52 薔薇恋獄
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せんぱい、3人一緒なんすね。……
[いいな、オレもそうしよ、といつもなら続けた言葉は続かず。 ただ、いってらっしゃい、と2階へ向かう良数>>466に、ぶんぶん手を振り]
…… 、
[消えた克希を思い浮かべる。 寧人の言葉を、かすかなぬくもりを思い出す。
顔を合わせられないと、幼馴染たちを避けるよう、逃げているけれど。 このまま会えなくなったら。そのほうが遥かにイヤだ]
(485) 2011/05/19(Thu) 10時半頃
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―― 大広間にて ――
や、身体悪いわけじゃないんで、大丈夫っすよ。
[桂馬に心配されても>>328、にへっと笑って確認作業を続けたのだが。 またあとで頂きますー、と言っていた食事も、うろうろされると気が散ると言われれば確かにそうだろうと思ったから。 ちょんと相席して、食事を摂ることにした]
? いえ、起きてたら先輩たちの手を煩わせたりしないっすけど……
[カレーを喉に詰まらせるのに、大丈夫っすか!? と慌てて水を差し出したり]
そうなんですか。親切な人…… メモにお礼書いておこ。 へえ、先輩ケーキ好きだったんですか!
[ケーキと言えば、うちのカフェ、新作がもうすぐ、なんて口を滑らせかけて。 あわわ、と慌てて口を押さえ、うんうん桂馬の思い出話を聞くことに集中集中]
(486) 2011/05/19(Thu) 10時半頃
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へへ、お父さん可愛いっすね。 全部食べちゃう先輩も、なんか子供らしくて可愛い。
[すっごく美味しかったんでしょうね、と喧嘩すら微笑ましい家族の情景を思い浮かべて和やかに、にこにこ笑って相槌を打っていた]
……蘭香、は……
[知っていれば、と言われれば>>370その通りで。 だから、少し逡巡してから、ゆるりと口を開き]
火が、ダメなんです。 だからもし、火のあるところに近づきそうだったら、注意してやって貰えると……。
……うん、オレも、そう思うんですけどね。 なかなか、……難しいですよ ね。
[頼ってほしい、とは自分も蘭香に思っている。 だから、すこし困ったように、笑って頷き]
(487) 2011/05/19(Thu) 10時半頃
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何ですかソレ。ちゃんと食べないとダメじゃないっすか、背は……もう伸びなくても良いかもしんないっすけど!
[リアルじゃない話ってなんだろう、と桂馬と蛍紫だけの会話は、宇宙語のように聞こえてる後輩は、はて、と不思議そう。 背のくだりは、じぃ、とちょっと羨ましげだった。 頭に着地しようとした手が止まれば、さらに不思議そうに、桂馬を見上げたけれど]
これは……っ、悠里せんぱいのバカー!
[思わず、ばっと髪を隠すように抑える。 ぴょんぴょんと収まりの悪い髪は、指の隙間からはみ出てしまうのだが。 そうして真っ赤な顔で、きっ、と笑う桂馬を睨んでしまったのは、八つ当たりも良いとこである*]
(488) 2011/05/19(Thu) 10時半頃
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―― 自室 ――
『ランカノダイジョブ、ダイジョブチガウ。 フーマ、イウ。
ベニコサン、フーマとイッショ。 タヨリナイ、シカタナイ。 ランカ、フーマとイッショ。 フーマ、ヨロコブ。ベニコサン、ヨロコブ』
[撫でられて心地良さげにする表情は、鳥の表情を汲み取れるものが見たなら、きっと飼い主にそっくり。 くる、くるる、と抱きしめる腕に首筋を擦りつけて、覚えていない言葉を伝えようとするかのように、紅子さんは囀り]
『ワスレル、ヤクソク。 オトコノヤクソク。ダイジョーブ』
[わさわさ。 豊かな翼で、蘭香の腕を撫で返すのだった]
(491) 2011/05/19(Thu) 10時半頃
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……に、しても……
[じりじわじりり。 肌が焼けるような、痛み。 生きている人間のそばに居る時は気にせずにいられる程度だが、ひとり廊下へ出れば、少しでも距離をとろうとするかのように、壁際へ寄ってしまう]
……薔薇の方から、だよなあ。やっぱ。
[何を語りかけてこられる訳でもない。 ただ、無数の想いの欠片を、体質が感じ取ってしまうだけ]
(*24) 2011/05/19(Thu) 10時半頃
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……、よし。
[いつまでも立ち竦んでいたって仕方が無い。 ひとつ気合をいれると、自分も2階へ向けて歩き出し]
……!
