25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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…茶と菓子を。
[食事の膳を下げに着た侍従に告げる。 そうしてほんの一瞬視線を離しただけだったのが]
(また花が増えている)
[特に感慨があるわけではない。 優美な細工の施された腰かけの肘置きに少し凭れかかりながら 見下ろすまま、新しい花へと首をかしげて見せる]
(539) 2010/08/04(Wed) 14時頃
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では…愉しませて貰おうか。
[微かに口元を歪めて、嗤う]
(*56) 2010/08/04(Wed) 14時半頃
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本屋 ベネットは、執事見習い ロビンの視線に、微かに鉄色を眇めただ眺めるのみ。
2010/08/04(Wed) 14時半頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/08/04(Wed) 14時半頃
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−B棟居室−
…成程?
[あれは確か、高嶺と一悶着あった花ではなかったか。 金属弦の高い音を聞きながら、 手元に届いた蓮花茶と水菓子を一つ見る。 優雅な時間とは言えそうだ]
(548) 2010/08/04(Wed) 16時頃
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…存外、普通だな。
[周りの噂如何ではなく。 随分な口を叩いて見せたように聞こえたので]
てっきり、猫を食らうつもりなのかと思っていたのだが。
(*58) 2010/08/04(Wed) 16時頃
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何、直前で喰う喰らう如何の話をしていただろう。 それゆえ。
[確か、あの花は種を植える云々とも言っていた気がするが さてどうするつもりなのかとは思う]
私を惑わしたところで仕方なかろうに。
(*60) 2010/08/04(Wed) 16時半頃
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[冷たい茶で暑さを冷まし、つけた梅を閉じ込めた琥珀羹は目にも鮮やか。 空になった食器を押しやって席を立つと扇を手に廊下へと出た。 適当な侍従がいれば部屋の片づけを言いつけて 足は本館へと向かう渡り廊下を歩もうと向かう]
(551) 2010/08/04(Wed) 16時半頃
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技巧だけは。 流石、花の言うことは違うな。
[く、と低く喉が鳴った。 思うことは他にもあれど]
何だ。 あれだけの大口を叩いておきながら、 夢の中まで惑わせて見せるとは言わなんだか。 まあいい。
[浮かんだ笑みを見たのは、テラスを下がるその少し前のこと。 向けた鉄色は冷ややかな温度のまま]
戯れ? …気が向けば、付き合ってやっても構わんよ。
何時気が向くかは、知らんがね。
[唇歪めて、微かに嗤った]
(*65) 2010/08/04(Wed) 17時頃
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意地が悪い?今更だな。
[見えなくなった姿を気になど止めない。 止めるはずがない。 強い興味を持てぬのであれば 総ては興味の蚊帳の外]
悔しければ、その気にさせて見せれば好かろう。 魅了し、手玉に乗せてこその───悪の華よ。
[低く喉が嘲る様に震えて、嗤った]
(*67) 2010/08/04(Wed) 17時半頃
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−B棟→本邸渡り廊下前− [庭で楽を奏でていた花が、己の退出に何を思ったかは知らぬまま 男はただ本邸へと足を進めていた。]
…朝から随分と。
[現れた男の挨拶に返そうとしたところで思わず扇を開いて口元を隠す。 パチンと音が響く。明らかに呑んでいると解る匂いだ]
聞いている。と言うよりは、その現場にいたと言うほうが正しいか。 私は…そうだな、面白そうな者は幾らか見ているが、果たしてうまく買い取れるかは、さて。
[どうするかは考えているところ、と言った風体の言葉を返し、 そのあと続いた言葉に首を傾げた]
いや、昨日の舞のあとに話をして…それから大広間で別れたが。 ……余りお気に留めてもらえなかったと、寂しそうな顔をしていた。
[そう告げて、目の前の大男を見やる。 明乃進は、目の前の男の名を主と言う単語から言い直していたから]
(555) 2010/08/04(Wed) 17時半頃
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つまらん事を言う。
[それは幾らか低い声]
引き裂いてまで、何がしたいイビセラ。 腹を裂いて背に傷をつけて。
それで何とする。
[嘲り交じりの言葉は続き、ゆっくりと冷えた音になる]
悪いが、この身はそう簡単にお前にくれてやるほど 安いものではないのだよ。
