の様子に、 ただオロオロするばかりだった]
(284) 2016/10/04(Tue) 23時頃
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[ジリヤに向き直った木露は、青ざめて見える]
……い、いいんですか?
[捜索、と言っていた。誰かがいなくなった? 澪音の両親も消息不明。こんなことばかりだ。 背筋が凍り、ぶるっと身震いする]
(285) 2016/10/04(Tue) 23時頃
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ちょっと、大学時代の先輩にトラブルがあってね……。 とりあえず、居場所がわかるまでは俺には何もできないから。 話の続きをしよう。 その方が、気も紛れるし。
[そう言って、疲労が隠せきれていない笑顔をジリヤへと向けた]
(286) 2016/10/04(Tue) 23時頃
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[青年の失踪は、数日経ち、バンドの公式サイト・ブログから報告がなされ、Twitterやネットニュースの話題に上がった事だろう。TVや新聞の大手メディアには一部だけ欠片だけ取り上げられる形ながらも、ネット上では、随分に。 「解放治療カルテ」、そのファンによる悲痛は勿論、 そればかりでなく]
[某バンドの失踪したベースは、悪魔崇拝、終末論、そのような類の、異常な思想に傾倒していた。結果、地獄の実像を、世界の真実を、知り、ついに発狂してしまった。 音はそれらを歌詞に、曲に、二つに分けて残した。 曲はネット上に不明の音源ファイルとして回り、 歌詞はメンバーによって隠匿されている。 二つが合わさると地獄の門が開くという、 実際を、防ぐために]
[そんな、*都市伝説として*]
(287) 2016/10/04(Tue) 23時頃
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お針子 ジリヤは、メモを貼った。
2016/10/04(Tue) 23時頃
PPP イルマは、メモを貼った。
2016/10/04(Tue) 23時頃
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─ 夜:タカシマヤタイムズスクエア ─
[携帯からの叫び声を聞いて、しばらく。 木露に勧められるがまま、ジリヤは会話を続けていた]
――……まだ、ほとんど勘ですけど、 生霊だったら、やっぱり、ちょっと変。 それだと、知り合う前の澪音さんを襲う理由がないです。
この呪文さえ、なにかわかれば、きっと……。 図書館に行きたかったのも、それなんです。 ネットで調べても、病院とか、そんなのばっかりで。
(288) 2016/10/04(Tue) 23時半頃
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そうだね、俺もそこが突破口になると思う。 意味もなく唱えているとは思えないし。
[ジリヤの考えに、同意して頷いた]
(289) 2016/10/05(Wed) 00時頃
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お針子 ジリヤは、メモを貼った。
2016/10/05(Wed) 00時頃
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― 新宿駅前 ―
[カラスだ。 黒い鳥はやや高いところから、東口前を歩く大勢の人間を見下ろしている。]
ん……
[入間は一二三からのLINEに気づいて、返事をうった。]
『ガチ?💦』 『心配ありがと✨ いまから西口行くところだった』
[入間はホテルで調べておいた探偵事務所に向かうところだ。 どんな人が調べてくれるのかや、料金などのイメージもつかず、焦りながら評判など調べようとしても一切ピンとこなかった。 だから、良し悪しなんて分からないがとりあえず一か所まずは向かってみることに決める。]
(290) 2016/10/05(Wed) 00時頃
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!?
