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[瞬きをする。 目が見える、瞬きの合間、世界は閉じる。 耳が聞こえる、音として伝わってくる。
発されたのは、自分の声だ。 もう二度と、聞くことも発することもないと思っていた、メルヤの声だ。
─── 瞬きをする。 "私の視界"に、その瞬間、見えた姿は。]
(30) taru 2018/06/18(Mon) 21時頃
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ぱ、───…
[名前を呼ぶよりも先に、呼び声の波が押し寄せる。 あの声はしってる、あの力は知ってる、あの光は、覚えがある。そうして、しっかりと握られたこの大きな手を知っている。
いいの?私、…いいの…?
意識は溶けずに、ただ少しの間、失われた。]
(31) taru 2018/06/18(Mon) 21時頃
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[次に目が覚めた時、 見えたのは下から見上げる一面の青空で。 つないだ手の先、隣にはその人の姿が見える。
半身を起こして、まだ目を閉じたままの、その顔を覗き込んだ。 涙がぼたっと落ちる。落ちて、彼が目を覚ましたなら、その首元に抱き着いた。 なんて言おうか迷って、…結局、あの時と一緒。>>1:29小さく微笑んだだけだったけど、抱き着いたままでは見えなかったと思う。小さく小さく、「またあえてうれしい」と呟いたのは、彼にだけ聞こえたかもしれない。
皆の姿も遠くに見つけて。ああ、帰ってきたんだな、と思って。ぐすっとまた、鼻を鳴らした。まるで逃げていたばかりの頃みたいに。泣き虫だったあの頃に戻ったみたいに。]
(32) taru 2018/06/18(Mon) 21時頃
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[粗方の復活が終えた時、空に大きな光が集まり一つの姿になる。それは最初に失われたはずの世界精霊ソフィアの姿だった。彼女は皆に一様にほほ笑む。配布者の祈りは世界に届きその復活はかの精霊の形まで取り戻したのだった。そうメルヤは彼女の後継者として光に溶け世界となった。しかし彼女が復活をするのなら後継者の役割を今全うする必要はなくなる。その姿を見てメルヤは息をのみ全てを理解して小さく微笑んだ。ソフィア様に目通りかなうのは数えるほどしかない。彼女が最初に失われた日も数えてほんの数回。それでも気配は変わらず先ほどまで自分が同化していた世界と変わらない優しい平和の気配だった。]
(33) taru 2018/06/18(Mon) 21時頃
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[彼女は言う「世界は救われました」と。そうして新たな神話を作り出したこの場の人々に"伝承の名"を与えるのだ。それは神話としてこの世界で語り継がれる消えることのないサーガ。与えられたのはパラチーノ、モスキート、フローラ、アーサー、だけではない。チアキやホレーショー(そしてパルック)にもだ。世界を巡る戦いの参戦者。それぞれに与えられた名は良い意味も悪い意味も含まれるだろう。けれど結局はこの世界を真の意味で解放<えいえんにおわらないものがたり>にするためのものだったと認められた。 チアキは、ホレーショーは、その他の加担した者たちは、世界に許されたのだ。]
(34) taru 2018/06/18(Mon) 21時頃
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[多くの犠牲者が出た此度の戦い。それに心を痛める者もいるだろう。これからも恨みを抱えて生きる者もいるだろう。痛めるなとは言わない。恨むなとも言わない。けれど、その存在は許されている、ということだけは忘れてほしくないと世界精霊の声が世界に響いた。ソフィアの力がフローラの祈り<コマンド>>>3を増幅する。同胞でない、数多の背景<モブ>たちにも、望む誰かがいるならばその恩恵を、と。
こうして世界は 復活<リメイク>される──…*]
(35) taru 2018/06/18(Mon) 21時頃
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……ぅ、ぐ…………ッ
[黄金の絵の具《ひかり》に胸元を抉られ、その場に、ドゥっ……と倒れ伏す。]
……な、馬鹿……、な……
何故……こん、な…………、ッ……
[ザザッ……。 耳障りな音が響き、その姿が、白く掠れてゆく。
赤(Red)緑(Green)青(Blue) 重なる三原色《RGB》 その果てにあるものは、無限の色彩《White》]
(36) nordwolf 2018/06/18(Mon) 22時半頃
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バカ、な…………
……この、オレ、が…… 修正《ホワイト》される、なん、て…………
[煌めく色彩の渦の中。 純白の光に呑まれ、その姿は、消えてゆく。]
(37) nordwolf 2018/06/18(Mon) 22時半頃
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ぉーーーーーーーーーーーーーーぃ
ぉーーーーーーーーーーーーーーぃ!!
[その声は、平原の向こうから。 徐々に、大きく近づいてくる。]
おーーーーーーーーーーい!!
あーもーやッと追いついた! どうして僕寝てるうちに、みんなで先に行っちゃうかなあ!
