17 吸血鬼の城
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>>97
[若い女の声に、振り返った。] ああ、思ったよりも上玉……いやいやいやなんでもないっす。
どうも……城のゴシュジンサマ?少なくとも召使じゃあねーっすよね。こんなにきれいな人が? お目にかかれてコウエイ、お察しの通り迷える子羊です。
[触れることなく下ろされた彼女の手を、迎えにいく。その手に触れることができたなら、軽く口づけるような拝謁の仕草をして] ああ、お嬢さんに血なんて見せるもんじゃないすね、すいません。お気遣い光栄です。薬でももらえたら万々歳です。 …じ、実はですね、この城に無断で入っちまったのも訳がありまして。すぐには追いださねーでくれると本当にありがたいんですが。雑用ならなんでもするんで、少し考えてみてもらえません?数時間でもいいんですケド。
(104) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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>>>94
まぁ、そうですな。
[そう、返事はしておいたけど、 首に枷など、もう明らかに普通ではない。 ただ、それをこう流すこの男も、
何か、幻を噛んだものであろうか。]
――……自身への印ですか。 忘れぬため……
ほう
(105) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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[言葉を切れば、張り詰めた空気。 彼の懐中時計の針の動きは、さすがに見えずとも、時計自身は見えた。
ただ、落とした視線。 それになにかを感じつつ……]
―……薬売りをしています。
[そして、名乗った。]
(106) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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―1F廊下―
……あなたが、吸血鬼だったら? ――……あの、もしもそうだったら、お聞きしたい事が沢山……
――!
[流石に今喰われるのは御免だ。これから先、出来れば未来永劫御免だけれども。 首筋に唇が落とされて、どこか冗談じみたものと認識していた思考が、一気に現実に引き戻された]
え、えっと。 それで……俺は、どこにお邪魔すれば――もちろん廊下でも、どこでも寝れますけど、滞在させていただくってことは、その……
[上ずった声で、取り繕うように言葉を紡いだ]
(107) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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>>97 お嬢様。お召し物に血がついてしまいます。 この「お客様」に手を差し伸べる必要があるならば、この私めが。
[女を制止するように、従者はそっと手を差し出した。]
……もし彼が「お客様」であれば、の話ですが。 お嬢様に危害を加えようというのなら、話は別でございましょう。
[隻眼の男を値踏みするかのようにちらちらと見る。]
(108) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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執事見習い ロビンは、隻眼の男が漏らした「上玉」という言葉に、少しだけ眉根を寄せた。
2010/06/19(Sat) 00時半頃
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>>102
[だが、そのあと、男はカップをおいて、口をつぐむ。 それを無理に開かせることは、もちろん、せず…。]
――……謝ることでは、
ないと、思いますが。
[そして、見つめただけの茶をテーブルに戻した。]
(109) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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─1F廊下─
…きゃっ。
[考え事をしていた所為でしょう。 角を曲がり、人影が見えますと小さく驚きの声が漏れました。
倒れこむようにした長身の影はふたつ、その顔は影に紛れて窺いようもなく。]
──…、申し訳ありません。
[ふたつの影が重なり合うようにも見えましたので、咄嗟に謝罪の言葉が口をついて出ました。>>101]
(110) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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>>99 [言いづらそうに不法侵入の言い訳をしようとした時に、また背後から声がする。振り返りつつ] …この城の人は無音で移動する術でも身につけてんのか。
こちらは、えーと、ゴシュジンサマでしょーか? 勝手に庭に入ったことをお詫びしたくて。 こちらのお嬢さんによるとお客様がいらっしゃるみたいっすね。大声あげてすみません。
[少し早口になるのはナチュラルハイの名残か、吸血鬼城への緊張からなのか男にも判別できない。]
>>103 [立ちふさがるような上玉、いや女に苦笑しつつも頭を下げた] いや、すいません。謝らんねーとって急いじまったんすよ。
(111) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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[思いの外素直に帽子を返されたことに、些か拍子抜けする。 もし大男が追い剥ぎの類なら、のこのこ出て来た獲物を放って置く手はないだろう。
それに自分が"外つ民" "流浪の民"と呼ばれ、街では忌み嫌われる流民だと分かった上で話しかけて来るのも意外だった。
帽子を被りながら、大男をを ちらり ちらりと確かめるように覗えば、一族に伝わる手話で名を問われ、再度驚かされる]
私はア……トーニャだよ。 仲間? ……いないよ。 ――……みんな、ばらばらになっちゃった。
[悲しげな視線を向けて、最近、街から流民が追放された事をぽつぽつと告げてから尋ねた]
ヘクターは、街の人じゃないの……?