[廊下のつきあたり。 其処に、ひとの気配と物音を聞いて、だっと走り出した]
(492) 2011/05/19(Thu) 10時半頃
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日向っ!
(*25) 2011/05/19(Thu) 10時半頃
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……、 蛍紫?
[休憩所を覗き込むと、其処に居たのは幼馴染。 気まずげな表情を一瞬浮かべるが、その手にあるモップを見れば、不思議そうなものに変わる]
(493) 2011/05/19(Thu) 10時半頃
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[たしかに、痛みも感じたのに。 そこに居たのは日向ではなく。
庭の近いせいだと、自分に言い訳することもなく、ただ、静かに諦めの溜息を吐き]
……まだ濡れてたか?
[掃除は自分に任せた筈なのに、と言外に問う響きで、首を傾げた]
(*26) 2011/05/19(Thu) 10時半頃
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? 何で…… 、もしかして、庭?
[自分が濡れていたことも、あまり意識になかったが、蛍紫も濡れ鼠と聞けば、疑問に思う。 けれど諸々の原因が、咲き誇る薔薇に繋がっているとすれば、あまり思考の余地も無かった]
(495) 2011/05/19(Thu) 11時頃
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あの中に飛び込みたいかっつーと、お断りだけど。 んな無謀はしねぇし、ひとと居る時はわりと、平気。
[とはいえ、必要とあらば飛び込みもするだろうが。 問われる視線に、へらりと笑って、軽く腕を擦った]
それよか、悪ぃ。……ちょっと、へばってて。 お陰でさっぱり何が起きたのか分かんねーから、蛍紫の知ってること、教えてくれ。
(*28) 2011/05/19(Thu) 11時頃
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……は?
[もとより、彼がそんなことを冗談で言うとは思っていない。 だから、自分の耳がおかしくなったのか、彼が何か言い間違えたのかだと思った。
窓の外へ転じかけていた視線は、ひどく緩慢に幼馴染へ戻り。 静かな、けれど明らかに激情を押さえつけた眼差しを向けた]
……………おまえ、ちょっと。もう一度、言ってみ。
(498) 2011/05/19(Thu) 11時頃
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……話は、分かった。 夕輝先輩も、探してみる。危なそうだし。
[何故、そう言ったかは分かった。 分かったが、はいそうですかと笑って頷いてやれる言葉ではなく]
(*30) 2011/05/19(Thu) 11時頃
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っざけんな!!
[常のまま、冷ややかともとれる平静さで――自分は、それを冷たいと本気で思ったことは一度も無かったが――繰り返した蛍紫に、頭の何処かが焼き切れるのを感じた]
んなの、蘭香もお前も選ぶに決まってんだろ。 ふたり分なら、オレが抜ければいい。
第一、なんで……っ、何でお前が、よりによってお前が言うんだ。 ひとがっ、…… 、オレが何を選ぼうと、お前にそんなこと、指図される筋合いは無え!
[それでも、最後のひとことは飲み込んだけれど。 抑えの利かなくなった腕は、蛍紫の襟首を掴み。 抵抗が無ければ、きっと乱暴に床へ引き倒してしまう]
(502) 2011/05/19(Thu) 11時半頃
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[夕輝が哲人と居ると聞けば、広間前での様子を思い起こして僅か、ほころんだ気持ちにもなったけれど。 湧き上がった熱さに、あっという間に掻き消え]
それで、お前はどうすんだよ。 士朗せんせを選ぶってか?!
