64 色取月の神隠し
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知ラナイ ソンナ言イ訳 聞キ、タクナイ
怖ガッテ 消エテ
イナクナッテ 見ツカラナクテ
心ダッテ 離レテタ
[必死の思いの訴えが、酷く心を痛めつける。
負の火は心を病ませた。
それを信じても どうせ また裏切られるのだろう
いっそ、ただ燃えるだけの鬼火となれたらどれだけ楽になるだろう。人だった記憶も無くし、意思も持たぬようになれば……]
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… >>55 …?え…?藤之助さん…?
[ざわり、と木々の摺れる音と、風を孕んだ不吉な咆哮 たまこは、息を呑んで、一平太の袖を引く]
(74) 2011/09/20(Tue) 01時頃
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わかったよ、たまこ。……ありがと。 心配要らないよ、楽しいところさ。
途中まではね、あたしがちゃんと送って行こう。 里の方から、志乃の箏や、辰次の笛が、きっと導いてくれるからね。 迷うことはありゃあしないさ。
あたしがたまこの手を引くから、 たまこは、いっぺいたの手を引いとくれ。
[微笑みかけながら、手を*差し伸べた*>>74]
後から、あたしらも帰るからね。 皆と一緒に、待ってておくれ。
(75) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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明之進!!!!!!
[ようやくその場にたどりついた龍笛が、炎と化したあやかしの名を呼ぶ。]
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>>69
『へぇ、隠世――我らの世にも、祭りがあるんだねえ。 辰次さまが言ってたのは、そのことだったのだろか。』
[一緒に来るかい、と聞かれれば、切れ長の瞳が細くなって かく、と首を傾げて、芙蓉に問う]
『あたしも、行ってもいいのかい。 そちらへゆくのは、もう少し先だと、思ってはいたのだけれど。』
『おや、鵺さま… これはこれは…見事な姿だこと。』
[初めて見る大妖の変化に、感心したように嘆息をついた]
(76) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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>>60たまこ姉ちゃんは…アヤカシだったの―?
[アヤカシかもと思える言葉に、目をぱちくりさせる。 鵺というすごいアヤカシを見たから、殊更かもしれない。]
でもね。僕はアヤカシとかニンゲンとか、気にしてないよ。たまこ姉ちゃんは、たまこ姉ちゃんだよ。
[>>74袖を引いたたまこの手に自分のをそっと乗せて。]
(77) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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嫌ダ 嫌ダ
[沙耶の顔を見るたびに"さよ"が、さよの笑顔が記憶の欠片から掘り起こされる。
そして怯えた表情も、その時に受けた強い悲しみも。
青い火は、沙耶から離れてゆく]
薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2011/09/20(Tue) 01時半頃
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“…………鵺”
[ぬえ、と繰り返す。 その姿は、迫りつつある宵の闇すらも纏うよう。 櫛が無ければただの人の子である自分でも、そこに潜む強大な力をその気配から知ることが出来る。]
………
“藤之助さん。いえ、ぬえさん、かな あなたは、どういうあやかし ”
?
[得体の知れぬもの、という名を持つそのひとを見詰め、静かに問い掛けた。]
(78) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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明之進……!
[尚も自身を拒絶され。
娘は火傷の痛みに震える手を、もう片方の手で押さえた]
私、が、人だから……明之進に近付けないのかな。
人は、弱いから……
すぐに怯えるし、迷うし、……永い間変わらずにはいられないから、誰かを傷付けるのかな?
