43 朱隠し
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ん、一緒に呑もうや?積もる話もあるやろ。 もー、そこで寂しかったー、って素直に言えばええのに。 そしたらもっと孝行するで?
[触れる事は出来ないけれど、慶三郎の手のひらに重ねるように自分の手を乗せる。その光景は、昔のままで。]
…ところで。「おっちゃん」って呼びかけたけど。 子どもの頃ならともかく、今は俺も大人で、年近くなってもうたよなあ。…呼び方変えた方がええ?
(83) 2011/02/18(Fri) 01時半頃
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[好いているのかという朧の問いに]
それは…もちろん…好いております…
[目の前にいる華月斎を意識してか、最後の方は蚊の鳴くような声になる]
ん?
そうだな、それでも構わんが……。
まぁ、そうだな……考えておこう。
[一平太達の邪魔になりはしないだろうかと、若干躊躇いがちに返し、やや遠くの皿に箸を伸ばそうとしたところで、バランスを崩す。
どうやら、既に酔いは回ってきているようだ]
むぅ……!
[裾が、大きく捲れてしまった。
眉根を寄せ、裾を戻して座り直すが。
もしかしたら、昨夜の名残がはっきりと見てとれたかもしれない]
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ああ。 お前さんが先に潰れなきゃあ、付き合っちゃる。 [くつりと笑う。] 孝行なんぞ、せんでええ。 ……呼び方? 好きに呼んだらええ。 じいでもじじでも、おっちゃんでも、 なんだって構わん。
(84) 2011/02/18(Fri) 01時半頃
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慶三郎は、首を傾いだ。
2011/02/18(Fri) 01時半頃
そうか。
[好いている……との微かな声に、満足げな笑みを浮かべ]
私もだ。
私も、藤之助が愛しくてならない。
[目を細め、藤之助に軽く身を寄せる]
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…名前、思い出されへんなあ、って思て。 聞いたかもしれんけど、ずっとおっちゃん呼びしとったからなあ。 何せ子どもん時の記憶や、やっと思い出せたけど、所々怪しい。
[空いている方の手で、こめかみをとんとんと叩き]
ま、そんなら当面はおっちゃんでええかー。
(85) 2011/02/18(Fri) 01時半頃
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けほ。
[二人の会話が面白すぎて咽そうになる。華月斎はどうだろう?視線を送って様子を窺う。
既に朧は相当酔っている様だ、あの時のように。
ということは、じきに寝落ちてしまうかもしれない。やはり泊めてもらう事を決めて良かった]
ああ、泊まっていけ。
遠慮する事は無い、部屋はいくつか余っているし、布団も足りる。
[賑やかな食卓、美味い酒。
楽しい時を過ごしながら]
…ぐ、っ!?
[朧の問いとそれに対する一平太の答えに、
藤乃助と同じく、咽そうになるのを何とか堪えた。
ちらりと見えた情事の名残と身を寄せる朧の様子を見れば、
頬を染めた困り顔で、どこか空を見ながら、がりと頭を掻く]
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どうせ本物の名前じゃあないしの。 好きに呼ぶがええ。 [ふ、と。 鈴の音が、近づく。] ――ああ。 そろそろ、来るじゃろ。
(86) 2011/02/18(Fri) 02時頃
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[――…りん]
(87) 2011/02/18(Fri) 02時頃
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[不意に。 その音は定吉の傍で鳴った。
姿は未だ消した侭、ぽとんと。 雪の塊が定吉の頭めがけて落ちてくる]
(88) 2011/02/18(Fri) 02時頃
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?
……?
[咽せかけている藤之助と華月斎を、首を傾げて交互に見つめ]
どうした……?
[藤之助の口元を拭おうと、手を伸ばす]
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[鈴の音が聴こえたなら。] じゃ、儂ぁもう帰るからの。 [ひょいと身をかわし定吉から離れると。 意地の悪い笑みを浮かべる。] あとは狐の子次第じゃな。 [くつくつと笑いながら、その姿は風に消えてゆく。 とはいえ。 ウトの様子を考えると、 すぐ傍に身を潜めるに止まるのだけれど。**]
(89) 2011/02/18(Fri) 02時頃
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え、なら教えてえな。本物の名前、気になるやん。
[と、鈴の音が聞こえて]
…このお祭りが始まった頃からかな。 ずっと、鈴の音が聞こえてた。 他は忘れても、鈴は覚えとったなあ。 何でやろね、綺麗やったから、覚えてたんか……
ぎゃーーーーーー!
[頭に雪が当たった後、連続で背中に流れこんだ。]
(90) 2011/02/18(Fri) 02時頃
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浪人 慶三郎は、メモを貼った。
2011/02/18(Fri) 02時頃
[好いていると言ってしまった事と朧が堂々と藤之助に身を寄せる姿…そして朧の身に残る痕]
……コホン
[顔を赤らめ俯き咳払いをした]
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……莫迦。 思い出すのが遅すぎだ、泣き虫サダ。
[叫ぶ定吉を尻目に、 面を付けていないアヤカシは鈴の音を共にふわりと下りる]
相変わらず目の細いのは変わっとらんようじゃの。
[腕を組み、居丈高に赤い眸が睨む]
(91) 2011/02/18(Fri) 02時頃
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あー!行ってもた!
