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うん。うんうん。
[にっこりとしつつ、聴いた。
泣いたり、笑ったりしつつも――その様子はとても楽しそうだ。]
分かるよ。
男の人って、たまに可愛い所あるよね。
[格好つけようとしてる所とかも、あたしは可愛く見えてしまう。
朝の散歩してる所とか。うんうんと同意をして。
優しい声とか、分かるなぁって。]
2人とも、仲良いのかなって思ってたけど。
好きなんだ、っていうのは気づかなかったな。
[話を聴きながら、ナナオから見た2人は姉弟みたいだと思っていたから。]
あら、私″何時″酔ったかは言ってないけれど?
[貴方が酔った事は何度かあったわよね?数少ない施設のイベントの時とか
その事を軽く揶揄してみた
さっきから思ったけど、君達男の人の枠に僕入ってないよね?
いや…いいんだけどね。
[男女平等。どちらとも取れぬ立ち位置を取ったのメルヤ自身だが、こうして話の華が咲くと明らかだった。]
ま、君達には想い人がいるのもあるんだろうね。
[そう口にして、器具の前から下りる。]
…さて。こっちの施設のひとを脅迫するかどうかは、さて置いて。
僕は一回、部屋に戻ろうと思うんだ。
椅子持って来たいし、もしかしたら…部屋の荷物届いてた嬉しいんだけど。
……多分無いだろうけどね。
[巡回も来るかもしれないという懸念があった。]
そうなのよね。
男の意地っていうのかしら。恰好をつけたがる所とか
其れからちょっとした仕草とかね
[分かってくれる?とナナオ
同意を得られるのは嬉しいものだ
――そして続けられた言葉に、...は少しだけ目を泳がせた後]
……そのね、自分の恋心に気付いたのはね
一昨日なのよ……
[ある意味、距離が近すぎて気付かなかったというやつである
私も弟見たいと思っていたはずだったのにね、と
気付いたら異性として意識していたのと、恥ずかしげに告げた]
・・・あれ?
酔っぱらったって、もしかして。
食堂のおっちゃんがアルコールを流してたって噂、本当だったんだ。
[と口元に手を当てて。
そして、
でも、とそれも否定した。]
あたしのは、心因性だけじゃないよ。
本当に、これ・・・毒のせいだと思う。
これが治療かは、わかんないけど・・・。
[と黒い小手をいじって。
ナナオは、あんまり脅迫には乗り気でないらしい。
この部屋から出るのでも、周りを危険にさらしてしまうんじゃないか――と心配なようだ。]
[
メルヤは、その代わりに話しやすいと思う。
こう、からかいやすくて?
[とフォローしたつもりだったけれど。
フォローになっていない気もする。]
うん。・・・あたしはあんまり、脅迫は乗り気じゃないけど。
分かった。・・・これ、ありがとね。
メルヤ。
――またね。
[そう言って、にこりと手を振った。]
キルロイさんもそういうところ、あるんだ。
[うんうん。と嬉しそうに同意する。]
一昨日?
・・・あ。でも、あたしもそれくらいだよ。
[思えば、その前は兄みたいに見ていたし――。
恋心と自覚し出したのは、その頃だ。
撫でてくれて――。と思い出すとちょっと恥ずかしい。]
メモを貼った。
ナナオ。
[先ほどまでとはややトーンが違う声で、呼び掛ける。
元気を取り戻してきている彼女に言うべきことでもない気がするが]
僕が気が聞いたこと、言えないからさ
……もし、次に会うとしたら。トレイルは、僕のことも君のことも忘れてるかもしれない、けど。
ま、僕もそれ知ってたし。
…そうだね。忘れてても”初めまして”って言わないでやって。
[もうひとつの懸念は秘したまま。メルヤは穏やかな笑顔で、告げる。]
あ。それと、もし誰か来たら。拘束具繋いでるように見せかけて置いてね。
[服の中から手錠を出して、自らの手首に掛けた。
脅迫には乗り気ではないらしいことがわかれば、メルヤも積極的にやろうという気も起きない。]
いいよ、大したことしてないからね。
ただ、からかいやすいは撤回して欲しいけどね
[そうおどけて見せて、手を振ってメルヤは行きと同じように手錠と足枷をしたまま、部屋へと戻っていった
"また"という言葉は、やはり彼の口からは出なかった*]
メモを貼った。
ええ、あるのよ。可愛いでしょう?
