194 花籠遊里
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― 地下牢 ―
[年若い朋を庇うように紡いだ彼の声に、 自身の陰茎を唇へねとりと塗りつけて阻んだ。>>84 傲慢に振舞う男は、彼と視線を繋げても何一つ躊躇いはしない。
緩やかに長い髪を掻き混ぜる五指が、戯れて遊び。 はらはらと形崩れて、彼の頬に翳りを差す。
朧月が普段愛する煙管などより余程逞しい屹立は、 口付けに揺れて、充足の呼気を無意識に漏らした。 僅かに腰を進めれば、唇で棹を絞らせ、熱塊は粘膜に体温を移し、細い作りの顎に質量を与えゆく。 生々しい肉を一杯に頬ばらせ、彼の軟口蓋を先端の膨らみで浅く突こうか。]
―――良い子だ、朧よ。 どうだ、旨いかい。
[下卑た声に合わせ、彼の舌上を滑る男根。 薄っすらと棹に脈筋が浮き始め、彼の味蕾へ先走りの味を拡げて侵食を齎した。]
(113) 2014/09/15(Mon) 19時半頃
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しっかりと視てろよ。藤の字。 あの御綺麗な朧が眼一杯頬張って、――…そそるだろう?
[悪辣な男は指で乱す彼の視覚にも、朋の痴態を覚えさせ。 問いかけに対する答えを欲して、弄る異物を増やした。 まるで、娼に付く未通者へ、教えるが如くの丹念さ。>>89
彼の美しい友が、眼下で醜悪な逸物を咥えこんで奉仕し、 やがて花を苛む毒針を、彼らの痴態で育てている光景。>>90
特に面倒見の良い藤之助には、よく利くのだろう。 彼がうろたえるほどに、朧に響くとも知れぬまま。]
(114) 2014/09/15(Mon) 19時半頃
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[彼の唇より零れ落ちた声は微かで、己を満足させるには至らなかったが、取り繕った演技でなかったので、緩く褒めてやった。
褒美とばかり与える刺激は、含ませた二本の指で性器裏の隆起を押し上げ、捏ねるように撫でて内を歪める、意地の悪い賞賛。 体温に温められるほどに、凛と香る薄雪の香が立つ。>>109
懐くように身を寄せてきた彼に唇のみで笑み。 耳朶を噛み散らす色香を目の当たりにして自然と喉が渇いた。 ―――しかし、足りぬは此方とて同じ事。]
違うだろうよ、藤の字。 ―――…藤に嵌めてくださいってぇ、乞い縋るところだろう?
[彼の顎先に口付けを一つ送り、唆すは屈辱なる言葉。
同時に指を衝き立て、内側に細かい蠢動を齎し、 ぐずり、と滑る水音は、彼の鼓膜を内側から叩く。>>110]
(115) 2014/09/15(Mon) 19時半頃
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それともなにかね――…、 お前さんは、そんなに穢れる雛が見たいかね。
[悪辣はせせら笑って一度、朧の喉を大きく突き上げた。 朧の気道を塞ぐように熱源が沈み、与える苦悶と重い脈。 朧の細い喉の内側を、先んじた青い滴りが伝って下り、 胃袋に蝶の毒が流れ込んでいく。]
(116) 2014/09/15(Mon) 19時半頃
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[跳ねる肩。唇に掛かる人肌の声。 瞳と瞳に掛かっていた空気>>112が淡く色付いて、揺れていた。 それは男の脳天を伝って、背筋をゾクリと栗立たせる。表情は言わずもがな、鋭い犬歯をチラつかせて。]
……そう…いい子だ、頑張ったな。
[目を細めながら仄かな明かりに浮かび上がる朱色の髪を、指の背で撫でた。 手つきはまるであやすように。そうして、後ろ髪の隙間に指を滑り込ませると、自分の唇に引き寄せ……まず、「焦らされるのは嫌いだ」と申し出た相手の為に、口の端に一つ。 薄目を開けば、視線が絡んだだろうか。
そのまま薄い唇に自分の物を押し付けた。無理やり唇を割って、濡れそぼった相手の舌を突つく。逃げようが逃げまいが、長い舌をそれに絡めようと蠢かせた。 絡んだのなら、吸い上げ、歯を立てて。]
(117) 2014/09/15(Mon) 20時頃
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[同時に動いた指先は、容易く相手の自身を見つけただろう。指先でくるくると擽った後、指を鍵状に折り曲げて、服の上から何度も何度も先端を擦り上げてやる。
ゆっくり唇を離す。食んだ舌を繋ぐ相手の銀糸を赤い舌で舐め取った。]
………それで、次はどう?