……っていうか、何この状況!?
(38) nordwolf 2018/06/18(Mon) 22時半頃
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よく分からないけど、みんな無事?! なら、いいんだけど!!
[まったく状況が分からないまま。 ただ、周囲の仲間たちの様子を見て、少なくとも最悪な結果には至らなかったであろうことは、察した。
─────というか。
まさか自身が、復活<リメイク>>>35させられた姿であることなんて。 この男、まったく気付いていないのだ。]
(39) nordwolf 2018/06/18(Mon) 22時半頃
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― 一方その頃 ―
おォーーーーーっ!!! カミケット当選通知キターーーーーーー!!
[競争率の高さで知られる、カミケット。 別ジャンルで申し込んでいた友人の千晶からは、早々に落選の連絡があったらしいのだが、こちらのジャンルの当落通知が届いたのは、今日のこと。]
そうだ、僕の新刊だけじゃスペース淋しいし、ジャンル違いになってもいいならって、千晶に連絡入れとくか。
[それに、今回の彼の作品には、自分も少なからず携わっている。 せっかくの新刊のお披露目が遅れてしまうなんて、そんなのは悲しいじゃないか。]
(40) nordwolf 2018/06/18(Mon) 23時頃
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[だがその前に。 友人には言っていなかったが、最近、厄介な問題に悩まされていたのだ。
Tuitterに、自分の偽物が出没し、荒らし行為を働いている。
カミケットまでにこの問題を解決しないと、たいへんまずい。 有志の人たちが、通報とかリツイート拡散とかしてくれてはいるのだが……]
(41) nordwolf 2018/06/18(Mon) 23時頃
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……と、あれ……?
[何故だろう。 その日、Tuitterを確認すると、偽の荒らし垢は消えていて、それどころか、その件に関するフォロワーとのやりとりも、すべて消え去っていたのだ。
まるで、荒らしなどはじめからいなかったかのように。]
(42) nordwolf 2018/06/18(Mon) 23時頃
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なんだ、これ……?
いやまあ、解決したってことでいいのか、な?
[首を捻りながら、リプ欄や過去ツイを確かめてみたところで、やはり荒らしの痕跡はどこにもない。
まさか、運営の手腕がここまでとは……!]
ま、ひとまずよかった! それより千晶に連絡連絡!
[カミケット、委託するって言ったら、あいつ喜ぶかな。 そうだ、ついでに石動にも連絡をとって、また売り子を手伝ってもらおう**]
(43) nordwolf 2018/06/18(Mon) 23時半頃
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……おかえり。
[舞い戻ってきた姿に、目頭が熱くなるのを感じた。 こんな感情は一体いつ以来だろうか。>>23>>32]
はは、全く。心配をかけた者どもですら……
[彼らに世界を壊そうとする意思はもう感じられない。 普段通りの様子に、苦笑を浮かべて。>>12>>38>>39]
……確かに見届けた。 世界は救われたのだな。
[世界精霊さえも蘇った。 深く感謝の礼をソフィアへと送り。>>33]
(44) mikanseijin 2018/06/18(Mon) 23時半頃
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[世界は守られた。 あらゆる存在は許された。
だから、もう、邪悪に抗う力を願うこともないのだ。 天の恵みを、地の実りを、ここに生きる人々を、祝福していられればそれでいい。 たいせつなひとの、傍らで。
精霊《ソフィア》より賜りし伝承の名は、 ”豊穣を言祝ぐ聖女《オクトーバー・フェスト》フローラ”*]
(45) roku 2018/06/18(Mon) 23時半頃
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さて、此度の私の役目も終わりだな。
[ふわりとローブが宙に浮かび。]
これからは、世界の姿を見に行こう。 奇跡が起きたとはいえ、どこかに取りこぼしがあるかもしれない。美麗色の皇帝画家《ツァーリ・フゥードジニク》としては捨ておけぬ。
[世界中がHAPPY ENDを迎えられるように。]
皆、ご苦労だった。 いつかまた。……何、寂しくはないさ。 私の教えはいつだって君たちと共に在る。
(46) mikanseijin 2018/06/18(Mon) 23時半頃
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……幸せにな。
[仮面を取り去った素顔で、優雅に微笑んだ。
───*さあ、世界を描きに行こう。*]
(47) mikanseijin 2018/06/18(Mon) 23時半頃
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[繋いだ手は、何があっても離すまいと思った。 光に呑まれ、再びの肉体を得るのに一時意識が失われようとも、決して。 その眠りを覚ましたのは、止水に落ちた、ひとしずく>>32。]
――――……、
[メルヤ、と唇を動かすはずが、その前に愛しい人の身体が覆いかぶさった。 笑顔は見えずとも、吐息も、小さな声も、心音も、どれひとつとして逃さない。 遠く仲間の声がしてくるまで、そのまま抱きしめていて。 或いは誰かに誂われたかもしれない。 隠し事はあまり得意ではなかったから、仕方ない。]
(48) mmsk 2018/06/18(Mon) 23時半頃
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――At Last――
[世界に光が満ち、祝詞が響き渡り、生命が蘇った後。 世界精霊から《女神の輝士》と伝承名を賜り――望みの名を申し出たのを、賜るとは呼ばないやもしれないが――輝士パラチーノは、神話の一員となった。]
ところで、メルヤ。 世界は救われて、ソフィア様は今もこの世界にいらして、その輝きを世にしろしめていることだけれど。
君はこれからどうするんだい。 もう何からも逃げなくていいし、世界のために戦う必要も、世界精霊の座を継ぐこともなくなったのだろう?