[風に消えていった老妖。姿を捉える事は出来ず]
何するん!相変わらずイタズラもんやなあ。
[服から雪を追い出しながら]
……ごめんて。何やようわからんけど、里でのこと、忘れてしもてた。
[反省してます、というように肩を落として]
(92) 2011/02/18(Fri) 02時半頃
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……ちゃんと思い出したから堪忍してえな。 俺約束は守るもんね。また遊ぼう、って言うた。
あれ、ウト?背、縮んだか?
[自分の背が高くなったからに決まっているのだが、わざと言ってみた]
(93) 2011/02/18(Fri) 02時半頃
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アヤカシとは得てしてそう謂うものだ。 じぃもああ見えて、中々の悪だぞ。
[しれっと語るも、 肩を落とすのを見れば、睨めつけるような視線は若干弱まり]
…………それが当然だ。 お前は人の子の世界に戻ったんだ。 アヤカシの里の事等、知らない方が良い。
(94) 2011/02/18(Fri) 02時半頃
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ウトは、定吉の揶揄に、無言で雪玉を投げた。
2011/02/18(Fri) 02時半頃
[仲睦まじさ――主に朧の見せるもの――にあてられながら、
誤魔化すように、酒をもう一口。
咳払いする一平太にちらと目をやり。
視線が合えば、苦笑を浮かべて、また頭を掻く癖を出す。]
[華月斎の反応は想像通りだった、つまりなんだ。
恐らく同じ気分だろう、これは]
相当酔っているな、お前。
[口元を拭われその指先をぺろりと舐める]
落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/02/18(Fri) 02時半頃
[まだ疲れが抜けきっていないところに、つい常より多い酒を飲んでしまった所為だろうか。
誰の目にも明らかに、酔いが回っているのだが]
……そうか?
[指先を舐められれば、擽ったそうに身を捩り]
こら藤……人前だと……!
[自分は、思いきり棚上げである]
飴師 定吉は、メモを貼った。
2011/02/18(Fri) 02時半頃
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ああ、何となくわかる。おっちゃんも悪戯好きそう…
…そうなん?じゃあ思い出したんは珍しいんかな? そんなら、思い出せただけまし…
[ぼすっと顔で雪だまを受けた。口から雪の塊を吐き。]
(95) 2011/02/18(Fri) 02時半頃
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[咳払いやら何やら、色々聞こえた気がしたが]
………まったく、お前という奴は……。
[指を引くと、代わりに唇を寄せ]
ふじ…………。
[淡く、口付ける。
───のと、ほぼ同時に。
まるで糸が切れたかのように、そのまま藤之助の膝に崩れ落ち]
………──スーッ。
[忽ち、寝息をたてはじめた**]
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思い出さなければ良かったものを。 知らぬままなら、きっとそのまま捨て置いておけた。
だけど、思い出してしまったら……。 もう一度………っ。
[上手く言葉を紡げなくて、途切れてしまう。 握りしめた手は、かたかたと小さく震えて、何かを耐えるように唇を噛んだ]
(96) 2011/02/18(Fri) 02時半頃
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藤っ……おい。
[ごく普通な調子で朧の指を舐める藤乃助に、面食らう。
いつもならば、藤乃助らしいと笑う余裕もあったかもしれない。
が。
一平太の前だと思うと、何となく、止めなければいけない気がして]
お前は酔っていないのだろうが。
[一応、窘めるように謂っては見る。
朧がもう寝るようならば、右奥の部屋を貸すつもりだ。布団は部屋の隅にたたんである]
[同じ人前でも、べったりしているのは良いらしい]
……華月斎、布団を貸してくれ。
これを寝かしつける。
[どちらが子供だかと回収しようとしたところで口付けられてそのまま落ちた。これは事故に違いない。
酒は飲ませすぎない方が良いのだろうか、不安になった]
…………。
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……今度は帰られへんやろねえ。 前よりも、人の世界との縁が薄れてるから。
…神隠し二回目あうんも、珍しくてええかなーって思ってる俺の気が変わらんうちに、連れてった方がええんちゃう?
……いや、違う違う。そんなんじゃないな。
[そんな事を言いながら。ふる、と首を振り。 息を大きく吸ってから]
(97) 2011/02/18(Fri) 02時半頃
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[酔いのためとはいえ、あまりにも奔放な朧の行動に
はじめは面食らっていたものの
一平太はクスクスと笑い出した]
朧殿…素直なお方ですね
[なおも可笑しそうに笑っている]
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俺ばっかウトに攻撃やられて不公平や! 触られへんと思って好き放題ぼこぼこと! 反撃してやるから、『神繋りの里』、連れてけ!
[びしり、と指をさしての宣戦布告]
(98) 2011/02/18(Fri) 02時半頃
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