[普段だったら、何も気づかずに居た頃なら、何時の間にそんな仲良くなったんだ、なんて茶化していただろう言葉。 けれど今は、それすら裏切りのように感じて。 士朗へ感じた八つ当たりの憤りと、蛍紫に対するもどかしさの混じった憤りを、叫んだ]
(*32) 2011/05/19(Thu) 11時半頃
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言うと思うんなら、言っても無駄ってことも考えろっての。
[手は襟首を握り締めたまま。 いつもなら、聞けば安心する幼馴染の声が、今は耳を塞いでしまいたい程、耳障り。
眉間へ寄った皺を見れば、僅か落ち着きを取り戻すけれど。 強張った身体は、その体勢から起き上がろうとは出来ないまま]
例えばでも、言うな。 つか、お前がんなこと言い出す時点で、例えばじゃねえよ。
(506) 2011/05/19(Thu) 12時半頃
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[それだけ状況が悪いというのは、蛍紫自身が話したこと。 だから、たとえば、なんて仮定で済ませられるとは、感じられず]
……何で?
[きょとんとした表情に、問い返す声は、きっと眼差しに反して冷やか。 そんなつもりも無かったけれど、そうなってしまった。
だから、手が髪に触れたときも。 思わず、つよく振り払ってしまった手のちからだって、そんなつもりじゃなくて]
(*34) 2011/05/19(Thu) 12時半頃
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……っ、ごめ 、
[蛍紫より、自分のほうが驚いた。 まるく見開かれた瞳は、いま庭園で雫にうたれている薔薇の葉と、似た潤みを湛え]
…………それでも、オレは、蘭香だけを選ばない。
[苦笑に、きっぱりと答えた表情は。 おなじ場所で、意識を失う前、ごめんと告げた、泣き笑いに似たそれと同じだった]
(*35) 2011/05/19(Thu) 12時半頃
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………そりゃ悪かったな。 じゃあ、今度は大笑い出来るのにしといてくれ。
[知らず詰めていた呼吸を、ふ、と取り戻し。 此方が悪くとも、いつだって矛を収めて場をとりなす幼馴染は、ずっと、自分より大人。
それに気づいて悔しくなったのは。 伸び悩む身長を、さっさと追い抜かれたことがショックだったのは。 数えればきっと、キリが無い悔しさは、いつからだったのだろう]
ならオレも、勝手に願う。 勝手に、蛍紫を除外すんじゃねー。
[幼馴染の手が、床を彷徨えば、戒めが解けたかのように、動く視線と身体。 ぎこちなく、皺になってしまった襟首から手を離すと、眼鏡の弦を引き寄せ。
そっと、幼馴染の顔に掛けて。 ごめんな、と呟いた]
(516) 2011/05/19(Thu) 13時頃
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そうなったらなったで、……蘭香とお前には、迷惑かかんねーようにするさ。
[逸らされる視線には、気づいたから。 ちいさく苦く笑って、身を起こした]
(*37) 2011/05/19(Thu) 13時頃
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……NEKOMIMI?
[蛍紫の口からそんな単語が出ると思ってなくて。 笑いの神経に言葉が達する前に、がっ、と肩を掴み]
おい、大丈夫か! んな打ち所悪かったのかよ!
[マジ泣き一歩手前で、がっくんがっくん揺さぶる。 やっぱり、どう考えても謝るのは自分じゃないか。 そんな有り様、後輩が見たらどう思ったものだろう]
(520) 2011/05/19(Thu) 13時半頃
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もう、十分掛けてるじゃんか。
[これ以上どうしろと、と肩をすくめて笑う。 今更といえば、今更でもあり]
オレだって、お前が心配だよ。
[甘えている自覚はある。 けれど甘えられた覚えは無い。 迷惑かけようとしないのはどちらだと、思う]
(*39) 2011/05/19(Thu) 13時半頃
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マジで? ふみせんせに診てもらった方が良くね?
