18 'Cause I miss you. 〜未来からの贈り物〜
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少年は階段を下りる。下へ、下へと渦を巻く螺旋階段。
目の前には、三本の尾を持つ『毛むくじゃら』。
短い足を細かく動かして、案内人のように、影のように。
ぴたり。少年の前をするすると這う。
闇に浮かぶ螺旋階段を踏み外せばどうなるのだろうか。
確かめる気も起きずに真ん中を歩く。
眼下、ぐるぐると回る渦巻きは果てが無いように見えた。
どれだけ歩いたのだろうか。
どれだけ歩けばいいのだろうか。
変わり映えのない闇の中を往く少年。
刻まれ流れる時から切り離された世界では、刹那の出来事のようでもあり、永久の責め苦のようでもある。
生きて還れないかもしれない。
でも行かなくてはいけない。
何故なら、そこには……。
(#0) 2010/06/26(Sat) 23時頃
不意に『毛むくじゃら』が足を止めた。
慌てて少年も止まる。
“チクタク、チクタク”
『毛むくじゃら』は聞いた事もない声で啼いた。
着いたぞ、とでも言うように、もう一歩も動かない。
階段はまだまだ下へと伸びているのに。
不思議に思い、視線をあちこちへ……そこで気付いた。
すぐ真横、ぼんやりと浮かんでいるのはひとつの扉。
どうして気付かなかったのか。
もしかして、『毛むくじゃら』の声が鍵だったのだろうか?
……師匠は、何一つ教えてくれなかった。
そんな何も知らない自分に分かるのはただ一つの事だけ。
僕は、この扉を開けなくてはならない。
(#1) 2010/06/26(Sat) 23時頃
この扉の向こう側に、求めるものが。
熱に浮かされたように、何の疑問も持たず扉に手をかける。
ギ……と蝶番の音を響かせて、扉の向こうから光が差し込んだ。
光に追い立てられるように『毛むくじゃら』は走り去り、階段はすぅっと姿を眩ませた。
(#2) 2010/06/26(Sat) 23時頃
『麓の町が人狼騒動により封鎖された。
商人も旅人も訪れなくなった、で済む話では無い。
村から伸びる道は、そこへと通じる一本だけ。
あの町の封鎖は、即ちこの村の封鎖でもある、と言う事だ。
この封鎖が長引けば、我々の生活は立ち行かなくなる。
それだけで済んで欲しい。
だが、それは叶わない。
私の書き記したものを読んだものはどう思うのだろうか。
気が狂っている? ……私もそう思う。
だが、私には分かるのだ。
気の触れんばかりの悪寒で、否応無く分かってしまうのだ。
この村にも、もう既に――嗚呼、聞こえる。
やつの足音が聞こえる……。
Simon=Rowel』
(#3) 2010/06/26(Sat) 23時半頃
――そして、刻は螺旋を駆け下りて頁の中へ。
(#4) 2010/06/26(Sat) 23時半頃
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