44 【game〜ドコカノ町】
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[エラーかどうか、悩んでいてもわからないから、
一つ息をついて悩むのを諦めた。
怖がらずに、といわれて]
あ、ご、ごめんね?
志乃が恐かったわけじゃないんだ……
お願いして聞いてくれるかはわからないけど……
っていうか、ほんとに異星人とかわけわからないのだったら、
お願いする余裕があるかもわかんないし。
[情けない笑みを浮かべて、
変なこといってごめんね、とあやまった]
構いませんよ、謝らずとも。……でも、そうですね。
[脳裏に湧くのはイメージだ。
今の、怯えている以外は無防備なポプラを、
体から飛び出た白手が捕らえて縊るような。
随分と趣味の悪いものを見せる。
目を閉じて追いやった]
それだけ恐ろしいものなら、帰って頂く方が良さそうです。
[瞼を上げると、窓の青に目を向けた。]
― 19階すべて1901の中で ―
[大きく息をついて、また切り抜かれた青の空をみる。
そこから外をみると、それは床彼町なのだろう。
しかし、実際見下ろすなんてそんなしたことないから、
それは珍しいものを見るような顔になるけど、]
――…でも、これって。
すごく、近いのに、遠い場所なんだな…。
[そう感じる。
すぐそこにあるのに、決して届かない。
そんな風景を、 どう見ていたのか。]
うん……
赤い鸚鵡もこわかったし……
帰ってくれないかなあ……
[志乃が見せられているものは知らず。
けれど、なんとなく嫌な感じはした。
そのことに小さく首をかしげ]
――こんな、変な空間からも早く、出たい、ね……
[最後の願いはきっと。
何度かみせられた、イメージの持ち主と同じ願い]
[ふと、我にかえる。]
――……
[なんで、こんなに、セシルのことばかり考えているのだろうか?]
ドナルドさん!?
[何だかしばらくドナルドの様子を見ないうちに、大分人柄が変わってしまったように見えるのは気の所為か。
ドコカノ商事で、ゲームに乗るべきかどうか、あれだけ迷っていたのに―――…
あの時、ゲームに乗る、と去って行った時には、自分が全て背負おうとしているようにも見えたのだけれど… ]
……セシル様の『リアル』は、ずっと独りで、
こんな、世界の外側みたいな場所にいるのでしょうか。
[窓に寄り、ガラスに手を添える。眼下に街が見えた]
……ここを出た先が、辛い場所でないと良いですね。
[ここがセシルの世界だとしたら、
それにも関わらずセシル自身が現れない理由を考える。]
どんな場所に居ても――
「外側」になることもあるだろうけれどね……
[志乃のことばにぽつりと答える]
辛いか辛くないかは……きっと本人しだい。
[セシルのリアルがどんなのかはわからない。
あのイメージで、共感できる部分も、
同情する部分もあるけれど。
――それでも、そこまで、気にかけることは、ない]
ここから出た先が
辛い、場所…………。
[辛い場所、それは、自分には想像できない
痛みがある……場所だろう。]
――……オレ、元に戻せばっかり言って、
あいつのこと、全然わかろうとしてなかったな。
[その言葉を思い返そうとして、
返そうとするけど……。]
[頭に響いたのは 病院の子供の言葉]
誰の思考?
誰の痛み?
---そして わたしは誰だろう
[そういえば、ヤニクが言っていた。
ゲームに乗る理由ができたって。
どんな理由なんだろう。]
[病院の6階にぼんやりとたってあたりを見渡す]
ここは病院?
自分は ここの患者?それともスタッフかな
……。
[窓の向こうに視線を定め、ポプラの方を振り向けない。
姿を見たら、中にいるものが襲ってしまいかねなかった]
ポプラ様も、外側に置かれていると思った事がありますか?
……私も、もしかしたらあるかも知れません。
『出てこいよぉ、 ぉ!』
―――!?
もしかして、それってあの黒髪ヤニクの名前!?
