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[敵対の理由の一つに、あの砦の一帯が含まれているのは
言うまでもない。
赤と緑、いずれもが正当な領有権を主張している状態。
だから宙に浮き、下手に触れば相手を刺激する。
この兵士の部隊が、秘密裏に調査を進めていたのは、
それなりの理由があったのだ]
メモを貼った。
……1どころか、自分の身一つ守れねー有様だ、情けねー。
[目の前の“2”を切り捨てられず。
セディーの言葉に“100”を取るべきか戸惑い。
両方守るには?と動きに迷った昨日。
…その結果が、何も守れなかった現状である。
ごろんと床に転がった。天井は薄汚れていて、染みがあり。四葉に似てるなあ、なんて思いながら]
四葉のクローバーは、ハッピーラッキーの印ー、って。
…いつ覚えたんだっけかなあ、俺。
[気が付けば、幼い頃から知っていたわらべ歌。
母は、いつの間にか歌っていたと言っていた。
いつか、どこかで…覚えたのだろうが、どうにも思い出せなかった。]
[ムパムピスの答えに、振りむく。]
はは、神父みたいな物言い。
―――僕は、今混乱しているみたいだ。
軍人のくせに、国の示す戦うべきものが、信じられなくなっている。
[例えばそれがベネットの思惑通りだったとしても、少なくとも彼女は己の目でララントを、赤国の人々を見た。
自分の目で見、感じたものは自分を偽らない]
戦うべきものは、戦を起こそうとしている何か、なんじゃないかと。
軍人にあるまじきことを、考え始めている。
……笑う?
[ベネットは、最小限の血で戦を収めることを考えているようだった。
けれども、もしもまだ間に合うのなら。
片田舎の出身、一介の下っ端兵士の彼女には、情報操作で煽り焚きつけられた民に、どうやって真実を伝えたらよいのか、ちっとも思い浮かばなかったけれども。]
― ララント裏路地 ―
[本当に大丈夫なのかな。離してくれる様子は無い。
そのまま人気の無い裏路地まで連れ込まれて]
……参ったな。
僕の正体なんでバレちゃったの……?
[別にバレた所で問題は無いし、隠す気も無かったけれど。
眉根を寄せるセディーの詰問に、まぁ待ってと片手をあげて]
フィリスは既に知っている通りに、飽くまで客人として迎えるつもりだよ。
心配しなくても、二週間ほど立てば彼女の事をそれ以上拘束するつもりはない。だから安心して。
……メディは……
なるだけ善処はする。少なくとも殺す様な真似はしないよ。
[正直メディの処遇は捕虜として扱う以外に無く。
どうしようかと考えていたから、少しだけ曖昧な返事になる]
メモを貼った。
……私は、神様とかは余り、
信じていないのですけどね。
[振り向いて少し笑う、フィリスを見た。
ステンドグラスから光が注いでいる]
いいえ、笑いません。
私は、もし戦争になって、フィリップスさんやメディさんと
銃を向け合う事になったら、撃つ自信がないです。
[彼はただ仲間を助けに来た。
彼女は正直で無益な戦を憂いている。
何か変わるのかと聞かれたら、
きっと何も変わらない。]
![]() | 【人】 さすらい人 ヤニク[支度が整ったという報告を受け、見張り台から降りる。 (24) 2011/07/04(Mon) 23時頃 |
[理由を問われて、一瞬口ごもる。
数少ない国費留学生として、学生生活の様子――実質、赤国の市民生活をレポートに書いて送っていた。
特に大公周辺の情報に関しては、時に自ら率先して収集に当たったこともあった。それは円卓会議に、そして女王に読まれることもあっただろうか。
だが、それ以前に]
街中にあんだけ顔が溢れていれば気付くっつーの……。
[片手を挙げられて、はあっと溜息を吐く。
そのまま2人の処遇について聞き]
どうやら、お前がイイヤツなのは分かった。評判通り、だな。
[開戦派が騒ぎ立てる良くない噂から、大公とその息子が穏健な人物であることは推測していたが。]
でも、あんな騒ぎ起こして、その上で客人だなんて。
お前が良くても、諸侯が黙ってないんじゃねーのか。
[恐らく、開戦間近状況が続く限り、自分はもう祖国へは帰れない。
捕虜だというのなら当然の扱いとして、
