人狼議事


194 花籠遊里

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【人】 看板娘 櫻子

──【『夢物語』への一頁】──

[不器用な焔花との別れ>>56>>57
 返る祈りを背に聞きながら>>*7
 揺れる焔に見送られ、僕が射干玉の髪を翻して。

 あれからどのくらいの月日がたったことでしょう。

 『外』を知らぬ花は、残されたたった一つの手がかりが
 海を越えた場所なのだと謂うことを知りました。
 本当にとてもとても、遠く。
 その遠い海を越えることは、終ぞ叶わなかったのでございます。]

(134) anbito 2014/09/26(Fri) 23時頃

【人】 看板娘 櫻子

 
 ん、…ふぁっ

         …あんッ、ん!

[『花』をやめた僕が咲くのは花籠ではありません。
 『人』を捉え『人』とも扱わぬ、地獄の奥底でありました。
 今は夜でしょうか、それとも朝でしょうか。
 窓さえない此処では時間の流れなど判りません。

 櫻樹の枝であった白く細い腕には、無数の痕が残ります。
 今日もまたひとつ、その痕は増えたのでございます。

 おかげで、あの御方に出逢うことが出来るのです。

 ほら、四角く切り取ったあの窓の向こうから
 あの方が気だるそうに、やってくるのです。]

(135) anbito 2014/09/26(Fri) 23時頃

【人】 看板娘 櫻子

 
 あぁっ、やッ…も、っと!

         奥、…まで、衝いて ッ、ぇ!

[乱暴に穿たれる体はすべて、彼だけのものです。
 僕はもう、こうして何度彼に抱かれ続けているでしょう。

 何度も閨を添い遂げております。
 何人もの彼と快楽をむさぼっております。

 そして今日もまた、今日もまた。
 容赦なく身体を何度も重ねるのです。]

(136) anbito 2014/09/26(Fri) 23時頃

【人】 看板娘 櫻子

[僕は彼に逢うために、海を越えようとしておりました。
 船を出してくださいませんかと
 港でずっと、希っておりました。
 やがて一人の殿方が、乗せてあげると謂ってくださったのです。
 僕は何も疑わず、その御方について行きました。


 世間を知らなさ過ぎたのです。


 辿り着いたのは船ではなく、窓もない部屋。
 無理やりに、腕には注射の針が刺されました。
 身体を廻るのは、再会の運命などではなく麻薬。
 徽章(やくそく)は、金目のものと判断され
 懐にしまっていたお金も、何もかも共に奪われてしまいました。

 ──僕は死んでしまうんだと、そう思っておりました。]

(137) anbito 2014/09/26(Fri) 23時頃

【赤】 看板娘 櫻子

 
 
[ けれど、僕は あの御方に逢うことが出来たのです。 ]
 
 

(*48) anbito 2014/09/26(Fri) 23時頃

【人】 看板娘 櫻子

 
 く、んんッ、もぅ …だめっ!

         で、る …イっちゃ、 ッあ──!!

[はしたない言の葉が堕ちてゆきます。
 あばらまで浮き出た僕の痩躯が、弓のように撓り。
 幾度出したかもわからない精を出しつくし
 床を微かな白濁で汚しておりました。

 震える指先を伸ばしても
 あの御方は、霞んでいってしまわれます。

 僕を置いて、遠い海の向こうへ。

 僕を置いて。]

(138) anbito 2014/09/26(Fri) 23時頃

【赤】 看板娘 櫻子

 
 
 おいていかないで。
 
 

(*49) anbito 2014/09/26(Fri) 23時頃

【赤】 看板娘 櫻子

 おかあさんのように
 ぼくを
 おいて、おいていかないで。

 いいこにするから
 わらっているから

 なかないから。

(*50) anbito 2014/09/26(Fri) 23時頃

【人】 看板娘 櫻子

 
 
[最期に、懸命に呼ぼうと唇を動かしましたが

 僕は彼の名前を、知りませんでした**]
 
 

(139) anbito 2014/09/26(Fri) 23時頃

【人】 看板娘 櫻子

 ────…、ふふっ。

[僕は珍しいものを見た気がします>>125
 表情から窺ったのではなく、揺れた言の葉に。
 そして、口ほどにものを謂う視線からでございます。

 僕が思うよりも、もしかしたらずっと
 僕のことを想ってくださっているのでしょうか。

 そんな、自惚れを胸に微笑み返したのでございます。]

(154) anbito 2014/09/27(Sat) 00時頃

【人】 看板娘 櫻子

 ばっ、ばか  ──あっ!

