251 【誰歓RP】鬼渡し
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―隠村/七尾家―
…くぁ。
[ある家の縁側で、赤毛の少年が空を見ながらあくびを一つ。 この度、この田舎に住む祖父が亡くなり、孫である少年も都会からかけつけていた。葬式自体は無事終わったが、長男である父は事後処理やなんやらでまだ忙しいらしい。
子供の自分は特にやることもなく、暇な田舎から早く帰りたい。 何せ、テレビの番組の時間帯も違うし、携帯ゲームも飽きた。 久しぶりに会う親戚とは歳が離れているし、いまいち話題もあわない。**]
(19) 2016/07/16(Sat) 12時半頃
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おぉーい。
[ブォォォン
騒がしいエンジン音と共にまだそれなりに舗装されている公道を走るのは田舎のプリウス、ハイゼット。 大きなヘッドランプにシャープなボディ。広々とした二人乗りのキャビン、後方の荷台もその高い積載性で田舎でトラックと言えばこれ!というくらい普及されている車種。 錆びにも強く、屋根のない環境に晒していても物ともしない泥道にも雪道にも屈することのない農道の王者。
と、まあ利便性と合理性を兼ね備えた車だと思っているが、それは田舎の人間からした話。 都会に慣れ親しんだ人間から見れば「ださい」の一言に尽きるのだろう。]
(20) 2016/07/16(Sat) 14時半頃
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久しぶりだな、美代子。 お前もタイミングが悪かったなー。 もう少し早く帰れてたら爺さんの骨も拾えたもんだに。 まぁーいいこてさ。元気しとったか?
[車から降りることなく大声をあげるのは、目当ての人物>>16が姿を現すまで続けた。 訛りのきつい男はにかっと毒気のない笑みを向けると、声に呼ばれた美代子に助手席に乗る様に促した。]
(21) 2016/07/16(Sat) 14時半頃
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[七尾家の当代が亡くなったのはついこないだ。
こういう時くらいは、と普段姿を中々出さない長男が嫁子を連れて戻ってきて。 家を出た長女も、主人と一緒に参列をした。成人した頃合いの娘がいたようだが、仕事の都合がつかなかったらしい。 次男で末っ子であるこの俺と言えば、結婚もせず親父から継いだ農業の傍ら両親の介護に明け暮れてた。
その介護からの解放感と父を失った喪失感と。 やりきれない思いでしばらく絶っていた煙草に再び手を出したのだった。]
(22) 2016/07/16(Sat) 14時半頃
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喧嘩屋 辰次は、メモを貼った。
2016/07/16(Sat) 15時頃
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ーー夕方前?ーー
[お店でお醤油を買って、家路を急いでいた時だった。]
あれは、智花ちゃん?
[駄菓子屋に繋がる道で、見知った姿を見つけて駆け寄る。]
智花ちゃん、久し振り。 どこに行くの?
[ちょこちょこと村に来ていた女の子。 この村から出たことがない櫻子にとっては、都会の話を聞くのが好きだった。]
私も一緒に行ってもいい? ーーお醤油持ってたらダメかしら。
[お醤油片手に笑う。]*
(23) 2016/07/16(Sat) 15時頃
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構わねぇか?
