人狼議事


24 明日の夜明け

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[其処は、部員がフォームを見るためなのか、壁の一部に鏡が埋め込まれていた。
だから、プール内を映し出す筈の其処は、全然違う、薄暗い部屋に瓶や棒が転がっている光景で。

その、映るか映らないかの、床すれすれに。
ラルフが言うような、黒髪が、散っていたから]



[水面を漂うように近付く髪の毛は、中々にホラーだ。]

 ……こんにちは。あの後、風邪ひいたりしなかった?

[近くに泳いで来たマーゴに挨拶して問う。
 確か、夏場とは言え薄着で出歩いていた子だと思って。

 悠然と泳いだ後の波は、揺れる梢のように広がって消えた。
 大丈夫だろうか。意味もなく少し、心配になる]




 うん、髪は真っ直ぐだったから……

[ホラー嫌い対策に声をひそひそ]

 ソフィアも何か見たの? 何か、……――怖いね。
 自分の感覚が得体が知れないのは。

 ん?

[慌てて背後を指差す仕種に、首を傾げ。
 振り返る鏡に映ったそれは、
 置き去りにされた竹箒を見付けた時に良く似た]

 ホリー……!?

[背筋に冷水を流されたような悪寒が走る]


[ラルフに、その節はお世話になりました、といいながら]

大丈夫です。さすがに水着で出歩いちゃだめでしたね。

[プールサイドに上がりながら、えへへと笑い]

わたしと同じように長い髪の人…。

[ソフィアの拍手をもらってから、髪を後ろに戻して]

わたしの知り合いには……居たような、居ないような?
え、ソフィアちゃん、幽霊とか本当に見えるようになったの?

[そういいながら、ソフィアの指し示す鏡を見た]


同じものが{1} (奇数:見える 偶数:見えない)


えっ…これ…何……?
ホリー…せんぱ……っ。フィリップ……、さいもん、君……?
い、た――っ。

[キ―――ン、と耳鳴りがする。頭を抑えて。壁に手をつく]

……だめ…だめ…ッ!
種が…時が…来るまで、先輩、もちこたえ…て……ッ!

[その場に、しゃがみこんだ]


[幽霊は、居たら楽しい、なんて思う人間の前には、たぶん現れたいと思わないのだろう。
さっぱり霊感とは無縁な人生を送ってきて、そういう話は好んで聞くものの、実際自分が見えるとは、やっぱりあまり思っておらず]

 っの、ばか! 何やってんの……!

[ラルフが名を呼べば、一気に自分の記憶も鮮明になり。
硬直からとければ、それを幽霊とも気のせいとも思わず、鏡に駆け寄り。

ばん、と濡れた手が感覚の鈍る強さで叩いたのは、ホリーの更に奥。
黒髪で、けれど今は前髪も長くは無く、おさかなのヘアピンは遠くて見えない、人影で]


 何よ、その顔。
 ふざけないで、何してんのよっ、サイモン!!

[そんな表情、鮮明になっている筈の今の記憶にも、ない。
ただ、ホリーが力なく崩れていて。
フィリップだろう金髪が、彼女を庇うように対峙していて。
忙しく何かを叩き落とす彼と違い、サイモンは悠然と、それか、呆然と、徒手空拳のまま。

何がおきているか、実際のとこなんて分からないけど。
ふざけるな、と、それだけ強く、思って。
恐らくは初めて、その光景を見たくないと思って、再び拳を振り上げ]


{2} 偶数:鏡を割った 奇数:映像だけが消えた


― 回想 プール ―
[ぼうっとしたままどこか遠くを見るようにプールの水のきらめきを見つめる、何かがまた見えるのではないかと思いたくて。

そんな折りにラルフからメールが届いて、内容に笑いを漏らす]

浮気は許さないけどねー。

[等と独りごちながら天井を見て、やはりいつもの学校のプールでしかなくてため息が漏れる。

マーゴの説明にも納得がいったようないかないような曖昧な頷き。
少しのやり取りの後再びぼうっと水泳部とソフィアの合同練習の様を見つめていればラルフが来て、彼へとひらひら手を振った]


― プール ―
[マーゴの貞子には腰が引けたような状態で苦笑しつつ、,ラルフとソフィアのひそひそ話に首を傾げた]

何話してるんだか。
ヒソヒソ話は禁止ー!

