人狼議事


308 【R18】忙しい人のためのゾンビ村【RP村】

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[誰かが助かって、誰かが助からなくて、
 そしてきっと誰もが苦しんでいる。

 何も思わない訳ではないが、
 思い浮かべるのはこの目に映した人のことばかりだった。

 冷徹だろうか。無情だろうか。
 それでも私は、最後まで人間だった。

 人間だったから、悔いのない選択はできなかったし、
 人間だったから、繰り返しても同じことをするだろう。]



[それでいい。]
 


[さむい。おなかすいた。]

[遠くからエンジン音が聞こえる。]

[あたたかい。もの。たべもの。]

[闇を裂くような光が満ちた。]

[たべたら、あたたかい?]


[たべ、]


                  [――ぐしゃ。]



[命の轍が二本、広大な大豆畑に刻まれた。]**
 


["それ"の目が捉えてたのは、天井の染みだった。

それが天井についた染みだと認識するにはかなりの時間を要したようだ。

染みについても、それが知っていたかさえも、もう分からない。

それの喉から、小さな呻き声にもならぬ音が鳴り
それの目は、首が動かせぬばかりに少しだけしか見えない扉の上部分が見える。

感じもしない、"朝食の匂い"。
聞こえもしない、"誰かの声"。
見えぬ、"目尻の皺"を

それは、感じて、聞いて、見ていた。]


[微かに残る、それの意識が見せた思い出。
鼓膜を叩く、荒い息づかいさえの音さえも、現実か分からないほどに

"フローラ"は、何者でもなくなりつつあった。]


[思い出って どこに残るの?]


[わたしが消えたら 何が残るの?]


[世界の果てで綴られた、少女の短い物語の終止符は
"意識"の存在で成り立つのか、否か*]



[どれだけ泣いていただろう。]
 


[ばん、ばん、と扉を殴る音は止んでいた。
 ただ、俺の引きつった嗚咽と
 押し殺すような元帥の呼吸音だけが聞こえた。

 「素手で目を擦るな」って言って、
 元帥が差し出してきたタオルを容赦なく使って
 漸く、俺は人間らしい思考を取り戻す。]

 「恋人か?」

  ……片思いの相手。振られたけど。

 「ここは、やめとくか?
  あのゾンビを俺が倒してきてもいい」

  何それ。やさしいな。
  ありがと。でも。

[首を横に振った。]



  俺が終わりにしてやらなきゃ。

[そう言い放った俺の目を、
 元帥は、ひどく複雑そうに見ていた。]


[咀嚼音の響く部屋に耳を澄ます。
 たぶん、食べるものがないから
 沙良は仕方なく進の遺体を貪っているのだろう。
 最初どんなきっかけでそうなったのかは、
 わからないけれど。

 大丈夫か、って元帥が俺を見てる。
 大丈夫だって、と俺はただ頷いた。

 頭の中がすっかり冷え切ってしまって
 自分が自分じゃないみたいだ。
 
 金属バットの柄を強く握る。
 鍵を静かに開けて、
 沙良の部屋の扉を、開けた。]


 
  ――沙良。

[名前を呼ぶ。
 死体を貪るゾンビが振り返る。
 名前を呼ばれたのがわかったから?

 ……ちがう。物音に反応しているだけだ。]

  ごめんな。

[こっちに走ってこようとする沙良に笑う。
 バットをまっすぐに突きだした。
 沙良のみぞおちがべこりとへこむ。
 ゾンビといえど元は人間だから、
 俺の一撃でよろめかないはずもない。

 そのまま怯んだ彼女の頭に、バットを振り上げた。]



  ごめんな

[嫌な音がする。
 進を殺した時よりも明確に
 俺は人の頭蓋を砕いている。]

  ごめん。

[沙良の喉から聞いたこともないような
 きたない声が出てる。

 痛い、助けて、おなかすいた、
 そんな風に言っているようにも聞こえたけれど
 ゾンビは喋れないんだから、全部俺の幻聴だ。

 そのまま、大好きだった小さな顔にバットを叩き込む。
 こうしないと何度だって蘇ってくる。]



  ……ほんとに、ごめん

[誰に謝ってるんだろうな。

 うめき声さえも聞こえなくなって、
 ばたばたと虫みたいに暴れていた手足が
 かよわく床を掻くだけになっても、
 俺はバットを振り下ろした。

 これしか、俺が沙良にしてやれることはない。
 抱きしめてやることも、キスすることも
 なんにもできないんだ。
 ――ゾンビになってしまうから。]


[クシャミ、と元帥の声が後ろからする。
 なに、と投げやりに問い返す。

 もう死んでる、と言われて、
 ようやく、俺は、沙良の顔を見下ろした。
 
 鳥の巣みたいに散らばる亜麻色の髪。
 枯れ枝のようにやせ細った手足に、血濡れた手。
 潰れてしまった顔面。

 もうぴくりとも動かなかった。]



  沙良。大好きだったよ。
  天国で進と仲良くして。

  ……俺は結婚式に呼ばなくていいから。

[ほとんど掠れた声でその亡骸に手を合わせた。

 この世に天国と地獄があるなら、
 俺は必ず地獄に行くだろう。

 その日まで、俺は、2人の死を背負い続けるんだ。**]


【人】 百姓 ワット

[健司たちが乗っているはずの車は
 見当たらなかった。
 地図に赤ペンで大きくバツをつける。
 車をUターンさせて一つ前のインターまで戻って、
 それから今度は下道を走った。

 同じく主要な道路を、上り方面へ。
 わずかに窓を開けると、少し冷たさを帯びた風が
 車内へと新鮮な空気を運んできて気持ちがいい。
 まだ緑が広がるのどかな風景は、
 まるでテレビの向こうの映像も、
 インターネットで流れていた映像も嘘みたいに
 ただただ静かだった。]