[微かに色をのせた不健康な程白い肌。濡れた口から熱い吐息で問う。 男からは何もしないまま下を弄る手は同じ動きを繰り返す、繰り返す。]
(118) 2014/09/15(Mon) 20時頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/15(Mon) 20時頃
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[褒める言葉さえ、何処か恥ずかしさを覚えるのは、きっと子供に対するようにされたから。>>117>>118 何も知らない身体では無い花へするには不釣合いな其れだから。
柔らかに、口端に触れる唇。 褐色混じりの黒目と、視線は確り、合う。
瞳を細め。 其れこそ子供扱いの延長かと、問い掛けようかと薄く開く唇は、あっさりと彼の進入を許した。 絡む唾液に、不慣れな苦味。 歯を立てられて、ん、と小さく鳴き声が篭る。]
(119) 2014/09/15(Mon) 20時半頃
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……お人が、悪いっ……
[男の問いかけ>>114に答える声は掠れ、友の痴態に羞恥を覚えているのを様々と見せつける様な響きを帯びていた。増える指は燻ぶる熱を更に高め、内側から丁寧に花弁を剥いでいく様に快楽に耐えようとする意思を取り去ってゆく 友の奉仕は嫌が応にも視界に入る。花房が揺れる様子は蝶の目を楽しませたかどうか
小さく零した声に対して満足げな表情の蝶は、増やした指で一番感じる部分に触れる。撫で擦り、くにと押し上げまるで玩具を弄る様に楽しげに。その際くちゅりと香油と腸液が混じり合った音が漏れ、薄雪の香りは濃さを増す。明らかに高ぶり熱を帯びているのだと蝶に伝えるかの様に
此方の何処か挑発めいた誘いには、唆す言葉が顎先への口付けと共に返り 同時に更に水音が響けばかっと躯が熱くなった 律動に合わせ揺らめく腰は春風に棚引く藤の花 蕾は夜露に濡れ、蜜蜂の針で開花せよとつつかれる]
(120) 2014/09/15(Mon) 20時半頃
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次は……
[間近の吐息の温度は近いのか、己に感じる刺激の分、此方がきっと上だろう。 反応を見せ始める下肢が、刺激に物足りなさを感じ始める。
唾液を舐め取る赤い舌が見え、控えめに追いかけた。 児戯のように、絡むのは数秒間か。]
もっと、肌を、触れ合わせたく、思います……
[脱がせて欲しい、脱がしたい。 腕をするりと相手の着物へ、暗い色の胸元のボタンをなぞる。 許可を得るまでは、唯なぞるだけ。 染み付いた領分は、無意識だったけれど。
とろりと欲が蕩け出す。 普段の人の良さそうな、胡散臭い笑みの質は、僅かずつ変容していく。 気質以上に、愉しみの中にあるようなものに。
其れにこの蝶が気付くか、否か。]
(121) 2014/09/15(Mon) 20時半頃
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ぁ……
[と、続けられた言葉にゆるりと瞳は真正面に友と――怒張した蝶の熱を捕える 穢れる雛が見たいか、なんて言葉と共に朧に与える責めを見れば少しだけ困惑した様子を見せたろう]
――もう十分、熱くなっておられるでしょう? 早く味あわせて下さいな。貴方様の熱を。
[と、媚び強請るような願いと共に彼の胸元に手を置き、頭を肩にしな垂れさせる。婀娜花の様な振る舞いと裏腹にその大きな一物を見てしまったこと、普段の様に取り繕い鏡面の様に凪いだ己を維持できず。何処か羞恥を押し殺したような声音になってしまったろうか 男の肩に、黒の髪が流れ落ちた]
(122) 2014/09/15(Mon) 20時半頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2014/09/15(Mon) 20時半頃
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花は水を吸い上げて、その色を映すのだとききました。 『ベル』さまに注いでいただけたなら、きっと。
[始めにお逢いした時に告げたように、あなたさまは美しいのだと言外に含みましょう。 僕は何色にも染まる白い櫻。 甘い蜂蜜を垂らせば、そのように>>103
丸くした射干玉を眺めて、ベルさまは不思議な咳払いをなさいました。 僕はなにか、変なお願い事でもしてしまったのでしょうか? 予期せぬ反応に、彼の背中へと回した指先は きゅう、…と打つ波を更に漣へと変えたのです。
それでも僕の顔を覗き込む、淡いお色をした眸に 僕が映りこんでいたなら、短い安堵の吐息を溢し微笑み返すのでありました。]
(123) 2014/09/15(Mon) 21時頃
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いいえ。 僕は、お望みに応えられたでしょうか…?
