179 仮想現実人狼―Avalon―
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[──車いすに移動するこつは心得たものだから、自分で身を起こせるようになれば行動はすぐだった。
朝の検査が終わってすぐならきっと起きているはずだし、面会時間の邪魔にも、リハビリの時間の邪魔にもならない。 そう思って。 いつもよりかなり重い体を引きずってだったが、ベッドの隣に用意してもらっている車いすへと体を移す。 そしてクシャミんの部屋の前へと行き──]
──クシャミん、起きてる?
[こつこつ、と。 病室のドアを叩いた]
(335) amane 2014/06/08(Sun) 20時半頃
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─ クシャミの病室 ─
[起きてる、という返事>>353にドアを開ける。 久しぶりに見た幼なじみは、まだベッドに伏していて。 トルニトスとあれだけのバトルをやらかしたのだから、自分よりもダメージが深かったのだろうか]
──クシャミん。
[車いすを操ってベッドの横まで進むと、ぎゅっとクシャミんの手を握った]
(387) amane 2014/06/09(Mon) 00時頃
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よかった。戻ってこれて。 クシャミんが起きなかったら、私──
[なんと言おうか、言葉に詰まる。 起きる気がなかった、というのはなんだか違う気がするし。 私が誘ったばかりに、と謝るのも違うような気がする。 だからと言って何か別の言葉を掛けることも思い浮かばないまま、曖昧に言葉を濁した]
…けど、クシャミんがまだ動けないなんて、ちょっと意外。 やっぱり、慣れの差かな。 体、すっごく重いでしょ。
[くすくす笑って、手を伸ばして額を撫でる。 さらさらした髪の感触に、ちょっと目が潤んだのは秘密だ]
(388) amane 2014/06/09(Mon) 00時頃
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[撫でながら、続くクシャミんの話>>354を聞く]
……夢。 私も、見てたよ。 ずっとクシャミんを探す夢。
…もしかすると、夢のどこかで出会ってたかもしれないね。
[思い出すと、何とも寂しい道行きだった気もするけれど。 結果的にクシャミんの目が覚めて、クシャミんがこちらに戻ってこれたのならなんだって良かった]
目が覚める前に、クシャミんにそっくりなクシャミするにゃんこに会ってさ。 きっと、あの子が私をこっちに帰してくれたんじゃないかなって思うよ。 緑の目をした、かわいい子だったな。
(391) amane 2014/06/09(Mon) 00時頃
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ねえ、クシャミんは──
[問いかけるよりも先に。 また戻りたいか>>355、と聞かれれば、笑って答えた]
うん、もちろん。 私が自由に歩けるのは、アヴァロンしかないからね。
[そう、そういえば。 歩けなくなってからの私は、リアルさと言うよりも歩ける、という感覚を忘れないために、あの世界に出入りしていたのだった。 それをふと思い出した]
(394) amane 2014/06/09(Mon) 00時頃
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[うんうん、と、自分で勝手にうなずきながら、喋る]
それに…私も、みんなのことは気になるし。 特に、シロガネ。 あの子、初心者さんだったのにあんなことになっちゃって、大変だったろうから。
[ほとんどしゃべりもしなかった人もいるけれど、ともにあの事件に巻き込まれた人たちのことは、気にならないはずがない。 ただ、思い出すと何となく涙がこぼれそうになるから、それ以上は口にしないで話を切り替えた]
…そうだな、早く退院して、クシャミんといっしょに元の生活に戻りたいな。
アヴァロンで遊びながら株取引して、たまにクシャミんがお菓子もってきてくれて。 たまにクシャミんと一緒にクエストこなしたりしてさ。
(396) amane 2014/06/09(Mon) 00時半頃
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じゃあ、私はそろそろ戻るね。 また、話しに来るから。
[しばらく話して、あまり長い時間拘束するのも疲れるだろうと、話を切り上げる。
車いすを押して自分の病室に戻りながら、ふと事件が起こる前の話を思い出した>>1:237。 そういえば、海外研修の話はどうなっただろう。 戻って聞くのも決まりが悪いし、もし時期的にお流れになってしまったのなら触れられるのは辛いだろうから、聞かないことにした。
けれど、そんな話が出るのはクシャミんが成績優秀だったからだ。 いつかまた、チャンスはあるはず。
……だから、もう少し株取引を頑張ろうかな、なんて思う。 クシャミんが製菓職人になれたなら、きっと次は自分のお店が欲しくなるはずだから。 たくさんお世話になったお礼に、援助できるよう貯めておこう*]
(399) amane 2014/06/09(Mon) 01時頃
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─ 自分の病室 ─