(49) mmsk 2018/06/18(Mon) 23時半頃
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私もまた同じだ。 戦う必要はなくなった。君ほどの使命を負ってはいなかったが、輝士としての大仕事は終わってしまったしね。
[隣に立つドルイドに見やっていた視線を、空へ向ける。 青い空には白雲が千切れて浮かび、夏の様相を呈していた。]
だから、私は先生の言葉に忠実にあろうと思うんだ。
これからどうなっていくのか、この手で次は何が出来るのか。 大したことは出来ないが、私の力が求められるなら貸したい。 この世界の今後を、見つめていきたい。
(50) mmsk 2018/06/18(Mon) 23時半頃
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君の、隣で。
(51) mmsk 2018/06/18(Mon) 23時半頃
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つまり、だ。
[咳払いをする。 流石に、いつものようにさらりと口を出てきてはくれなかった。]
……めおとになってくれないかい、私の女神。
[愛を信じろと言った、師の言葉のとおりに**]
(52) mmsk 2018/06/19(Tue) 00時頃
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……あんな、チアキ。
[いつかの夜を思い出すような、静かな星空の下。 隣に立つ人の顔を見上げ、もじもじとまた目を逸らす]
ソフィアさまがな、ウチに名前くれるときにな。 ……『チアキノヨメ』ていうのも言うてはったんやけど、あれ何なん?
[さて、今度は無粋な邪魔が入らないといいのだけれど*]
(53) roku 2018/06/19(Tue) 00時頃
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――At Last――
[ところで、と言われてそちらへと振り返る。 ソフィアの話に頷きながら。
どうするんだ、と問われると、 どうしよう、と頭の中で考え始めた。 確かに、これからは、やる事も重要な役目もない、ただのメルヤだ。寧ろ何をすればいいんだろう。とりあえずソフィア様の神殿に報告に行ったりとかそういう直近の話しか思い浮かばなかった。
同じだ、というパラチーノの言葉に少し安堵する。]
(54) taru 2018/06/19(Tue) 00時頃
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そんな 貴方の役割も、とても重要だった
[君ほどの、と言われると否定する。そう、重要ではない役目なんてないのだ。たとえそれが、何だとしても。それに、彼の役目は十二分に重要だった気もしている。でも、話の本題はここではないらしく。]
先生の、 … それって、…
(55) taru 2018/06/19(Tue) 00時頃
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[愛を信じるのだ。と、先生は言っていた。 これからの事、何が出来るか、この世界の今後を―――…その話を聞いた時、すとん、と胸に落ちるものがあった。
ああ、私、…この人の事が、好きだな… この人だから、きっと
なんて、そっと思った時に続いた言葉に目を瞠って、耳を疑った。]
(56) taru 2018/06/19(Tue) 00時頃
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──ファッ!?
[静かな星空の下。 ソフィアたんの問いかけに虚をつかれ思わず変な声が出た。 ちょ、精霊ソフィアめ余計なことをいい……
しかし、もじもじと見上げたり目を逸らしたりする可愛い可愛いソフィアたんに、適当なことは言えない。
僕は彼女の頭をぽんぽんと撫で、笑みを浮かべて言った]
(57) yota108 2018/06/19(Tue) 00時頃
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は えっ?
えっ
あの ええと その あの ええっ ま、まって
私、まだ、その、自覚したばっかりで 今まで恋とか、ダメだったし、しないって思ってたし、だから、ええと
[盛大にどもっている。こんなメルヤは今まで見た事がないだろう。本人も、ここまで動揺したのははじめてだ。]
ま、まずは…恋人からで、お願いします……
[スタート地点がここだけども。でも、きっと、きっとそのうち。そんな予感を胸に秘めながら、パラチーノに、よろしくおねがいします、と手を差し出した*]
(58) taru 2018/06/19(Tue) 00時頃
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僕がソフィアを世界で一番愛してるってことさ。
[そういうことだろ?**]
(59) yota108 2018/06/19(Tue) 00時頃
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