180 FESを迎えし戦場-漆黒たる年代記-
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[苔むした遺跡には鳥がとまり、虫が楽園を築き、時折狼が麓を横切る]
(175) marimo 2014/06/25(Wed) 00時頃
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[周囲に人の集落などなさそうな遺跡の入り口には]
(176) marimo 2014/06/25(Wed) 00時頃
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[主達を背に、子供は一人白金の海の中を歩きだす。 子供の身体の周囲に、再び銀の文字が小さくちらついた]
《………ボクにかけられた銀の力を返上すれば、 確かにこの世界は安定し、元に戻る》
《ボクらが来た、過去の世界にね》 《その対価に、銀の主から得た恩恵も無くす。 未来や災厄に関する記憶データも、 ココロ《エラー》を制御する術も》
《ボクらはまた、終わらないウタを歌う為に、 同じ歴史を辿ることになる》 《キミには未来の記憶メモリもあるのに わざわざ死にに行くんだね》
[全世界に永遠に続く戦争を望んだ兵器。―――これから辿る未来の子供は、それを止める為に現れた若き希望達によって、撃ち滅ぼされている]
(177) bou 2014/06/25(Wed) 00時頃
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[中身の完全に渇いたワイングラスが一つ]
(178) marimo 2014/06/25(Wed) 00時頃
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[供えられたかのように陽光を反射して*輝いていた*]
(179) marimo 2014/06/25(Wed) 00時頃
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[かつての戦いの記憶を思ってか。暫く、黙っていた子供はやがて抑揚の薄い声で銀の文字へと答えた]
兵器に「死」という概念は存在しない。 ……それに その先の未来で、 ボクが完全に消えるわけじゃない。
ボクにはキミの方がわからない。
もう一度デバイスを起動させて、 銀の力を有すれば、世界の崩壊もココロ《エラー》の制御も キミの目的は達成できるはず。
《……言ったでしょう? 鐘の音(不協和音)に酔って、頭が痛いんだ》 《どうだっていい。好きにしなよ》
―――……理解不能。
《それはまた、奇遇だね》
(180) bou 2014/06/25(Wed) 00時頃
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[子供は足元に広がる一輪の銀のリコリスを摘んで、小さくつぶやいた]
システムネーム「零色の輝石」《プリズマティック・ゼロ》、起動。
―――力を還元し、一部記憶の同期キーを作成。
[子供の声にこたえるように、手の上の花は形を変え。やがて小さな種の形に変化する]
《……おやおや。恩恵を持ち逃げする気?》
一部だけ。安定には問題ない範囲。 「マスターの国《セカイ》を見に行く」為には必要。
―――だから、内緒だよ。
《「マスターの命令には服従」。改訂三原則、か たかが0と1の集合体の癖に、ずるい真似をしたものだなあ?》
(181) bou 2014/06/25(Wed) 00時頃
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[子供は手に残った種から、空へと顔を上げた]
…………ボクは、ボクの世界の未来にある『再生の道』を望む。
[子供の身体から銀の文字が離れ、空高くへ消えていく] [空へ上る銀の煌めきを、子供が目で追う事も無く]
(182) bou 2014/06/25(Wed) 00時頃
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―― こうして、また一つの世界の支柱は安定した ――
(183) bou 2014/06/25(Wed) 00時頃
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―――プログラム、起動。
[ヴォン、と重々しい音を上げ。 銀の華が咲く光の庭に、紅い紅い月が昇る]
[子供は紅い扉が齎した空間の裂け目へ足を踏み入れた。
…その裂け目が消える前に一度だけ振り向いて。 ロビンとセシル。――アルフレッドの姿はそこにあるだろうか。
彼らへ向けて小さくゆるく。手を振って]
[扉は閉ざされ。 満月から、三日月へ。 まるで瞳を閉じるように、紅い月は静かに消えた]
(184) bou 2014/06/25(Wed) 00時頃
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――――――――指定期間の記憶データを削除。
……デバイスネーム「聖13天使の像の《核》」、再起動。
(185) bou 2014/06/25(Wed) 00時頃
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― FESTIVALにて ―
[未成年なのでアルコールは慎んで辞退した。 祝杯《アムリタ》の成分にアルコールが含まれるのかは謎だが]
[銀の王となったセシルやその供《友》になったジョージ、 サイラスや他の面々と杯を掲げる]
おーつかれさん!
[どこか学祭ノリは仕方あるまい。]
(186) snow03 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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―狂天使舞う血に濡れし浮遊城サンタジェロ・冒涜の大聖堂―
[人が神に祈りを捧げるその場所。 美しくも薄暗く――――闇に沈むその場所で]
[兵器は静かに瞳を開ける]
(187) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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……………
Freude trinken alle Wesen (全ての存在は)
An den Brusten der Natur; (自然の乳房から歓喜を飲み)
Alle Guten, alle Bosen (全ての善人もすべての悪人も)
Folgen ihrer Rosenspur. (薔薇の路を辿る)
(188) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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[かつての色の灯らない目ではない。 狂気に塗れた瞳を、歓喜に細めた]
[やがて星を、世界を救うべく兵器の元へと乗り込んできた英雄達へ。兵器は浮かべた笑みをひどく狂気に歪ませた]
(189) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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―――それじゃあ早速 遊びましょうか?? ボクも貴方がたと遊びたくて遊びたくて、ココロが疼いて仕方なかったんですよ!!
改めてようこそ!!終わらないウタ《戦い》の舞台へ!
