3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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[聞こえた責める様な、呆けたような声。
眼を一度瞬かせた。
見えるのは薄紫色の]
――。
[名前を、拾い上げた気がする。闇の中から。
どこにしまっただろう]
セシル。
[紡ぐ名前。ゆっくりと裡に沁みた]
自分勝手なのは、昔からです。
でもそれは、貴方もではないのですか。
知らない癖にといって、知らせようとはしない。
一人でいいと言って、人を拒絶する。
勝手に内に篭ったのは、あなたです。
だから、勝手に心配をして、勝手に説教をして、勝手に、いなくなりました。
それでも、貴方には生きていて欲しいのです。
貴方のピアノが、この耳に届くころには。私はもう消えているでしょうが。
[届かない言葉。結局一度も届かなかったのだろうか。
それを確認する術は持たず、教師は闇に紛れる]
ケイト・グリフィズ。
貴女は誰に、貴女を見つけてもらいたいのですか。
[問いかける言葉。届くだろうか]
[背後で、ヘクターの気配がどろりと消えて]
……ああ。
いってらっしゃい
[手を止めず、目を上げずに作業を続けていた。
ビー玉に熱さがあると聞いてからは、心持ちはじめより心が温かい]
|
[見つめていた瞳の色が常に戻れば、少し安堵の息を吐く。 その腕を抱き締めるようにして、額をついた]
――…… ぇ ?
[聞こえた小さな囁きには、怯えたようにふるふると首を振る。 答えるのが怖くて、答えてはいけない。そんな気が、して。]
(283) 2010/03/05(Fri) 23時頃
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[そうだ。確かに私は、彼を――ていた。
内ですらも言葉には出来ず。
闇の中に吐き出す思いは、そのまま闇へ溶けていく]
セシル。
[忘れないように、もう一度名前を呼んだ]
|
問題、ってどういうこと? ただ人でありえない変化が起こった。 それはみんな同じじゃない。
獣に近づくような変化が起こったから、 問題だというの?
[>>284 威嚇を始める姿を見れば、悲しげに眉をひそめて]
ほら、わかってるじゃない。 あなたたちの言っていること。 ――興奮させちゃ、だめ。
(288) 2010/03/05(Fri) 23時頃
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|
………、だめっ!
[その変化に気付けば、腕を抱えてしがみつく。 大きく震えたその身と、千切れる服に、 すぐにつかんではいられなくなるか。]
(294) 2010/03/05(Fri) 23時半頃
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[闇の中、手は止めない。
どんな風になっていたとしても]
……………。
[ずっと、ヘクターの魂をもてあそぶケイトを描いていた**]
…あんまり その絵は趣味がよくないわね
[肩越しにヘクターとケイトが描かれた絵を覗く]
|
―畑―
……… ぁ 、
[その変化にたじろぐように腕が離れれば、 彼は気づかうように、距離をとって。
戻ってしまう、赤い目に。 少し丸められていた背が、獣の曲線に変化してゆく。
ただ目と口をぼんやりと見開いて、見つめて。]
――みんな、逃げて。 早くここから行って!
(300) 2010/03/05(Fri) 23時半頃
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―畑―
ミッシェルさんっ! 何してるの、早く行きなさい!
[じりじりと距離はかるような、 引きつけるような動きをとる彼女に叫べば]
オスカー君もなにしてるの! 逃げてって言ってるでしょう、一体どうするつもり?
彼にあなたたちを傷つけさせるの? それとも彼を傷つけるの?
[咎めるような声に混じる いたみ ]
(309) 2010/03/05(Fri) 23時半頃
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恋は冷めるもの、いつか冷めてしまうのかしら…
[言われてみて、首をかしげて少し考える]
ねぇ、始まらない終わりを憂いていても仕方ないと思わない
永遠も意外とみじかいものかもしれない
刹那でも一緒にいられれば永遠なのかもしれない
(ただ闇の中でつながれる手が嬉しいだけ)
[恥ずかしそうに伸ばされる右手を握り返した]
わがままでゴメンね
[少しだけ前向きな考えは此処にケイトがいないからかそれとも冷たいシャワーの効果かもしれない]
ねぇ、ジェレミーの一番最初の記憶ってなに?
[唐突な質問]
あたしの目に残っているのは
暗闇と小さな四角形の扉と隙間から漏れるひかり
---いつもまた閉じてしまうんじゃないかといつも怖い夢を見てた
でもね
あなたの世界では扉は開いていたの…
開く扉もあると知ったわ
ケイトの闇は開く かな…ぁ
|
――お願いだから早く行って!