[謝る言葉に>>104僕は微かに首を振ります。 そして伸びてきた指先はまるで蝶の触角。 片腕が僕の腰を抱き寄せるなら、引かれるままになりましょう。 まるで時が止まります。 止まるからこそ、他の牢から漏れ出る享楽に満ちた声など 聴こえ、聞こえるはずがないのです。]
あなたさまのお色に、染めてください。
[間近でみる彼の睫毛は、小鳥囀ずる淡い空にひらりひらりと舞いました。 嗚呼、本当に名前のようにお美しい御方です。]
ベルさ───
[櫻色の薄い唇が名を紡ぎ終わるか終わらぬか。 優しく重ねられたそれに、僕は長い睫毛を伏せました。]
(124) 2014/09/15(Mon) 21時頃
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――初めてだけど、…何。 キミだって…ほうら、肩を揺らしてるくせに。
[くつくつと、咽喉から漏れた笑声は、彼の口から流れる勝気な詩>>105に負けじと口惜しさを、自尊心を滲ませたものであっただろうか。
そうして着物を脱いだ事により、先より緩く外気に曝された柔肌には息を呑み、ぱちりと瞼を瞬かせた後には目を細めちいさく舌舐めずりを。 「もうちょっとなのに」なんて、その長襦袢の裾を片指先で引っ張って。
シーツに散らばる紐には目もくれず、舌を隠したならば、夜に揺蕩う花を安心させる様に淡麗に微笑んでみせる]
…なら、教えてよ、
[一拍。 闇の中近付いて来た影に、下りて来た銀月には少しだけ首を傾げ。耳を吐息が掠めたならば、その擽ったさに思わず身動ぎ位はしただろうか。
じとり。間近の澄んだ瞳を横目に睨み、軈ては肩の力を抜いての”一拍” 口端を上げ寸分犬歯を見せたならば、ゆるりと言葉を紡ぎ始めた――]
(125) 2014/09/15(Mon) 21時頃
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[こげ茶色がはらりと揺れる。 それを掻きあげるわけでもなく、ただ乱したまま一心不乱に求められた動きをこなす。 目つきが良いとは到底言えない瞳を細め、ねっとりと唇をそれに絡ませ手中に収まらない熱をゆるく煽り。 浅く突かれる度に眉間に少しばかり皺は寄るが、奉仕を辞める事は勿論無い。 ある時は丹念に根元を刺激し、ある時は愛しそうに咥えこみ緩急をつけ。
問いの返事など音にする事は無く、表情で蝶は察してくれただろうか。>>113
藤への言葉も聞こえぬふりを>>114。そうでもしないと、止まってしまう。 それは花として、一番やってはいけない事と朧は心得ていた。 毒が胃へと落ちていくのなら、>>116苦しそうな表情を隠すことなく、それでも一滴たりとも逃すまいと刺激を強めただろう。]
(126) 2014/09/15(Mon) 21時頃
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…―キミへの触れ方を、さ。 キミが教えて。…俺の手、使って良いからさ。
[――震える躰を、蝶はとうに知っている。 花の魅せる姿形が今にも消え入りそうに、ただ緊の糸を走らせているということも。
それを知り尚煽り上げ、彼の顔を伺い見る。上目遣いなど可愛いものはなく、ただ真っ直ぐその澄んだ瞳を捕らえ。 紡がれた言葉は暗に自発を示したもの。
御居処を弄る手の平は、彼の身体の線をなぞり上げては肩口に触れ。また腕からゆるゆる下り行ったら、淡藤の手に触れてみたことだろう。]
…――返事は
[そうして近くのその耳元にそっと囁き返した]
(127) 2014/09/15(Mon) 21時頃
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[繋がる舌を伝って鼓膜を揺らす音。 掛かる吐息の熱さの差異>>119>>212には囃されるばかり。舌を追う視線の意味を、深追いしてはまた笑う。
肌を触れ合わせたい、と"らしく"ボタンをなぞる指を相手を弄っていた手で掴む。 掴んだ手をはだけたシャツの1番上にある留め具へと導いて。ひとつ、男の手で外して見せた。「こうするのだ」というお手本のように。