[…行きはよいよい帰りは怖い。 そんな歌の一節を思い出しながら、ベッドになんとかよじ登る。 行きは引力に手伝ってもらえるから楽だけど、重力に逆らうにはちょっと腕力が足りない]
──っ、はぁ。
[ベッドに身を横たえると、ほんのちょっと動いただけなのにひどく眠くなった。 ちょっとだけ、と目を閉じながら、]
『──じゃあ、帰ろう』
[そう言ってくれたクシャミんの顔を思い出した]
(444) amane 2014/06/09(Mon) 08時半頃
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(…強いなぁ)
[そう思う。 あの事件で、一番嫌で大変な思いをしたのはクシャミんだ。 理不尽な役職を割り振られて、逃げるに逃げられない強制発動スキルに翻弄されて、優しい子なのに人を騙さざるを得なくなって、傷を負った。 たくさんの嫌な思い出を抱えて、それでも戻ろうと言ってくれた。
私は純粋にクシャミんとまた跳ね回れることが嬉しかったけれど、クシャミんはたくさん抱えるものがあるだろう。
思えばずっと、彼には気遣われていた。 最後にスキルを発動させたのも、私が処刑されそうになったことがトリガーだ]
──クシャミんには、恩返ししなくちゃなぁ。
[本当に、事故からこちら、クシャミんには世話を焼かせてばかりいる]
(445) amane 2014/06/09(Mon) 08時半頃
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[眠りの淵に落ちる間際、トルニトスの中のヒトがやっているカフェに誘われた>>425のを思い出して。
──あのマッスルの中のヒトがやってるカフェ? 壁一面にボディビルダーのポスターとか貼ってあったらどうしよう!
なんて大げさに怖がってみせたらクシャミんはどんな顔をしていたっけ。 本当は、滅多に外になんて出られないから、すごく楽しみなんだけど。
トルニトスの中のヒト予想をひとしきりマジメに検討しあったのは面白かった。
普通の生活に戻れる日を夢みながら、いつしか眠りに落ちていた*]
(446) amane 2014/06/09(Mon) 08時半頃
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─ 退院後 ─
[クシャミんが退院できたのは、私が退院してからもう少ししてからのことだった。 やっぱり騙りLW─ちょっと人狼ゲームについて調べたらこういうらしい─は負担が大きいみたいだった。 私より元気で体力のあるクシャミんの退院が遅れた理由は、たぶんそういうことだろう。
一足先に退院する私に、クシャミんのお母さんは当然のように付き添ってくれる。 一ヶ月以上放置していた自宅がどうなっているかとびくびくしていたけれど、どうやらクシャミんのお母さんが世話をしてくれていたらしくて事なきを得た。 でも、ほっとしたのも束の間。 もっとちゃんとしたものを食べなさい、と叱られてしまった。
アヴァロンについても聞かれたけれど、眠っていた間のことは曖昧に言葉を濁して。 ただ、クシャミんにいっぱい助けてもらったような気がする、とだけ答えておいた。
ゲームを続けるの、と聞かれれば。 私が歩けるのはあそこだけだから、と答えた。 言葉につまるおばさんにはちょっと申し訳なかったけれど、本当のことだからどうしようもない。 ただ、気を付けて。と頭を小突かれてしまった。
──それが、退院の日の思い出。]
(464) amane 2014/06/09(Mon) 12時半頃
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─ また後日・カフェ『木漏れ日の光』 ─
クシャミん、ここなの?
[すっかり元気になったクシャミんに連れられて、私は一件のカフェにやって来た。
看板には『木漏れ日の光』と書いてある。
想像していたよりもずっと普通──むしろおしゃれだ──なお店に、本当にトルニトスの中のヒトがやっているカフェなのかと不安になる]
ねえ、ほんとに大丈夫?間違ってない?
[心配できょろきょろしているうちにクシャミんが後ろから押してきて、押し開いたドアについていたベルがからんと鳴る]
──いらっしゃいませ──
[ウエイトレスさんの声が店内から響く*]
(465) amane 2014/06/09(Mon) 13時半頃
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>>466 ──ありがとう。 素敵な椅子だから座ってみたい気もするけど、高さがあえばこのままで。
[店に入ると、黒髪を後頭部でちょこんと結んだウエイトレスさんが笑顔で出迎えてくれた。 …高校生くらいだろうか? かわいい子だなあ、なんて思いながら席に案内してもらう。
机の間が広く取られた店内は、車いすを通しやすくてありがたい]
(478) amane 2014/06/09(Mon) 18時頃
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[クシャミんと向い合わせの席について、私はさっそくメニューに手を伸ばした。 表紙を開くと、色とりどりのケーキの写真と、たくさんのお茶、軽食などが書き連ねてある]
わぁ、クシャミんすごいね。 クリームパイ、食べたいなぁ。けどこっちのミルフィーユもおいしそう。 お茶もいっぱい揃ってるし…迷うなぁ。
クシャミんはどうするの? 私、違うの頼むから一口交換してくれない?
