人狼議事


241 線路上の雪燕

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【人】 流浪者 ペラジー

[ あの幼い少年が、どんな迫害を受けてきたにせよ、]


  人間だって死にたくはない。
  きっと、きみが生きたいのと同じくらいに………。


[ 冷気の中、満月を仰ぎ見て、ペラジーはぽつりと言った。]**

(51) Hallucigenia 2015/12/04(Fri) 00時半頃

【人】 流浪者 ペラジー

― 列車内 ―

[ 汽笛>>37に急かされるように、麦畑に散っていた乗客たちが『雪燕』へ戻ってくる。
 鉄道警察隊員たちも乗車したのだろうか。

 夜空に響く汽笛は、2度、3度。
 『雪燕』がふたたび動き出した。

 やってきた車掌が、
 「ラウンジにて、皆様へ温かい飲み物のサービスを……」>>#3
 と口上を述べる。

 イアン、シェリー、キャロライナはどう反応しただろう。]

(53) Hallucigenia 2015/12/04(Fri) 01時頃

【人】 流浪者 ペラジー

[ ペラジーは彼らから離れ、ラウンジの窓辺に立って後方に流れゆく麦畑を見つめていた。
 この距離でもところどころの血の跡>>#3が見えるようだ。

 あの狼はいったい、どれほどの地を流したのだろう?

 いや、肢を怪我した野生動物は、それだけで生きてはいられない。
 たとえ失血死しなくても、遠からず、他の動物に襲われて死ぬだろう。]


  もう、何もできない………。


[ 列車の揺れに身を任せ、そう自分に言い聞かせた。]*

(54) Hallucigenia 2015/12/04(Fri) 01時頃

【人】 流浪者 ペラジー

[ その後、ラウンジ車で飲み物を飲みながら、誰かと少し会話したかもしれない。

 ペラジーはやがて、疲れを理由に一等車両のコンパートメントに引き上げた。
 スウェルグ到着までの残り時間を、仮眠しておくつもりで。

 見る夢を選ぶことができるなら、

 南海沿いの暖かな都市の夢を、
 黄色い実をつけたレモンの木が並ぶ夢を見たかった………。]**

(57) Hallucigenia 2015/12/04(Fri) 01時頃

ペラジーは、>>54訂正 ×地を流した ○血を流した

Hallucigenia 2015/12/04(Fri) 11時半頃


【人】 流浪者 ペラジー

― 回想・ラウンジ車 ―

[ ラウンジ担当の乗務員も、予期せぬ徹夜に疲れた顔>>52を隠し切れないようだ。

 シェリーの手を引いたキャロライナが近づき、
 「怪我人の手当てをしてもらいたいんだけど、
  どこにいけばいいかなーって」>>52
 と声をかけても、
 「車掌室にて行っておりますが、今は……」>>61
 と曖昧な鈍い反応が戻ってくるばかり。

 怪我人が多くて>>61対応できないのだろう。]

(68) Hallucigenia 2015/12/04(Fri) 12時頃

【人】 流浪者 ペラジー

[ 列車に乗り込むまで狼のことを気にしていた>>60らしいシェリーは、
 「傷口、洗ってくるね」>>62
 と言い残してトイレへ向かった>>62ようだ。

 付き添うわけにもいかず、ペラジーは彼女の背中を見送った。

 キャロライナとイアンはどうしただろうか。
 ふたりのうちどちらかがラウンジ車に残っていれば、一緒に温かい飲み物のサービス>>#3を受けたかもしれない。

 状況が状況だけに、会話は弾まなかっただろうけれども。
 特に上着もなく>>4:137夜風の中を歩き回ったイアンは、寒そうな顔をしていただろう。]*

(69) Hallucigenia 2015/12/04(Fri) 12時半頃

【人】 流浪者 ペラジー

[ 手当に苦労している>>62のか、それとも他のことをしている>>63のか、シェリーはなかなか戻ってこなかった。

 温かいミルクを飲み干し、仮眠のため自分のコンパートメントへ引き上げようと>>57腰を上げたころだったか。
 戻ってきたシェリーに、
 「そういえば、何故私にオルゴールを?」>>64
 と聞かれた。