[自分の知っている宝物の様な彼の様々な事
其れを1つ1つ出していく
と、どうやら彼女も想いに気付いたのは其れ位の様で――]
私たち何だか、似てるわね
[何か思い出したのか、恥ずかしがる様子を見て
...は緩く口角をあげた]
いや、一応男の枠に入れているわよ?
タブンネきっと
[一応、という所から推して知るべし
さて、メルヤの話から巡回が来るのは不味いかと...も思い至る]
……巡回が来たら私達が集まっているのを知られて
もしかしたらより拘束が厳重になるかも
今は一旦戻った方がよさそうかしら
私も、荷物が届いたなら見てみたいし
[殺風景な我が自室であるが、それでも少しばかりは荷物があった、はずだ
...も一旦部屋に戻るかと車椅子のブレーキを外す]
ナナオ、私″また″此処に来るわね
一旦私も部屋に戻るわ
そうしたらそのね。またね
[恋の話、してもいい?なんて
声を潜め尋ねる姿は年相応*]
メモを貼った。
[
うん。分かった。
その時は・・・、どうするかな。
あたし、泣いちゃうかな。怒るかな。
[想像をしてみて。――ちょっとだけ、寂しくなる。]
トレイル。・・・会えるのかな。
もしここで会うなら、それはひどくなってるってことだしさ。
・・・でも、会いたいな。
[ぽつりとつぶやいた。]
うん。
ケイトリンさん。・・・ありがと。
[もう一度、ぎゅっと手を握って。]
うん。・・・また、ね。
[恋の話、楽しみにしているねって。
そう、約束を重ねて――。
だから――、あたしは。生きるんだ。
目を瞑って――、また目覚めるんだって。**]
【人】 透明女子会 ヒナコ― 食堂 ― (89) 2015/06/12(Fri) 07時頃 |
【人】 透明女子会 ヒナコ[夢をみるように、わたしはそんなことを口にする。 (90) 2015/06/12(Fri) 07時頃 |
【人】 透明女子会 ヒナコ ……転院、ですか。 (91) 2015/06/12(Fri) 07時頃 |
【人】 透明女子会 ヒナコ
(92) 2015/06/12(Fri) 07時半頃 |
[自室に戻ったメルヤの元に看護師のような男が現れた。手錠をしていて良かった、とメルヤは心底思った。
――…前に訪れた時は意識が無かった。
手錠と足枷は健康状態を気遣ってやむなく。
などと言った台詞を、得意の病院関係者向けの愛想笑いで誤魔化した。内心は辟易していたが、鍵が開いているから好きなように病棟を歩いていいというのを聞いた。]
……僕の、荷物は?
[わざとらしく弱々しい呟きを吐く。看護師は口籠もった。メルヤの荷物は、治療にはそぐわないので処分された。そんな文言を耳にする。
心の中でかすかに溜め息をつく。もう少し持ち出せば良かった。
メルヤ自身。ここに連れて行かれるという時点で諦観に身を寄せていたが、ナナオやケイトと話をしていて気が変わった。せめて彼女達だけでも、という気持ちが大きい。
頭の隅でそんな風に考えている。看護師の男がまだ何かを言っていた。
――以前に、手品で随分騒がせた男が居たから。
その言葉に、メルヤははっと顔を上げる。]
その人は?
いつもピエロみたいな格好してて、あの、楽しそうにしてませんでした?
その人はどうなったんですか?