偵察に行って客人として扱われて帰って来たなどと、スパイ容疑をかけられても不思議ではない。
かといって、軍に此処で見て聞いたものを話すことも、彼女にはできない。
緑国の軍にとっては裏切り行為―――そう言って差し支えない。
しかしやはり、彼女にとって故郷は緑国で、家族も友人もあちらにいる。
帰郷への思いが消える事は無いのだろう。
それでも、少なからず自分を信じて良くしてくれた人たちを、裏切ることもできない。
逆光の中、僅かの間俯いていた顔を上げると、何かを決めたような顔でムパムピスを見た。]
メディに会いたい。牢に連れて行ってもらえるかな。
それから、近いうちにベネットにも、会えるといいな。
メモを貼った。
メモを貼った。
メモを貼った。
[国と、街を守るために軍に入った。
戦争になれば、ララントは真っ先に最前線になるから。
そのためには、銃を取るのも仕方ないと。
だけど、戦争をすると言うことは、
別の誰かの郷里を攻撃すると言うことなのだ。
それも仕方ないと――思っていた筈だった]
はい、分かりました。
[フィリスの迷いは、多少なりと薄れたようだ。
揚げパンの袋を手に牢屋に向かい、
セディーが放免された事を知るだろう]
―牢―
[牢へ着くと、セドリックがすでに放免されたことを聞き、どこに行ったのかと尋ねるとベネットと共に出て行った事を知る。
彼には土地勘もあるだろうし、ベネットが共に居るのなら自分の滞在場所も伝わるだろう、そう判断してメディの所へ向かった。]
メディ先輩…!
[口の端の傷を見逃さず、尋問があったであろうことを察した。
心底申し訳なさそうな顔で、眉根を寄せた。]
ごめん…
揚げパン、持って来たんだ。食べれそう?
[差し入れの許可は貰った。
これを食べて、彼はどう思うのだろう。]
![]() | 【人】 さすらい人 ヤニク[ふと浮かんできた、幼馴染の顔。] (27) 2011/07/04(Mon) 23時半頃 |
[何故僕の事を知って居たかの理由は、僕は当然どちらの意味でも知り様はないけど。
諸侯について問われたら、大丈夫、と指で口を押える]
手は打ってるの。
まず諸侯にまでそんな話伝わらないよ。きっと。
[緘口令は昨日の内に敷き切った。
昨日の騒ぎを起こしたメディの事は勿論、フィリスの事のどうこうも、特別な何事かが無い限り、ローゼスベルグまで届く事も無いはずだと思う]
[円卓会議が休会を挟んだタイミングで、彼女は他の資料を読む]
…留学生達のレポートのどこまでが事実かは図りかねますが、大きな嘘は無いでしょう。
本当に穏健な方なら問題はありませんが――何故でしょうね。
そう簡単には行かないとも思うのです。
[軍情報部が集めてくる情報と照らし合わせても、赤国の大公は戦争には乗り気ではないと読んでいた]
―牢屋―
おおっ、フィリスちゃん!元気そうで何より!
揚げパン?やった、ハッピーとラッキーが来た!
[床に寝転がっていたが、意味不明なことを呟きながら、がばっと起き上がった。「あーん」などと柵ごしに口を開ければ、デコピンの一発くらいはもらうだろうか
えーと、ヒポポタマスだっけ?
どーも、うちの新米兵がお世話になってるようで。
あ、これ美味いなあ、セディーが褒めるだけある。
[ムパに言いながら、揚げパンを結局、自分の手で食べ始めた。]
あんなド派手な事件起こしたのに?
―――……無理がねーかそれは?
[半信半疑、といった表情でベネットを見つめる。
人の口に戸は立てられず、情報というものは必ず漏れていく。そう思っているから、何の根拠があって「大丈夫」と言うのかが不思議だった。
逆に、仮に箝口令に成功しているのだとしたら……相当な手腕がある相手だということなのだが。]
まあ、あんたを信じるしかねーけどな!
んで当のフィリスは今どこなんだ。
客人ってゆーからには、まさか観光中とか?
[んなわけねーよな、といった節で、にかっと笑って問いかけた]
[あーんと口を開けたメディに、思わず普段のノリでデコピン一発。]
両手骨折でもしたらやってあげよう。
[揚げパンを渡し、食べ始めるメディの牢の前に屈みこみ、首を傾げる]
ねえそれ、どっかで食べたことのある味だと思わない?