蕩け出した欲の気配、雰囲気が少しずつすげ変わって行く。 ……果たして今だけの事なのか、誰が相手でもこうなのかは、男の知る所ではないけれど。]
お前がやりたいと思えば、今日は何でもやっていい…
ただ"上はボタンを外すだけ"だ。 ………それだけ心得ろ。
(128) 2014/09/15(Mon) 21時頃
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[後頭部から、髪の感触を楽しみながら前へ移動する手つきは優しい物であったが、その目は誤魔化すように伏せられて。 交渉のような脅しのような。完全に上を脱がせないよう警告。その理由を聞かれれば曝け出すかもしれないが、聞けば表情が曇るだろう。
掴んだ手を離したのなら、相手の首筋に顔を埋めて影を隠した。 そうして、仄かに香りが移った肌に唇を触れさせながら、綺麗に整えられた帯をシュルシュルと長くのばして。 両手を鎖骨に添わせれば、布と肌の隙間に差し込む。肩、腕…といった具合に、態と肌を滑らせながら着物を落とすだろう。
その時に熱をもたげ始めている逸物が視界に入れば、尿道を塞ぐように直接手で触れてやろうと。**]
(129) 2014/09/15(Mon) 21時頃
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ん…っ…
[求められるままに、滑り込む感触は暖かなものでした。 粘膜の滑りが訪れれば、甘い呻きが漏れます。 合わせるように、逢わせるように差し出す舌先は ベルさまのものよりも仄かに熱いものでしょう。
いつも、買われる宵には 『蝶』へとお願い事を致します。
どうか、接吻けてくださいませ──…と。 どうか、仮初の愛を囁いてください──…と。
その甘さ在ればこそ、櫻の花は艶やかに色付くのでございます。 今宵もまた蜂蜜のごとき甘さに、僕はその身を咲かせるのです。 絡み合う舌先が、ふるりと震えておりました。]
(130) 2014/09/15(Mon) 21時頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/15(Mon) 21時半頃
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[指で内側の柔を掻き、折り曲げる度に内から圧掛けた。 指先は妖しく翻り、きゅ、と熟れゆく肉を詰る。>>120 武骨な指先は僅かでも動かすだけで、節が縁肉に掛かり、 拡張を強いて、内側も入り口も、己の指の形に撓ませた。
悦の予兆を見せる肉体は、白衣より覗く肌に色を撒き、 言葉で弄るほどに変色を辿る花を愛で。 チラ、と視線を彼の前へと下げると、 背後への刺激のみを齎された、彼の雄の角度を計る。]
―――仕方ねぇ、藤よ。 今日ばっかりは拙さに免じてやろうが、躾は必要よな。
[性質の悪い甘さを覗かせ、笑気を噛み。 五指は朧の頭皮へと伸びた。]
(131) 2014/09/15(Mon) 21時半頃
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[言葉を売れば戻って来たのは買い言葉>>125 少なくとも座敷遊びを初めてだと口にした相手に心の音が乱されるなど、らしくない。]
…ええ。まさか貴方のような淡麗な方と閨を共にするとは思わなかったので。
[一度は指摘された項に唇引き結びつつも。 けれども次には凪いだ瞳を取り繕い、ゆぅるひと弧を描いてみせる。
それでも外気に身体が晒されていけば、笑みは強張り。 裾を寄せる仕草と寸前見咎めた眇められた眼差し。
負けじと刺激される征服欲は、ただただ耳元に捻くれた言葉を送り込む。それが教えに反することなのかどうかは覚えていない。
一拍。その内に蝶が微かに惑う。 情の籠った視線を向けらたのなら、くすくす。笑み零して。]
…何を識りたいのですか?
