72 人狼戦隊ウルフマン ーThe Movieー
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ホレーショー! 今日がお前の命日だ!
2011/12/21(Wed) 05時頃
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[長が同胞を処刑するという映像は人狼殿内に控える狂人《ルナティック》や半狼《ハーフ・ウルフ》にも伝わって、陶酔を深める者、恐怖に慄きヒーローに降る者、長への反旗を翻すべく戦う者、反旗を翻した者を鎮めるべく戦う者、様々な者が入り乱れる。
そういった混乱の中、長が居る広間への到達は容易いもので、扉を開けば玉座に変わらず鎮座する長の姿。
足元に転がっていた三人の人狼族の姿はもう居らず、代わりに玉座の後ろに黒い球体に包まれた杏菜と源太の姿が目に入るだろう]
ふん、ここまで来るとは。 ミケイレーチェスも敗れたのか?
まあ、どちらでも良い。 アイツも所詮はその程度の奴だったということ。 変わりなぞいくらでも作れる。 人間への憎悪を教え込む事なぞ容易いからな。
人間に化けて、死にかけるまで甚振ればよいのだから。
[淡々と冷徹な言葉を吐いて、ゆっくりと玉座を立ち、黒衣を脱ぎ捨てる]
(1) 2011/12/21(Wed) 21時半頃
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後ろの連中が気になるか? 奴らに手出しはせんよ。 貴様らが死ねば共に死ぬようにはセットしてあるがな。 助けたくば俺を倒すことだ。 そうすればアレから自動的に解放される。
……しかし、貴様らは余裕があるな。 この状況でもお仲間の事を気にするとは……。 自分達のことを気にしたほうがいいのではないかな。
[たまこ[[who]]へと火球を放ち紫色のオーラを右腕に纏わせその手を異形へと変貌させる]
かかってこないのならこちらからゆくぞ。 俺は貴様らの下らんお遊びに付き合うほど気は長くない。
[ヒーローが名乗りを行おうとすれば即座に攻撃して「お遊びだというのだ」と告げるだろう]
(2) 2011/12/21(Wed) 21時半頃
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ハッ、貴様らのような下級生物に礼儀など不要だろう。
それにしても自ら殺されに来るとは。 貴様は最後に刻み殺してやろうと思ったが。 俺にキバを剥くのならば火の粉は降り払わなければな。
[直線軌道で飛んでくる火球を難なく回避して飛び掛らんとした瞬間、背に先ほどの火球を喰らい、舌打ちをする]
チッ、街で会った頃とは違うとでも言いたげだが……。 ほんの少し姿が変わった程度で調子に乗るなよ。
[紫のオーラを身に纏い、全身を再び異形と化す。 焼け爛れた背も異形となれば黒いカスがポロポロと落ちるだけで即座に傷は癒えて]
この新月《ロシュ・ホデシュ》がある限り。 俺は無敵だ、貴様ら如きに遅れを取る事はないッ!
[胸の黒穴から黒のオーラが立ち上り、紫のオーラが暗紫色へと彩を変える。 それに伴い狼の意匠の頭部や肩当がより凶悪に変貌し、両腕の獣爪は膝ほどまで伸びて鈍く輝く]
(9) 2011/12/21(Wed) 23時頃
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ふん、そういう御託は聞き飽きた。 貴様ら正義の味方気取りはいつも同じ台詞を言うからなぁ。 昔はガストンのお陰で遅れを取ったが……。 今はこの通りだ、ガストンも愚かな男だったな。
[首の骨を鳴らすかの様に首を傾けて、獣爪の伸びた腕を構えながらかつてのウルフマンの強敵を冷たく詰る。 元々ウルフキラーが裏切り者のリーダーである赤の戦士へと渡ったきっかけもまた、ガストンだった]
[暴君《タイラント》と呼ばれる形態。 全身の装飾や牙・爪のモチーフが全て逆立っているかのように鋭く伸びて、さらに凶悪かつ醜悪な外見となる。 その力の源は、"新月"のウルフキラーでもある新月《ロシュ・ホデシュ》]
貴様らの付け焼刃など、地獄の灼熱には敵うまい!