こんなことしてる場合じゃないでしょ。 間に合わないかもしれない、なんて、 そんなの、今考えることじゃない。
……早く、あの子を探さないと。
[ ミッシェルをひたと見つめれば ]
――…何がしたいの、あなたたち。 ――…何をしようと、言うの?
(316) 2010/03/06(Sat) 00時頃
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……… ぁ、 や、だめ……
[ガラス玉がこぼれおちる。 2粒 涙のよう。
泥の中、それを隠さなければと、 手と膝をついて拾う。
もう、遅い。泥まみれの赤と淡いピンク]
(329) 2010/03/06(Sat) 00時頃
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……… 、…… ……!
[現れたドナルドの腕、晒された凶器。
もう既に涙はぽろぽろとこぼれ落ちていて、 滲んで歪む視界の中でも、はっきりとそれは見えた]
――… な に を……
[ 立ち上がる ] [ ゆっくりと ]
[ 絶望がみえる ]
……なに を する気な の …?
[ 見開いた瞳、そらのいろは より あおく ]
(336) 2010/03/06(Sat) 00時半頃
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っあ……――
[声が漏れる。
目に刺さるような鮮やかな光景は畑での出来事。]
鳶色の髪を揺らして ふわふわと踊るように歩きながら遠くなった世界を想う少女をぼんやりと眺める
闇は、人の心に良く馴染む。馴染むからこそ、囚われるのでしょう
[哀しげな白衣の男の言葉にビクリとしてつながれた手をもう一度確かめる]
(こうなってもさえ ただこの人を見つめるだけの自分はとてもとても罪深いかもしれない)
[少しだけあの世界の痛みを思い出して懐かしくなった]
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や め て っ …… !!! [嗚咽で途切れて 叫び。 濃紺の軌跡を止めたくて]
[泥に塗れた手を 手を伸ばす]
[足をとられて よろめけば 白銀も紅玉も 追い討ちをかけるように]
[―――…何も、届かなかった]
(349) 2010/03/06(Sat) 00時半頃
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[鮮やかな色が、声が闇に流れ込む。
――紅い、赤い。]
[何も持たぬ両手を顔の前に掲げ
人差し指を小さく押し込める。
カシャリ
と音が響いたのは、鳶色の少女の頭の中だけで]
|
や、……あ、だめ、しっかりして……
[倒れ付し今にも動きを止めようとする獣に、すがりつく
溢れだす あか で濡れる あか が抱き締めようと触れ手を染める ]
バーナバスさん…! バーナバスさん、いや、どうし て。
いや で す… おねがいですから、戻っ て……
[濡れる 濡れる あか 視界も濡れてみえない。 なみだを拭う、ほおを そめる あか]
(358) 2010/03/06(Sat) 01時頃
|
遠くの世界の 悲しみや 痛みが 叫びが
心を揺らす事もなく
ただ闇の中で座ったまま
[こてん 傍の肩に頭を預ける]
|
…いたい の ? うん、いたいよね… こんなに 血 出てるんだもの… いたい よ ね…
[声はおさない少女のように。 血塗れる獣の毛並みを拭う。
頬を汚す あか 涙に ながされて]
いたくなくしてあげる か ら …
[痛みは己への抑制
痛みを感じる彼に、 狂気などないと知っている]
(366) 2010/03/06(Sat) 01時頃
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なんだったかなぁ…屋上
自分が大事な事を忘れる前に・・・いわないと
[そういったのは
遠い昔みたいに思えた]
[畑が映った。そこに、一匹の、狼がいた。
それは、数人の生徒によって、串刺しにされて
その身体から赤が噴出した]
……。身を。
[固めなさいと言った言葉。それが元は誰であったのか知らない。元々の彼を、覚えていない。
けれど、じぃと見て]
私の代わりに、護ってくださいとお願いしたのに。
……こちらに来るのは、まだ早いというのに。
先生が、泣いています。
[鳶色から涙は零れない。
どんな顔をすればいいのかわからない。
それでもその光景からしばらく目を離すことは出来ずに
再び闇を泳ぐ、ふわりふわりと
赤い絆を探して]
|
……ごめんなさ い バーナバスさん……
[血泡のこぼれる狼の口に、唇を寄せる。
血塗れた口付け。 毒の味はきっと甘くやさしい。
燐光は あおく 瞬いて。
痛みが失われれば、 あとは命が流れるのを待つだけ
やさしい夜の帳が訪れるように]
(374) 2010/03/06(Sat) 01時頃
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理事長の孫 グロリアは、用務員 バーナバスの瞳の色をみつめた
2010/03/06(Sat) 01時頃
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