 振り向いたペラジーは微笑み、]


  よろしければ、持っていてください。
  『月のゆりかご』という子守歌です。


[ そう答えるにとどめた。]

(70) Hallucigenia 2015/12/04(Fri) 12時半頃

【人】 流浪者 ペラジー

[ スウェルグに滞在していれば、いつか話せるかもしれない。
 ラシード王子のこと、故国を出されてやむなく旅をしていたこと、彼がとある村で人狼に殺されたこと……。

 そう遠くない時に、打ち明けられるかもしれない。

 今は……まだ。
 彼女にも、自分にも、心を整理するための時間が必要だとペラジーは思った。]*

(71) Hallucigenia 2015/12/04(Fri) 13時頃

【人】 流浪者 ペラジー

― 一等車両 ―

[ 一等車両はラウンジよりも混乱していた。
 車掌室が配置>>3:#0されているため、入りきれない怪我人が廊下の椅子にも座らされているのだ。

 何度か見かけた東洋人の男性が車掌室の扉を勢いよく開け、>>34
 「気が付いたと聞いて!!」>>34
 と叫んでいた。

 怪我人にぶつからないよう歩いていたペラジーは、その声に驚いて振り向く。
 車掌室に入っていく>>34黒いコートの背中を、ほんの数時間前に見たような気がする。

 一面の枯れた麦畑で。>>19

 彼の心配する怪我人がサクラコ>>28だとは思わず、ペラジーは廊下を通りすぎた。]*

(72) Hallucigenia 2015/12/04(Fri) 13時半頃

【人】 流浪者 ペラジー

― 廊下→隣室 ―

[ 車掌室でサクラコ>>43と同郷の男性>>46が微笑み交わしているころだったか。
 トランクケースを片手に>>76一等車両を出ていく中年男性の背中を見送ったペラジーは、ふと隣のコンパートメントの窓が開いたままだったことを思い出す。

 それとなく周囲の視線を気にしながら、隣室のノブを握り、回してみた。
 予想したように、鍵はかけられていない。>>118
 ペラジーは素早く身を滑り込ませた。

 窓は開けっぱなし。>>105
 2段ベッドの毛布は乱れている。>>118
 誰かがこの部屋を使っていたのは明らかだった。]

(94) Hallucigenia 2015/12/04(Fri) 23時頃

【人】 流浪者 ペラジー

[ あの少年が潜り込んでいたのだろうか……。

 窓辺に近づいたペラジーは、音を立てないようそっと窓を閉めた。
 このベッドに潜り込んでいたのが、ジャンと名乗った男性>>137だとは気づかないまま。

 外はうっすらと明るんでいただろうか。
 ペラジーは自室へ戻り、スウェルグ到着までの時間に少しでも眠ろうとベッドに入った。]*

(95) Hallucigenia 2015/12/04(Fri) 23時頃

【人】 流浪者 ペラジー

― コンパートメント ―

[ 体も心も、少しは休めたころだろうか。
 車掌のノック>>#4に起こされれば、カーテン越しの窓の外はすっかり明るい。

 スウェルグへの到着を告げる口上>>#4に、ペラジーはおざなりな頷きを返した。
 寝不足の頭を小さく振る。

 窓から外を眺めれば、静まり返った海>>#4は予想以上に近かった。]

(99) Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 00時頃

【人】 流浪者 ペラジー

[ 『雪燕』の甲高い汽笛>>#4が、破天荒な旅の終わりを告げる。

 いや………、
 新しい旅の始まりかもしれない。

 朝日の中>>#5、車窓から見えるスウェルグ駅は静かで。
 どこか無機質>>#5な印象さえ受けた。]

(100) Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 00時頃

【人】 流浪者 ペラジー

[ ペラジーは外周ベルトを締めたトランクを持ち上げる。

 すでに所持金は尽きたも同然だった。
 換金できそうな王子の遺品をすべて手放し、この『雪燕』に乗車したのだ。

 左手のシグネットリングだけは、
 これだけはどうしても手放せなかった。]