シナミョンがよく効いたその砂糖。
[もはやムパムピスの名前に原型がないことなど気にもせず、首を傾げてメディの答えを待った]
[そして、端と気づく
……あ、先輩後輩ってのは、同じ学校だったんでね?
うちの、っていうのは、「緑国の」ってことね?
[あくまでも旅の歴史家だと尋問で貫き通していた軍人は、食べ物と後輩を前にしてぽろっと漏れた本音を取り繕った…もう、バレバレなのであるが。
拷問よりも、飴の方が効果があるのかもしれない。]
![]() | 【人】 さすらい人 ヤニク― 砦前 ― (29) 2011/07/05(Tue) 00時頃 |
うん?んー。
……あ。フィリスちゃんの村に行った時に、買った…
アメルンのと、似た感じ。へー。赤国でも、味付けは一緒なんかね。
[不思議そうに呟き、指に付いた砂糖を舐めた
ごっそうさま、ありがとな!結構自由に動けてるのか?
本当に、あのお偉いさん…ベネットだっけ?を落としたのか…?
フィリスちゃん、やるねー。
[軽口を叩いていつも通りの笑顔を見せるが、口の端の傷が痛んで、あいてて、と呻く]
[…む。あんまり信用されてない。
人の口に戸は立てられない。それが当然だと思っていそうなセディーの反応に、肩は竦めておく。
とは言え、実際あれもララントの街の往来でされたなら、隠し様も無かったくらいには派手だったけど]
……観光……
……じゃないかな?
[寧ろそれ以外にすることも少ないんじゃないかと考えながら。
少し戻らなければ行けない、と元来た道をセディーと一緒に戻る。
丁度その時、緑国からの親書が届くだろうか]
……は?
[ベネットの微妙な反応に首を傾げる。
いやいやまさかあんな事件を起こしておいて、外に出す訳がないだろう、と内心思いながら、戻ろうとするベネットの後を素直に追った]
メモを貼った。
[不思議そうに頷く表情に、こくこくと頷く。]
そう、同じ味付けなんだ。
不思議だよね。
今は差し入れくらいしかできなくて、ごめん。
僕は特に動きは制限されてないよ。
はははっ、なーぁにいってんの、先輩!別にベネットは、そんなんじゃないと思うよ。
彼は多分、ぼくらの国に興味があるだけなんじゃないかな。
…あ、ちょっと待ってて。
[口の端が痛む様子なのを見れば、一度牢の前を離れて洗ったハンカチを濡らし、格子の間からペラジーの傷を拭いた。]
…ベネットは、僕を2週間後には帰すと言ってくれたけど。
ところで、偵察に行って、捕虜にもならず客人として扱われ、元気に戻ってくるって
…すっごくあやしいよねぇ、やっぱ。
……緑国からの親書?
この街を伝ってローゼスベルグに届けるつもりだったんだね。
――いいよ。僕が直々に見る。
[セディーと戻った僕に入った報せ。
緑国から、実際は父上。赤国大公に届けられるべき親書。
だけど僕が見て判断する事も、ある程度は赦されている。
まずは親書の中身を確認するしかないだろう]
……ごめんセディー。
本当は君のこれからについて伝えたかったんだけど。
ムパムピスを見つけたら彼に聞いてくれないかな?
たしか彼はある程度抑えててくれたと思うから。
[緑国に帰国するなら、現状の馬車の流通。
ローゼスベルグに帰国するなら、そっちの馬車についても。
無一文との事なので、多少の保護手当も申請すれば受けられるかもしれない。
中途半端で悪いと思いながらだけど、セディーとはそこで別れた]
![]() | 【人】 さすらい人 ヤニク[弓兵が矢の雨を降らせる中、剣兵が敵を薙ぎ払う。 (41) 2011/07/05(Tue) 00時頃 |
![]() | 【人】 さすらい人 ヤニク[と、その視線の先。 (42) 2011/07/05(Tue) 00時頃 |
![]() | 【人】 さすらい人 ヤニク[敵もこちらに気付いたか、直ぐに陣形を変え弓での攻撃は難しい距離となる。] (43) 2011/07/05(Tue) 00時頃 |
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