[あんまり大きい声を出すと他のお客さんに迷惑だから声を絞っていたけれど、こういうお店にくるのは本当に久しぶりで。 だから私は、さっきまでの心配(もちろん、内装がマッスルマッスルしていたらどうしようというやつだ)も忘れてはしゃいでいた。
結局悩みに悩んだ末、レモンパイとラズベリーティーを注文して渋々メニューを手放した]
(479) amane 2014/06/09(Mon) 18時頃
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─ カフェ ─
[クシャミんとのんびり話をしながら待っていると、殺気とは別のウエイトレスさんがオーダーを運んできてくれる。 こちらは勝ち気な顔をした、妙齢の美人さんだ]
あ、はい。車いすでも来やすいって…
[こんな美人さんを雇えるなんてすごい店長だなーと思っていたら、なんだか幻聴のようなもの>>489が聞こえた]
(494) amane 2014/06/09(Mon) 21時頃
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……?
[脳みそが理解を拒んでいるのか、かなり長いこと思考停止する]
(495) amane 2014/06/09(Mon) 21時頃
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……
[クシャミんの方を見るけれど、私と同じかそれ以上にびっくりしているようで。 目を白黒させて変な声を上げているのが見えた]
………………
……店……………長………??
(496) amane 2014/06/09(Mon) 21時頃
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………………ええーーーーーーーっ!!!
[叫び声を上げたのはクシャミん>>492とほぼ同時。 仲良く叫び声を上げる変な二人組は、静かな店内ではさぞ目立ったことだろう]
(497) amane 2014/06/09(Mon) 21時頃
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どどどどうしよクシャミん、私こんな時どういう顔をしたらいいのか判らないよ!
[どこかで聞いたことのある台詞を口にしながら。 慌てた私は何事かまくし立てているクシャミん>>492と、いたずらっぽい笑みを浮かべている≪店長≫>>489を交互に見比べる。
あまりにもイメージとかけ離れた姿に、コレは冗談か何かで真の店長はどこか屋根裏部屋とかに隠れてこちらを伺ってるんじゃ、なんてそんなことまで考える。]
(500) amane 2014/06/09(Mon) 21時頃
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……きゃ!
[が、どうやらそんなこと>>500はなかったらしい。
あんまりにもやかましかったものだから、銀のお盆の一撃を食らってしまって、私はちょっと涙目になる]
…あ、すいません…。 確かに、私もこっちでは動けもしませんけれ、ど。
[頭を押さえながら、≪店長≫の顔をじーっと見上げる。 …どれだけ見てもあのマッスル全開のトルニトスと、目の前の美人さんのイメージが結びつかない。]
(506) amane 2014/06/09(Mon) 21時半頃
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あ、はい。 いすとか机の位置が広く取ってあって、ありがたいです。 入るときも段差がなかったし。 あちらこちらにさりげなく手すりがあるのも、きっと心強いんじゃないかと。
[頭をさすりながら問いかけ>>506には答えて。 変な同情をされないのがありがたい]
(516) amane 2014/06/09(Mon) 22時頃
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[店長が目を向ける先>>503に目をやれば、そこには同じく声を掛けられて慌てている女の人>>509がいた。 女の人からクシャミんの名前が出て>>514、あの事件に関わった誰かなのかな、と気づく]
初めまして。 ウサ耳槍戦士≪カリュクス≫です。
[ぺこりと頭を下げる。 誰なのかはよくわからないけれど、店長さんを見てびっくりしていると言うことは、アバターは同性を選んでいる誰かだろうか。 ……女の人のアバターは…フランシスカ、シロガネ、リンダにワンダ]
(525) amane 2014/06/09(Mon) 22時頃
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[会釈を返してくれる彼女>>529に自己紹介されて、アバターが結構似ているな、なんて思う]
…フランシスカ! そうなんだ。 こっちでは初めまして。
[細っこいフランシスカの様子に、あんまり起きてから間がないのかな、とも思うけれど。 さすがに隣にいた人を置いてはやってこない彼女にほほえみかけておいた]
(539) amane 2014/06/09(Mon) 22時半頃
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私も、会えるとは思ってなかった。 まさか、こんな近いところにいるなんて。
良かったら、向こうでも会おうね。 トルニトスみたいにはできないけど、二人で組めばフィールド全滅、狙えるよ?
