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[昼間より静かな住宅街。
雑踏と呼ぶには静かな環境に、また足音が。
祈るように両手の指を組みたいのに、
近付いてくる日常の恐ろしさに、顔を覆ったまま]
………ドナルド?
[闇の中で届いた声は、鼓膜を落ち着かせるもの。
触れる指は温かで、ゆるりと吐く息は安堵に満ちる
私という魔物を優しく隠してくれる筈の暗闇は
今は、とても恐ろしい。
緋色を隠していた手を下ろし、彼を見詰めた。]
………ドナルド。
[同じ高さで交わる視線に、掛けられた言葉に。
眉根を寄せ、ごめんなさいとちいさく謝罪を]
――考えてたんだ。
明日、11月が来たら――、
11月の0時に為ってしまったら…
君は、私を探してくれるのかなって
[家に戻ると告げた私が消えていたら。
彼は、日常が来たらと諦めるのか。
もう一度、口を開き。]
寂しい思いをさせて、ごめんなさい。
[穏やかに告げ、ドナルドに縋り付く。
頬を擦り寄せ、ゆるゆると呼気を吐き出し。]
……あのね、行きたい所があるんです。
私はヴァンパイアだけど、今はそうじゃないから
[今だけしか行けない場所。
日光の下、大蒜料理のレストラン。
銀製の矛で貫かれること
どれも違う。]
……此の街に…教会は、ありますか?
[マリア像と忌ま忌ましき十字が聳える場所
祈りを捧げる礼拝堂。
例えば、朝までそこに佇んで。
ステンドグラスが日光を通し、集めてしまっても
彼と過ごしている間に、灰に為るのなら
それでも構わない、とすら思うのだ。
もう、「良い出会い」なんて探さずに済む**]
メモを貼った。
―ニコラエさんと―
[仕事は旅ではないのです、と寂しげな笑みを向け。
人に疎まれる母国での日常をほんの少し、思い出した。
僕が、日常よりもこの狂った毎日を楽しんでいるから、なのだろうか。]
愛も、恋も、形は人それぞれなのデショウ。
…ひょっとしたら、恋は盲目なのかもしれマセン。
それでも、これが、僕の素直な気持ちデス。
[彼にとっての、彼らにとっての刹那の命だとしても。
倖せが此処にあるとすれば、抱きしめていたいと思ってしまうのは、強欲なのだろうか。]
― 薬店前 ―
[先に帰ってしまうとの、ニコラエさんの言葉。
僕はドナルドさんに確かに伝えた。
入れ替わりのように、僕はドナルドさんを見送った。
ニコラエさんの僕への問いかけ。
そして、ドナルドさんとキリシマさんとの会話。
秘めた想いは、僕の気持ちをざわめかせる。]
[決して、迷惑をかけたくなど無いのだ。
嫌われたくなど、毛頭ない。
それでも、そう。
ドナルドさんの言葉の通り。
相手が人ではないと知って、消してしまうものだったナラ、僕は…僕なら、きっと。
もうとっくに、逃げちゃっていマスね。
[そう言った後に、立ち聴きしてしまったことを謝罪して。
僕は暫くをキリシマさんと共に過ごして、ホテルへと戻っただろう。
きっとやってくる終わりを惜しむように**]
メモを貼った。
メモを貼った。
【人】 紐 ジェレミー[そして、まるで自分をたべろというばかりの言葉を聞けば、息を吐いて、 (71) 2014/10/29(Wed) 19時頃 |
【人】 紐 ジェレミー[それから、露蝶には魔女のことを話す。 (72) 2014/10/29(Wed) 19時半頃 |
【人】 調律師 ミケへ? (73) 2014/10/29(Wed) 20時頃 |
【人】 調律師 ミケ[けれど、伸びた手に鼻を突かれれば目を白黒させて] (74) 2014/10/29(Wed) 20時頃 |
【人】 調律師 ミケうん、楽しんでる。この騒ぎが終わったら…少しゆっくり、色々見てみようかな。 (75) 2014/10/29(Wed) 20時頃 |
[彼の声が、男の名を呼ぶ
緋色と視線が交わると、謝罪の言葉に小さく首を振った。]
……今日でも、明日でも
探すに決まってんだろ。
[彼が帰ると口にしたことも覚えている。
けれど、それで諦められるわけが無い。
諦められるほど簡単な感情ではない。
頬寄せられる心地よさを感じ、背を撫でた。
まだこの腕の中に彼はいる。思わず強くなりそうな腕の力を抑えながら、続く彼の願いを聞く
ああ、あるよ。
今の時間なら誰もいない、貸切なんじゃねぇかな。
……行こうか。
[髪を一度撫で、身体を離し。
促すように手を引いて、先行くように教会へと歩き出す。
彼の考えはわからぬ、ただ、叶えてあげられるものは全て、叶えてあげたかった。]
—— 教会 ——
[白亜の外観に至る所にクロスや聖母の意匠が施されたその場所は、殆ど足を踏み入れたことのない場所であった。
今は違うといえど、ヴァンパイアにはあまり気持ちのいい場所ではないのではないのだろうか。
一度ニコラエを振り返り様子を伺って、施錠された扉を手を引いたまますり抜ける。]
意外と、明るいな。
[頭上を覆い尽くすヴォールトと、最奥の祭壇、その後ろには嵌め込まれた天井まで届く美しいステンドグラス。
月明かりが差し込み、全てをぼんやりと白い光で照らしている。]
教会は、来たこと……ないよな?