[激しい勢いで食い付いてきたメルヤに、看護師は随分前のことだから、と一言付け足して。
――なくなった。
なくなった。その言葉の意味を一瞬メルヤは理解出来ずにいた。なくなった。無くなった、亡くなった。
どこか茫洋としている彼の鳶色の瞳が、看護師は注射器を取り出している。治療のためだとか銘打った言葉には、彼には届かない。
――身体的な健康な成人男性である、メルヤへの予防措置。
軽めの筋弛緩剤を、まだ鱗の生えてない部分に打たれるのを静かに見つめた。ようやく四肢の自由が効きだした頃合いだったという考えは一瞬で霧散する。
この病棟にいる”家族”の残像が過ぎる。胸の奥で、かすかな翳りがすべてを覆い尽くした
注射を打たれた彼は、脱力したようにベッドの上に倒れ伏した。]
( 僕は
どこかで
×××××かもしれない
と思っていたんだ――。)
[心臓が早鐘を打つ。動悸が、する。
血の巡りが悪くなったように、全身が寒かった。
筋弛緩剤のせいだろうと、彼はおのれの内面から目を反らした。慕っていたピエロの男が、亡くなっていることなど当に理解していた。そう、呟いく。
視界の隅で、ファイヤージャグリングをしているピエロの男がいた。今の症状がどれほどのものかわからないが、熱気を感じる。
とにかく部屋から出ようと思い、重々しい体を持ち上げた。ジャラリ、鎖の音が耳に響く。頭にも鈍痛がして思考が上手く紡げない。]
[ふと過ぎった残像は、先ほどまで話題に上がっていた年上振った男だった。逢いたくない、強く思った。]
(…逢いたくないな)
[”そろそろ”と言っていた。彼は恐らく、メルヤが先に”連れて行かれる”などとは思っていなかっただろう。昨日、部屋を訪れるまで。
白い、白い、手紙の山。
部屋では淡紫の花は咲いていた。彼の執心する、紫。
――…その執心が、朧気だった。
諦めた”振り”をしながら、諦めきっていない。薄紫の花を、外からのものを、追い続けていた。
どんな気持ちで見ていたか、彼は知らないだろう。
せめて――。
望みは何時だって、何ひとつ叶わない]
[廊下を歩きながら、注意深く隔離病棟を眺める。
医者は、あちらの開放されていた場所の、笑っているのに目が気に入らなかった男とは違う人物のようだ。看護師も男の方が多いが職員数は然程ではない。
隔離されている患者数自体が少ないのだろう。
ぼんやりと歩きながら、椅子を持ち出すのを忘れていたことにメルヤは思い至る。
少し。病棟の構造や中を見て歩こうと思った。知っていて損はない。
行動と、茫洋とした思考は理性的だった。いつものように。
彼は彼が思うよりも理性が強く、故に今まで幻覚に囚われずに、諦観しきっていると(メルヤ自身は)思っているのに呑まれずに生きている。
それが幸か不幸かは、定かではない。
そしてどこまでも、現実主義者だった。現実は、現実でしかない。
人の心の傷みにばかりかまけて、自分の心の傷みは切り離して生きてきた**]
【人】 透明女子会 ヒナコ ふふっ。 (103) 2015/06/12(Fri) 19時頃 |
【人】 透明女子会 ヒナコ
(104) 2015/06/12(Fri) 19時頃 |
【人】 透明女子会 ヒナコ
(105) 2015/06/12(Fri) 19時頃 |
【人】 透明女子会 ヒナコ[「もう会えないの?」 (106) 2015/06/12(Fri) 19時頃 |
[慣れぬ車椅子を操り、自室に戻れば其処に待っていたのは、
検診で自分を診察した医師だった]
『やあ、車椅子に馴染んだようでなにより』
[...はそうですね、と無表情に返す
表情筋が動かなくなる奇病であることを理解している医師は、
不愛想な返事に怒る事もなく、拘縮の様子を観察したり硬化の度合いをモニタリングしたりした後
どうやら...は害がない、と見られているらしく簡単に問診を終えれば解放された
まぁ段々と関節が硬化し身体が動かなくなる病だ
元々運動能力もそこまでない為そう思われるのも納得ではあった
荷物は其処にあるよと告げられて、その個所を見れば段ボール1つと梱包、
というより何か袋に入れられたものがあって
...は元々あまり部屋に荷物を置かない上、趣味も読書な為本は図書館で借りれば事足りる
故にの荷物の少なさで――とはいえ]
……?
[その中で見慣れぬものが1つ
医師が去った後、その袋に入れられたものに手を入れて
ゆっくり引き出し、出てきた、ものは]
……ああ。キルロイ
[其処にあったのは、2人で空を眺める絵
絵の中の私と、貴方は誰よりも自由で
傍にいて、幸せそうに寄り添っていて
ねぇキルロイ、コレを描くのに貴方はどれだけ無理をしたの?
どれだけ、痛みに耐えたの?
――綺麗な、きれいな蒼い空を眺める2人
其処に閉じ込められた思いを抱きしめ、...は零す薄桃と黄色のダイヤモンド]
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