3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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[閉じ込めて置きたい。独り占めしたい。
その感情は理解に値するから。
心底己を嫌悪した。
本質はきっと、アレと同じなのだろうから。]
[の声を聞くと反射的に体が動く]
消えかけで役に立てねと思っていたけど、最後に役に立ちそうだ。
[闇の方に駆け出す]
何故閉じ込める必要があるのです。
……そうまでして執着しても、心は手に入ることなどないでしょうに。
[少しだけ。いらついた声]
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/09(Tue) 00時半頃
[あの子を見つけてあげないと。
あの子を探してあげないと。
あかい こえ で 言い続けていた言葉。
やっと闇にとらわれた少女へと手が届く。
伸ばし続けた手が、
届いたのだとしたら]
おねがい、あの子も…
フィリップくんも、助け て… !
[闇にとらわれ、闇に変じた少年、
きこえない こえ が きこえない]
奏者 セシルは、問題児 ドナルドを 思う。間に合え、と、――願いながら。
2010/03/09(Tue) 00時半頃
|
[闇が 晴れる 少しずつ 光のところへ 自分が帰れるとは 思わずとも]
…、…――返す。
[捕まったね、という言葉に。 拾ったままになっていたビー玉を、 差し出そうと、して]
っ…!!
[ケイト が、闇に、引かれる。 土色のビー玉が、オスカーの懐中電灯に照らされ ひときわ、煌いた。]
(196) 2010/03/09(Tue) 00時半頃
|
[虚ろな少女の身体は 無数の闇色の茨と化して
そのままケイトを絡めとり、闇に引きずり込もうとする]
[少しだけ闇が薄れた]
ケイト…
もう鬼ごっこはおしまい
ゲーム終了だよね!っ
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/03/09(Tue) 00時半頃
……キャロライナ・コールリッジ、おやめなさい。
あなたが失ったものはたくさんあるでしょう。
だからといって、闇に引き込んでいいものではありません。
貴女も闇から、開放されるのを待っていたのではないのですか。
それとも、闇に囚われたままの方が良いのですか。
[出てきた名前はするりと馴染んで]
[…指が震えて、なかなか…手を離せないでいるけど]
ちょっとだけ
[ジェレミーの目をじっと見て…]
冷めるまで 付き合うっていったよ…ね
やめあがれ!!
人を巻き込むんじゃねよ。
立ち止まらなければ、未来はあるんだ。
[言葉を言うたびに、動くたびに存在が軋む]
わがままだよね
こんなにしあわせなのに
[僅かに薄くなった闇を見渡す。
手を離さぬまま、鳶色だけを動かした。
声がする。あの少女の声が]
それが答えなの?
あなたの
[誰にともなく投げた言葉は、暗闇に溶ける。]
小柄な少女のほうへ思わず駆け出して
キャロライナ!
待って
ケイトを離して!
一緒にいるのが誰でもいいなら一緒にアタシがいてあげる
フィリップくん…
だめ… だめだ よ
もう いいんだよ みつかったんだよ
そんなこと しなく て いい から…
[闇を 流れてゆく 風 のような何か が
冷たい涙を 一筋の光の糸のように さらう。
虚空へ差し伸べる 手は
届かない と しても]
[闇色の茨はスティーブンの呼びかけに応えることもなく
ケイトを闇に引きずり込もうとして
少女の手に握られたビー玉の温もりに触れればパキリと罅が入り]
ゴメン 猫だったけど、約束したから…
寂しかったら抱いててあげるって
あたしでいいならいてあげるから
[思わず駆け出しててキャロライナに手を差し伸べる]
[闇から聞こえる声。声 声。
まるで
闇の中に差す
光のようにも思えた]
|
―闇の中―
[白骨化した死体が浮き上がり 茨にからめとられる魂が見えて]
っ、――…!
[嗚呼でも恨みつらみは当たり前で。 闇に堕ちた者たちの嘆きは深く。 巻きつく茨からははなのかおり、が するのだろうか。
茨を掴む。闇の棘が刺さるだろうか。]
(201) 2010/03/09(Tue) 01時頃
|
俺はよくばりなんだよ。
[ケイトの腕を掴むと反対の手でキャロライナに手を伸ばす]
もう少し持ってくれ、ヘクター。
[そうしていれば、ぎゅっと手をとられる力が強くなり]
[黒く染まりつつある瞳でピッパの視線を合わせると、
彼女の問いかけに対して大きく頷いた]
……ああ。
[けれど、その呟きが彼女に届くか届かないかの時に]
[解放されようとするケイト。
それを止めようとするキャロライナ]
[人の形をなんとか保つ闇で動こうとしたけれど、首を振ってやめた]
(誰でもいいなら、誰がいたってさびしいままさ)
(一人で幸せになれないのに、他人がいて幸せにはなれないよ)
[思念を走らせるけれど、声にならない]
[向けられる言葉に、少女の掌から伝わる 大地の色の輝きに 闇の中に差す光に
やがて茨は罅割れ 砕け
黒い花弁となって――舞い上がる]
奏者 セシルは、闇の茨が砕けるのに――眼を見開いた。
2010/03/09(Tue) 01時頃
(自分で、頑張れ。迎えに来てとか思うなよ。
自分で逃げなよ、自分で扉を開けなよ、ケイト)
(もう肉体はないんだ。
闇に邪魔されたって、強く思えば自分で光のところに行かれるよ)
[理想論を、語る。ずっと最初から唱えていた夢の音]
(諦めるなよ)
キャロライナの手をとれば
ヘクターも同時で
ふたりでキャロライナを引っ張る形で…
なぁ、キャロライナ。
消える俺の分まで頑張ってくれよ。
[それは懇願]
…何があろうと、俺だけの君で居て。
君だけの俺で在り続けるから。
[それはなんて、歪んで醜い愛なのだろう。
自己嫌悪に心刻まれても、それでも欲しい気持ちは変わらない。
例えその先に、破滅しか無いとしても。]
[帰りたい、帰れない、帰らない。
引き込まれたものたちの、未来を憂う。
それは未来であるのか。それとも。
「光」を感じて、闇に侵蝕していった魂は、緩やかにもとの色を帯び始めた。
けれども]
……この闇が、ケイトが見つかった事によって晴れればいいのですけどね。
そうしたら。
[帰れなくても安らかに眠れるのだろうか]
|
…、 ケイ、ト…?
[ふわり、 舞う 黒い花弁は]
キャロ……
[キャロライナ。 見開いた薄紫の視界から、ケイトが 消える]
(206) 2010/03/09(Tue) 01時頃
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[吹き上げられた花弁は 黒い花吹雪のように 舞い散り 踊り はらはらと皆の上に降り注ぎ
ヘクターから ピッパから伸ばされた手を少女の手が掴む]
フィリップくん… !
[ あの やみに とどかない
こえ も きこえない ]
―――…ッ、止めて
もう、止めてあげて……
[彼が ころす のを 。
差し伸べる 手 届いたなら]
[自分が帰ることを望むものは居るだろうか。
受け入れてくれるものは居るのだろうか?
いなくなって悲しむものは居るのだろうか?
それでも、
永遠を永遠にするために、大切なものと共に壊れてしまえたらと願う。]
|
…――、
何処へ……
[オスカーと異口同音。 振り向く、其処には オスカーと彼によりそうマーゴの姿があったか。 一度ふたりに目配せしてから、 闇の中から這い上がり、 窓へと駆けた。 遠くに、見えるだろうか。]
…、―― ドナルド、
(208) 2010/03/09(Tue) 01時頃
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