(112) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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[隻眼の迷える子羊の言葉が思いがけなかったのかきょとんとした。 ぱちぱちと瞬きしてふっと綻ぶような笑みを浮かべる]
そんな冗談が言えるのなら思ったよりも平気なのかしら。 お城の主は多分中に居るわ。 会いたいなら連れていってあげる。
私は此処の住人よ。
[城主でも召使いでもないのだと伝え]
………っ!?
[手に触れる男の唇の温度に一瞬声を失う。 恥じらうように翡翠色の眸を伏せて]
薬も包帯も中にあるからお城に行きましょう。 大丈夫、怪我したヒトを追い出したりはしない。 ちょうど宴が始まるから――…お客様は歓迎なの。 傷が癒えるまでお城に居ると良いわ。
(113) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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>>108 [わお。こちらは召使サンかよ、相変わらず見る目がない俺だこと。
このお嬢さんを守るような動き、上玉と言う言葉への反応。 マフィアの女に手を出して追われる羽目になったとは言わない方がよさそうだ。 男の足りない頭でもそれぐらいは理解できたので、とびっきりの笑顔を浮かべて爽やかさ演出を狙う。生来、根性悪く生きてきた男の顔に張り付くそれはたいそう胡散臭かったが]
危害なんてとんでもない。こちらのお嬢さんにはまだ手しか触れてないっすよ。 [まだ、ね。]
(114) 2010/06/19(Sat) 00時半頃
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―1F廊下― ……本当に、可笑しい奴だな
[退治よりも取材と言うものを優先させる記者に城主は笑う。 首筋に落とした唇にも、体温は殆ど無かった]
嗚呼、部屋は好きに使うが良い。 盗られて困るようなものは左程無い。 従者に案内させても良いし、好きに振舞って構わないが――…
[少し上擦った相手の問い掛けに、身を起こしながら答える。 薄暗い廊下を>>110人間が歩いてくるのは感じていた。 小さな悲鳴がまた城主の言葉を遮る]
(115) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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>>111 [隻眼の男はどう見ても「薄汚れた街に棲まう者」の風貌にしか見えない。己もまた数ヶ月前まではそういう者のひとりであったのだが、それに関して告げたとしても、隻眼の男にとっても己にとっても何ひとつ得になることは無いので、口にすることはないのだが。]
……いいえ。私めはこの城の執事にございます。 旦那様に間違えられるなどとは、畏れ多きこと。
[常のように、借り物のような、仮面のような言葉を淡々と口にする。]
お客様……ですか。 貴方もそのひとりに「なりたいのでしょうか」? 旦那様とお嬢様がお許しになるならば、私めはそれに従うのみにございます。わざわざ雑用までしていただく必要はありません。
[首に填められた銀の輪が、シャラリと小さな音を立てた。]
……貴方様がもし「紳士」でいてくだされば……の話ですけれども、ね。
(116) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/06/19(Sat) 01時頃
薬屋 サイラスは、玄関エントランスから立ち上がり、館の奥へ向かう。
2010/06/19(Sat) 01時頃
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[謝罪の声を聞きながら]
そなたは……宴の客人か?
[赤いドレスの少女を流し見遣る。 暗闇の中、血のような瞳が鮮やかに浮かぶ]
(117) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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>>98
[館の奥に行こうとして、青年が戻ってきて、男の指の赤にチーフを手渡すのが見える。]
――……奥には勝手に行っても?