  いつか、アイラがどこにあるのかわかれば………、
  そのときは、きっと。


[ ペラジーは黄金製の指輪に話しかける。]

(101) Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 00時頃

【人】 流浪者 ペラジー

[ それから顔を上げ、コンパートメントを出た。

 港と駅で賑わうこの都市でなら、割のよい仕事を探せるだろう。
 ガイド、通訳、翻訳、秘書………、

 ……あるいは新聞記者。

 好奇心を隠さなかったイアンの反応を思い出し、ペラジーの口元には笑みが浮かぶ。

 彼に仕事の紹介を頼もうか。
 王子と同じ教育を受け、上流階級のマナーにも通じている。
 高望みをしなければ、自分ひとりが暮らせる程度の収入を得られるだろう。

 ホームに並ぶ三等乗客の列を窓越しに見つつ、ペラジーは廊下を歩いていく。
 頭を上げ、背筋を伸ばし、

 しっかりした足取りで。]**

(102) Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 00時頃

【人】 流浪者 ペラジー

― 列車内→ホーム ―

[ 夜の麦畑で行動をともにしたイアン、シェリー、キャロライナの姿を見つければ、ほっとした顔で近づいて挨拶を交わすだろう。]


  おはようございます。
  風邪を引いていませんか?

  ………色々ありました……が、
  とりあえず、スウェルグに到着してよかった。


[ 周囲を見渡し、サクラコやジャンの姿も探す。]

(123) Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 16時半頃

【人】 流浪者 ペラジー

[ シェリーに向かっては、]


  腕の怪我、大丈夫ですか?
  よろしければ、おばあさんのお店まで
  荷物をお持ちしましょうか?


[ と申し出る。
 彼女が遠慮して断れば、]


  実は、ここでの宿を決めていないのです。
  おばあさんにご紹介いただけないかと思って………。


[ 困ったように目を伏せるだろう。]

(124) Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 16時半頃

【人】 流浪者 ペラジー

[ 傍らにイアンがいれば、彼の大荷物>>110にも心配そうな視線を向け、]


  持ちましょうか?
  ここへはお仕事で来られたのですよね?

  ………そういえば、鳩は無事でした?


[ 鳥籠を覗き込もうとするだろう。]*

(125) Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 17時頃

【人】 流浪者 ペラジー

[ サクラコと同郷らしい東洋系のコート姿の男性が通りかかれば、彼の頬が不自然に赤いことに気づいたかもしれない。

 サクラコが倒れたこと>>4:133も、車掌室でのできごと>>119に彼が動揺していること>>121も、このときのペラジーには知りようがなかったけれども。]*

(126) Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 17時半頃

ペラジーは、イアンにお辞儀をした。

Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 20時半頃


【人】 流浪者 ペラジー

― ホーム ―

[ スウェルグ駅の風景は、サラグニッドの寒々とした>>128それとはずいぶん違っていた。
 海が近いせいか、それとも暖かいせいか。
 この季節でも鮮やかな色を見せる空と海と、木々の緑>>128は、まるで別世界のようだ。

 「おっちゃーん、これひとつちょうだーい!」>>117
 と、早速集まってきた物売りに元気な声をかけたのは、赤毛のキャロライナだった。

 イアンもその後ろから、
 「すみませーん、俺もそれ一つ」132
 と大きな声>>132を出している。

 籠に入れられた鳩は大丈夫だろうか? とペラジーは心配になった。]

(142) Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 21時半頃

【人】 流浪者 ペラジー

[ イアンはすぐに仕事へ向かうらしい。
 「舞台女優の会見だってさ」>>133
 そう説明する口調は、心底うんざりしたふう。

 イアンの好奇心を刺激しないのだろう。

 「……君は、これからどうするんだい?」>>134
 と問われれば、正直に答えるしかない。]


  まず宿を決めて仕事を探します。
  私も、自分で自分の行く先を………、
  人生を決めなければ。

 

(143) Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 21時半頃

【人】 流浪者 ペラジー

[ キャロラインとシェリーが近くにいるならば、彼女たちには聞こえないよう声を低める。]