[箱から一本取り出してライターを取り出しながら、助手席の相手に吸っていいかと伺いを立てる。もっとも、断られても「そう言うなて」と吸うつもりしかないのだが。
紫煙を車外に吐き出しながら、もごもごと口を動かしてから 意を決して声に出す。]
なぁ、美代子はさー、母ちゃんから聞いたことあるか? 「鬼渡し」
親父がさー、昔口を酸っぱくして言ってたんだけど。 どうやら親父もその時の面子にいたらしいんだて。 それがよ。 まぁた、死ぬ前に何を思い出したか繰り返すからさ うわごとみたいに。
お前は信じるか?そんな昔の怪談みてーな話。
[視線は前を見ていたが、意識を隣の姪に向けて また煙を大きく吸い込んだ。]
(24) 2016/07/16(Sat) 15時頃
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── 夕方前くらい ──
[ 駄菓子屋さんがある道をかけていると、名前を呼ばれる。足を止めればそこにはこの村でできた友達の姿が>>23 ]
櫻子ちゃん久しぶり!元気にしてた? 私はこれから、駄菓子屋さんに行くの ずーっとおばあちゃんのかりんとう ばかりを食べることになるのは嫌だもの
[ 櫻子ちゃんは、私と違ってずっとこの村にいる。なんだか、大和撫子とかお嬢さんって言葉はこういう子のことを言うのかなって思っていて、実はちょっと憧れてたりする ]
お使いの帰り? 偉いなぁ、櫻子ちゃん
[ 私はおばあちゃんに言われたお参り、忘れてサボっちゃおうとしてるのに。いや、でもお醤油はご飯にも使う大事なものだから、お参りなんかより優先順位は上なわけで。それなら私もちゃんといってたかな? ]
ダメじゃないよ! お醤油、重かったら交代で持とう?
[ にっと笑い返して、櫻子ちゃんの隣に並ぶんだ ]*
(25) 2016/07/16(Sat) 16時頃
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ーー→駄菓子屋ーー
智花ちゃん、いつこの村に?
[近付いて行けば朗らかな笑顔を浮かべてくれる。 櫻子は隣に並んで歩き出した。]
そう、今日の夕飯はお刺身だから、お醤油ないと大変なの。 智花ちゃんは、マヨネーズやソースで食べるお刺身の味を想像出来る?
[楽しげに笑いながら、智花の親切な申し出には、ありがとう、と笑顔を返す。 そうして、智花が歩いていた方向に自然と足を向けていた。]
智花ちゃんの家のおばあ様のかりんとうも美味しいのに。 やっぱり都会はもっと美味しいものに溢れてるの? 写真とかある?
[その足は駄菓子屋の方に向かっているのだろう。 この村からあまり出ない櫻子には不要で持っていない携帯やスマホを智花が持っているなら見せてとせがむ。 そうして、とりあえずは駄菓子屋に向かうだろう。]
(26) 2016/07/16(Sat) 17時頃
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[おにぎり二つを腹に収め、ペットボトルの麦茶をぐいっと煽ったところでようやく待ち人が来たらしい。 見た目より何より機能性をとりました!とその全身でアピールしている大型トラックが、エンジン音のうねりを上げてこちらに走ってくる。私はそれに合わせてトランクから立ち上がると、控えめに手を振った。]
辰吉おじちゃん! 忙しいのにごめんねー。
[目の前に到着した大型トラックの運転席に座っているのは、両親ではなく叔父の辰次>>21だった。 仕事を辞めることに最後まで反対していた両親と私は、今最高に仲が悪い。両親のところに帰ったりしたら今以上に心身ともに悪い方向に向かいそうなので、事情をよく知らない叔父の元で暫くお世話になることにしたのだ。]
(27) 2016/07/16(Sat) 17時半頃
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仕事の都合で、どうしようもなくてね。 私は元気だよ。今もそこでおにぎり二つ食べちゃったもん。
[訛り全開の叔父に、標準語のまま返す。食欲が回復したのはつい最近だということは伏せて。 壁を作ってると思われたらどうしよう、と思ったが仕方ない。7年近くの都会暮らしで上手い訛り方を忘れてしまった。そのままトランクごと助手席に乗り込む。]
いいけど、煙はこっちに向けないでね?
[煙草の匂いは好きではないが、乗せてもらっている以上強くは言えない。トランクを助手席の下に押し込みながら釘を刺しておく。ふと、紫煙を外に吐き出す相手が煙草を咥えた口の中で何かを言い淀んでいるように見えた。]
(28) 2016/07/16(Sat) 17時半頃
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鬼渡し、って……あー。
[彼からその単語を聞いて、思い出した。 行きの電車の中で読んだ小説、そこに感じた妙な既視感。その正体を。]
知ってるよ。お母さんから聞いたことある。鬼になった子が他の人に役目を渡していく鬼ごっこでしょ? それで最後に鬼になった女の子が……っていう。それがどうしたの?