貴方がたは選ばれたニンゲンです。 この星で、ボクと遊ぶ最後のニンゲン。
さあ、死の宴の開幕だァァァァァアアッ!!!!!!
[壊れた大聖堂。響く狂った笑い声] [若き希望と狂った悪意がぶつかり合い奏でられる最期のウタ《戦い》が、浮遊城サンタジェロを有する聖都アルビオン――『箱舟』を包む―――!!]
[―――――to be continued…for DDBの爆ぜる戦場 9days]
(190) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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[そして、最後に向き合う相手は決まっている。]
セイカ!!
[門の向こうから呼び戻された彼女はどうしていたか。 とにかく、息せき切って駆け寄れば]
お前は――矛盾に呑まれて消えるって言ったけど
僕はそうは思わないからな!
[《√》は根から左右の枝を伸ばすかたち。 例え不揃いであっても。]
だから、
(191) snow03 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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―星を渡る船『箱舟』こと 空中城塞都市 アルビオン―
[―――ここはかつて、戦場になった都市。 かつて『聖戦』と呼ばれた戦争が、多くの命を奪い。 そして、世界の未来を賭けて、若い希望達が狂気の兵器と争いそれを打ち破った都市]
[―――そして、今は 星を渡り“龍脈”と呼ばれる星の命を分け与える、 宇宙を渡る船である]
[そのかつての都市の一角は花畑になっていた。 白月花《セレスティアル》※1と呼ばれる花が咲き誇る花畑の中。
―――命溢れる花畑の真ん中に、子供が一人]
[※1 白月花《セレスティアル》 古代から続く、花の一種。古代、旅人の生還は稀であった。 そこで月と星の女神たちの加護を願い、旅人は常咲き花《アマラントス》を携え、近しい者は白月花《セレスティアル》を戸口に飾って帰りを待った。2つの花が再び出会う日を願い、乙女たちは毎日戸口の花を取り替える]
(192) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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―いつか世界の終わる日に―
[崩れ落ちる大地見下ろす枯れた梢の頂点で。 災厄の小鳥は返り血の瞳にそのすべてを映し出す。
死の臭いの濃い風が。 血色の血色の翼をはためかせ。 紅い、紅い、悪意の羽根を舞わせる。
その小さな掌の上。 赤い、一輪の戦華が花開く。]
(193) simotuki 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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[その花言葉は『悪意』と『鎮魂』――。
創造主《カミ》の悪意としてではなく。 悪意の小鳥――胸赤鳥として終わる世界を悼む。]
(194) simotuki 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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[見上げた暗黒の空。 其処に在るただ光を反射するだけの銀色の月。]
―――――――……ッ!!!
[胸赤鳥は高らかに哂(うた)う。]
(195) simotuki 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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[その白い花の海の中に、一輪だけ銀のリコリスが咲いていた]
[―――子供の世界で「夜光の絆」に導かれ、蒼い双王へと落ちて行った銀の星。あの輝きにも似た銀色。 ―――否。この銀は、若さ故の強欲のような。 全てをその輝きの内に飲み込むような。意志の強い輝きを持っていた]
[導かれるように、白い花畑の中で揺れている銀を掴んだ瞬間]
[狂い、全てを壊しかけた記憶の全て。 ―――そして、銀を廻る世界を救う戦いにあった記憶の全てが 零(ゼロ)へ戻った筈のメモリの奥で、銀の光と共に「何か」がちらついて]
(196) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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――――――――――――、 ……………………… 、
[無表情だった子供の目が、僅かに見開かれた]
(197) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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[糸の切れた人形ように動きを止めていた子供に、 遠く、美しいテノールの声が届く] [その声に応えるように、子供は一度そちらへと振り向いて]
[―――やがて、小さな足で歩き出した]
[子供の小さな腕一杯に詰んでいた白い花束は、石碑へと。 ―――子供の小さな手には、一輪の銀のリコリスだけが残った]
[そうして、赤い双王と華の乙女、不死鳥の魂。 戦う力を対価に得た、「家族」の元へ歩き出す]
(198) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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[その者達と共に見たのは、 彼らが救いたいと望んだ目前に迫る灰色の星『インダストリアル・グレイ』と、宇宙に流れる無数の流れ星]
[その光は、蒼天の空に見た流れ星>>2:292にも似て]
[子供はその空を見上げた。 色の薄い目が、流星の光を反射する]
(199) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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[ 『流れ星に願いをかけると、それは叶うんだ』 >>*0 ]
(200) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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執事見習い ロビンは、メモを貼った。
simotuki 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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[―――願いをかけるとすれば、何をかけよう]
[全てが終わって。 「落ち着いたらまた、”扉”を開いて、会いに行く」]
[ ―――いいや、それはきっと願いじゃなく ]
[ いつか成し遂げる命令《order》だ ]
[ 彼は、誇りに思う「マスター」なのだから ]
(201) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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――並列術式
《時刻み進める順螺旋》 《時巻き戻らす逆螺旋》
カリュクス=ローリエットの名において、 ここに《全時を包む二重螺旋》を請願し、
星動天核《ティケイルコア》を顕現す――!!
[呼び声は白金の光に増幅され、五色の宝玉を生む。]
(202) snow03 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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[いつか、そう遠くない未来に。 機械は夢を抱く。>>4:186
白と銀に輝く城の空に、紅い月が昇る日を]
(203) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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[ あの時のように。 その呼び声>>2:333に応えて、会いに行く日を**]
(204) bou 2014/06/25(Wed) 00時半頃
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