3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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[哂い声。
ふと思う。
あの二人の教師は、いまはどうしているのだろうかと。
思うだけで問うことはなかったけれど。
それだけは、心に疑問として浮かんだ]
[光が消えた。綺麗な生の気配が消えた]
[今まであったのは幻。過去の光。ただ、それだけ]
[そんなことは分かっているのに]
………ない。ここには何も無い。
『来るな』(おいで)
『やってしまえ』(やめとけよ)
[闇に溶けかけた魂がかすかに蠢く。
綺麗なものが、たった一つでもこの死後の世界にあればいい。
それだけを頼りに、闇へと対抗している**]
[ピアノを、――嫌になった。
才能などないからなのか
あの子が生まれたからなのか
元々好きではなかったのか
全ての思いが消えて
ピアノを弾いた時の音。それは]
|
―現代――北棟東階段― [眼を瞠る。鉱石化したそれは。]
ドナルド、……、 手
[欠片を手に、見上げた薄紫が、 様々な感情を内包して揺れる。]
…――、…
[探さないと。頷く。 握り締めた欠片を、ポケットの中へ。 かつん。――ぶつかる音がする。 ひとつは 薄紫のひび割れたビー玉。もうひとつは]
――…返せ なかった
[ケイトが落とした、ピンク色の、片思いのビー玉。 ――みつけて。 かえさないと、いけない。]
(255) 2010/03/07(Sun) 23時半頃
|
……そか、夢じゃないよね。
あっはは何を期待してるんだか
[鳶色の眸を開くたびに思ったそれは
“夢物語”でしかないのだ。]
[溢れた悲しみは、抱えてきた心の闇で]
[離れていた指先を再び鍵盤へ向けたのは]
[彼の音に惹かれたからか]
ですから私はもっと、あの音を聴きたかった。
[聴きたくないのは本当。聴きたいのも、本当。
忘れてしまいたい(忘れたくない)]
…メアリー。
[金色を染めた冷たい闇は、赤く染めた絆の糸へと染みていく。]
こっちへ、くるかい?
[闇が戻ると掴かもうとした大地色のビー玉は消えて何もない]
壊れたモノは還らない。
[立ちつくす男
空虚な声]
[侵蝕してくる闇。
それに抗うのは
最後に抱いた思いを忘れたくないからだろう]
…ル。
[その名を呼ぶ声は小さく掠れた]
|
― 現代/北棟東階段 ―
…、っ…何軽く謂って、
[思わず、と謂った態で睨んで、 それから、眉を寄せて逸らした。]
…… これ
きっと チャールズ「せんせ」に …渡そうとしてたんだと、思う
[紫水晶の掌の上に、ピンク色のビー玉がある。 ゆるく握りこんで、それから壁をじっと見据え。]
…用具室は、もう、…ない… ……改築のとき、…どうなったんだ…?
(262) 2010/03/08(Mon) 00時頃
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[闇の中 緋色の哂い声のする方へと 蒼い蝶は羽ばたいた]
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/08(Mon) 00時頃
[闇は冷たいのか、温かいのか。
横たわった身体を闇色が包んでいく。
どろり、と手が沈んだ。]
……行きたい
[赤い糸の先は、どこか。
聞こえた声に笑った。]
過去は変わらない。
元通りになんかならない。
たとえ、本当に夜明けが来ても、
犯した罪が消えることも、
壊れたものが直ることも無いね。
[浮かべるは、哀しげな笑み。]
扉が閉じてしまう
暗い、怖い ひとりは嫌
おいていくの?
あたし---い子だから?
[一瞬闇に囚われて]
サイモン?!
[どこかから聞こえてくる知らない男がサイモンの声に聞こえる]
『こんなに君のこと、想っているのに。
君に傍にいてほしかったのに。
僕を一番だと想ってほしかったのに』
[塞いでいた耳に流れ込む闇の声]
『…のために みんなを おくってあげないとね。』
ちがう、 ちがう あたし そんな事望んでいない
[手の中のビー玉は徐々暖かみを失いつつも
ケイトの冷たさを温める]
[闇の中 蒼い蝶は緋色の少女を見つける
そっと差し伸べられた手の周りを しばしの間 ひらひらと舞い
やがて 指先に止まった]
だから、おいで。
[抱き寄せる。
闇の中へと引きずり込むように。]
もう戻れぬなら、墜ちるところまで堕ちて行こう。
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/08(Mon) 00時頃
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― 現代/北棟東階段 ―
…―― 莫迦だ。
[そう、謂う。柔らかな濃紺のいろに、軋む。]
……―― そんな話、誰かがしてたな…。 … …伝統、だったか?