[唇は耳元に置いたまま囁き。 一拍置いた後、隠された犬歯を歪んだ紺瑠璃を認めたならば、コクリと喉を鳴らしただろう。]
(132) 2014/09/15(Mon) 21時半頃
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[朋のために見せる献身か、熱のために焦がれる欲のためか。
口腔を巧みに使い己の熱情を育てる朧の髪を無造作に掴み、 柔く生暖かい肉を蹂躙すべく、自らも腰を繰り出し始めた。>>126
彼の奉仕の律動に合わせ、顔を引き寄せ、 派手な淫音奏でさせれば、懸命な慰みに滲ませる恍惚の色。
亀頭が彼の舌腹を摩擦する度、肥えてゆく熱源を教え。 低く喉を絞ると、小さな呻き声を漏らして、頂の予感に突き動かされるまま、彼の口内より猛る怒張と化した陽物を引きずり出した。
彼の紅い唇を捲り上げ、引き抜く際も小刻みな脈の余韻を残し。 そうして、一度、藤之助に視線を引いてから――、
朧の端正な面差しへ、咽返るほど濃い白濁を浴びせようか。 避ける事は、髪を梳き上げた五指が許さず、放埓な毒が散る。
ねっとりとした重い精液に穢れる肌を、悪辣は小さく笑った。]
(133) 2014/09/15(Mon) 21時半頃
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[月下の元で蝶の望んだ花如く。 命を受けたのならば、首を傾げて微笑み一つ浮かべるだけ。
それが正しい『花』としてのやり方なのだろうか。 ならばきっと此処は口端上げて首を垂れるべきなのだろう。
“仰せのままに”なんて大仰な言葉を紡ぎながら]
─…その手を使って慰めろと?
[小さな鉢から連れ出してくれた指先見下ろしつつ、溶けいるような声色で問いかける。>>127 導いてくれたその手を使い、教えろなどと。
僅かに瞳に宿るは寂寥感。 けれども相手は『蝶』であり、その人が望むのならばそうせねばならぬ。そう教わったのだから。]
…仰せのままに。
[小さく、微か揺れる聲で返事をすれば、黒に覆われた指先に口付ける。 そのまま控えめにその手を引いたのならば、首筋、鎖骨、胸元、臍へと時折息を零しながらも手を滑らせて。相手の様子をそっと朱を目元に乗せつつ窺った。]
(134) 2014/09/15(Mon) 21時半頃
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そう?それは嬉しいね。
[言外の意味を確りと汲み取って顔を綻ばせる。
櫻子はベルさま、ベルさまと呼んでくれる。 僕にはその名で呼んで貰えるのはとても嬉しいことだった。]
うん、僕の望みは元々櫻子さんと 楽しいひと時を過ごすことだからね。
[そもそも女を買うのではなく、この館に花を買い付けにきたのは甘い時間を過ごすためなどではなかったが。 だが今は目の前の櫻の梢への興味を掻き立てられていた。 当初の目的を達するよりも、彼を知ることにより得られるものは大きそうだ。]
(135) 2014/09/15(Mon) 21時半頃
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[櫻子はまた僕の名前を呼ぼうとした。>>124 紡いだ僕の名前ごと蜜を啜ろうと唇を重ねる。 そして櫻の花びらの中へと舌を侵入させ、 温度と湿り気の感触とを分かち合った。
優しく押し返される温かみに胸が熱くなる。 それを捕らえて軽く吸うと甘みすら感じるようだった。
口付けを深く交わしながら花を見つめると、 黒い長い睫毛が丸い真珠を覆い隠しそうな ほどに伸びているのが分かる。
本当にこの子は男なのだろうか?
