75 サプリカント王国の双子
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――応接間前――
[昔から少し近視気味の目、ほんの僅か眇めるのは気分の悪い時と遠くを見る時の悪い癖。 見ることの出来る姿から庭師だということはわかるが、見覚えはない。 このような状況で大声を出すような使用人は、庭師といえど長勤めではあるまい、先ほど伝え聞いた新米だろうか、などと頭の片隅思うだけ。
今この場で声を張ろうものなら、中に見事に筒抜けるだろうから。]
(68) 2012/01/10(Tue) 02時頃
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あっ、申し訳ありませ…っ
[来客中、と諭されればはっと口を噤む。 下げた頭は上げる事が出来ず、地面を見続ける顔に脂汗が伝う。 姉王女の世話係。 その姿は王女同様遠めに見た事はあるが、話をする機会は無く、こうして直に対面するのはこれが初めてだった。]
いや、悪さと言いますか、そのリリィがですね…
………は?
[問いかけに答えようとして、はたと気付き、顔を上げる。 見上げるその肩にはリスザルが居て、ブローリンは頬を寄せるリスザルを撫でていた。 ベネットは二人を交互に見た後、豆鉄砲を喰らったような顔で瞬きを繰り返した。]
(69) 2012/01/10(Tue) 02時頃
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――、……ありがとう、ございます。
[隣の母は、見た目よりも肝が据わっているとエリアスを評価しているようだ。 だが、当の自分は彼の言葉に困惑していた。
困惑、平たく言えば、"口説かれ慣れていない"のである。
今の段階でなんと返答するのが正しいのかわからず、一先ずは礼を返す。 その表情には、僅かに照れが混じっていた]
ええ、楽しみにしています。
(70) 2012/01/10(Tue) 02時頃
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[ディーンと名乗った青年は、その青の衣装と綺麗な金髪が目を引いた。 見た目から派手で大胆なひとなのだろうと思っていたら――挨拶はややたどたどしく、あがっているようで]
――ミスター・エゼルレッド、そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ。 私も、……妹も、このような形で殿方とお会いするのは初めてですから。 とても緊張しています。
[と、言う姿は落ち着いて見えただろう。 実際、相手が緊張しているのを見れば逆にこちらは落ち着けた]
ペンブルックシアですね。 残念ながら行ったことはないのですが、名は存じております。 機会があれば是非。
[国の地理を学ぶことも当然、王女としての勉学の一つだ。 幸いその地名は頭の中に残っていた。 具体的な名産品を、と言われると資料を求めたくなってしまうが]
(71) 2012/01/10(Tue) 02時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2012/01/10(Tue) 02時半頃
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ところで、学院では何を学ばれているのでしょう?
……あ、……ええと、変な質問だったらごめんなさい。 その、私は王女として一通りのことを家庭教師から学んできましたが 学校というものに通った経験がないのです。
よろしければ、お聞かせ願えませんか?
[金の髪を揺らし、濃桃に弧を描いて、ゆるりと笑んでみせる。 なるべく無難な質問を選んだつもりではいたが、 彼にとっては、*どうだっただろうか*]
(72) 2012/01/10(Tue) 02時半頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2012/01/10(Tue) 02時半頃
薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2012/01/10(Tue) 02時半頃
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[シメオンからの視線を感じれば、一度ちらりと其方へ顔向け。 鳩が豆鉄砲でも食らったような。 そんな形容詞そのままの顔で見られれば、 口元には苦笑浮かべて。]
私の、相棒ですよ。 シルヴァーナ様にも許可を頂いております。
[リスザルは、またするりと肩の上から降り、庭師の足元かけよる。 小さな手で、きゅ、とそのズボンの裾を掴み見上げるのはまるで、 大丈夫だとでも励ますような仕草。]
……どうやら、とてもお世話になっているようですね。 ありがとうございます、ご挨拶もせずにいてすみません。
ああ、あまりそう、恐縮せずに。 私も一介の使用人ですよ。
[リスザルの、慣れたような、 好感抱いた相手にするような様子にそう告げて。]
(73) 2012/01/10(Tue) 02時半頃
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病人 エリアスは、メモを貼った。
2012/01/10(Tue) 02時半頃
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[肩へ床へと駆けまわるリスザルを見る目線は、近視による目付きとはまた違ったそれ。 しかし、彼らを見るのも、ハンスの視線がこちらを向いたことでふいとそこから逸らして終わった。 だから、それから先ハンスと庭師とがどうしたやり取りをしたかまでは知りうることでない。
あとは目を伏せて、扉の向こう何がしかあればすぐにでも動けるように、しずと控えるだけ。 此方側に戻り来るような動きがあれば、その伏せられた目もちらり開くかもしれないが**]
(74) 2012/01/10(Tue) 03時半頃
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[嗚呼、本当に、どうして自分はここにいるんだ。 どう頑張ったって自分には“王子様”なんて肩書きは似合わない、そんな事はわかりきっているのに、と。]
……すみません、……、こういった場には、慣れていなくて。 女性と接する機会が、少なかったものですから……すみません。
[言い訳の様な言葉を、つらつらと並べていく。 その度に、消え入りたいという気持ちが心の奥底から沸いて出るようで、ぎゅっと目を閉じた。]