[こちらを見ようとしない横顔はどこか優れない。そうして告げられる言葉。>>24]
……そんなの、おじいちゃん夢でも見てたんじゃないの?だってありえないでしょ。現実にそんな、小説みたいな……。
[言いながらも私はどこか、背筋がひんやりするのを止められなかった。]
(29) 2016/07/16(Sat) 17時半頃
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──駄菓子屋──
[智花が駄菓子屋で買い物をしている間、櫻子も横からその様子を眺めていた。]
私もお小遣いあるから、何か買おうかしら。 おばあ様にお土産にしてもいいかも。
(おばあ様もかりんとう好きだけど、たまには変わったお菓子も喜ばれるかもしれないし。)
[櫻子は、懐から小銭入れを取り出そうとした。]
(30) 2016/07/16(Sat) 17時半頃
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──あッ。
[先程醤油を買った時にしっかりと閉めておかなかったのだろう。 櫻子の手からチャリンと小銭が零れ落ちていく。]
ご、ごめんなさい…! あ、そんなところにも…。
[恥ずかしそうに言うと、しゃがんで小銭を拾い始めた。 すると、遠くに転がっていた十円玉にも気付くと、慌てて拾う。]
あ、智花ちゃん、騒がせてごめんね…! お菓子、買えた?
[しゃがんだまま、智花がこちらに気付いたら笑って誤魔化すだろう。]**
(31) 2016/07/16(Sat) 17時半頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2016/07/16(Sat) 17時半頃
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[拾った拾った 一人拾った>>31 ばら撒く銅貨は七つ。
前と同じ数。]
ふふふ……はは
[呼び込むは老若男女問わず。]
(32) 2016/07/16(Sat) 18時頃
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[ナナオ 七尾 ワタシと一緒に鬼渡しに巻き込まれた>>24。
寸ででワタシをオニにした。 だからワタシはここにいる。]
(33) 2016/07/16(Sat) 18時頃
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[あそこで捕まらなければ、ワタシは家に帰れたのに。*]
(34) 2016/07/16(Sat) 18時頃
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[話の中で、「大型トラック」という単語が出れば、アハハと大きな口を開けて笑ってから「ばかこくでね、これは軽トラだ」なんてやりとりをしただろう。
それと同時に実代子は都会っ子だなぁと独りごちる。
もう7年になるか、実代子が村を出てから。標準語を話す姪、もっとも村の若い子だって最近はテレビとかインターネットとかの影響で方言なんてほとんど話さない。 村の中では辰次も若い方だが、それでも青い彼らよりはずっと村の人間ではあった。] 詳しい事情は知らねっけどさ。 はえとこ父ちゃんと母ちゃんと仲直りしろよ?
[実代子にそう言って、自分の家──今は長男夫婦もいる、七尾家の実家へと向かう。]
[さて、家を出る時退屈そうにしていた甥の方は今頃どうしているやら。]
(35) 2016/07/16(Sat) 18時頃
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── →駄菓子屋 ── ついさっき着いたばかりなの だから、誰かに会いたいなぁってら思ってたんだ
[ 隣に並ぶ櫻子ちゃんの顔をほんの少しだけ見上げる。高校一年生になると、女子はもう身長もあんまり伸びないって言われたけど、小柄な私はそれを認めたくなくて 今でも朝に1本、必ず牛乳をのんでいる ]
お刺身は……確かに醤油だよねぇ お醤油の味こそ日本、って感じするし
[ 駄菓子屋への道のりはそんなに遠くないから、たくさん話したくてほんの少しだけ、足はいつもよりゆっくりになっていただろう ]
いやー…美味しいんだけどね? やっぱりそればっかりってなるとなぁ あ、そうそう! 今度来た時櫻子ちゃんに見せようと思ってたの!