間近で眺めて改めて疑問が湧く。 僕は疑問の答えを求めるように、 舌で蜜を交わしながらも櫻子の胸元に手を這わせた。]
(136) 2014/09/15(Mon) 21時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/15(Mon) 21時半頃
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[彼の目の前で精を浴びせる朋を見せ、 一等、羞恥と焦燥を感じるだろう瞬間に指を抜く。>>122 身体の中を占めていた異物が退けば、空隙が生まれるか。 彼の身体に飢餓を齎すような、物足りぬ洞が。]
ほうら、夜鷹の振りは終いだ。 ―――きな、藤之助。
[彼の髪から指先滑らせ、しな垂れる体躯を己の膝上に招く。 されども、彼の鏡面が対峙するのは己ではなく、 白濁に塗れし、朋の前であった。
浮かせた彼の腰の背後より、熱の引かない屹立を双丘の合間にすり合わせ、いやらしい笑い声が続く。]
脚を開け、しっかり見せてやんな。 ―――…大事な雛に、身を挺する様をよ。
[声に合わせ、彼の腰を引き寄せれば、怒張で一息に彼を穿つ。 散々香油で濡らした秘所を押し広げ、結合部を朧に見せ付けるように。]
(137) 2014/09/15(Mon) 21時半頃
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[此の蝶が、何を愉しむのか、愉しんでいるのか、予測は淡い水音に消え。>>128>>129
たった一つ、約束事。 それには深く、頷いた。]
……貴方は僕を自分だ、と仰った。 其れは嫌だと思う事、僕も自分にはしないでしょう。
[己に触れる手付きは、決して嫌なものではないから。
薄く笑い、一つ目を開けてくれたのを真似し、二つ、三つとボタンを開け、続けていく。
素肌を滑っていく手の、唇の感触に、背に這うぞくりとしたもの。 ほう、と一つ甘い息を吐いて、徐々に押されるように崩れていく姿勢。
彼の下、細い黒の着物に手をかけるその頃に、蝶の指先は自身の熱を掴んでいた。]
(138) 2014/09/15(Mon) 22時頃
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……んっ。
[上擦る声を洩らし、腕で身体を支えながら擦り寄る。 二人の身体の間で、触れられれば、簡単に質量を増していくその行為を隠すように。
触れることを望み、彼の下へも腕を伸ばすことを、触れるまで悟られぬ様に。]
(139) 2014/09/15(Mon) 22時頃
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[彼の指は的確に閉じられた蕾を花開かせる。最初の頃の異物感は既になく、もう指の形を覚えたとばかりに秘肉は指に絡みつき奥へと誘うかのようにうねった。その際零れるのは切なげな吐息。それは蝶の項にかかり熱さを伝えたろうか
自分の昂りを、見られているのを感じ>>131、薄く紅に色づく肌と、下肢に見える膨らみを見つめる視線に一層首筋を桃色に染め上げた
やがて躾と称してその白濁を友の顔へと降り注げば、蝶は小さく笑みを零す]
おぼ――……っあ
[友の名を呼び咄嗟にその白を拭おうとすれば引き抜かれる指。その際行かないで、と縋りつく糟糠の妻の様に中の襞は去りゆく指に絡んだろう ふるりと身体を震わせれば、きな、と蝶の呼ぶ声がする そのまま声の主の方、言われるがままに膝上へと躯を滑らせる――が。 目の前にいるのは、白雲に塗れた朧月 どうして、と声にならぬ声が漏れる 何時もの様に無意識に腰は浮き、男の怒張を咥えこもうとするも、告げられる言葉にいやいや、と言わんばかりに首を横に振ろうとして
だが自分は花。買われた花は蝶の言葉に従わねばならぬもの。震える脚を叱咤し広げようとすれば、引き寄せられその熱に穿たれ]
(140) 2014/09/15(Mon) 22時頃
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――ぁ…あ……っ
[熱に濡れた囀りが、地下牢に響き 体は貪欲にその熱を求めきゅうと締めつけ、漏れ出る吐息は色を帯びる 目尻を朱に染め、潤んだ瞳で目の前の友に晒された藤。掠れた様に息を吐きながらも、蜜吸う蝶にもっと深くもっと色濃くと誘う様に自分を引き寄せた腕に己が手を絡ませた]
(141) 2014/09/15(Mon) 22時頃
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[ベルさまと呼べば、顔を緩やかに綻ばせて下さいます>>135 その表情にまたつられるよう、僕も綻んで見せるのです。 これが男女や恋仲なれば、それは素敵な情景でしょう。 地下牢という遊郭の中、甘い時が現実の刻を止めるのでした。]
そうですか? それは、とても嬉しいです。
[「楽しいひと時を過ごすこと」が望みであると告げる彼に 僕は同じ言葉で返しました。
『花』として望まれることが『しあわせ』なのです。
金色蝶が何を思い誘われたのかは、僕は知る事など出来ませんが こうして櫻の枝葉に翅を休めてくださるのならば 僕は応えて、色付いていくのでございます。]
(142) 2014/09/15(Mon) 22時頃
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