人狼議事


158 雪の夜に

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【人】 負傷兵 ヒュー

[子供の泣き声が止んだ事に気付いたのは、セレストのほうが先だった。
ホレーショーの病室から離れていく彼女の足音を背中ごしに聞く事で、ヒューはそれに気付いた。
漸く、ゆらりと立ち上がる。]

 ……。

[セレストは、ハナを連れて病室を出たらしい。
静かな足音とともに、二人が廊下の向こうに現れた。]

 ――……、

[ハナは目を瞠る。
ヒューは、じっとその目を見ていた。]

(41) 2013/12/26(Thu) 23時頃

【人】 負傷兵 ヒュー

 …………。

[もう、今更、いいか。
そう思って、ヒューは口を開いた。]

 そうだよ。

[ハナの問いかけを肯定した。
投げやりにも思える、端的な返答だった。
嘘をつくのは、もうやめだ。]

(43) 2013/12/26(Thu) 23時頃

【人】 負傷兵 ヒュー

[なにより、これは、嘘をつくべき相手ではない。
ヒューは目を逸らさず、ハナの大きな目を見詰めている。
ハナが震える姿を、ただ、見下ろしている。]

 誰がやったんだか、わかるな。

[だってだってと繰り返すのを、聞き続けた。
少女の言葉に、ヒューが驚く様子はなかった。]

 ……ああ。

[宿に帰ろうというセレストの提案に、低く応じる。
ホレーショーの病室を背にして、ハナとセレストの傍へ歩く。
膝から下は、走ってつけた雪で、湿っていた。]

(49) 2013/12/26(Thu) 23時半頃

【人】 負傷兵 ヒュー

[先ほどから難しい顔をしつづけているセレストを一瞥する。
ヒューはセレストに、ひどく疲れた声で答えた。]

 ……自分できめてくれ。

 話して聞かせたい事でもないしな。

[そう答えてから、ヒューは少し屈む。
ハナは酷く震えている。焦点のあわない目をちらりと見てから、動くほうの手を、ハナの冷たい小さな手へ伸ばした。
手を、つなごうと。]

(58) 2013/12/27(Fri) 00時半頃

【人】 負傷兵 ヒュー

[ハナが弾かれたように距離をとった。眉根を寄せる。]

 ……。

[歯を鳴らしながら、悲鳴をあげるように「いやだ」と繰り返すハナを見て、心底、悔いた。
やはり、やってはならない失敗だったのだ。
何があってもハナの母親は、守ってやるべきだった。
昨夜見つけられなかった事を悔いても、昨夜には戻れはしない。
舌打ちをして、ハナが背を向けるのに、乱暴に腕を伸ばした。
多少痛かろうが、転ばせようが、気にするつもりはない。
片腕では届かず、逃がしてしまったなら、追いかけるつもりで。]

(63) 2013/12/27(Fri) 00時半頃

【人】 負傷兵 ヒュー

[見失ってしまっては、昨夜のような事になりかねない。
それは、誰かが危ないという事と同時、この少女が、わけもわからず人を傷つけているのを見逃すことになる。
奥歯を食いしばって、雪にまみれながら、抵抗する少女を押さえつけようとする。]

 ……クソッ、

[小さな体のどこにこれほどの膂力が眠っていたのか、見当もつかない。
それは一年前の晩を、否が応でも彷彿とさせた。
相手は「子供だ」と、わかった。
その時の姿は――どんなだったろうか。けれど、相手の目だけは明確に覚えていた。]

 ハナ!

[声を荒げて名前を呼んだ。
朝凪亭に通う間に、覚えた名前だ。
「とめなければ」と思って、ずっと気にしてきた、女の子の――]

(71) 2013/12/27(Fri) 01時半頃

【人】 負傷兵 ヒュー

[ようやくハナを押さえ込もうかという時の事だ。
ヒューは、短く、詰まらせるように息を零した。]

 ――……、?

[しびれるような、奇妙な違和感。
次いで、すごい熱を感じた。
そして、外気が水を冷やす、温度。]

(75) 2013/12/27(Fri) 01時半頃

【人】 負傷兵 ヒュー

[少女の顔を見ていたが、彼女の頬に点々と紅い水玉模様ができている。
視界に、奇妙な形になった、少女の腕や爪が入る。
そして、切り裂かれた自分の、残りひとつの手。
驚きにか、痛みにか、息が短くこぼれた。]

 ……――は、

[セレストがハナの腕を押さえ込もうとしている。
だから、手に構っている余裕は、なくなった。
血まみれの片手が先についた腕で、逃がすまいとハナの胴を抱え込む。
なぜか、掠れた笑い声を漏れていた。
やけくそだったのだろう。]

 ハナ、
 聞いてくれ。

(77) 2013/12/27(Fri) 02時頃

【人】 負傷兵 ヒュー

[ハナが荒い息を吐いているのが、聞こえてくる。]