(37) 2020/10/25(Sun) 23時頃

【人】 百姓 ワット

[ぐねぐねとした山道を走り、
 トンネルへと差し掛かったが、
 ここらへんは電気がもうきていないのだろうか。
 灯りは消え、中は真っ暗で見通せない。
 ぽっかりと開いた地獄への入り口のようなそこへ、
 ライトをハイビームにして、少し速度を落として
 進んでいく。

 100m……500m……800mほど
 トンネルを進んだところで、
 ライトが奥に何かを照らした。
 ゆっくりと近づいて、車を止める。]

 ……ここもだめか。

[目の前には大きなトラックが横転していた。
 ため息をはいて、天井を仰ぎ見る。
 気を取り直してドアを開けば、
 焦げた匂いがまた鼻をつく。]

(39) 2020/10/25(Sun) 23時頃

【人】 百姓 ワット

[懐中電灯を片手に、もう片方の手には鍬を持って、
 またそろそろとトラックの方へ向かう。
 トラックに積まれていたのだろう、
 放り出された荷物の燃えカスが、
 あちこちに散乱していた。
 
 ぴちょん、ぴちょんとどこかから
 水か何かが滴る音がする。]

 …………、

[車のライトと、手元の懐中電灯の明かりが消えたら、
 真っ暗闇になる。
 すぐそこの闇から、何かが飛び出してくるんじゃないか。
 そんな俺自身の妄想と戦いながらゆっくりと歩いて、
 車を乗り越え、少しずつ、進んでいく。]

(40) 2020/10/25(Sun) 23時頃

【人】 百姓 ワット

[車体を踏みつけるたびにガタっと大きな音が鳴って、
 その音に自分で驚いた。

 白、黒、黒、赤、トラック、タクシー、
 車の種類とナンバープレートを一つずつ確認して、
 15、6台ほどの車を抜ければ、
 それ以降はまた静かな闇が広がるだけになった。

 どの車も、もぬけの殻だった。

 非常口もあるはずだから、そこから皆逃げたのか?
 ゾンビたちも、餌?がなければ、いなくなるのだろうか。
 あるいは、逃げる人々を追って
 ゾンビも一緒にどこかへ行ったのか。
 落胆して、元の入ってきた方へ戻ろうとして。]

(41) 2020/10/25(Sun) 23時頃

【人】 百姓 ワット


[ 不意に、何かの音が聞こえた。 ]
 

(42) 2020/10/25(Sun) 23時頃

【人】 百姓 ワット

[今来た方じゃない。
 反対側の、暗闇の方から。]

 ……誰か、いるのか?

[俺の声が暗いトンネルの中に反響する。

 それを合図にしたかのように、
 バタバタバタとその音は大きくなり、
 こちらへ近づいてくる。

 ――――足音だ。

 それも、一人や二人じゃない。
 こちらに向かって走ってくる。
 何が?
 わからない。]

(43) 2020/10/25(Sun) 23時頃

【人】 百姓 ワット

[けど、こんな真っ暗闇に、人がいるか?
 もしもいるなら。
 俺の呼びかけに、返事ぐらいするんじゃないか?

 冷静に考えようとする頭とは裏腹に
 心臓がバクバクバクバクと、
 人生最大級の音を奏でる。

 懐中電灯はそちらへ向け、少しよろめきながらも
 慌てて元の場所へ戻ろうと踵を返す。

 さっきは慎重に乗り越えていた車をよじ登り、
 踏みつけ、飛び降りて、急いで走る。走る。]

(44) 2020/10/25(Sun) 23時頃

【人】 百姓 ワット

[ガァン!!]

[何かが車にぶつかったような音が
 俺の後ろから響いてきた。
 続いて呻き声、よじ登るような音。
 後ろを振り向ける余裕なんてない。
 鍬を途中で放り出し、懐中電灯だけを片手に、
 音で距離を判断しながら、
 もつれそうになる足をひたすら前へ前へ。
 ライトをつけたままのバンにようやく乗り込むと、
 急いでドアを閉め、キーを回した。
 つかない。]

 くそ、こんな時に……!

[一度元の位置に戻して、またキーを回す。
 一回、二回、三回、かかった!
 ほっとして顔を上げた瞬間。]

(45) 2020/10/25(Sun) 23時半頃

【人】 百姓 ワット

[ バンッ! ]

(46) 2020/10/25(Sun) 23時半頃

【人】 百姓 ワット

[血まみれの手のひらを、
 フロントガラスにたたきつけられた。]

 ひっ!

[慌ててギアをバックにいれ、アクセルを踏みつける。
 フロントにいたソイツは、
 よろめくように車から離れたが、
 ライトに照らされたトラックの向こうで、
 こちらに向かってこようとしている
 ヤツらの姿が見えた。何体もいる。
 ハンドルを回して、その勢いのまま車をUターンさせ
 一気に加速した。
 バックミラーを確認するが、後ろは暗すぎて何も見えない。]

(47) 2020/10/25(Sun) 23時半頃

【人】 百姓 ワット


 大丈夫、大丈夫だ……。

[走って逃げることができたという投稿も見た。
 車の速度には追い付けないはずだ。
 そう言い聞かせ、手形のついたフロントガラスを見すえ
 アクセルを踏み続ける。

 ようやく、入り口から差し込む太陽の光が見えた時には、
 生き返ったような心地がした。

 フロントガラスについた血を、
 ワイパーとシャワーで洗い落としながら、
 自宅まで、そのまま車を走らせ続けた。]

(49) 2020/10/25(Sun) 23時半頃

【人】 百姓 ワット

[捜索の旅の1日目は、こうして空振りに終わった。**]

(50) 2020/10/25(Sun) 23時半頃

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