(75) 2012/01/10(Tue) 04時頃
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[そんな風にしていれば、かけられる、柔らかい声>>71。
前を見なければ、と、瞼を開けば、柔らかく弧を描く濃桃が目に入る。 かっ、と顔に血が昇るのがわかって、直ぐに視線を逸らしてしまって。 混乱しきった頭の中、問いかけ>>72をちゃんと理解できただけ、まだまともだったのだろうが。]
が、 学院、では、……生物学、を、…… ……本当は、政治を学べと言われているのですが、……やりたい事を、やりたくて。
[必死に答えるも、所々で声は裏返るか。 下唇を噛み、逃げだしそうになる身体を抑えつけるのに必死だった。
これでも、人見知りはだいぶ改善されたのに、と、頭の片隅、言い訳の様な言葉。*]
(76) 2012/01/10(Tue) 04時頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2012/01/10(Tue) 05時頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2012/01/10(Tue) 10時半頃
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[>>51見覚えのある髪色をした青年の自己紹介は、落ち着き払ったもの。 当人の言葉通り貴族などの家柄ではないようだが、それにしては度胸が座っているというのか、緊張の様子は見られない。]
ブローリン…
[思い浮かんだ顔とは、確かに髪色が似通っている。 >>55姉も気にかかったようだが、姉が知らないことであれば、自分が知る由もない。 二人の会話を遮らぬよう微笑んでいたが、>>56姉の表情が少し曇ったように感じて。 矢先、>>59叫び声まで聞こえたものだから、此方も片手を頬へ添えて。]
……
[シメオンが、廊下へ控えているはずだ。 何かあれば、彼が対処するだろうと、特別声はかけずにいた。]
(77) 2012/01/10(Tue) 11時半頃
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[>>66金髪の青年が挨拶すれば、ぁ、と目が見開かれる。 聞き覚えのある名。 けれど、いつの記憶だかもはっきりしない、曖昧なもの。 こんな場で聞くはずもないか、と流してしまい。
つい笑みを深くしたのは、>>71まるで緊張の様子が見えない姉が、緊張しているなどと謂うものだから。]
本当に、そう固くならないでくださいね。
[声はかけるものの、あまり言いすぎても彼の緊張を助長してしまうだろうか。 ここ10年はなかったが、以前は男勝りに活発だった女にとっては、異性というだけで緊張するという姿は微笑ましく見えた。 姉にふさわしいかどうかは、別として。]
(78) 2012/01/10(Tue) 11時半頃
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生物学… そのまま、研究者の道に進まれるおつもりで?
[自分で選んだものならば、少しは舌も回りやすいだろうか。 先のこと、どれほど考えているだろうか。
姉との会話を遮らぬよう、問を挟んでみる。]
(79) 2012/01/10(Tue) 12時頃
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[>>67一人はさらりと姉へアピールし、 もう一人はガチガチに緊張しているようで、耳まで赤く。
さてもう一人はどうだろうかと、スーツ姿へ視線をむけた。**]
(80) 2012/01/10(Tue) 12時頃
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[あの儚い少女の呟きは聞こえていなかったから、今から起きることはみんな自分のただのエゴだ。 盗人の最後の悪あがきだ。 静かに伏せた目の向こう、扉の奥を思う。
この国はどうかしている。 男を王女と着飾るのもそうだが、ただの庶民の子に責を押し付け、体裁を取り繕おうとしている。 きっと本当の王女が存命であったなら、いや、自分が王女つきの世話係などにならなければ、自分もまだ己の身が可愛いままでいられたのだろう。
だけれど、知ってしまった。 知らなくていいことを、きっと知ってしまった。 涙を、痛い想いを、本心を。]
(*15) 2012/01/10(Tue) 14時半頃
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[これから起こることはエゴだ。 何が起きても彼女の味方でありたいという、世話係としてのエゴイズムだ。 姫を救い出す騎士になんてなれなくていい。 これが自分の人生のピリオドでいい。
きっともうすぐだ。]
(*16) 2012/01/10(Tue) 14時半頃
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[あの女の肉を食べたら、何種類の薬の味がするだろう。]
(*17) 2012/01/10(Tue) 14時半頃
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私も、似たようなものですよ。 男性慣れしていなくて。
[というよりも、城にいる以上男女問わず特定の人物としか話していないと言うのが正しいのだが。 そう正直に言ってしまうと世間知らずと――事実そうなのだが――思われてしまうのではないかとつい恐れてしまった]
生物学……ですか。
[あまり馴染みのない学問に次ぐべき質問を咄嗟に思いつけず。 その間に妹が質問し>>79、更に母が、ご家族は政治家になってほしいとお考えなのかしら、と続ければ。 その返答があるまでは黙ることにした]
……、
[時間はどれほど経っていただろう。 会談の時間は30分弱と聞いているが。 緊張のせいで、よくわからなくなっていた]
(81) 2012/01/10(Tue) 18時半頃
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―回想・バルコニー下にて―
[スーツの袖口を、引かれる。 上着の裾を、引っ張られる。 肩を、そっと叩かれる。 しかし、バルコニーを見上げたまま天鵞絨はぴくりとも動かない。 小さなリスザルが器用に手を叩いた様子も、視界に入っていない様子。 背後でため息が落ちた]
『…ま、…ルフ様、ラルフ様…!』
…?!あ?なんだ?