  アイラへ帰りたいわけではないのです。
  私にとっては知らない土地なので………。

  でも、ラシード王子は違いました。
  ひたすらアイラを恋い焦がれて。

  だから、せめて……魂なりとも帰してさしあげたい……。


[ ホームからも静かな海>>#4が見えるなら、そちらを眺めて話しただろう。]

(144) Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 21時半頃

【人】 流浪者 ペラジー

[ イアンが疑問を持っているようなら、さらに言葉を続けるだろう。]


  もしかすると、私たちが知らないだけで、
  アイラは独立国家ではないのかもしれません。
  国際的には大国の一部にすぎず、
  ために「アイラ」という地名が記されていないのかも。

  ………私たちは幼すぎました。


[ 左手をぎゅっと握り、]


  でも、これからは………。
  いつまでも知らないままではいられません。

  だから、まずは働いて、生活費を稼ごうと思います。

 

(147) Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 21時半頃

【人】 流浪者 ペラジー

[ イアンが心配そうにしていれば、笑みを作り、]


  そう心配しないでください。

  ………では、仕事を紹介していただけませんか?
  読み書きはできますし、複数の外国語にも通じています。
  通訳、翻訳、事務仕事………。

  新聞社でもお役に立てると思いますよ?


[ 冗談めかしてそう言った。]*

(149) Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 21時半頃

【人】 流浪者 ペラジー

[ 朗らかに笑いながら、>>136
 「うちに泊まればいいんだわ
  大丈夫、おばあちゃんは口は悪いけど根はいいひとよ」>>137
 と保証するシェリーの荷物を受け取ると、>>137]


  ありがとう。
  ………本当に、ありがとうございます。 


[ 真顔になって、感謝の気持ちを伝える。
 シェリーが嫌がらなければ、彼女の手を両手で握っただろう。]* 

(151) Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 21時半頃

【人】 流浪者 ペラジー

[ 赤毛のキャロライナが目立って>>148いたせいだろうか。
 車両を検分するかのようにホームを歩いていた>>129東洋系の男性が、
 「――何時間かぶり、かな。
  あんな状況で駆け出していくから、心配したんだ」>>150
 そう声をかけてきた。

 車内で1度も話したことのない彼の口から、
 「ミス・ペラジー」>>150
 と名を呼ばれてペラジーは困惑する。

 彼の視線はシェリーに向けられていた。]

(160) Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 22時頃

【人】 流浪者 ペラジー

 

  ペラジーは私ですが………?

[ そう名乗るよりも早く、
 「ペラジー君は女の子だったのね? 気づかなかったわ」>>152
 と勘違いしたシェリーが言い出した。]


  いえ、女性のペラジーをお探しなら、
  別の方でしょう。


[ 人違いをしたのだろうと思い、
 「トヨタ・ココノエです」>>159
 と名乗る男性に困惑した視線を向ける。]

(161) Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 22時頃

【人】 流浪者 ペラジー

― 「青いうみねこ亭」 ―

[ 海に近い街の一角に、古いながらも鉢植えの花で飾られた1軒の料理店。>>157

 シェリーに続いて入っていったペラジーは、祖母らしい老女に紹介されると、微笑んで会釈する。
 「じっくり聞かせてもらおうじゃないか」>>158
 という老女に、どこから話すべきかを考えながら。]


  まずはサラグニッド駅からでしょうか?


[ 同意を求めるようにシェリーを見た。]**

(174) Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 23時頃

【人】 流浪者 ペラジー

― 数日後 ―

[ 「青いうみねこ亭」に落ち着き、仕事を紹介されたころだろうか。

 ペラジーはスウェルグの街を歩いていた。
 ――ポスターで見かけたレモンの木を探して。

 特徴的な黄色い実をつけていなくても、記憶の中にあるその姿を見誤ることはないだろう。
 周囲を見回しながら、穏やかな海へ歩いていく彼の横顔に浮かんでいたのは、]

(190) Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 23時半頃

【人】 流浪者 ペラジー

[ 過去への郷愁か、

 それとも未来への………。]**

(191) Hallucigenia 2015/12/05(Sat) 23時半頃

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