 おまえは、悪くない。

[落ち着かせなければと思って言った言葉だったから、内容は、酷く単純だった。けれど、そうであって欲しいと、ずっと思っていた事でもある。
傷を見てしまったが最後、痛みがどんどん強くなってきているのがわかって、息を詰まらせた。
指が、奇妙に外れて、ぐらついているのが見えたので、大分、よくないと言えるだろう。]

(82) 2013/12/27(Fri) 02時頃

【人】 負傷兵 ヒュー

 うるせえよ。
 ……セレスト、黙らせてくれ。

[ハナの大声をききながら、誰もきかないでくれと、祈る。
もう、残りの腕も使いきってしまったのだから、口を塞ぐこともかなわない。]

(87) 2013/12/27(Fri) 02時半頃

【人】 負傷兵 ヒュー

[ハナの腕が、金色の毛並みに覆われている。
見覚えのある色だった。] 

 手、早く隠せよ。
 違うんだろ。

[震える声で、そう頼む。
なんとか、隠さなければ。
余計なことをしなければよかった。
空回りばかりだ、と、わが身を呪う。
後悔しても、しても、したりない。]

(88) 2013/12/27(Fri) 02時半頃

【人】 負傷兵 ヒュー

[隠さなければならないのは、自分の手も、また同じだ。
手のひらや指だけでなく、手の甲からも血が溢れているという事は、貫通している箇所があるのかもしれない。]
 
 はは。

[笑ってしまった。
鼻を、すする。]

 なんだよ。どうにもできねえのかな。

[涙声になってしまった。
人狼をかばう、という事にそもそも無理があったとは、思いたくはなかった。
ハナの泣き声は、止まらない。]

(89) 2013/12/27(Fri) 02時半頃

【人】 負傷兵 ヒュー

[セレストが、謝った。
ヒューの頬がこわばる。]

 ――……

[次の瞬間、だれか、とセレストが大声をあげていた。
唖然として、その顔を見上げる。
腕が、ハナの胴から外れた。
雪のなかに、真っ赤に染まっている手を、力無くたらした。]

(91) 2013/12/27(Fri) 02時半頃

【人】 負傷兵 ヒュー

 あ、……あぁ……

[言葉を失って、意味を成さない掠れ声が、口から漏れていた。
失意。ハナに逃げろとは、言えなかった。
ヒューには、逃げたハナが人を襲わないとは思えなかった。]

 ……ごめんな。

[呆けたように、ハナに、謝った。
子供は、嘘では、納得してくれなかった。]

 許してくれとは、いえねえな。

(92) 2013/12/27(Fri) 03時頃

負傷兵 ヒューは、メモを貼った。

2013/12/27(Fri) 03時頃


負傷兵 ヒューは、メモを貼った。

2013/12/27(Fri) 03時頃


─ 回想 ─

[翳した掌の下、確かに熱はないようだったから、
そうか。と短く置いて手を離した。目を細める]

…、

[ほんの少し、手を外すまでの間が長かったことはソフィアには気付かれてしまっただろうか。
一瞬、手を伸ばしかけた衝動を堪えるようにして手を引いた。
以前は、何も堪えることなどなかったのに]

すぐ帰って来るとは、思うけどな。

[案じ顔の彼女を安心させるように笑みを向けて、男もまた雑貨屋をあとにした。その後の予感など、あるはずもなかった]


[墓場近く、船乗りの男の遺体が発見された。───いや。
遺体ではない。船乗りの男は生きていた。
けれど発見者は、死んでいると思ったという。

当時、薄く降り積もった雪は踏み荒らされ、闇に鉄錆の匂いが立ち込めていた。
夜が明ければ、既にやや黒ずんだ血が石や土にこびりついているのが見て取れる。

冬の夜は冷える。
だから発見が遅れたなら、どのみち男は凍え死んでいただろう。
そうならなかったのは天恵か。それとも何かの作為だったか]


「… が、……」
「………て、いるのか…」

[ぼそぼそと聞き取りにくい声がする。
聞き取りにくいのは、雑音がひどいせいだ。
ざらざらと何かの流れる音と、何かを打ちつけるかの音。

それらに混じって遠く声が聞こえるような気がした。
良く知っている、懐かしい人たちの話し声だ。
叫び?泣き声…?
何を言っているのか良く分からない]


ハナがいねえだと?

[あの時、確か赤い旅人は、そういった。>>*2
人懐こい旅人に肩を竦めて、男もまた小さな子どもを捜すことにした。
いつしか短い陽は落ちて、人は影ばかりの姿となった]


おーい?いないなら置いて帰るぞー?