『終わりました』
え?
『だから、ほら、女王様も王女様方も、もう』
[従者の示す先、バルコニーには誰もいない。周囲の人々も三々五々]
(82) 2012/01/10(Tue) 20時半頃
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[はっとして瞬いて、次いでむっとした顔をした]
なぜすぐに言わないんだ。
『ずっと服を引っ張ったり肩を叩いたりしていたのですが』
なぜ口で言わない。
『…周囲に感づかれない方がよろしいかと思いまして』
……………。
[こほん。咳払い一つ]
(83) 2012/01/10(Tue) 20時半頃
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次は対談か。 …じゃあ、ボクは行くよ。 おまえはホテルに戻るなりなんなりしていろ。 戻るときに連絡をするから、電話は持っておけ。
『え?あっ、招待状はお持ちですよね? はい、行ってらっしゃいませ』
[どうも、調子がおかしい。大丈夫か? そんな従者の視線を背に受けながら城の中へと向かう]
(あそこに転がってた女達がみんなつまらないものに思える)
[城の入口で招待状を見せながら思うのは、 国の東にある観光ビーチの光景。 時折目についたシルエットを呼んで弄んだりしていたが、 今はもう日焼けの色など眼中にない]
(84) 2012/01/10(Tue) 20時半頃
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―そして城内―
[案内に続いて城の中を進む。 目を閉じれば青と白緑のドレス。 姉王女の赤い花、妹王女の天青、大きなあれは…パールだっただろうか。 そして、双子の二人の凛とした顔。
裡に抱える邪な考えはおくびにも出さず。 通路から見える調度品に目をやり価値の高いものに気づいた時は、 僅かに薄笑みを浮かべた]
(これだけのものをこんな風に置けるとは、さすがは王家だ)
[王女に見惚れて最初の思惑を忘れたわけでは―ないらしい]
(85) 2012/01/10(Tue) 20時半頃
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―応接間―
[応接間。見回して、招待者の少なさに一瞬足を止め一つ息をつく。
ひとまず自分以外の二人を見た。 一人は柔らかそうな生成りの髪。そういえば姉王女の付き人も似たような色だった。 一見しただけでは自分より上なのか下なのか判断がつかなかった。
もう一人は、はっきりとした金髪で。 たぶん、若いのだと思う。学生だろうか。 木立瑠璃の中に緊張を見て取った。 数年前までは自分も同じ立場だったが、もう少し場慣れしていた筈だ]
あ、ああ。ボクはラルフ・グレーアム。 よろしく。
[ふと目が合って名前だけの挨拶を交わした>>40。 出自やなにやらはきっと女王達の前でするだろうから。 抑揚の少ない口調ながらも表情は明るい。 ―繕ったものではあるけれど、そこにぎこちなさはないはずだ]
(86) 2012/01/10(Tue) 20時半頃
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え?ああ…見取り図、ですか。 それはありがたい。頂きます。
[ハンスから見取り図を受け取って、小さく首をかしげた。 滞在は長い時間ではないはずだ。果たして使う機会はあるのだろうか、と]
(87) 2012/01/10(Tue) 20時半頃
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[そして、女王と王女達が姿を見せる。 目の前に広がるのは下から見上げていたのとは違う輝き。 宝石でもドレスでもなく、まとった雰囲気に眩しそうに目を細め、 襟元を正して恭しく一礼した。
女王の声に、次いで名乗る王女達の声に耳を向ける。 名乗る表情からは視線を外さず、目が合えば口元に柔らかな笑みを見せた]
私は、ラルフ・グレーアムです。 サプリカントの東の地、エルメアから参りました。 実家は昔から商いをしており、曽祖父は先々代の女王陛下と 親しくさせていただいていたと聞いております。
本日は私のような若輩者に麗しき凛花の如き女王陛下と 王女様がたと相見える機会を頂き、ありがとうございます。 畏れ多くも大変嬉しく思っております。
[述べる口上は無難ではあるが、態度は場慣れしている様子。 外向けのスイッチが入った今は普段の抑揚のなさもない。 浮かべる表情は柔らかではあるが、端々に余裕が垣間見える]
(88) 2012/01/10(Tue) 20時半頃
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――……?
