73 ─深夜、薔薇の木の下で。
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ああ、…いたの。
[小さくて気付かなかった。 オスカーと目が合えば端的に薔薇の傍でベネットが倒れていたと伝える]
こちらの二人も眠っているだけみたいだね。 …なんなんだろう、一体。
[今、エリアスからは薔薇の香はしない]
(55) 2011/12/27(Tue) 19時半頃
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……ずっと……起きないん、です。
[ずっととはどれほどの時間だったろうか。 もはや時間の感覚は曖昧で分かりはしない。 それでも、起こそうとしても反応すらなく 少年は怯えに近い感情を抱いていた]
なんで……どう、して……? こんな、の。 おかしい、です。
[寮内に蔓延する薔薇の気配。 薔薇の傍で倒れていたというベネット。 嗚呼、原因は明らかなのだろうか]
……薔薇を……燃やせば……
(56) 2011/12/27(Tue) 20時頃
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はーあ。食事にでも、行くかなぁ。
[自室に響く、ぐぅ、と云う音。
モリスは目を擦りながら食堂へと向かう。]
(57) 2011/12/27(Tue) 20時頃
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起きないんだ…皆これ以上でかくなってどーするつもりなんだか。
[セレストと大して変わらない身長だったりする]
薔薇を、焼く?
[ひくり。こめかみがひくつく感覚は、 中の薔薇がイラついたせい]
焼いてどうにかなるもんかな。 …やってみたら?
(58) 2011/12/27(Tue) 20時頃
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僕を、焼く? ふざけたことをいうんじゃないよ
(*0) 2011/12/27(Tue) 20時頃
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……へぇ。焼いたら、どうなるんスかね。
[風に溶ける薔薇の香りに、疑問を呟けば。]
(*1) 2011/12/27(Tue) 20時頃
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…ならないよ 棘がなくならないと。
ただ、自分を焼くなんていわれて はいそうですかなんていえないよ
(*2) 2011/12/27(Tue) 20時頃
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薔薇さんも、眠りについちゃうんスか? オレを1人残して。
[何となく生まれた素朴な疑問。事実、ノックスの声はもう、聞こえない。
対になった薔薇の棘の片方はもう、抜け落ちていて。]
(*3) 2011/12/27(Tue) 20時頃
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わかんない、です、けど…… 薔薇の気配が、しだしてから、です。 なんだか変なのは……
[少年は匂いではなく気配と呼ぶ。 それは感じ取ることが出来る故か、 あるいは匂いに当てられるほど成熟していないせいか。 ……もっとも、影響が出ていないわけではないが]
雪うさぎ。 作るって、言ってた、のに…… ぼく、ひとりの部屋は、嫌、です。 早く起きて、ほしい……
[その為なら、可能性のある行動はする心算]
(59) 2011/12/27(Tue) 20時頃
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まあ僕は眠らないけど、エリアスは眠るよね。
一人になりたくないの? あんな悪戯する悪いコなのに。
君は構って欲しいのかな?
(*4) 2011/12/27(Tue) 20時頃
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モリスは、廊下で、また眩暈のするような薔薇の香りに苛まれ。
2011/12/27(Tue) 20時頃
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1人には、なりたくないっス。 きっと、オレだけじゃなくて、みんな、そうだと思うっスけど。
[自らの汚さを知っていつつも、温もりを求めずにはいられないのは、薔薇のせいなのか、それとも自分の中にある欲求なのか。]
1人になるくらいなら、いっそ――
(*5) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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――いっそ、眠っていたいっス。
(*6) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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それに、オレはエリアス先輩は見ててムカつくし、イライラするけど、薔薇さんは嫌いじゃ、ないっスよ。
[少しはにかんだ様子で呟けば。]
……オレも、もう少し、勇気が欲しいっス。
(*7) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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汚い自分に負けない、勇気が。
(*8) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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汚い自分に負けない、勇気が。
(60) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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あーあ。何言ってんスかね、オレ。
[モリスは手を頭の後ろに組みながら食堂へと向かう。]
(61) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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そう。それは、確かにね。 薔薇のことは皆言ってる。
燃やせばいいとかはわかんないな。 けど……
[手がオスカーの首元に伸びる。 ゆるくなぞって]
……どうせ燃やしても終わらないし… 僕にそんなことしたら、いくら君達でも許さないよ。
(62) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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うん。僕も君達は大事。 君達はいつも僕を見ててくれる。 僕もずっと君達を見てたんだよ。
[だから香る薔薇の気配。 大事な子達が幸せになれたらと願う薔薇] 言ったでしょ。香は後押ししかしない。 君にその気があるなら、助けてくれるよ
(*9) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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―廊下、医務室―
[肩で息をする。背を撫でるオスカーを心配させまいと、気丈に振る舞った]
独りも片想いも辛くて痛くて。両想いになれるなら、さぞ満たされるのでしょうね。
……おや?
[ノックスを運ぶカルヴィンから事情を聞き、私が代わりましょうと申し入れた。 医務室の先客に驚きの色を隠せなかった。 忘れていた薔薇の香り。甘いアマイ…]
ジェフ……くん?