[足を向けた後に、青年に了解を求めた。 そして、名も名乗り、聞いた。]
(118) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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―1F廊下―
おかしいでしょうか。
[苦笑しながら、相手の体重が離れていく事に安堵の息を吐いた。首筋に手を遣る。触れた唇は、ぞっとするほどに冷たかった。
――やっぱり、もしや、これは]
ありがとうございます。 それじゃあ、適当に使わせていただきますね。
[従者が居る。情報に目を瞬いた時、廊下の向こうから聞こえた悲鳴。 反射的に身構えて、そちらに視線を向けた]
(119) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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記者 イアンは、ランタン職人 ヴェスパタインの口から聞こえた『宴』との単語に、小さく息を呑んだ。
2010/06/19(Sat) 01時頃
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[城主に仕える者の訪れにゆるく視線を向けた]
ロビンも騒ぎが気になったの? ――…貴方がそう言うなら任せるわ。
[漂う血の香りに酔うのかとろりと蕩けるように眸を細め]
傷を負ったヒトに危害なんて加えられないわ。 大丈夫よ、きっと。
[楽観的な考えを口にして二人の様子にくすりと笑う]
私はローズマリー。 「お客様」のお名前はなあに?
[客なのだと強調して隻眼の男に名を訊ねた]
(120) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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────っ!
[薄暗い廊下の先。
闇に浮かぶように、紅い瞳が光ります。 その冷たさに思わず息を呑み、怯えたように足が止まりました。]
いっ、いいえ。うたげ……?
[それだけを口にして、ふると首を振ります。]
(121) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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執事見習い ロビンは、「お嬢様」と呼ぶ女に視線を送り、続いて隻眼の男を見やった。
2010/06/19(Sat) 01時頃
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[トーニャから、“外つ民”が街から追放されたことを聞けば、唇を引き結ぶ。]
流行病だ、火事だと、その度に濡れ衣をおっかぶせて対処したふりか。 おれの家もそういう連中にブンどられちまった。 まあ、その件はもういいんだが――
…トーニャ、おまえさん、ちとマズい時に来合わせたかもしれないぜ。
間もなく魔物の「宴」が始まる。 やみくもに歩いても、どうにもなんねぇ。
(122) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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―1F廊下― [人間のにおいが増えていく 外にも、内にも。 城主は僅かに乱れた黒衣をかき寄せながら >>119イアンへ一言付け足した]
嗚呼、ただし最上階の一室には立ち入らぬように。 私の寝所を荒らす者は……
[みなまで言わず、嫣然と笑む。 其れは有無を言わさぬ凄みを帯びていた。 沈黙が下りる中、>>121否定の声は薄暗い廊下に必要以上に良く通る]
――…違うのならば、我が城に何用か。
(123) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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>>113 [男にとってはほんのお遊びの口付けだったのだが、女の瞳の色が覆い隠されるのを見て姿勢をただした。遊び慣れていない女、なのかと笑顔の裏で思案する。貴族サマのようだけど]
城主様ともお会いできたら嬉しいっすね。 けれど、その前に。 お優しい城の住人サンの名前を聞いても?
俺はドナルドと言います。貴族サマのような立派な苗字はないんで、ただのドナルドと。貴方の心の隙間にでもおいといて下さい。
この城に集まってくるような身分じゃないスが、 俺がいても大丈夫ですかね?こんなお城の中に入れるなんてまっこと嬉しい限りなんですけど、俺のせいで評判が落ちるなんて事があれば大変スから。 [少しは「紳士」ぶりをアピールしようとし]
(124) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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ランタン職人 ヴェスパタインは、花売り メアリーへ「そなたも記者とやらか」と息を呑む記者の気配を感じつつ訝しげに問うた。
2010/06/19(Sat) 01時頃
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[チーフは詩人へ、押し付けるように宛がわれる。 それは2人の客人の会話が一段落付いた頃合――
己の枷が話題になっていた事など知らぬまま、 血の赤が隠れれば僅かな安堵を滲ませた]
[>>118 もう一人の客人の求めに顔をあげれば、 首の銀環は、その存在を主張するように鈍く冷たい輝きを放った]
どうぞ、城内はお好きにご覧になってかまいません。 あなたに開かれる扉は、それは旦那様がそれをお許しになられている、ということでしょう。 ……ですが、最上階の一室には決して。