[舌先が舐めるような場所ではない部分を攻め立てていきます>>126
 その上感じている、などと触られてしまうそこは
 身体につりあう程度の小振りなものでありました。
 糸が伝うのを目の当たりにして視線を逸らしたのは
 羞恥と、それから──…

 『蝶』として『花』を抱いた御方には
 満足できるものではないような、気がしてしまったのです。

 いままで一度として、そんなことは考えたこともありません。
 誰かと自分を比べるなんて、初めての感情に
 戸惑いが視線を彷徨わせたのでございます。]

(155) anbito 2014/09/27(Sat) 00時頃

【人】 看板娘 櫻子

[優しい愛撫は執拗に続きます。
 手順の全てに、胸が締め付けられるようでありました。
 嬌声を堪えるのに唇をきゅっと噛んでおりました。

 見えたのは、片眉を顰めるお顔です>>127

 とたん鼓動は、切ない音色を奏でました。
 徽章(やくそく)を頂いた日に鳴り響いたものと
 同じ音色を聞いていました。

 腕を、伸ばします。
 触れること、きっと赦して下さるでしょう。
 細い身体を持ち上げて、接吻けを落とそうとする刹那。]

(156) anbito 2014/09/27(Sat) 00時頃

【人】 看板娘 櫻子

 っ ……──ン、ぁ!!

[何よりも甘い囁きが舞い降りました>>128
 まるで蝶がひらひらと、花に寄りそうような声で。

 「僕も、だいすきです。」

 そう紡ぐことは叶わず。
 接吻けをすることも出来ぬままに、蕾を押し開く大きな熱。
 感じた事のない感覚が身も心も襲いくるのです。

 痛みを感じるのは身体ではなく心。
 喜びに耐え切れず、切なさが増してしまうのです。

 熱を感じるのは心でなく身体。
 肉塊に穿たれ揺さぶられ、悦に熟れた身体が応えます。]

(157) anbito 2014/09/27(Sat) 00時頃

【人】 看板娘 櫻子

 さ、まっ ──えく、…ぅる  さまあっ!

[呂律の廻らぬ舌先が、確かに彼の名を呼びました。
 唯一、僕にだけ許された名前を呼びました。
 堪えることなくしがみ付いた指先が、その背に爪痕を残します。


 溢れくる想いに、はじめて涙が落ちました。


 生涯、お慕い申しておりますと。
 だいすきですと。
 逢いたかったと、寂しかったと。
 射干玉が見詰め、囁くのでございます*]

(158) anbito 2014/09/27(Sat) 00時半頃

【人】 看板娘 櫻子

――  花蝶の幻 ――

[所詮は蝶と花、それ以上にも以下にもなれず
 呼ばれ、覚悟していた通りに


 ───僕はあの晩、彼に抱かれました>>142


 背には爪を立てられ、何度も腹を満たされて。
 擦れる場所は熟れて切れ、白濁の中に朱を混ぜても。
 厭だと叫んでも、首を振っても涙など流れませんでした。

 枯れた可愛げのない『櫻』にございます。]

(174) anbito 2014/09/27(Sat) 01時頃

【人】 看板娘 櫻子

[射干玉の髪は精液に犯されました。
 痛みに体を捩れば、涙の代わりに白が溢れます。

 そうして容赦なく捨てられた身に降り注ぐのは
 僕が捨てられたということと>>145

 ……咲かせて、下さるの、ですか?

[傷付いた『櫻』を拾う>>146
 そんな言葉にございます。]

(175) anbito 2014/09/27(Sat) 01時頃

【赤】 看板娘 櫻子

 
 あゝ。
 煩わしさなんて、滅相もありません。

 『花』でいられると謂うのなら。

 僕はなんでもいたしましょう。


[その時の僕はどんな顔をしていたのでしょう。]

(*55) anbito 2014/09/27(Sat) 01時頃

【人】 看板娘 櫻子

[抗いもせず、『櫻』は海の向こうへと連れ去られ
 地下にて、その『せい』を許される存在となりました。
 頭の上には荒れ果てた庭があることも知らず。
 まるで、僕自身が埋められた亡骸のようでした。

 体を火照らせるものがあるのに
 嵌められたそれは、熱を放つことを許しません。
 帰りを待てと躾けられているかのごとく。
 ただただ、薄汚い欲ばかりが募るのです。

 地下へと響く足音は、待ちわびた唯一つだけのもの。

 光の消えた眸を向けて、僕はこう返すのです。]

(176) anbito 2014/09/27(Sat) 01時頃

【人】 看板娘 櫻子

 
 
 おかえりなさいませ、───…僕の『蝶』。
 
 

(177) anbito 2014/09/27(Sat) 01時頃

【人】 看板娘 櫻子

[声はもう掠れて、潰れています。
 それでも僕は返すのです。

 耳に飾る徽章(そくばく)を光らせて。
 僕は久しぶりに、ふっと微笑みました。

 これが施されたときに、震えていた指先なんて知りません。
 判りません、判らないのです。

 判っては、ならないのです。]

(178) anbito 2014/09/27(Sat) 01時頃

【赤】 看板娘 櫻子

 
 
[一粒、涙が零れました───**]
 
 

(*56) anbito 2014/09/27(Sat) 01時頃

【人】 看板娘 櫻子

 堪えて、おられたのですか?