(*69) 2010/08/04(Wed) 17時半頃
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せっかちと言うより、思い切りがいいと言うべきだろう。 どちらも器量は良く、頭もいい。 高嶺の花になるには、十分だ。
[自分のことになれば、曖昧に返事を一つ返しただけだが 明乃進の主の話に零れたのは溜息一つ]
…。 昨日、明乃進は主様、と言いかけて、言い直した。
[ちら、と目の前の男を見れば誰の名前であったかは簡単に解るだろう]
あの状態が続くならどうにかしてやったほうが、よいのではないだろうか。 …あれでは流石に
[可哀想だ、とは言えなかった]
(559) 2010/08/04(Wed) 17時半頃
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…成程? お前達の言葉はどうも遠回しで好かん。
[人喰い花独特なのかと思うほどの婉曲さ。 呆れたように溜息をつきながら]
…どちらも叶えればよかろうに。
(*72) 2010/08/04(Wed) 18時頃
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所作を試すなら、霞に頼むが良かろう。 私は、いつ気分が乗るかもわからん。 霞が手いっぱいと言うことであれば、まあ、考えなくもないが。
[やっと手に入れた聞きやすい言葉に 己もまた率直な意見だけを返す]
…欲張りだからこそこの世で未だ法の網の目を抜けて 狼憑きとして生きている。 運動すれば腹も空くと言うもの。
甘い時を過ごした後の晩餐は、特に格別だろうさ。
[低く、嗤う]
(*75) 2010/08/04(Wed) 18時頃
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興味が全くないわけではないが、 かたや謎かけには正論が出ず、かたや舞を見逃してしまったのでな。 舞殿の主としては、己の花には舞えるものを望む。
[それぐらいは言っても構わないだろう。 朽ちた花も舞う花だったのだから]
…身代りの裡に、あれを自由にしてやる事も 考えたほうがいいのではないか。
尤も、これは私の勝手な意見故。 聞きこぼしてもらって、構わんのだが。
(561) 2010/08/04(Wed) 18時頃
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イアンと明乃進の舞は見ている。 夜光は、途中からだったな。涼やかで、悪くない。 恐らく基礎がしっかりしているのだろう。
一輪のみ手折るということに限らなければ、舞えなくともよいとは思う。 ただ、総てに置いて私が納得できないのであれば今回も見送るだけのこと。
[目の前の悩ましいんだろうと思われる顔を見たあと、 廊下の色硝子の窓を見上げる。 昨日、少年が月を見上げていたのを覚えていた]
結論からいえば、そうだ。 主ではない、でも明乃進は主と慕う。 このままではお互いに拉致もあかんだろう。 …あれの主の所在は?
[パチリ、と手元で扇が音を立てる]
(565) 2010/08/04(Wed) 18時半頃
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何だ、まだ言うのか。
[からかうような響きを残して幾らか低い声は嗤う]
危ないと言うなら其の身を矛に身を立てれば好い。 丁度いい手本が傍にある。
[なあ、と話の矛先は霞へと向かう。 傷が付こうが付くまいが、己には関係ないとは口にはせねど]
…いいだろう。 ならばしばらくそのままで待つがいい。
(*81) 2010/08/04(Wed) 18時半頃
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…買い手に権限があってこその、花祭だ。
[そうでなければこのような催しは成立せず、 このように連綿と受け継がれているものにはならない]
明乃進があの様子では…最悪を考えるべきだろう。 主が戻ってこれないとしても、戻ってくることができた時にまた縁があれば 花主と花はまた繋がることもできる。
[共に生きてさえいれば、決してできないことではない。 勿論、それまでに費やすものは沢山あるだろうが]
…外野の口で、無理難題をあげたことは詫びる。 勿論、明乃進自身の意思もあるだろうから、 決して無理にとは言わない。
[ただ、術はないわけではないと示したかったまでの事。 小さく息を吐き出すと、謝罪するように頭を下げた]
(568) 2010/08/04(Wed) 18時半頃
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だから、今更だと言っている。 少しは学べ。
[間が開いたことに疑問など持たない。 こちらもまた、幾らか喋っていた故 一つに意識を集中させるほどのことはしない]
その無理難題を越えたくて花になったのではないのか? 己が選んだ道に、後悔するのであれば去れば好いだけのこと。
…では、お前が稲羽の松になる前には、迎えに行こう。
[それは古いうたの話]
(*84) 2010/08/04(Wed) 19時頃
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知りたければ、調べればいい。
[書庫にいけば答えは見つかる。 敢えて答えるつもりもない。]
(*86) 2010/08/04(Wed) 19時頃