[明之進が離れていく。
娘はそれでも追い掛けようと一歩を踏み出すが、そこにどうしようもない溝を感じてもいた。
――そんな時だろうか、龍笛の声が聞こえたのは]
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[得体の知れないあやかしの姿を垣間見て 言葉を詰まらせ驚愕の音を漏らす一平太に 鵺を形作る闇がけらけらと笑い揺れる]
……己が未だ京にいた時分なら、 この姿を見ただけで気死する人の子もいたのだがね。 [感嘆の息を零す、艶やかな簪の九十九に答えた]
(79) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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団子屋 たまこは、メモを貼った。
2011/09/20(Tue) 01時半頃
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でも日向さんも、不思議な力を持っていたみたいだし、案外、普通のニンゲンって僕だけ?だったのかもね。多分僕には、無いと思うけど…。
[自覚している中では、不思議な力を持っているという感覚は一切無かった。]
鈴も貰ったものだし、今の今まで鳴らなかったし。 あの鈴は一体なんだったんだろう。
[思うてみれば、一つ思い当たる節が。]
あ、そ、そうだ。鈴が向いた人を守ってくれる、そう鈴をくれるって言っていたような。
[その姿は覚えがもう無い。あるのは影の形だけだった。]
(80) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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『もちろんさ。里の皆にも、引き合わせよう』
[あでやかな笑みを浮かべる揚羽へ笑み返し、共に鵺へと視線を移す。 闇を纏う、大妖の姿を見つめ]
『ごめんよ、藤。あんたにしてみりゃあたしのは、鬱憤の溜まるやり方だったかもねえ』
[鵺の思惑>>64、心の内が聞こえたわけではなかったが]
『でもねえ、あたしがあの子らを気に入っちまったもんでさ。 やっぱり、嫌われたくはないんだよ。
まして、もう、仲間に――あやかしに近い子たちだもの』
(81) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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[芙蓉の謝罪に、首を振る。>>63 優しげな呼び掛けには、答えを紡ぐ間もなく空気が一変した。
目を逸らさずに藤之助の変化を見詰めている間にも、 芙蓉やたまこ、一平太の対話は進み]
………
[二人の答えを聞けば一瞬だけ瞳を揺らすが、 ひとつ瞬きをする間にその気配は霧散した。 自分が望んだことだ。彼らが望んだことなのだ。]
(82) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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明、明之進。
何やってんだよ、お前。
そんな姿じゃ、すぐに燃え尽きちまうぞ。
[ゆりを背中から下ろし、風呂敷を「これ持って下がっててくれ」と託して。沙耶と明之進に近づこうと。]
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[わずかばかり前にぐしぐしと涙を流していた割りに、今自分は先程から調子のいいことを言っている。]
たまこ姉ちゃん、行こう? あ、でも紙と筆は欲しいな。
[大きな緊張感が抜けたからだろうか。 その言葉はとても呑気なものにも聞こえただろう。]**
(83) 2011/09/20(Tue) 01時半頃
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門下生 一平太は、メモを貼った。
2011/09/20(Tue) 01時半頃
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[たまこと一平太、そして揚羽が鵺との語らいを終えるのを待ち]
さあ、行こうか。
[たまこが一平太の手を引くのを確かめて、自分はたまこの手をとって目を閉じる。
ざわり、風が吹き、景色が歪む。 三つの人影が消えるとき、狐の高い声*ひとつ*]
(84) 2011/09/20(Tue) 02時頃
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[日向の静かな問い掛けに、かつて志乃と、人の子の間で鵺が如何様に語られているか、物語ったことを思い出す]
人の子それぞれに、己の姿は異なって見えるらしいなぁ。 ……ある者は禽獣の混ざりものと見、雷獣と言う者もあり 果ては、仏道に目覚めたあやかしと語るものさえあると聞く。
文字通り得体の知れず、誰も正体の分からないあやかし。 それが、己さ。
(85) 2011/09/20(Tue) 02時頃
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>>79 [目の前に現れる見たことのない姿のあやかしに、ぽかんと口を開けて それは深い闇を湛えた鵺の大きな姿 だけど、人の姿をしていたときの、藤之助とどこか似ている]
あ…揚羽…知って、たの?
[ふわり、隣に浮ぶ簪の化身を見上げ、問う 当の揚羽は、長い袖を口元に引いて、そ知らぬ顔で 人の子に聞こえぬ声なき声だけが闇が覆うその姿に微笑んだ]
『あたしには、そうでない人の子を見つけたように見えますねえ。 藤之助さま。』
(86) 2011/09/20(Tue) 02時頃
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>>77 [一平太のずれた質問に、ふっと目元を和ませ それから、重ねられた手をそっと引く もう片方を芙蓉へと伸ばして]
ありがと。 一平太ちゃんは、ずーっと、一平太ちゃんだねえ。 今度は、一緒に行くよ。明ちゃんに、会いに行こう。
…鈴。そうだ、これ… やっぱり、一平太ちゃんの、だったんだね。
[帯につけた鈴を一平太へと返す 音はもう、あのちり、と清涼な音色で鳴らぬのだろうか? たまこは耳をすまして、そっと鈴を振ってみる]
(87) 2011/09/20(Tue) 02時頃
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>>84 [ひとり、藤之助と相対する日向小さな背を最後に留めようと振り返る]
(日向ちゃん!わたし、戻ってくるから!)