まさか、ドナルドさんも、仲間なの?
なのに、争ってるの?
…勝者は、一人、だから、か。
病人かも
なんだかさっきから頭の中に声が響くもの
[ふらりとして頭にてをやる]
あれ?
[顔にペタペタと手を当てて]
なんだろう?自分、被りもの被ってる
[セシルを理解しようとするナユタには、
やはり優しいな、と、僅かに苦笑を浮かべる。
そんな優しさは、とてもじゃないけど持てないから]
――そう、だね。
あるよ――それは人から見たら、どうってことないことだったりするかもしれないけれど
[家族、という枠組みがないのが外側なのだとしたら。
きっとそう。
志乃が振り向かない理由は知らぬままに答え]
志乃も?
どんな人にも、きっとあるんだね……
頭重くて動きにくいけどはずれないし
[ゴツゴツした顔を手で探る。引っ張ってみると]
いたいっ!
どういうことなんだ これ
…こういう病気か
しかしなんか猟奇的な声
この声が自分の心の声とかだったら
自分はかなりイカレタ人間なのかもしれないな
[はぁ と大きく溜息]
とにかく自分の病室か捜すか
[自分の服をみわたして]
えっと…これが寝巻き?寝巻きにしては
なんというか これってお雛様とかがきてるやつに
似てるけど、自分何なんだろう
[途方にくれた声をあげた]
戻りたいと思うのは、自然な事なのだろうと思いますよ?
[後ろで聞こえたナユタの声にはそう返す。]
セシル様も、理解を得るのを度外視していた節があります。
[例えば、『ここでしか生きられない』、そんな感覚を]
[階上からなにか騒がしげな音が聞こえてくる]
あれ、誰か7階にいるのかな
ちょっと覗いてみよう
…わたしは誰 ここは何処…いや病院はわかってる
とか聞いたらひかれるだろうな
[困ったな…と呟きながら階段を昇る]
レティーシャさんも来た……
[レティーシャはドナルドに加勢したりするのだろうか。
ヤニクはレティーシャの声に耳を傾けるのだろうか。]
[階段をあがると少女がなにかお願いしていて]
おねがい?
いったいなんのお願いなのかな
というか乱闘中ですか
ここ病院だよね
[わけがわらからず階段の踊場から廊下に出れる気はしなかった]
大男が斧ふりかぶっていたり
赤いフードをきたコスプレの男がいたり
…いやなんでしょう?
ここなんかあぶない特別施設?とかなんとかですか
[その場にしゃがみこみたくなった]
カミジャー!?
[階段の踊り場にカミジャーの姿を見つけて声をかけた。]
うん、ここは病院だよ?
――――…生きてる時の、記憶が無いの?
どんな人にも、有り得る。
[誰もがそれぞれ見ている世界で、上手にそこに居られない。
だとしたら]
この『ゲーム』、皆様に関わりの深い場所や、
自宅が繋ぎ合わされて舞台になっています。
……何か不思議な感じがしますね。
[カミジャー とどこからか声がかかる]
えっと カミジャー?
私のことですか?
[人差し指で自分をさす]
えっと 美人のお姉さん 私の名前はカミジャー?
神寺屋ですか?
ああ、やっぱりここは病院
[すこしだけほっとして、続く言葉に声を失う]
---生きてる時っ?! えっえっ えっと
カミジャーに返事しようとした丁度その時。
[ひやり、とした感覚が首筋を撫でた。
振り返れば、其処には自分を殺した男の姿―――…。]
出てきた…。
生きていたとか、まるで今は死んでいるような口ぶりですが…
[綺麗なこの人も少しおかしいのか
それとも本当にここはあの世で自分はこの病院で死んだのか]
出てきた?なにが?
[困惑したまま目の前の女性が見つめる先をみる。
先ほどの赤いパーカーのコスプレ男の姿。なんかでてきているのだろうか・・・黒い髪だったか今変化したかどうかなんて、そこまで注意深くみていなかったのでわかりません。]
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