229 流水花争奪鳥競争村
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――――― わ !
[風を切るみたいに公園から坂を下る。 見下して広がる景色が瞳に飛び込む。
遠くで流れ落ちる滝が太陽の陽を浴びてキラキラ輝いていた。 夏の青々とした木々がどこにあるかもよく見えた。
向かい風を受けたみたいに、髪が後ろに流れて。 思わず瞳は細くなる。
速度に少し慣れれば、片腕を伸ばして]
今度はあっち! 広間の中心に噴水があるの!
[見たい!と我儘を言って駆けるキルロイの後から声を飛ばす。 声色は少し弾んだもの。]
(59) 2015/07/07(Tue) 17時頃
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…、ふふっ。
[それから遅れて仄かに笑う気配だけ伝えて顔は見せない。 左の肩口に頭を乗せて、顔は外側を向ける。 顔が横を向いた状態で流れる景色も新鮮だ。]
(60) 2015/07/07(Tue) 17時頃
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*
キルロイって結構、面白い人だったのね。 あれだけして顔の皮一枚も動かなかったら どうしようかと思ってた。
[息が切れるのが先か、噴水に辿り着くのが先か。 どちらにしろ靴は放り投げたまんまで来たから裸足だ。
噴水が近付けば、降りる!と言って背から離れる。 結構温かかったのか、離れた時にその隙間に冷気を感じた。
広間は祭なのもあって公園よりも人は多い。 子供が指をさして「みこさまだ!」と言っているのも聞こえる。]
(61) 2015/07/07(Tue) 17時頃
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[じゃぶ。] [だからどうしたと、広間の中央の噴水を囲う小さな塀を越えて足を突っ込む。 ワンピースの下の部分が水に濡れて色を濃くした。]
んーーーー きもちーー!!
(62) 2015/07/07(Tue) 17時頃
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キルロイ。 裸足になると水の流れも温度もわかる。 足の裏から大地も感じられるわ。
…来る?
[足を水に浸したまま、さっきまで走って息を切らすキルロイの方へ顔を向け、視線を合わせた後、小首を傾げた。*]
(63) 2015/07/07(Tue) 17時頃
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アマルテアは、キルロイに話の続きを促した。
2015/07/07(Tue) 17時頃
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でしょ?
[付近の子供に注意する様子を眺める。 この背丈にこの顔だ、子供は素直に言う事を聞いたようだ。]
…、こうしてるだけでも 私は存在してていいんだって
不思議と思える。
[噴水の飛沫が飛んで、腕に球をつくる。 足元はだいぶずぶ濡れだし、髪も少し乱れた気がする。
円形の噴水の端。流れる水の感覚と、石の感触が伝わる。 足を蹴り上げれば、水飛沫が上がってキルロイの服も濡れるだろう。]
(68) 2015/07/07(Tue) 21時半頃
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悪い意味ではないわ。
[巫女としての意味合いの方が強い言葉だったけど、それを含めての自分だ。]
…、ありがと。
[ただ、貰った言葉には感謝を返して。]
(71) 2015/07/07(Tue) 22時頃
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…、人との出会いも繋がりも、縁であり運だわ。
[と、そこまで言って。 言葉を聞いて、考えてみてくれないか。と言われて
頭の上に?が浮かんだ。 怪訝な顔で、水を蹴るのも忘れてキルロイを見上げる。]
何を?
(72) 2015/07/07(Tue) 22時頃
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アマルテアは、キルロイに話の続きを促した。
2015/07/07(Tue) 22時頃
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………あ、あのさ。
(75) 2015/07/07(Tue) 23時頃
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今更、というか、今ここで言うかって 事を言うケド……
[面と向かっての告白はやっぱり照れくさい。しかも周囲に人も多い。噴水の中に入っているだけで目立つというのに。
足元は冷たい水で気持ちいいけれど、自分の中の温度が上がっているのが水温の変化をもたらさないかとか気にしてしまう。]
(76) 2015/07/07(Tue) 23時頃
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…私は、嫌いな奴をここまで残してないし、
一応…、その、結婚相手になって後悔しないぞ、 って人のうちの、キルロイは一人…よ?
[わかってる?と確認するよう顔を覗き見る。まじまじと。 それから、ふはっ、と息を吐きだしてから、お腹を抱える格好になって笑う声が短く響く。]
(77) 2015/07/07(Tue) 23時頃
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なんか、 ……惚れ直させちゃった?
[ひひ、と口を横に引いて白い歯を見せる形で見上げる悪戯な顔。]
(78) 2015/07/07(Tue) 23時頃
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―――…うん。
[それから、言葉と同時に頷いて。 一度瞼を落としてから、顔を上げて柔らかな表情を見せる。]
ちゃんと、受け取ったわ。 ――、 …ありがとう。
(79) 2015/07/07(Tue) 23時頃
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デート、すっごい楽しかった。
[そう言えば、ふ、と淡く笑んだ顔。 それから、濡れたワンピースの裾を持ってその場で絞ってから、噴水から出ようとするが、ふと何か思い立ったのでキルロイの方を見て、右手を伸ばす。]
帰り道もエスコートしてくれるんでしょ?*
(80) 2015/07/07(Tue) 23時頃
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クソ真面目……
[思った事は口から零れる。 仕事抜きなら言ってもいいし、相手も素の自分を知りたいだろう相手だと解れば容赦なし。]
(89) 2015/07/08(Wed) 00時半頃
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あなたの事をもっと知りたいんです! お互いの理解を深める時間を下さい!