[意識が戻らぬ二人を見ても変化はなく]
…はい。フィリップくんたちを少し探してきますね…。
[オスカーの肩を軽く叩き。ロビンに恭しく礼をして、医務室を出た]
(63) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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[薔薇が助けるのは、一人になりたくない願いか、眠りたいという願いか。
ただ、やはり乗る気配は穏やかに]
(*10) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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[今まで妙に甘かった香に、毒を含んだような苦みを帯びる。 また視界を塞ぎ、むせ返るような香がただようが……
やはりこの香も記憶の殆どを奪っていく。 香が落ち着いた頃、エリアスの姿はない*]
(64) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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どうも……ありがとっス。
[自分は存在していいのかという負い目を。 薔薇の精に後押しをしてもらうように、モリスは一歩一歩踏み出していく。]
(*11) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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そうそう…
あんまりこの子のことも嫌わないであげてね。 これからいやってほど、辛い目にあうだろうからね*
(*12) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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―廊下、自室―
[フィリップを探す振りをして。建物内を彷徨く。 渡り廊下の方に、壁にもたれるセレストを遠くに見つけたけれど、 他人の目がないのを幸いと、一瞥し立ち去った。
自室の前に来たので扉を開けた。モリスの姿はなく。 ベッドに手を置くと温もりが残っていた]
馬鹿ですよ、モリスくんは。 どうして自ら汚れにいくのでしょう。
[枕に顔を埋め、モリスの香りを吸い込んだ]
でも。そんなあなたが、イトオシイ……
(65) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/12/27(Tue) 20時半頃
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[立ち上がり、自分のベッドサイドの引き出しを開けた。眼鏡ケースを取り、少々ばかり歪んだフレームの 眼鏡と交換した]
さて、フィリップくんはどこに逃げ込んだのでしょうね。
[針の動かぬ腕時計に溜め息落とし、部屋を出た。 鬼ごっこ、スタート]
(66) 2011/12/27(Tue) 21時頃
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―礼拝室―
…、…
[戸惑いは表情に滲む。 どうしてやればいいのか、解らない。 ただ、手を伸ばしてやることだけが 今の自分に出来ること]
……大丈夫
[握り締める手を撫でる。 それから、頭を撫でることくらいは赦してほしかった。 抱き締めることは赦されるだろうか]
俺は、大丈夫だから。 …サイラスが、俺の為に泣く必要なんて、ないし。 それに…俺には、サイラスに泣いてもらう理由も価値もないんだから。
(67) 2011/12/27(Tue) 21時頃
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変な、噂あるって。 ロバートせんぱいから、聞きました、し。 どうすれば、いいか、は…… ぼくにも分かりません、けど。
[一度に近しい人間が二人も眠りに落ち、 そして目覚めぬ様子に 少年は酷く焦っていた。 無理な強硬手段でも、実際に行おうと。
と、不意に伸びてきた指先。 首元を擽られ、ぞくりとした感覚に震える]
……せん、ぱい? 何、言って……ぼくは、薔薇、を……
[急に気配が強くなったのを、感じた。 思考が、記憶が、掻き回される濃密な香り。 身体の中心が、酷く、熱い]
(68) 2011/12/27(Tue) 21時頃
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──音楽室── [一人奏でるバイオリンの曲は童謡めいたものが多く。
バイオリンを通して自分と会話すると言うよりは、在りし日に思いを馳せるため。 それは自分が決定的に歪むよりも前。未だ純真でいられた幼少の頃。
他者からのいじめ。簡単に折れた心。 自分の殻に閉じこもりがちで、無表情に近い息子の情操教育にと与えられたのはバイオリン。
初めてその音に触れた時、嬉しかった。 奏でた一音は音と呼ぶにはあまりにも粗末なもの。されど、自分が奏でた大切な音。 誰とも心を通わせることができなかった自分が、初めて心を通わせることができるものに出会えた気がした。 一音、また一音、綺麗に奏でられる音が増えていく。音符の連なりを追えば、曲へと姿を変えていく。 色褪せていた自分の世界が急速に色付き始める。自分の居る場所がきらきら光って見えた。 もっとも、それは自らの手が生み出せる範囲の小さな世界でしかなかったことには気付かなかった]
(69) 2011/12/27(Tue) 21時半頃
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[ガチガチに力の入った冷たい手を、温かな指が包みこむ。 兄がかつて良くしたように、翳った金の色の髪は撫でられて、 抱きしめられる腕の中、冷え切った身体は堪えるように硬直していた。]
価値なんか無いなんて、そんな事、言うなよ。 …それだと、そんな価値のないものにこんな気持ちになって泣いてる俺って、馬鹿みたい、じゃん。
[自分がどうにか出来ることじゃない。 そんなのは知ってる、判ってる。
それだけに、悔しくて口惜しくて。 行き場のない感情と熱をただ持て余す。]
(70) 2011/12/27(Tue) 21時半頃
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[誰かを抱きしめるために必要な両手を広げるだけの世界があればいいと何かの小説で見た気がした。 でも、自分は違う。自分が必要としている世界を形成するのは、もっと小さくて。 だって、自分を抱きしめるのには、両手を広げる必要なんてないのだから。
鼻腔を擽る薔薇の香り。薔薇の香りが齎すのは一体何なのだろうか。 人の奥底にある欲求が浮かび上がるとノックスは言っていた。 それなら、自分は疾うに自らの世界に閉じこもっていてもおかしくはないのに。 薔薇の香りが齎す効能は自分に効いていないとも思えない。
今までは意識的に吸い込まないようにしていた薔薇の香り。 この香りに身を委ねれば、幸せになれるのだろうか。幸せ……?自分は幸せになりたいのだろうか。
多くは望んでいない。幸せでなくても構わない。だから、だから…誰もいない世界で一人────]
あぁ……違うのか。
[ぽつり呟くと、手を止める。不自然に途切れる演奏。 一度瞳を閉じて、自嘲気味に笑みを浮かべる。 幸せでなくとも構わないなんて、思っている時点で、既に破綻している。 分かっている。分かっていても、一人が居心地が良いから、自分は抜け出せない]
(71) 2011/12/27(Tue) 21時半頃
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