[紅蓮の火球を掌に集めるが、纏うオーラが干渉し、紅蓮が紫炎へとその姿を変える。 熱く冷たい色を宿した火球を天井に向けて放てば、火球は対峙するウルフマンの数だけ裂けてそれぞれに襲い掛かる]
(12) 2011/12/21(Wed) 23時半頃
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ウルフキラーが我が手にあれば遅れは取らなかった。 まったく、ガストンも余計なことをしてくれたものよな。 貧弱な弟を哀れんで自分のウルフキラーを与える、などと。
[赤のウルフキラーのモチーフは"望月"、盈月と呼ばれた男の月の別名であった。
ガストンはその忠義心を買われ、裏切り者を排除する部隊を任されていた。
そして、ドナルドには年近い弟――イアンが居た。 イアンは一族の中では力が弱く、けれども人一倍『優しい』青年だった。 それゆえ人間との調和を唱えていた彼だったが、『破壊』の化身たる兄を止める力がなかった。
そんなイアンでも兄の力になるだろうと、ガストンは『情け』をかけてしまったが故の骨肉の争い。
そして、遠い過去の清算をするべく自らを新たなウルフキラーと変えて、ガストンはドナルドを蘇らせたのだった]
(18) 2011/12/22(Thu) 00時頃
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ク、クク……。 イアンよ、貴様にあの時の借りを漸く返せるなァ……?
[赤い戦士が他の仲間を庇い、全ての攻撃をその身に受け、マスクが壊れ覗かせる顔を見れば昏い笑い声が響く]
貴様のその思い遣りだの、優しさだの、虫唾が走るわ。 貴様がイアンでなかろうが、その面を見るだけで反吐が出る。 この世に髪の毛一本残さず消え失せろ。
[両手からそれぞれ紫炎を生み出すとソフトボール大の大きさのそれを合わせて両手を高く掲げる、その間にもどんどん紫炎は大きく膨れ上がり、広間を破壊し夜しか映し出さない空を覗かせる]
満身創痍と言ったその態で何をしようが結果は同じ! 今この世から消し去ってやるぞ!
[大きく膨れ上がった劫火を抱えるように腕を抱えて、怒りを滲ませた声を氷の壁の奥に居る戦士達へと投げかけた**]
(20) 2011/12/22(Thu) 00時頃
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貴様らの世界だ?笑わせるな。 この世界は誰のものでもない、思い上がりも甚だしい。 これだから人間という奴に毒された奴は始末が悪い。 自分が地上の主か何かと勘違いしているのだからな。 世界は『無』である事こそが平等であり美しいのだ。
[人狼族の本能を色濃く表す男の『破壊』の本性は、人狼族の繁栄すらも不要として、全てを消し去る事のみに特化していた。
両手で支える紫炎が妖しく揺らめく、ただただ熱と幾許かの冷たさを湛えた塊は静かにその姿を大きくしてゆき]
貴様の下らぬ感傷など知った事か! その大事な世界と共に消え失せろ!
紫色の死月《デスバイオレットムーン》!
[抱え挙げた紫炎を突撃してくる赤の戦士に向けて放つ、が――]
なんだと……そんな馬鹿なッ!
[赤の戦士の拳に纏う光が紫炎までもを飲み込みさらに力を肥大化させる、咄嗟に両腕をクロスさせ赤の拳をガードしようとする]
(37) 2011/12/22(Thu) 21時頃
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[が、拳が一つ打ち込まれるだけで巨大な獣爪は砕け、二つ目の拳でガードが弾かれ、残りをその身に受け、吹き飛ぶ]
ぐおおおおッ! な、なんだ、この力は! ウルフキラーにここまでの出力はなかったはずッ!
[新月《ロシュ・ホデシュ》による治癒効果もその瞬間は追いつくことはなかった、が]
なるほど、認識を改めねばなるまい。 これが貴様らの言う人間の力と言う奴ならばな。
だが、人狼族の死霊をかき集めたこの黒き宝玉。 新月《ロシュ・ホデシュ》がある限り、俺は不死身だ。
[胸にはめ込まれている黒き大穴、髪の毛ほどの光すら映し出す事のないそれに手を当てながら立ち上がる。 全身に受けた傷も見る見るうちに癒えて、折れた獣爪すらも元に戻す]
(38) 2011/12/22(Thu) 21時半頃
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[その時、新月に光が宿った]
(39) 2011/12/22(Thu) 21時半頃
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何、こ、これは……。 馬鹿な!
ぐああああああああああああああああああッ!
[ビシビシと全身にヒビが入り、そこから灼熱の炎が噴出す。 胸の新月は満ちて、人狼族の長たる男は倒れ、爆発した]
(40) 2011/12/22(Thu) 21時半頃
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お、のれ……。 この俺が……こんな、事で……。
ガストン、ガストンはどこだッ! いや、この際ヨーランダでもいいッ! 俺がわざわざ命と名を与えてやったミケイレーチェスはどうしたのだッ!
誰でもいい、奴らを倒すための力を俺に寄こせェェェェッ!
[炎に焼かれ、倒れ行く中の怨嗟の声、男はその呪詛を残して散った――かに思えた]
(*4) 2011/12/22(Thu) 21時半頃
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