[テーブル上のスマートフォンが振動し、大きく体を竦ませる。 秋葉からの連絡か、と思ったがツイッターの通知だった]
(291) 2016/10/05(Wed) 00時頃
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聞いてください。友達の友達が変なアンケートに答えたらしいんですけど―― ――そのアンケートは硯友社っていうカルト団体が主催してて、なにもないと答えると勧誘―― ――答えると、飴がもらえるそうなんですけどその飴の中には―― アンケートを集めてるメガネの女なんだけど、友達が同じ時間に別の場所で―― ――一週間くらい前から隣、すっかり静かになったんだって。
(292) 2016/10/05(Wed) 00時頃
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『鈴里さん、つれないねぇ。なんか面白い案件抱えてそうに見えたんだけど。』
[銀縁眼鏡の男はタブレットを口にする。]
(293) 2016/10/05(Wed) 00時頃
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硯友社 新宿不動産 希望調査アンケート 眼鏡の女に気をつけて
(294) 2016/10/05(Wed) 00時頃
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『もし、李沢志乃と藤田サクラコの関係に興味があるならば今週の週間初潮を読んでみればいいですわ。
恋愛のもつれで手首を切ったように見えるけど、アレは―――――――』
(295) 2016/10/05(Wed) 00時頃
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すいません、戻りましたー。
[応接室に、一二三が入ってくる。]
(296) 2016/10/05(Wed) 00時頃
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硯友社、新宿不動産、アンケート……眼鏡の女。
[つい、声に出して読み上げてしまった。 噂話の中にあって、そのリプライだけが異質だった。 明確な警告を促している。 そして、他の噂話に一切出てきていない言葉があった。 新宿不動産――]
(297) 2016/10/05(Wed) 00時頃
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すいません、なんだかちょっと食べすぎた見たいで。
[一二三は、銀縁眼鏡の男と鈴里に頭を下げる。]
(298) 2016/10/05(Wed) 00時半頃
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あっ、なんかこの部屋、いいっすね。 結構駅から近いんですか?
[食べすぎたという言い訳は、上手く言い繕った言い訳で。 むしろ普段よりはたべている量は少ない。]
(299) 2016/10/05(Wed) 00時半頃
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[振動した木露の携帯に、どきりとする。例の捜索の件か、と身構えるが、どうも様子がおかしい。木露が読み上げた単語は、つい最近耳にしたばかりのものだ]
……新宿不動産? 眼鏡の女性って、たしか"みよ子"さんですよね? お知り合いですか?
(300) 2016/10/05(Wed) 00時半頃
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あっでも自分はどこでもいいです。
[トイレに立った理由は、何となく担当の、いや鈴里氏の雰囲気が苦手というのもあった。 営業スマイルというかなんというか、どこか作られた笑顔な気がして、あまり好きになれなかったと云うところか。]
(301) 2016/10/05(Wed) 00時半頃
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─ 夜:タカシマヤタイムズスクエア ─
[一体何が起こっているのかはわからない。 呪文、地獄……いよいよ並ぶ言葉が魔術じみてきた。 緊迫した空気の中、木露が呟いた場にそぐわない言葉に興味を注ぐ。]
新宿不動産……?
[聞き覚えのある名前だ。 携帯の画面を覗き込む。]
……アンケートって、あれか。
(302) 2016/10/05(Wed) 00時半頃
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……!
入間さん、そのアンケートに答えてたよね?
(303) 2016/10/05(Wed) 00時半頃
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みよ子……?
[新宿不動産から来たメールを思い出す。 宛名はそんな名前ではなかったか]
新宿不動産に行ったことあるの? 希望調査アンケートって知ってる?
[机に乗り出しそうな勢いで、ジリヤに問いかけた]
(304) 2016/10/05(Wed) 00時半頃
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面白い……ですか。いろいろ見るものはありますけれど、 なにぶん、他のお客様のことですから
[>>293 顧客情報を簡単に他所に漏らすようでは商売はやっていけない。 やんわりと言えない旨を伝えて、笑みで返す。]
週間初潮、…
[芸能人のウワサ。ということだろうか。あまりその点については、 さしたる興味は向かなかったが、いちおう記憶にとどめおきつつも、 男が声を控えるのに、ドアのほうへ顔を向けた。]
(305) 2016/10/05(Wed) 00時半頃
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新宿不動産……。
[その場所に一体、何があるというのだろうか。 警告はされた、けれど行ってみなければ何もわからない]
……明日行ってみるか。
(306) 2016/10/05(Wed) 00時半頃
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