[ビー玉坂を登る日常は彼方の記憶のようだ。 メアリーだったろうか、ピッパだったろうか。 噂に疎く、詳しくは知らない。 翳る色をちらと見遣り、少し眼を伏せる。
ビー玉は、そのままポケットへ。]
(268) 2010/03/08(Mon) 00時頃
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…、ケイトはここで殺された。 ……――遺体は隠さないといけない。
…壁に…、
[想像するだに、陰湿な隠蔽。 眉を寄せた。]
…土の中でも、…壁の中でも…
きっと くらくて、…つめたい、だろうな。
どこにいるか、分からなくて
(269) 2010/03/08(Mon) 00時頃
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[鳶色の髪が溶ける。
ひらひらと飛んでいった蒼い蝶が鮮やかに飛んでいく。
闇に、ディーンに抱き寄せられ
小さく頷いた。]
行きたいよ、……生きたかったよ。
貴方と、ディーさんと
[見上げれば葡萄色はまだそこにあるだろうか。
双眸でそれを愛おしく見上げて]
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― 北棟東階段 ― ――… さみしい。
[――謂ってから、暫し、壁を見。 小ホールでの、命の遣り取りを 遠く 赤い声 の 欠片で聞いて。]
…、…探そう
[少女のわらいごえが 闇に染む。 壁に背を向け歩き始める前、 不意に、ドナルドの左手に手を伸ばす。 互いに鉱石の手。傷つきはしないか。
その 手、を取れるならとって
――欠けたその断面に、口付ける]
(274) 2010/03/08(Mon) 00時半頃
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奏者 セシルは、問題児 ドナルドの表情は、眼を閉じていたのできっとよく見えなかった。
2010/03/08(Mon) 00時半頃
嗚呼、君と…ともに生きて行けたら…。
[叶う事のなかった願い。思う程に痛む胸。
伏せた葡萄色の瞳が揺れる。]
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―北棟東階段― [――さて 何故そんなことをしたのか。 自分にも不可解で
キャロライナの似姿が(キャロライナが) 謂った言葉に感じた 胸を引っ掻くような 感覚の所為、だったかもしれない。
鋭いそれは、唇を傷つけたかもしれないがお構いなしで 手を離し 一度見て 眼を逸らし そのまま離れて歩いていこうとする]
…、心当たりがある のか
[まさかなぁ、の言葉に、そんな風に答えつつ。]
(277) 2010/03/08(Mon) 00時半頃
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あは、やっだ……ちょっと泣けてくる。
ごめん。ディーさんといられれば私は
[決めるのはあなた。
かつての友人は、己に向けてそう言った。
決めたのは、私。
伏せられた葡萄色にそっと手を伸ばす。
僅かに闇色に染まった指先は頬を滑る。]
大丈夫だよ、一緒だもの。
[闇を微かに蹴って、ディーンの唇に己の唇を添わせた。]
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/08(Mon) 00時半頃
[触れる唇は、甘く甘く。
いとおしくて、いとおしくて、
このまま全てを奪いたくなる。
染めて染め替えて、ひとつに…。]
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― 北棟東階段→1F ―
… 何、
――っ、…!?
[肩を捕らえられ振り向けば、 近づく濃紺に薄紫の双眸を見開いた。 ――泣き出しそうな色に気をとられ
触れる]
…、――っ !
[唇が離れたなら、紅くなって後ずさる]
(287) 2010/03/08(Mon) 01時頃
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―北棟東階段―
――…、ぇ
[動揺に揺れていた薄紫が]
[――一瞬 大きく見開かれ]
(290) 2010/03/08(Mon) 01時頃
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… ――
[先生。 声にならず そう、動いた]
(292) 2010/03/08(Mon) 01時頃
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