[ぶんぶん、と槍を投げるマネをして見せた]
(550) amane 2014/06/09(Mon) 23時頃
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[…そして店長からテーブルの説明>>523を聞くとちょっと目を丸くする]
ええ、机の高さも、ちょうど。 けど、そこまで気を遣ってくださってるんですね…すごいな。
[趣味のいい調度品だなぁ、とは思っていたがそこまで細工がしてあるとは。 何となく机の面を撫でてみる。
頭を撫でられる>>523と、何となく気持ちよくて目を細めてしまう。 アヴァロンの世界の≪カリュクス≫と同じ表情をしているとはつゆとも知らず]
(551) amane 2014/06/09(Mon) 23時頃
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…あ、はい。 いただきます。
[と、フォークを取ろうとするのだが。 どうやら、そうは問屋が卸さないらしい。
こちらのやりとりに、あちこちで反応する人たち>>502>>535が視界の端に映る。 声を掛けられないのなら、こちらから声を掛けることはしないでおこうとも思うが。 ……確かにここは、オフ会の会場みたいだと思ってクスクスと笑みが漏れた]
(553) amane 2014/06/09(Mon) 23時頃
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[>>523勧められるままにフォークを取ろうとすると、クシャミんが預かってた荷物を渡せと言ってくる>>544]
……あ、忘れてた。どうぞ。
[膝の上に持っていた袋を手渡して。 自作のお菓子を店長に渡すクシャミんを見つめた]
店長さん、クシャミんのお菓子、すっごく美味しいんですよ。 けど、できればプロ視点の辛口な感想、言ってあげてくださいね。
[と、笑う店長の背中>>549に声を掛けた]
(554) amane 2014/06/09(Mon) 23時頃
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[クシャミんの目的を済ませると、あらためてケーキを口にする。 やっぱり、せっかくの紅茶が温かいうちに食べてしまわないと台無しだ。
そっと一口フォークですくい上げて、繊細なかけらを口に含む]
わ、おいしい。
[ふんわりと口の中に広がる甘みに、思わず声をあげた]
クシャミん、これすっごく美味しいよ。 食べて食べて。 そっちも?うん、ありがと。美味しいなぁ。
…あ、でもでも! クシャミんの作ってくれたお菓子の方がずっと美味しいからね?
[と、訳のわからないフォローをしながらも、お茶の時間はあっという間に過ぎてしまう。
レモンパイもチーズケーキもそれに紅茶も、とっても美味しくて素敵なお店だったなと満足して、お店を後にするのだった*]
(557) amane 2014/06/09(Mon) 23時半頃
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─ 現実世界・自室 ─
──さて、そろそろ行きますか。
[市場は引けた。 さっきまで張り付いていた取引画面をさっさと閉じて、私はログインの準備をする。
もう一つの画面には、いつもどおり≪カリュクス≫がいる。 拍子を取るように頭を振って、頭上のウサ耳をひこひこと揺らし。 時折、気が向いたようにうろうろしたり、ひょいと宙返りを打ったりする様子を見ているのは結構楽しい。
けど、やっぱり一番楽しいのは。 この子になって世界を駆け回ること。
隣に飲み物と軽食を置いて、HMDを身につけて。
──さぁ、自由な世界への扉を開けよう]
(573) amane 2014/06/10(Tue) 00時頃
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─ Avalon ─
[目を開ければそこは美しいアヴァロンの世界。 ボクは≪カリュクス≫、小柄な体に銀色の髪、赤い目。ふわふわした白いコートのフードには、ウサギの耳が揺れている。 ログインしたときの習慣で、パタパタと体を叩いて感触や装備を確認すると、ボクの口元には満足の笑みが浮かぶ。 とん、と飛び上がれば舞い上がる軽い体。]
…どーん。
[機嫌良く槍装備最強の武器≪主神ジュピターの怒り≫を振り回すと、ポップアップし始めた敵がざっくりと一掃される]
やっぱり、こっちのボクはこうでなくちゃ。 さて、どこに行こうかな……誰と会えるかも、楽しみ。
むー、むーむー♪
[そうして、ボクは今日も。 調子っ外れな鼻歌を歌いながら歩き出す。
──Avalonの世界は今日も何事もなく、綺麗だ**]
(574) amane 2014/06/10(Tue) 00時頃
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カリュクスは、クシャミんの腕に頭を預けて、うとうとしている**
amane 2014/06/10(Tue) 00時頃
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