3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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―印刷室― やめろ、
フィリップ……!
[嗚呼。声が漏れる。 鬼の、――通じる声が、現実の口をついて 悲痛に叫ぶ。 立てた爪が、硬質の澄んだ音を、立てた。]
(169) 2010/03/08(Mon) 23時半頃
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[ あかい こえ きこえて ]
―――……ッ、
だめ だめだ よ……
奏者 セシルは、走った闇に、眼を瞠って 一度手を放す。
2010/03/08(Mon) 23時半頃
[子供をあやすような仕草が微笑ましくて。
それだけで何もかもとろけてしまいそうになる。]
…身勝手で済まない。
振り回して引きずり込んで、もう戻れないところまで来てしまったけれど、
それでも、見捨てずにいてくれて、感謝してる。
何度も言っていたけど、出ればいんじゃね。
[ヘクターはポツリと一言]
(出たいなら、さっさと出てこいよ)
[もう体は大分闇に溶けて。
その一部が、彼女の操る闇に少し加わっていた]
[助けて欲しかった、その言葉に、闇の侵蝕が緩まったような気がした。
だからもう一度。
言葉を紡ぐ。言葉が紡げる内はまだ]
私は、彼ではないから、断定は出来ません。
ですが、貴女の慕う彼が教師であるのなら。
同じようなことを。
いうと、思います。
言わないような教師を慕う貴女では、ないでしょう?
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な、…
[ひび割れ。此処に衝撃を加えれば、砕けるか。 一発打ち込む、と謂ったオスカーの声が聞こえた。]
(170) 2010/03/08(Mon) 23時半頃
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[己がこうして居られるように、
あの子も、想う相手の所へ行ければいいと、そう思った。]
[ 助けて 少女の こえ ]
[ けれど まだ きこえる ]
[ やみいろ の わらい ごえ が]
フィリップくん… !!!
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―印刷室―
――っ…!
[咄嗟に眼の辺りを庇うように腕を翳す。 床のひび割れは広がって―― 下へ続く道を、見せるか。]
……、此処、 …か。
[呟き。きょろきょろとするマーゴには 苦く厳しい顔をして首を横に振った。]
(175) 2010/03/08(Mon) 23時半頃
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ケイトが見つかったら
ケイトの闇が消えたら…
夜が明ける…よね。
そしたら あっち側の人はみんな帰れるよね
あはは、見捨てるわけないしょ?
もどれなくてもきえそうでも
[回していた腕を離し、両手を取って己の手に絡める。
遠くでまた聞こえた大きな音>>@40に、身体を震わせた。]
[あっち側の人はみんな帰れるよね]
[虚空から流れてくる声]
[瞳を伏せる、涙はやまない]
[あの ふかい 絶望と狂気の叫び]
[繋ぎ止めたかったのに]
[こわしてしまったのは、きっと―――]
(そうだろうね。
どうやら、肉体が見つかることにこだわっているから。
俺たちも、きっともっと良い場所にいける)
[それまでに自分の意思がもつか、闇に飲まれるのが早いか]
[思念が囁く]
けれど、帰れても…
きっと元通りには戻れまい。
[蝕まれた狂気。それは生きていても別け隔てなく。
頼もしかった幼なじみも、穢れて染まって行っただろうか。
もう誰も、元通りの日常へなど戻れない。
狂い、罪を犯し、それでも死ねずに残されて。
何も知らず笑いあう人々の中へ戻ることの方が、どんなに残酷であろうかと。]
---?ジェレミーなにかいった?
[ありがとうそう囁かれた気がして首をかしげる]
ねぇ 恋は冷める…この恋もいつかは終わるのかな
また一人になるのは怖いけど、そうしたら また 泣けばいいね。
わんわん泣いて 昔深夜のテレビで見た古い映画の主人公のようにTomorrow is another dayってかっこよくいうから
[消えていく手をぎゅっと確かめ軽口を続ける]
あたしたちに明日があればだけどね…
[印刷室の床が大きく割れた音を聞いた]
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―印刷室―
…、無理をするな。
[きいた、というオスカーに一言。 声が。聞こえて。――唇を噛んで、 あせる心を押さえつけ、覗き込む。]
…行けそうだ。 ……この部屋に、懐中電灯は置いてないか。
[その奥、は くらくて つめたくて。
小柄な2人なら普通に、 自分は滑り込むような形になるか。]
(179) 2010/03/09(Tue) 00時頃
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ちがう
ちがう
ちがうよ
[届きもしない 否定の言葉 ただ重ねて
蝕む闇に崩れても 後悔が この姿に執着する。
やみ に かえる ことも ゆるされない]
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っ、…!?
[崩れる、 音がする。 悲鳴のような、嘆きのような。]
う、わ…っ!!!
[崩れて、――落ちる。「その空間へ」]
(182) 2010/03/09(Tue) 00時頃
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[割れた音が聞こえた]
俺は消えてしまうんだな。
兄貴の小言聞かなくていいから、それはそれでOK。
[明るい呟き、残滓が最期の最期で取り戻した自分の欠片]
渡したビー玉は返してもらわないとな。
もう寒くないなら、会いたい人間の所にいけるんだったら、
正義の味方は去るのみだぜ。
[いつもの笑い]
[闇から届く、声]
……ここでの記憶をなくして皆で生きるのと、残したまま生き残ったものだけが戻るのとどちらがよいのでしょうね。
[どちらにしても良いとは思えず。けれど。
彼女の身体が見つからなければ、自分たちがここに来た意味などなくなってしまうから]
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った…
[落ちて。
触れた。壁か―― 闇の中。 ぼろぼろと、崩れて、 落ちて。砕けて。
オスカーが、光で照らすだろうか。
其処には ひとつの、]
(184) 2010/03/09(Tue) 00時頃
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―― ケイト……、
(185) 2010/03/09(Tue) 00時頃
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[闇の制止も 届かないかのように
――傷つくから
――傷つけるからと
怖れて、伸ばしてこなかった、手を 闇の先へ、伸ばした。]
(187) 2010/03/09(Tue) 00時頃
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そうだね。
色々……ありすぎたもの。
[ふわりと足元の闇を蹴る。]
でも……そうだなぁ
手繋いでさ、ビー玉坂……歩いてみたかったな。
あ、一緒に写真も撮りたかった。
……だめだなぁ、あはは
[思考は飲み込まれていくのに
あの日々のことを思い出しては執着してしまう。
泣きそうな顔で笑って]
終わ……な……もの、価、値……な……
[途切れ途切れの声音。終わりのないものに、きっと価値はない]
(大丈夫、ピッパは格好いいから。
それに、きっと誰にだってどこにだって明日は来るんだ)
[目の前では、かくれんぼも鬼ごっこも佳境を迎えていて]
[ぎゅっと彼女の周囲の闇の濃度を濃くした。
ほうぼうから聞こえてくる声。眼を閉じる]
[もう少し、多分、もう少しで光が見える]
ケイトの、ケイトでない声に弾かれたように闇へ目を凝らした
(―― うるさいよ)
[殺人犯の妄念みたいな声。体を覆う闇が濃くなる]
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……
ケイト
[白骨を掴み。怖れるでもなく]
……、 やっと つかまえた
[――本当に、微かに、安堵したように――笑む]
鬼ごっこは、……もう、おしまいだ ……ケイト。
(193) 2010/03/09(Tue) 00時半頃
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…もっと早く、気付きたかった。
[その言葉は何に向けてだろう。
泣きそうな顔をするから、胸が締め付けられるように痛い。]
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