202 月刊少女忍崎くん
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[フェンスの向こうに投げていた視線を一度手元に戻して、 またシャーペンを走らせる。]
鷹野にだったら、いつ撮られてもいい。
[──もう、確認はなくてもいい。と、 また、前に視線を戻した。]
(89) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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[カシャリとシャッター音を耳で受ける。 耳慣れた撮影音ではあったが、横手で受けたのは これが二度目だった気がする。
シュ、と手元に描かれた横顔の目元に最後の一筆を入れて、 そこで初めて隣を見た。]
… そうか
[そこにあった満足気に笑う鷹野の表情に、 自然と、口許が和らぐ。]
(95) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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…
今日は本当、鷹野には 随分世話になったからな。
[資料写真もだが、こうして今自分が晴れやかな気持ちで文化祭を終えられるのも、鷹野のおかげだ。
鷹野自身が満足できたのなら、 それに勝るものはなかった。]
(96) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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[茜色の光を受けているせいか、 ここまで走ったせいか、鷹野の顔は赤い。
幾度も口を開いては閉じて、 言い出しにくいことを言おうとするように、 声は、中々続かなかった。
45p下からの見上げる視線。 大きな目が一度きつく瞑られて、 何かを決心したように開く。]
(105) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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[色々考えたんだけど。と、その出だしではじまった言葉は、
── 一世一代の大告白だった。
赤らんだ顔を真顔で見つめたまま、 僅かの間、静かに黙って]
…俺も、
[次に零れた低い声は、微かな緊張をはらんで、 隣にいる少女にしか届かないくらいに小さく]
(106) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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…… 少し、照れるな。
[こういうのは。と、誤魔化すように少し笑って、 思考を読まれたみたいだ。と、冗談交じりに]
でも。俺も、鷹野と同じことを思ってた
[照れくさいけれど、その相手が鷹野だったことが うれしいような、通じ合えたような──そんな錯覚を覚える。]
(107) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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すごく…… いい台詞だと思う。
(109) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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どうって、本当にすごくいいと思う。 ススムが言ってたストレートさもあるしな
[どう。の意味を提案と捉えたままに、うん。と頷く。]
(111) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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いや文化祭中に改めて 真剣な姿ってのはいいな、と 俺も思っていたんだ。
[うん、うん。と嬉しげに繰り返し頷き、 告白の方向性自体はほぼ固まって、 あとは言い回しぐらいのものだったが、 それも、ここでほぼ決まった。]
……しかし、鷹野もそう感じてたんだなあ
[それは素直に、嬉しいと感じる。]
(112) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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鷹野がそんなに一生懸命に 考えてくれてたなんてな……
本当に嬉しいし、 今日はすごく助かった。
[いっそ、晴れやかな表情で、ぽん。と、 鷹野の両肩に手をのせる。]
(113) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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今度の台詞は、 ぜひこれでいきたいんだが
、 ──それ、使わせてもらっても いいか?
(114) 2014/11/19(Wed) 02時頃
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