[ 街のお菓子の話が出れば、私はぱっと目を輝かせていそいそと携帯を取り出した。指でスイスイと画面を動かせば、色とりどりのケーキやパフェ、かわいいチョコレートが画面に映る その1つ1つを説明しながら歩いていたから、駄菓子屋にはあっという間に着いちゃった ]
(36) 2016/07/16(Sat) 18時頃
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── 駄菓子屋 ──
[ 棚にたくさん並んだ小さなお菓子。その様子はコンビニとは全然違っていて、いろんなところに置かれたそれについつい目移りしてしまう チューイングキャンディーに、ゼリーみたいなスティック。ガムの入った飴、それからスルメも忘れずに 小さなカゴに入れてお店の人へ持っていけば、手早く会計が済まされる ]
櫻子ちゃんは───
[ 何かかった? そう聞く前に、お店にちゃりんちゃりんと音がなる。ぱちりと目を瞬くのは一度きり。すぐに私もしゃがんでお金を拾い集めた 最後の一枚を櫻子ちゃんがひろい終わったのを見て、立ち上がるとしゃがんだままの櫻子ちゃんを見下ろす ]
ふふ、私はもう買えたよ! 櫻子ちゃんったらおっちょこちょいなんだから
[ くすくすって笑いながら、手を差し出す。手を取ってもらえたら、そのまま引っ張ってあげるつもり 櫻子ちゃんの買い物が終われば、私は店の外に出て1人悩んでしまうだろう ]
(37) 2016/07/16(Sat) 18時頃
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(お参り…行ったほうがいいよなぁ…)
[ 外もまだ暗くはなってないし、おばあちゃんに嘘をつくよりはさっさと行っちゃうほうがいいよね… お財布を開いてお賽銭があるかみようとすれば、足元に"十円玉"が見えた。さっきの櫻子ちゃんのもの…? それにしては遠くまで来すぎてるし… ]
気づかなかったけど、落としてたかな?
[ 拾って首かしげてみても、答えが返ってくるはずもないし、丁度10円玉はなかったから。ラッキー、だなんて思いながらそれを財布にしまった ]
私、これから神社にお参りに行くけど 櫻子ちゃんはどうする…
っと…お使い途中だったよね! 駄菓子屋、付き合ってくれてありがとう!
[ 醤油を持ったままの櫻子ちゃんを連れ回すのは気が引けて、そんな風に言ってみたけど、櫻子ちゃんが付いてきてくれるっていうなら、追い返したりはしないつもり ]**
(38) 2016/07/16(Sat) 18時半頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2016/07/16(Sat) 18時半頃
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―七尾家―
あー、こんなことなら辰おじに付き合えばよかったかな。
[従姉の実代子を迎えに行くのに誘われたものの、「暑いからいいや」とだるさ全開で断ったのが先ほどのこと。だっさい軽トラの荷台に乗る羽目になってたんじゃないかと予想出来るし。]
んー、散歩行ってくら。
[家の中の誰かに声が届くよう、適当に声をかけ。ぴょこんと飛び起きると、庭を突っ切って外へ出ていく。]
(39) 2016/07/16(Sat) 19時頃
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そーいやさ。おめ、なんとか妖怪って知ってるけ? ジジババニャンとかいう……。
今家に晶も来てるんだけどよ、そのなんたら云う猫 知ってるかって言われて。 悔しいから知っとる言うたんだけど これがまったくわからんのよ。
[他愛のない会話の合間に、ぷかぷか吹かしていた煙草を もう1本と手を伸ばす。 が、軽い箱の中にはもう何も入っておらず]
っと……──。 わり、ちょっとタバコ買ってくるっけ。
[そう言って煙草の自販機がある道に車を止めると 自販機の前でポケットの中から小銭を取り出した。]
(40) 2016/07/16(Sat) 19時頃
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あっちい。
[ぶらぶら歩いていくものの、すぐに喉が渇く。 熱中症予防対策に、飲み物を買っていくことにした。 寂れた村とはいえ、店の隣りにはちゃんと自販機が立ってて感心する。
スポーツドリンクを買おうと、小銭をポケットから取り出してちゃりちゃりと二百円。がこんと落ちてきたペットボトルを取り出し、おつり口からも釣り銭をすくい取った。
銅の感触がひんやりとした温度を伝えてきた。**]
(41) 2016/07/16(Sat) 19時頃
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ん? 噂すれば、晶でねぇの。
[煙草の自販機の横にある 飲み物の方の自販機の前にいるのは 他でもない、七尾晶その人。]
ここまで歩いてきたんか? いいねぇ、若いって。
[そう言ってジュースを拾う隣でじゃらじゃらと小銭を流し込んでいく。あと120円、110円、10円……。]
ん?