[何か変調を来していないだろうか、ニコラエに視線を向けて問うた。]
メモを貼った。
【見】 研修生 キリシマ―昨晩:4回目のハロウィン― (@30) 2014/10/29(Wed) 20時半頃 |
【見】 研修生 キリシマ[年上の怪物に説教(のようなもの)を垂れる姿はやけに板についていて、 (@31) 2014/10/29(Wed) 20時半頃 |
【見】 研修生 キリシマ そうか。 (@32) 2014/10/29(Wed) 20時半頃 |
【見】 研修生 キリシマ―現在:5回目のハロウィン― (@33) 2014/10/29(Wed) 20時半頃 |
[
見つけられた時に空腹で無ければ良い。
私はジェレミーのように飢えに態勢はないのだから
きっとドナルドの血を髄まで啜ってしまう。
ねぇ、
それとも――]
…私も、今日も明日も、君に見つけて欲しいと祈るだろうね
[烏滸がましいと理解及ぶところであっても、
彼に会いたいから。
こうして、当たり前のように傍にいてくれることが、
何よりも尊く、充足足るものであり]
流石に教会も閉まっている頃でしょうから。
[貸切
隣で過ごせるのなら、部屋でも裏路地でも
教会でも、何処でもよかった。
探しているのかも知れない、自分が居ていい場所を。
教会は、最も不釣り合いな場ではあったが]
夜のデートも楽しいですよね、ふふ。
[なるべく明日のことを考えないように、
きつく、きつく指を絡めて何食わぬ顔で笑う。
楽しい思い出で埋め尽くしてしまいたい。
自分が居なくなった後の街が、味気なくなるように。
ドナルドの倖せを願っている癖に、真逆を望んでしまう
千年ちょっと生きてても、こんなへそ曲がりなのだ。
あと千年生きたら、どれだけ歪むのだろう。]
― 教会 ―
あぁ……。
[
白い外観に悪魔の嫌がる装飾ばかり。
神の像は、血の一滴も垂らすことなく
訪れてはいけない、訪れることはない、訪れたくない禁忌の場所]
ええ、フルムーンですからね。
満月の夜は、欠けた時よりも明るく感じる。
[高い穹窿を見上げ、厳かさすら匂わせる神の催事場。
列為す長椅子に座る者は誰ひとりいない。
ステンドグラスを通して七色と果てた光が床を椅子の上を彩る。
ヴァージンロードの緋色があれば尚よかった。
残念だが、夜の無人礼拝堂にそんな期待をしてはいけない]
―October 31, ホテルの客室―
[昨晩は屋根の上でふたりして眠ってしまったはずが、
目覚めて見るとそこはホテルの客室だった。
夜に凍えないよう抱き合う格好のまま、
ベッドの片隅で小さく丸くなって眠っていたようだ。
窓の外を蝙蝠型の風船が飛んで行く。
またハロウィンの朝が来たのだ。
古い柱時計は正常な時間を思い出せないままらしい。
街を駆ける獣の噂は、此処にはまだ届かない。]
ミー…、…‥…Trick or Treat
[まだ眠っているクシャミが菓子を差し出せない事も
そもそも問いかけに答えられない事も知った上で訊ねる。
眠りを妨げないよう気を使った小声で。
もちろん、最初から悪戯するつもりだ。]
[寝かせたままのクシャミの背中を弄り、
翼の付け根を擦る。
肩甲骨から骨が続いているんだろうか。
飛膜は肌とは少し質感が違うようだ。
…従来の好奇心のまま、体のつくりを確かめてゆく。
猫用に服は誂えてるんだろうか。
みたいな事も気になった。
悪戯はクシャミが目覚めるまで続いた。
まだ、自分たちが現世での姿を喪い、
不安定な空間に存在している事には気付かないまま。
穏やかな朝を楽しんでいる。]
ええ、初めてです。
……アレルギーは出ないな
[吊り下げられた聖人と、磔刑の形を眼前に於いても、
吸血鬼ではない今の身体には、なんの変化も起こらず]
神など信じていない。救済なんてない、
……そんな私でも、祈ればなにかに通じるのかな。
[ドナルドの手をやんわりと離し、祭壇の前で片膝をつく。
四方に散らばったムーンライト。
取り分け一番明るい場所で両手を組み、眼瞼を伏せた
祈らなければ。
明日にはハロウィンが畢っていることを。
線香花火の散る間に、愛しい彼が多幸であってくれと。]
メモを貼った。
―5度目のハロウィン―
[ホテルの部屋。
睡眠はきっと必要の無い身体。
眠っていたかどうかもわからないけれど、気持ちの問題なのだろう。
少しだけ横になっていた。
眠気も、無かったけれど。
昨夜のキリシマさんの言葉が、ちりちりと胸を焦がす。
くすくすと笑って、どういたしまして、と。
そうして、昨晩は彼の店を出た。
溢れそうになったものを見せないように、もう、沢山沢山溢した後だと本当は気付いていても、本当のたった一言だけは、告げずにいた。]
メモを貼った。
メモを貼った。
[身体を起こし、見やる窓の外。
ハロウィンの景色に異変を感じる。
…何が。
[起きているのか。
困惑していれば、景色が徐々に日常を取り戻していくのが見えただろう。
僕は何もできないまま、何が起こったのかも理解できないまま。]
メモを貼った。
[どうすべきか迷って、思い付いたのは沖元さんの事。
この街で、自分の感じた一番状況を理解している人物を探すべきか。
同時に、これはキリシマさんの言っていたループの終わる目処。
それが、この異変かもしれないとも、思った。]
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