[立ち上がり二人の側に近寄れば唐突にラルフが叫ぶ誰かの名にドキリとして]

ホリー‥‥‥。
ホリー‥‥‥?

[うわごとのようにその名を繰り返して。
,,三人が覗いている鏡を一緒になって覗き込んだ]


[下ACTしかし何かを見る前に、鏡は砕かれて、ソフィアの様に驚いたように目を瞬かせる]

ちょ、ちょっと、ソフィアちゃん何やってるの!
手、手は大丈夫!?

割れた鏡で手切ってない!?

[突然の出来事で取れかかった頭の靄が再び頭を支配する、ソフィアの手を取りながら慌てたような声を出す]


[映し出されたのはどれ程の時間だったか。
 思わず駆け寄り、鏡の向こうに手をつく前に、きっと消える。
 ソフィアの手で、びしりと鈍くひび割れて]

 …………一人じゃなかったな。

 何、やってるんだ、あいつら。こんな時に……
 動けない子放り出していがみ合ってる場合じゃないだろ。

 ……生きて、

[生きて。
 彼らには、辿り着いて欲しいのに]


 …――は、 ぁ、はあっ、……

[荒く息を吐けば、それに押し出されるように、ぼたり、ぼたりと、握り締めたままの手から、熱が落ちていく。
皹入った鏡面にも、未だ、その光景の残滓が残っていて。
ただ、イラついた感情のまま、ばき、と欠片を握って叩き落せば、今度こそ、ただの砕けた残骸になった]

 …… え、 ……あー、いえ。てか、すみません。

[そうして、やっと。
アイリスが手を取ってくれた感触に、暖かさと、痛みのようなものをじわりと感じ。
赤い絵の具に突っ込んだみたいになっている手と、足元の惨状に、気づき。
呆然としている水泳部員らへ、申し訳無さそうに頭を下げた]


[鏡が、割れた]

あ、あぁ…ソフィアちゃん…備品、なのに…。
怪我、無い?

[どこか、上の空で、呟く。そのうち、耳鳴りが消えて。他の部員もどうしたのかと、集まってくるだろうか。自分の意識もはっきりしてくる]

……これ、危ないね。
わたし、先生に連絡しておくから、皆、今日先に帰ってて?

[部員や皆と、いくつか会話を交わせば、そう言って、職員室へ]

……大丈夫。目が覚めれば、また、日常だよ。日常、だよ…。

[そんなことを呟きながら――**]


二人に、ソフィアちゃんを保健室に連行お願いします、と*ぺこり*



[ソフィアの手は、咄嗟に気遣かってくれるアイリスに任せ、
 何事か叫んでうずくまるマーゴの傍に寄る]

 …………――

[彼女に、自分が掛けられる言葉など]

 ごめん、

[一つも、なくて]

 大丈夫だよ、きっと――……ありがとう

[痛そうに押さえる頭を、許されるならそっと撫でる]


 ご、ごめん。つい、かっとなって……

[いつも、ふんわりしてはいるけれど。
常に増して、ぼうっとしたマーゴの様子と、こちらへ来る前に呟いていた言葉が、気にはなったのだけど。

せんぱい、が誰を指すのか、とか。
そういうことが、さらさらと記憶から零れていってしまうから。

ただ、マーゴちゃんこそ大丈夫なの、と心配そうに覗き込んでから。
自分が居ては、更に話がややこしくなるかと、素直に言葉に従う事には、したのだけど]


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