[ぺしぺし叩かれて、ようやく手を止める。 心配げに、じぃっと顔を近づけるものの、近すぎて眼鏡の状態に気が回っていない。
あと、駆け寄る調音にも気づいていない]
(524) 2011/05/19(Thu) 13時半頃
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[本気で蛍紫がどうかしてしまったかと、焦っていたから。本気で。 だから、いつも通りに肩も掴めたし、顔も近づけた。
なので、ぐらっと体勢を崩した時も、とっさに支えようと、頬へ、手は伸びたのに。 近づいた紫の瞳が綺麗だと、そんな一瞬の惚けに手が止まり。
くちびるに触れた暖かさが何か、分かるには時間が掛かったし。 伸ばした手が、まるで自分から、近づかせたみたいに見えるかも、ということには、気づく余裕は無かった]
(530) 2011/05/19(Thu) 14時頃
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…………………………………。
[蛍紫が飛び退いたので、半端な位置に手を止めたまま。 まだフリーズしているのが、ひとり。
酷い耳鳴りがする。 ああ、すっごく顔が熱い。
何も聞こえなかったけど、甘い匂いがふわりと漂ったのを感じて、ぎぎぎ、と調音のほうへ振り返り]
……うわっ!?
[ひとの存在を認識して。 やっと動き出した頭は、口元を押さえて飛び退るという、幼馴染とあまり変わらない行動をとることを選択した。 ただし逆方向に]
(535) 2011/05/19(Thu) 14時頃
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……そーゆーことなら、見えないとこでするさ。
[幼馴染が慌てているから、逆に頭が冷えたのか。 口元から、ゆるっと手を離し、肩を竦めてみせた。
青くなっていないだけ、気持ち悪がられてはいないらしいのが、救いだった。何の救いにもなりはしないが。 赤い顔でこちらを見ては、説明に失敗しているらしき蛍紫に、くすっと笑い]
事故だよ、じーこ。 だから、内緒な?
[ひょいっと。 本当に何でも無かったような顔で、飴を舐める鼻先に顔を近づけ。 にっこり、笑った]
(539) 2011/05/19(Thu) 14時半頃
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そりゃ、慣れてる同士のがラクだろうけど。 オレじゃなくて、蘭香でも良かったんだろうし――…
[カード、と言われれば、座席のことかと思い至り。 そう、応えていたところで]
っ!?
[さきほどとは逆に、自分の襟元が引かれ。 また、くちびるに触れ合う、やわらかな感触。 今度は、何処か冷静に、それを感じていた]
……あり、がと?
[好きと言われれば、やはり慣れていないから、戻った顔色がまた赤くなるのはどうしようもないけれど。 内緒にすると言ってくれたから、にへっと笑って、さんきゅ、と言い直せるくらいの余裕はあった]
(544) 2011/05/19(Thu) 15時頃
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? おう。えっと、何だ……気にすんな?
[多分、今のも事故だったんだろう。 俯く調音に、嫌だったら忘れとけ、と手をひらひら振り]
……えっちー。
[ガン見していたらしき幼馴染に気づけば、目線は微妙に逸らしつつ、そう笑った]
(548) 2011/05/19(Thu) 15時頃
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何だよ。だって、目ぇこんなにして見てたじゃん。
[ぱち、と自分の目を指で開いてみせ、くすくす笑う。 胡坐をかく幼馴染を覗き込むよう、中腰になり]
?
[どーした、と何やら考え込む様子に、声を掛けようとしたのだが]
え?
[ばーか、と少なくとも2階中に響きそうな声>>550で言われてしまった。 ああいや、忘れるなって言うなら忘れねえけど、そんな大声で宣言されるようなことなのか……? と呆気にとられて漏らした呟きは、蛍紫にも聞こえたかどうか]
って、……うーん……。大丈夫なんかな。
[その後も、廊下の何処かで声をあげているのに。 心配げに、首をかしげて見送ったのだった]
(551) 2011/05/19(Thu) 15時半頃
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