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読み違えも甚だしいな。
[それは結構な切り返しであったように思う]
言ったはずだ。 遠回しな言い回しは好かんと、ついぞさっき。 大体、失せものなど
[少しだけ、間が開いて息を吐き出した]
私には、ない。
(*88) 2010/08/04(Wed) 19時半頃
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…ああ。
[上手い返事が思いつかず、男はただ息を吐き出すのみに留めた。 寝てくるといいながら、その足は自分を追い越して行かないことを 不思議に思えば自然と首を傾げる。 男が先日、彼の白拍子を何処へ運んだかは知らなかった故]
…本当に眠る気があるのだか。
[遠くなっていく背中に聞こえぬ程度の声量が一つ。 呆れたように呟いて、それから思い出したように庭へと出た]
(575) 2010/08/04(Wed) 19時半頃
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何だ。この返答では不満か。
[どう聞いてもその言葉尻は上がっていて、 息を一つ吐き出す]
…それで。 何処に迎えに来いと言うんだ。
(*90) 2010/08/04(Wed) 19時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/08/04(Wed) 19時半頃
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[無言の答え。 それが意味するものは推して知れとばかり 男は答える言葉を作らない]
…立ち上がれない? お前は子供か。
[呆れたように呟いて、息を吐き出した。 花と聞けば目を細め、もうすぐその花の後姿も見えるだろう頃]
(*92) 2010/08/04(Wed) 20時頃
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−表庭− [パチリ、パチリと。 音を重ねながら、歩みは進む。 草を踏み、木々の間を抜けて池に沿って進む。
そのなかで、ふと。 先程のあの二人はどうしたのかと思いながら向かっていけば 幾らか遠く、鈴の花の後姿と思しきもの。 少しだけ足を止めた]
(577) 2010/08/04(Wed) 20時頃
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成程、まあ、それは確かに道理やも知れん。 随分老成した子供もいたものだ。
[納得はすれどそれよりも先にまず呆れが生まれる。 軽い笑い声に肩を竦めれば溜息は重く一つ吐き出される]
(*94) 2010/08/04(Wed) 20時頃
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…?
[足を止めたまではよかった。 何をしているのだろうと思って見ていれば]
おい…?
[派手な鈴の音、傾ぐ姿。 思わず、呆気に取られ]
(586) 2010/08/04(Wed) 21時頃
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−表庭−
…私の事を、知っているのか。
[騒ぎ、と言うほどのものでもないのだが、 その二人の前に鵠の後ろから男は姿を見せた。 眠っている花はどうやら今も眠っているらしい。 なのでそれはそれで放置しておくこととする。 蹴り起こしても、別にかまわないのだが]
何事だ、鵠。 じゃれあうにしては、あまり明るい仲には見えんのだが。
[ちらりと視線を鵠へと向ける。 手元でパチリと扇が鳴った]
(595) 2010/08/04(Wed) 21時半頃
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驚くほどではないが、珍しいものを見た感はある。
[鵠からかえってきた答えに肩を竦めたが、 足元がおぼつかないと聞いて首を傾げる]
…足に、何か問題でもあるのか?
[冬の色の花へと視線を落とす]
(596) 2010/08/04(Wed) 21時半頃
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…私も有名になったものだ。 だが、私はお前の名を知らん。
[軽く首を傾げながら 手元でパチリ、と幾度か音が鳴る]
…足裏?随分不用意な話だな。 陶器の破片でも踏んだのか?
[眉を下げながら伝える言葉に 男は呆れたような顔をする。 重く息を吐き出して、問いかけた]
治療は。済んでいるのか。
(602) 2010/08/04(Wed) 21時半頃
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じゃれあうでも手を貸すでも別に私は構わん。
…まあいい。 それよりお前、高嶺のところにはもう行ったのか。
[流石に昨日の今日。 しかも朝で返事を出しているとは 幾らなんでも思わないが、それは純粋な疑問。
行ったのか、と問いかけながら、その実は 行かなくていいのか、と言う最早自分の中では そうなのだろうという答えになっているようなもの]
(607) 2010/08/04(Wed) 22時頃
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