[大きな声で叫びたい気持ちを、今はわからないのだと 心へ留めて、それから 開かれる隠世への道へ ざわりとまた、風が吹いて―― 現世の景色がぐにゃりと歪む そっと、歩みを一歩*踏み出した*]
(88) 2011/09/20(Tue) 02時頃
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[辰次の声が聞こえると]
モウイイ 未練ナンテ ナイ
[そう、返して。
燃え尽きてしまっても、もう未練はないと負の感情を喰らって、火は大きく燃えた**]
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『最初に言ったろう、お前さんたちの縄張りを荒らす心算はない、と。 約束は守るさ、それに――』
[>>81芙蓉の言葉に読心の力でもあるのかと、目を細めるが]
『相手が人の子であるならば、兎も角 同胞と言えるのならば、そう喰らうわけにはいくまいさ』
[囁いて、己も軟くなったものだと自嘲する]
(89) 2011/09/20(Tue) 02時頃
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団子屋 たまこは、メモを貼った。
2011/09/20(Tue) 02時頃
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[え、と瞳を見開いた。]
“異なって見えるあやかし… なの 人によって……” ……… …? [禽獣、雷獣―――そう聞けば、増大した闇の中を、目を凝らしてじっと見詰める。そろりと横に回り、それから後ろ。 一回りして元の位置に戻ると、随分長く沈黙したのち、切り出し難そうに地に指を付けた。]
(90) 2011/09/20(Tue) 02時頃
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『ふん。……知ったふうなことを』
[>>86艶やかに笑む揚羽に凶眼を眇めてみせるが、どれほどの意味があることか]
『己の他にも、たまこを喰らいたがる輩はいるだろうからな。 お前はせいぜい、ついていてやるが良いさ』 [たまこの思惑>>88を知ってか知らずか、隠世に赴こうとする揚羽に語り掛けた]
(91) 2011/09/20(Tue) 02時頃
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藤之助は、日向の紡ぐ文字に目を凝らす。
2011/09/20(Tue) 02時頃
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………
"気を悪くしないでね”
[時折、その姿を見上げ首を傾げながら]
“私には、藤之助さんに見えるんだ こう 周囲の空気が凝縮されているみたいに重い、し、 黒いものが 空まで届くくらいに取り巻いてる。 気配の強さはさっきよりも ずっと桁違いだよ。 それでも核は―― 変わらないの。 想像力ないのかな、私”
[問いに答えてくれたことには、ひとつ頭を下げる。 芙蓉と日向、一平太の気配が掻き消え、すぐ手の届く隣の空間が歪む。細く続く路に視線を遣らず、櫛だけを握り締めた。]
(92) 2011/09/20(Tue) 02時頃
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たまこは、藤之助たちを背に、声高く鳴く*狐の声を聞いた*
2011/09/20(Tue) 02時頃
日向は、藤之助を、ほんのすこし気まずそうに見上げてから、裾を払って立ち上がった。
2011/09/20(Tue) 02時頃
子守り 日向は、メモを貼った。
2011/09/20(Tue) 02時半頃
[沙耶に頭を下げ返すと、明之進へと近づいて。]
……ばぁか。
何があったか知らねえが、ほっとけるかっつうの…
[手を伸ばして、鬼火と化した明之進を掴む。
そう、確かに掴んだ。曖昧な存在に近い同胞の身では、それも叶う。
当然、炎は手を文字通り焼くが、意に介した様子もなく。]
いいから、ちょっと落ち着きな?
[じりじり。手が龍笛の材料である竹のように焦げる。]
心を鎮めて……
[じりじり。じりじり。]
……………ぅおらぁっ!!!!!
[まだるっこしい、と有無を言わさず、
掴んだ鬼火に頭突きを食らわせた。
説得が通じそうにないので、心を鎮める…つまりは、何も考えずにすむ気絶を狙ったのだった。]
あちぃ……いてぇ……
[額から竹を焼いたような香ばしい匂いがしている…
ほんのり焦げていた。
明之進がそれで怯まないなら、さらに別の方法で気絶を狙うつもり。*]
門下生 一平太は、メモを貼った。
2011/09/20(Tue) 02時半頃
子守り 日向は、メモを貼った。
2011/09/20(Tue) 02時半頃
はぁ、はぁっ…、
[辰次と駆け出すものの人の足ではとても追いつけない。息を切らせていると辰次に抱え上げられ]
きゃっ!?
[みるみる流れてゆく背景に、振り落とされぬよう、ぎゅ、と辰次の首に腕を回す]
[そうしてその場にたどりつけば、真っ先に目に入ったのは火傷を負った手を押さえる沙耶の姿]
沙耶様っ…!!
やはり、沙耶様、だったのですね…!
[辰次の背から下ろされ、風呂敷託されれば受け取って、煌煌と燃え上がる炎を驚きの表情で見つめる]
あ、あれが、明之進様、なのですか…?
[鏡の力であやかしだと知ってはいたものの、記憶の中の明之進とはまったく違う姿に驚き、何故、と疑問を浮かべる。沙耶達の只ならぬ雰囲気に、良くないことが明之進の身に起こっているのだと察して、抱えた風呂敷をぎゅ、と抱きしめた。
辰次が燃え盛る火に近づくのを息を呑んで見守る。辰次の手が火に焼かれるのを見れば思わず声を上げて]
辰次様っ……!!
っ、きゃっ!
[頭突きを食らわせるのを見ればぎゅ、と目を瞑った]
ああ…、雷門様、どうか辰次様を…、明之進様を、お救い下さい…!
[泣きそうな顔で、その場を見守るしか出来ない自身に、唇を噛みながら祈った**]
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