[今日はなんとツいてないのだろう。手応えのない布の触感だけが虚しい。]
(42) 2016/07/16(Sat) 19時半頃
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喧嘩屋 辰次は、メモを貼った。
2016/07/16(Sat) 19時半頃
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……うん、ありがとう。心配かけちゃってごめんね。
[ぽつりと吐き出された言葉>>35に確かな優しさを感じ、尚更息苦しくなる。悟られぬよう笑顔を作り、世間話に興じた。]
じじばば……あー、妖精ウォッチね。7chでアニメやってる……って、7chこっち映るっけ? ……っていうか、晶くんもきてるんだ。あ、でもおじいちゃんのお葬式に出たんならそりゃいるか。
[妖精ウォッチは今若い子の間で大人気のゲームである。 老け顔の猫の妖精・ジジババニャン(性別不明)と小学生の女の子・ケイコが妖精と友達になったり戦ったりするアドベンチャーゲームだ。最近はアニメ化もされて更に大人気らしい。都会に住んでいたころ何度か広告を見たことがある。老け顔の猫妖精ジジババニャンは本当に老け顔で、私にはついぞ魅力が分からなかった。]
(43) 2016/07/16(Sat) 19時半頃
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あ、おじちゃーん。ついでにジュースも買ってくれない?これで、……おっと、
[煙草を買うために車を止めた叔父にさいふを取り出し、小銭を差し出す。百円玉が1枚と十円玉が2枚で120円分。手渡そうとしたそれは、しかし彼の手に渡る前に車内に落としてしまった。 慌てて拾おうとしたそのとき、頭上から降ってきた声に思わず顔を上げる。]
あ、晶くん!久しぶり。うわー、大きくなったねえ。今いくつ?
[言ってから、親戚のおばちゃんのテンプレみたいな台詞だなと心の中で突っ込みを入れる。手元を見ないまま小銭を拾いながら。硬貨が1枚、2枚、3枚……よし。 さあ財布を仕舞おうとしたそのとき、運転席の下に見えたのはきらりと光る百円玉。危ない危ない、拾い忘れるところだった。百円玉1枚、十円玉3枚を財布に戻し、再び財布をしまい込んだ。]
(44) 2016/07/16(Sat) 20時頃
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ん? あ、辰おじじゃん。 ぶらぶらしてたら、結構遠くに来てた? ま、俺若いからな!
[へへっ、と声をかけてきた辰次に笑いかけ。>>42]
なん、小銭足りんの? 仕方ないな、貸しだよ。
[ほい100円、と小銭を辰次に渡す。]
(45) 2016/07/16(Sat) 20時半頃
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お、おーう。 実代子姉ちゃん? んと、しばらく見ない間にきれいになったな!
[称賛がすらっと出ず、ためがある辺りにまだまだ未熟者であるのを匂わせ。>>44]
俺?15だよ。 高校の一年。 姉ちゃんも元気そうだなー、しばらくこっちいるんだっけ?
[自分とは入れ違いになるのかな、と漠然と思った。]
(46) 2016/07/16(Sat) 20時半頃
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[百円を差し出す甥のその手をとっていいものか。>>45 しばし思案の後、開眼。 そして声を張り上げる。]
否!!
俺は分別のついた大人! 子どもの施しは受けんッ!!
[そう言うと勢いよく五体投地して自販機の下を覗く。]
ふふふ、見えるぞ俺には。 キラリ光る救いの手─10円─が……!
[2枚もあったラッキー、と言いながら 分別のついた大人はその1枚でボタンを押し 残りの10円をしめしめとポケットにしまい込んだ。 地面に落ちていたヒヤリとした感覚が指に残った。]
(47) 2016/07/16(Sat) 20時半頃
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