とか、他の人からも言われてるから…。 けど、その中でも――、 ってのがぁ〜
[あなたよ、と視線だけで語る。 赤い顔、照れ笑い、緩む頬。 どれも仕事をしている彼からは見えなかった顔。
それに比べて自分は、どうだろう、と。 ふと省みる時間は短め。]
(90) 2015/07/08(Wed) 00時半頃
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[神殿までの道のり。途中までは濡れた足跡がてんてんと。 やがて乾いて、橋を登る頃には少しだけ服も乾いてきた。 その間も、手は繋いだままならデートの余韻を楽しむ間。
思うことはあるけれど、 その先を考える方も忙しい。]
ただいま戻りました。
[神殿が見えれば、ふう、と一度息を吐いた。 侍女と近衛は若干心配そうな顔をしていた気がする。 まあ、恰好が格好だし仕方ない。]
(91) 2015/07/08(Wed) 00時半頃
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ごめんなさい、ヒールは脱いできてしまったの。 それから、少し濡れてしまったから着替えるわ。
リッサ、髪をまた整えてくれる?
[そうして、キルロイと別れれば、次の予定がありますと、侍女達に連れられてすぐにその姿は見えなくなっていった。
――――昼が近い。]
(92) 2015/07/08(Wed) 00時半頃
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[次の時間まで、自室に戻る事になった。 濡れていた服は風邪を引くからと全部服は脱がされた。
待つ時間、適当にローブを羽織って椅子に腰を落す。 着替えと髪の手入れを侍女達に頼んだ。**]
(93) 2015/07/08(Wed) 00時半頃
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― 試験後の面談 ―>>94〜
[何人捌いたっけ、とひとつ息を吐いた後。 次の片ですと通されて見えた姿に、少し瞳は大きく開く。 画面越しでは全身は解らなかったから。]
ラルフ。 なによ、根性あるじゃない。
[中央でややラルフを見上げる形。 触れようと伸びてくる手に、僅かに身構えて長いスカートの下に隠れた脚に密かに力を込める。いつでも蹴り上げる準備は整った。]
(117) 2015/07/08(Wed) 10時頃
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――…
[指先に触れると温度が伝わり合う。 離れ、握られる手は視界の端の方。 本当に痩せたなぁ、とまじっと見る。 どうやったんだろうと思考が逸れるのは仕方ない事で、]
(118) 2015/07/08(Wed) 10時頃
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散歩は好きよ。 森の先…?
―――…考えとく。
[お弁当を持って、遊びに行こう。 案内すると言われれば、何だか変な気分だ。]
(119) 2015/07/08(Wed) 10時頃
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[ここで部屋を去るなら、ないかなー、と心の内で×をつけかけた時。 言われた言葉が心の中の筆を止める。]
―――
[ああ、そうか。 と、確かに後から湧く思い。]
(120) 2015/07/08(Wed) 10時頃
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…、… リッサが好きなんだとばかり思ってたけど 違ったのね。
[彼との思い出の中には、侍女の姿も見え隠れ。 城で仕える者同士が結ばれるなんてのは珍しい話ではなかったし。]
(121) 2015/07/08(Wed) 10時頃
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そうね。
[そうね、ともう一度心の中で反芻して、]
(122) 2015/07/08(Wed) 10時頃
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成長したラルフを待ってた。
だって、…いっつも走っても遅くて、 隠れても柱からはみ出て見えるし、 顔はおまんじゅうみたいに伸びてた。
今のラルフは、声も違うし、背も違う。 だけど、画面で見た時、すぐに気付いたのは どこかに昔の面影が私の中にちゃんと残っていたから だわ。
――…、ってとこかな。
もう行って、…。
[明日の約束はこの時はせずのまま。 ラルフに合格が伝えられたのは全員の面談が終った後の事。 伝えられた時間は昼からの数時間。**]
(123) 2015/07/08(Wed) 10時頃
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― 昼少し前のこと ― >>106 [クラリッサに髪を結い直して貰っている間は 椅子に背筋を伸ばして座り、視線は正面。 鏡が正面に見えれば、クラリッサの表情も良く見える。
少しだけ飲んだ紅茶は横の小さな机の上。]
―――
[キルロイとはどうだったかと問われれば、 僅かに右手を緩く握る間。]
……、……
[それから瞼を落として、ほんのり口元だけ緩めて片目を瞑り]
(124) 2015/07/08(Wed) 10時頃
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な・い・しょ♡
[次はラルフ、さま、というクラリッサの顔を、じ、と見る間。 懐かしい、という言葉に――、そうね、と小さく返し残っていた紅茶を飲んだ。 結び直された髪の出来に満足すれば、羽織っていたローブを肩から落す。
用意されたのはやっぱりワンピース。 清楚!!を絵に描いたようなその服を見れば、頷いてから腕を伸ばす。 慣れた仕草で侍女たちが布地を纏わせる。]
(125) 2015/07/08(Wed) 10時頃
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― 昼 ―
[淡い空色のワンピースと白のショール。 裸足の上から紫陽花の花がちょんとついた桃色のサンダルを履いて、また神殿を後にする。
待ち合わせの場所は、城から出てすぐの門。 朝とは反対の場所だ。
ぺたぺたとサンダルの音は小さくて。 藍色のパーカーがちらりと視界に入る。]
(126) 2015/07/08(Wed) 10時頃
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ん。 よし、…よしっ!
[ぺちぺち。と頬を掌で叩いて気合を入れる。 深呼吸は一度。心音を落ち着かせる間。]
おまたせ。
[ひょこ、と身体を斜めにしてラルフの前に顔を見せた。]
さ、連れてってよ。**
(127) 2015/07/08(Wed) 10時半頃
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