[やや間抜けな呼びかけをしたのは何度目か、物音に振り返る。
闇に、赤を見た気がした。夜の闇の中不思議なほど鮮やかに。
翻る。飛沫く己の血だと、男は思った───*]


メモを貼った。


負傷兵 ヒューは、メモを貼った。

2013/12/27(Fri) 21時半頃


【人】 負傷兵 ヒュー

[銀色の幼い獣。
恐怖のなかにあっても、綺麗だと感じた。

大気は凍てつき、夜空には冴え冴えと月が浮かんでいた。
雪原に溶け込むような色の、狼。

夢か現実か、そこで、わからなくなった。
美しいと、圧倒されていた。

朝凪亭で、ハナを見つけた時は驚いた。
子供の一年での変化は大きい。
ハナは今よりも小さかった。]

(101) 2013/12/27(Fri) 22時半頃

【人】 負傷兵 ヒュー

[あの狼を、悪者だと考えようとしていた。
……最初のうちは。
ヒューにはそれができなかった。
考えるうちに、虚しくなってしまった。

ただの子供を相手に、そいつが悪者だと考えていくほど、
まるで「その子供は生きていてはいけない」というような結論になっていった。
それに、納得ができなかった。] 

(102) 2013/12/27(Fri) 22時半頃

【人】 負傷兵 ヒュー

[セレストが、聞いた事もないような唸り声をあげ、ハナの腕を押さえつけている。
セレストやハナの大声を聞きつけて、人が集まってきていた。
――人狼だ。人狼だ。 人狼だ!]

 やめろよ

[手が痛む。
外れそうな指や、貫かれた手のひらが、悲鳴をあげている。
唇が戦慄く。]

 こいつ、悪くねえんだよ、
 やめてやれ……

[それは、いろんな者の怒声にかき消された。
獣の叫び声が聞こえた。
ハナは、牙を剥き出しにしていた。]

(105) 2013/12/27(Fri) 23時頃




[町で人狼が暴れていると、町長がきく]


 それはいいひっとらえろ。


[しかし、それが子供だとわかると、声色は変わる]


 子どもはいかんな。
 しかも少女?

 それはいけない。
 生け捕りにしろ。


[そして、町長は笑む]


【人】 負傷兵 ヒュー

[ヤニクの叫んだ内容は、尤もだった。
セレストは、唸り声をあげながら、子供の手を離さない。
このままでは、セレストが危ないと分かって、怯えたようにかぶりを振った。
雪に接して冷え切った足で立ち上がろうとして、よろける。
どろどろと血は手から流れ出ていて、雪を汚していく。]

 セレスト

[縋るように、血に染まっている手を、セレストの服に伸ばした。
首を横にふる。もうやめてくれと、言いたげに。]

(110) 2013/12/27(Fri) 23時半頃

【人】 負傷兵 ヒュー

[やがて周囲の人間が、ハナに組み付き、押さえ込もうとし、
武器を持った男達まで現れた。

ハナの逃げ場は、どんどん奪われていく。
怯えた目のちいさな人狼は、ゆっくりと包囲されていく。]

(111) 2013/12/27(Fri) 23時半頃


 まぁ、狼少女というものはいい。
 それは、いい見世物になる。


[町長はいやな笑いを見せる。
 だが、ハナが死ねば、少し不機嫌になるだけ]


【人】 負傷兵 ヒュー

[セレストの威嚇するかのような唸り声が、涙混じりの呻へ変わった。セレストの手から、力が抜けて、少女の腕が自由になった。
安堵にか、一度だけ、ゆっくりと意識して震える息を吐き出した。
その後の呼吸は、短く、不揃い。
それは多分痛みから。
または、両手が使えなくなる事への怯えから。]

 ごめんな。

[ホレーショーの病室の前でしたように、再度セレストに謝った。]

(116) 2013/12/28(Sat) 00時頃

【人】 負傷兵 ヒュー

[視界の端に、黒い服が見えた。

――また、この町で人狼が捕まるのを、見たくないの。

そう紅い唇は言っていた。

それが、どうだ。
目の前では、武器を持った男達に、怯えた目の人狼が包囲されようとしている。
呆然と光景を見守るしかなかった。
振りかざされた武器。
はっとして、息を吸い込む。
奥歯が震えるのは、寒さからだろうか。]

 や、

[打突音。高く、悲鳴が響いた。]

 やめろ!!

[喉をいためそうな程、声を振り絞った。]

(117) 2013/12/28(Sat) 00時頃

【人】 負傷兵 ヒュー

 ―――……

[甲高い悲鳴と共に、衝撃で少女の体が傾いだ。

彼女が雪に倒れ伏すまでの、ほんの一瞬。
濡れた目が、見えた。
記憶の中に残った、狼の目と違って、

ハナの目は、ひどく、憐れに見え――]

(124) 2013/12/28(Sat) 01時頃

【人】 負傷兵 ヒュー


 あぁ、ああ、
 あああ、あああああ……

[喉が潰れて痛むのも構わず、ヒューは声をあげていた。
肩が、切り裂かれた手が、背が、震える。

――これは誰のせいだ。
俺だ。
俺のせい。]

(125) 2013/12/28(Sat) 01時頃

【人】 負傷兵 ヒュー

[傍で、悲鳴があがっていた。
セレストのものだ。

辺りは、大勢のどよめきに包まれた。]

(128) 2013/12/28(Sat) 01時頃

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