73 ─深夜、薔薇の木の下で。
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あーあ。覚めちゃった。
[ひとときの甘い夢は覚めてしまい。 モリスはベッドの上で1人、微睡む。]
(10) 2011/12/27(Tue) 01時頃
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やっぱり、こんなオレじゃあ何も変わんないか。結局は引っかきまわしただけ。
[モリスは自らの負い目を強く恨み。再び布団を強く被る。**]
(13) 2011/12/27(Tue) 01時半頃
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はーあ。食事にでも、行くかなぁ。
[自室に響く、ぐぅ、と云う音。
モリスは目を擦りながら食堂へと向かう。]
(57) 2011/12/27(Tue) 20時頃
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……へぇ。焼いたら、どうなるんスかね。
[風に溶ける薔薇の香りに、疑問を呟けば。]
(*1) 2011/12/27(Tue) 20時頃
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薔薇さんも、眠りについちゃうんスか? オレを1人残して。
[何となく生まれた素朴な疑問。事実、ノックスの声はもう、聞こえない。
対になった薔薇の棘の片方はもう、抜け落ちていて。]
(*3) 2011/12/27(Tue) 20時頃
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モリスは、廊下で、また眩暈のするような薔薇の香りに苛まれ。
2011/12/27(Tue) 20時頃
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1人には、なりたくないっス。 きっと、オレだけじゃなくて、みんな、そうだと思うっスけど。
[自らの汚さを知っていつつも、温もりを求めずにはいられないのは、薔薇のせいなのか、それとも自分の中にある欲求なのか。]
1人になるくらいなら、いっそ――
(*5) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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――いっそ、眠っていたいっス。
(*6) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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それに、オレはエリアス先輩は見ててムカつくし、イライラするけど、薔薇さんは嫌いじゃ、ないっスよ。
[少しはにかんだ様子で呟けば。]
……オレも、もう少し、勇気が欲しいっス。
(*7) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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汚い自分に負けない、勇気が。
(*8) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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汚い自分に負けない、勇気が。
(60) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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あーあ。何言ってんスかね、オレ。
[モリスは手を頭の後ろに組みながら食堂へと向かう。]
(61) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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どうも……ありがとっス。
[自分は存在していいのかという負い目を。 薔薇の精に後押しをしてもらうように、モリスは一歩一歩踏み出していく。]
(*11) 2011/12/27(Tue) 20時半頃
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―廊下―
ふぅん、星に願いを、ねー。
[音楽室の前を通ると、聴こえてきたのは、バイオリンの音。 モリスは、一瞬足を止めるも、]
(101) 2011/12/27(Tue) 23時半頃
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なんか、物悲しい感じっスねぇ。
[モリスはポツリ、と呟き。どことなく自分と重なる気がして気に留めるが、また食堂に向けて歩いていく。]
(104) 2011/12/28(Wed) 00時頃
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……ん?
[廊下を歩いていると、見覚えのある姿が見えて。]
……セレスト先輩スか。先輩の大事な王子様とは、一緒じゃないんスか?
[先ほどの一件があったせいか、モリスは目をそらす。]
(143) 2011/12/28(Wed) 08時頃
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……続きは別にいいんスけど。
[モリスは醒めた目で呟く。]
なんで、あン時、逃げたんスか?
(144) 2011/12/28(Wed) 08時頃
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もし、エリアス先輩と『同じような事』、考えてるだけなら――
[モリスは若干の苛立ちを込め、]
――先輩のこと、ただじゃおかないっスよ。 オレも、そこまでお人よしじゃないっスから。
(145) 2011/12/28(Wed) 08時頃
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そんなんよりも、やる事あるんじゃないスか、セレスト先輩。
[セレストの反応を見ながら呟く。]
そうそう、いい事教えてあげるっスよ。
(146) 2011/12/28(Wed) 08時頃
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何か、ここの薔薇の木を燃やそうとしてる子がいるみたいっスけど。
[モリスはゆっくりと目を閉じる。]
もし、あの木が燃えるような事があったら。
(147) 2011/12/28(Wed) 08時頃
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エリアス先輩、目ェ醒まさなくなっちまうかもしれねーっスよ。
(148) 2011/12/28(Wed) 08時頃
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それでもいいなら、オレと続き、しましょっか。
[モリスはくすりと笑うとセレストの手を取る。]
その先に見える未来は、セレスト先輩の望む未来かはわかんねーっスけど。
(151) 2011/12/28(Wed) 08時頃
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へっ、
[そこまでセレストに告げた後に見えたのは級友の姿。]
お、おいサイラスおめー大丈夫かっ!?
(153) 2011/12/28(Wed) 08時半頃
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あっ、そうか……
[普段見ないサイラスのただならぬ様子にモリスは少し寂しげな表情を浮かべ。]
オレ食堂行くから、
(155) 2011/12/28(Wed) 08時半頃
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落ち着いたら一緒にメシ、食おーな。
[敢えてサイラスを追うような真似はせずに。]
(156) 2011/12/28(Wed) 08時半頃
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あぁ、悪いっスね、セレスト先輩。
[モリスは再びセレストの手を取る。]
オレは、エリアス先輩の事に関しては本当の事を言ってるだけっスよ?
(162) 2011/12/28(Wed) 08時半頃
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エリアス先輩から、こっそり聞きましたから。 いや、あれはエリアス先輩じゃないのかもしれないっスけど。
[モリスはセレストの耳元に甘い薔薇の芳香を吹きかける。 ]
セレスト先輩の事、聞いたのも、そうっスし。
(163) 2011/12/28(Wed) 09時頃
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何が起こってるかは、正直オレもわかんねーっス。
[モリスは取ったセレストの手を指でなぞっていく。]
知ってる事は全て教えてるんスから。 でも、
(167) 2011/12/28(Wed) 12時頃
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あの薔薇を焼いたら、エリアス先輩は深い眠りにつくのは、本当かと。
[モリスはセレストを強く引き寄せる。]
まぁ、誰かが薔薇を焼こうとしてるのかはオレも知らないし、もう関係ない話かもしれないっスけどね、先輩には。
(168) 2011/12/28(Wed) 12時半頃
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モリスは、セレストに、にこりと微笑んだ。
2011/12/28(Wed) 16時頃
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――この、偽善者。
(175) 2011/12/28(Wed) 16時頃
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モリスは、にこりと笑ったまま、セレストの頬をぎゅう、っとつねった。
2011/12/28(Wed) 16時頃
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……痛いっスか? でも、先輩にされてきた事の方が何百倍も痛いんスからね。
[セレストを見る目は変えない。]
オレは、やっぱりエリアス先輩も、セレスト先輩も大っ嫌いっス。 本当にムカつくっス。
(176) 2011/12/28(Wed) 16時頃
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