[名乗りには己の名と、城主に仕える者であること ――それだけ返し、その姿を見送る]
どうぞお気をつけて、サイラス様――。
[ゆるり、客人へと頭を下げる]
(125) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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わ、わたくしは──…
[我が城、と影が口にします。 薄暗い廊下の向こうは仄かに明かりを入れる、小さな窓。 丁度その光を背に受けて、影の表情は殊の外見え難いようでした。
ただ、紅玉の瞳が鮮やかに闇をも通して此方を見つめるのです。]
メアリー・トレメインと申します。 兄、サイモン・トレメインがお邪魔しているとお聞きして…
[さらさらと衣擦れの音を立て、腰を折りました。 この言葉、ならば影は城の主であるのでしょう。]
(126) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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兄を──サイモンを迎えに参りました。 お騒がせして、申し訳ありませんわ。
[ほそい声が震えを帯びて、薄暗い廊下に響くのでした。]
(127) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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(片隅……ね。 心の「片隅」に己を置いておけと告げる者は、結局「片隅」などという場所では満足しないのが世の常というものだが…)
……さて。
[首を傾げる仕草を見せ、もう一度シャラリと銀の輪を鳴らす。この城の主人に手ずから与えられたこの首輪は、「悪くない」。ロビンと呼ばれる執事は常よりそう感じていた。]
それではお嬢様のおっしゃる通り、ドナルド様を城にお通しいたしましょう。第一、血の臭いを放ったままでいるようでは、森の獣に狙われかねません。できるだけ、早急に。
[ドナルドに手を貸そうと、そっと手を差し伸べた。]
(128) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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心得ておきます。
[神妙な顔で頷く。 城主の拠点は最上階。……後で記録しておこうと心中では考えつつ]
……うちの新聞社では見ない顔ですけど。
[現れた少女と、城主の会話。傍らで聞いていたが、ふと城主の口元からこぼれた言葉にはいつのまにかそう呟いていた。 それから、思いなおしたようにメアリーへと口を開き]
ちょっと、取材させてもらってるんだ。俺は新聞社の者で―― ……サイモン?
[聞き覚えのある名に、思わず首を傾げた。失踪者のうちの一人だったろうか]
(129) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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きしゃ?
[ぱちりとはしばみ色の瞳を瞬きます。 小鳥のように首を傾いで、もうひとつの影へと視線を巡らせました。]
…いいえ。 私(わたくし)は記者では──
[訝しげな問いにそう答え、もう一人の青年へも礼を返したのです。]
(130) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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>>116 [思わず音をならして主張する首輪をまじまじと見てしまった男は、それでも軽く咳払いをして誤魔化そうとした。
良い趣味してる召使サンだことで。首輪の刺青と金具を将来は首に入れようと考えていた男は、参考にしようかとチラリと首輪を再度見て。]
雑用せずとも済むというのなら、頑張ってお客様にもなるっす。 …言葉づかいを直せるかはわからねーっすけど。
>>120 [>>124名前のやりとりをして、お客様と扱われることになったらしいことに男は小さく頷いた] ローズマリー嬢が直せというのなら、言葉づかいにも苦心してみますが。 綺麗な人の頼みならば、苦労する甲斐もあるってもんですからね
(131) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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サイモン? ……トレメイン……
[訝しげに首を傾ぐ。 腰を折った相手を見下ろしながら]
知らぬな。 そのような名の者をこの屋敷に招いた覚えは無い。
[短く一言 無情とも思える冷たい言葉をかける]
イアン、知っているのか。
[其の名に反応した記者に億劫そうに顔を上げた]
(132) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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>>125
[青年はこの城に仕えるものとのこと。 その首の枷は、仕える証であろうか。
そのような証を与える主人とはいかなる…そう考える時、あまりいい考えが浮かばないのは道理であろう。]
――……最上階ですか。
[他は自由にしていいが、ならぬといわれるのはそこのみ、なれば、この城の理由はそこにあることになる。]
許されてない場所には入りませんよ。ええ
[仕えるもの…セシルと名乗る青年に、そう言葉は返すが、もちろん、言葉のみ……。 丁寧に頭を下げた姿を見止めてから、足はゆっくりと階段を登り始める。]
(133) 2010/06/19(Sat) 01時頃
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