[こちらを見る妹王女>>80と視線があったなら]
さすが、王女様。 すばらしいパールを身につけていらっしゃる。 私の家では交易で宝石を扱ったりいたしますが、 それほどのものはお目にかかったことがない。
…そして、そのすばらしさをも従えてしまうほどの美麗さ。
[そして、姉王女の方を一度見てから、 再び妹王女を見て、小さくため息をついて]
お二人はまさに、サプリカントの宝。
[胸元に手を当て、感無量とでも言うように首を振った]
(89) 2012/01/10(Tue) 20時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2012/01/10(Tue) 20時半頃
薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2012/01/10(Tue) 21時頃
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―応接間―
ペンブルックシア。
[言葉を詰まらせながら懸命に挨拶を述べる ディーン青年の口にした地名には、よく覚えがあった]
―――…嗚呼、確かに。あの地の風景は素晴らしい。
[田舎で療養を勧められた折、いくつか候補の場所が挙げられた。 ペンブルックシアはその内の一つ。 結局、頑として王都を離れようとはしなかったが、 あの日見せられた写真の美しさは今でも鮮やかに脳裏に残る]
夕暮れ、紫色に染まりゆく空の中、野道に咲く花と戯れる蝶。 遠く高台から鐘が鳴り、仄かな家の灯に照らされる大通り。
[何処か愉しげに呟く姿は、 厳粛な会合には些か似つかわしくなかったかもしれないが]
(90) 2012/01/10(Tue) 21時頃
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[>>88三人目の挨拶も、落ち着き払ったもの。 商いで人前に立つことは多かったのだろう、場慣れしている。 >>89視線があってから、流れるように褒め称えられ]
ありがとうございます。 …お上手ですね。
[微笑みを浮かべた。 動揺などせずにいられるのは、先に装飾の賞賛から入ったからだろうか。 自分の世話役の選択を褒められているような、けれど我が事のように嬉しく感じた。]
目利きもお得意ですか?
(91) 2012/01/10(Tue) 21時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2012/01/10(Tue) 21時頃
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[ラルフと名乗る青年の名乗りを聞く。 曾祖母は自分が生まれる前に亡くなっているので面識もなく、当然そのような付き合いがあったことは初耳だが。 母は知っていたのか調べたのか、肯定するように頷いていた]
そうですか、ひいおばあさまと。 それはまた長い御縁なのですね……。
今日の出会いもまた、良い御縁となりますよう。
[流石商家の息子といったところなのだろう。 とても場慣れしているように見えて、 ディーンの様子にほんの少しだけ抜けていた緊張感が再び戻ってきた。
褒め言葉が妹に向かうのはまるで我が事のように嬉しく、微笑んだ。 その後それが自分にも向くのには、やはり少し照れ笑いのようになってしまったが]
(92) 2012/01/10(Tue) 21時半頃
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サイラスは、窓の外は少しずつ雲が厚くなっているようだ。
2012/01/10(Tue) 21時半頃
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…そうだ。
どのような物語をシルヴァーナ様に贈るか、 先程から考えていたのですが。
[灰色に覆われ行く空へ、ちらと視線を送る。 湿気を帯びた空気は肺を刺激した。 零れかけた咳は口元に手を当てて、笑みと共に誤魔化される]
"月に恋をした蝶の話"
[視線を姉王女へと戻せば、生成りは再びさらと流れた]
(93) 2012/01/10(Tue) 21時半頃
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お名前は、何と?
[>>73驚き収まった頃を見計らい、尋ねる。 返事はさて、どう返ったか。一度確かめるようにで繰り返し。]
そうですか。宜しくお願いします。 これからも、リリィと仲良くして下さいね。 きちんと言う事を聞くように、よくよく言い聞かせますので。
[リスザルはまた、いつしかまた生成りの横へ。 髪を繕うような様子に、こら、と小さく声かければ 命に忠実にその動作はぴたりとやんだ。 ――……"生成り"を持つ者からの命には、忠実に従う、可愛い子。]
[そこから、幾らかの話をしたか。 対談の予定されていた時間、そう長くも無い。話は短く切り上げて。 リリィの事、後は大丈夫だと告げれば、青年にはまた庭園へと戻るよう促した。]
(94) 2012/01/10(Tue) 22時頃
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