[寝床に鏡を置くなんて、酷く悪趣味なことを謂う御方へ>>167
 一言お尋ねして、彼の謂う『やらしい顔』で微笑んでおりました。

 あの花籠での一連を思い返します。

 避けていたのは、お互いでした。
 僕は彼が現れ揶揄を撒き散らせば、避け。
 彼は僕を買うことをせず、避け。

 なのに奥底に芽生えた呪詛は
 ずっとあなたさまへと芽吹こうとしていたなんて。

 ならば、あなたさまも
 もしかしたら、同じように───…]

(179) anbito 2014/09/27(Sat) 02時頃

【人】 看板娘 櫻子

 鏡に、映さず…
 …いまっ 教えて、くださ── ぁっ!

[僕は一体どんな顔をしているでしょう。
 何処かの地下に埋められた亡骸のようではないはずです。

 大きな質量が、僕の中を穿ちます。
 感じたことのない圧迫感に、繋がる部分は擦れますが
 丁寧な愛撫のおかげで柔らかく
 埋まる全てを──或いは、この御方全てを
 包み込むようにして締め付けていることでしょう。

 奥を打つ先端、根元まできゅうと絡みつき。
 体温も心も融けきって。
 甘くて、とろりと蕩けてしまいます。]

(180) anbito 2014/09/27(Sat) 02時頃

【人】 看板娘 櫻子

[僕が失くしてきたものを。
 彼が拾ってきてくれるのです。
 僕が埋めて隠したものを
 彼が掘り返してくれるのです。

 一朝一夕では理解出来ない、と。
 あのお優しい言葉を聞いたときからずっとずっと。
 僕は、あなたさまをお慕い申しておりました。

 ですが、名前を知りたいと仰る御方に
 本当のことは、まだまだ教えてあげません。

 掘り返してくれるのを。
 寂しさを全部受け止めてくれたのなら。

 その時に初めて、教えましょう。]

(181) anbito 2014/09/27(Sat) 02時頃

【人】 看板娘 櫻子

 [「どこにも行くな」>>170

 そんな風に聴こえた呻き声は、きっと幻聴などではありません。
 ですから僕は細い腕で彼を抱きしめ
 全てを受け止めて見せるのです。]

(182) anbito 2014/09/27(Sat) 02時頃

【人】 看板娘 櫻子

 えくとぅ、る、さま ぁ ───…っ!!

[接吻けに、ぱたぱたと涙は止まることを忘れ。
 それでも哀しくなどないのです。
 ただ、嬉しくて仕方がないのです。

 迸る熱を体の中に、そして胸に受け止めて。
 肌を重ねて、接吻けましょう。]

(183) anbito 2014/09/27(Sat) 02時頃

【人】 看板娘 櫻子

 
[涙が落ち、恋に落ち。
 僕と彼は、想いで愛と未来を育てていきましょう。

    きっと、この蕩けそうな甘さのことを、
          ──────『しあわせ』と、呼ぶのです。*]
 

(184) anbito 2014/09/27(Sat) 02時頃

【人】 看板娘 櫻子

──えとわーるだるじゃん──

[僕は、あの日のように植物図鑑を捲っておりました。
 空は宵闇の色をしております。
 そろそろ、僕のご主人さまがお仕事を終えて帰って来る頃です。]

 ……───。

[指でそっと撫でる頁には、白い花が咲いておりました。
 『初恋』なんて意味を持つ
 可愛らしい、可憐で、似ても似つかないお花でしたが
 僕はそこに印刷された文字を撫でては
 ふっと、幸せそうに微笑むのです。]

 えとわーるだるじゃん。

[不慣れな言の葉ではありますが
 愛しいその名前を紡いだら、丁度玄関のベルがなりました。]

(185) anbito 2014/09/27(Sat) 02時頃

【人】 看板娘 櫻子

 はあい、おかえりなさいっ!

[僕は、本に急いで栞を挟みます。
 そしてぱたぱたと、出迎えに向かうのです。

 本を置いた場所からは、中庭の櫻が見えておりました。

 花が咲き、散る頃には
 僕の名前を教えてあげようと思います。]

(186) anbito 2014/09/27(Sat) 02時頃

【人】 看板娘 櫻子

 
 
 櫻の、子とかいて『おうじ』です。


[はじめから、ちゃんと知っていてくれたのですよ───って**]

(187) anbito 2014/09/27(Sat) 02時頃

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