207 Werewolves of PIRATE SHIP-2-
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モンドは、フランクのことをしばらく見ていないな。死んだか?
2014/12/14(Sun) 23時頃
ん?……んん?
[気づけば、まだ9号室にいるキティが、じっとこちらを見ていた。まるで、見えているかのような……?
試しに猫の前で手を振ってみるが、目線がついてくる。そういえば、以前にも何もない所をじっと見たりしていたが、あれはもしや……]
見えてんのか、気配感じとってんのか?
[手を伸ばしても、もう猫には触れられない。
ぬくもりを感じることもない。]
……キティ。もう、好きな所行っていいからな。
帰れなくて、すまねえ。
[にゃあ、と返事をするように猫は鳴いた。]
[猫の頭に、撫でるように手をかざし。
それから、体を起こした。]
副船長は、どこ行ってるかねえ……
[生者の中で最も動向が気になる男を探す為、立ち上がる。
狭い船の中だ、程なくして甲板にたどり着くだろう。*]
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[再び問われたところで、 質問の意図が違ったことに気付いた>>173。]
――あぁ、殺したいねぇ。 じゃなきゃ俺らが食われちまう。
お前さんのことを心配してるあの道化の船長も、 お前さんの治療をしたミナカのことも、
みぃんな食っちまうんだよぉ、人狼ってぇヤツは。
[「当然だろう」と言って、 何故突然そんな事を訊きだしたのかと首を傾げた。
狼を怖くないと主張するギリーには]
なんだい、お前さん、狼にでも噛まれたことがあんのかい?
[そんなところまで似てるのかと、驚きの息を洩らした。]
(180) 2014/12/14(Sun) 23時半頃
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[乱暴な指切りに、兄貴らしいやと苦笑して。
やがて手が離れれば、室内のキティを見遣った]
……キティの面倒。これから誰が見るんスかね。
[心配そうに、ぽつりと呟いて。
主のいなくなった猫の将来を案じた。
透き通るホレーショーの手が、キティの頭に触れる。
なんだか見ていられなくて、思わず目を逸らした。
触れられない悲しみは、この1日で嫌というほど味わった]
……そうッスね。副船長のところに。
[ホレーショーに頷いて、やがて共に甲板に辿り着くだろう]
―甲板―
キティは優秀な猫だから、必要とされるだろ……
ま、自分で餌もとれるし。
[そんな話をグレッグにしながら、登ってきた甲板。]
………。
[言葉を忘れて、目の前の光景を見つめていた。
月に照らされる、双頭の狼。
対峙するのは、槌を握る男。
まるで、御伽のような。
子供に話すには少々、血生臭いが。*]
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[副船長の名を聞き、道化の声に不穏な色が宿る>>175。]
副船長がどうかしたんでぇ? 何か急用があると、……言って、いたようだが……。
[朧げに見えていたギリーに施された血化粧。 それに近付くように、男の視界も暗くなってゆく。
黒はより深い闇へ、白であったものをも吸い込むように。]
(201) 2014/12/15(Mon) 00時頃
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[暗んで行く視界の中、
道化が「やることがある」と言うのを聞けば>>189、 「このままやらぬままでいいのか」と掻き立てる声が聞こえた。
道化の頼みごとも耳は取りこぼして、 男は「あぁ」「あぁ」と声を洩らす。]
(202) 2014/12/15(Mon) 00時頃
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[双頭の獣と副船長の闘いは、始まりから見下ろして視界に収めていた。
珍しく怪我なんかする副船長を見て、つい腰が浮いたがまた腰かけ。
大丈夫だ、と自分に言い聞かせる。
何度も、何度も、言い聞かせる。
彼が負けるはずがない。
信頼感というよりは、そう信じてないと酒もない今は気が狂いそうだと、そんな感覚だが。
ともかく、そう信じて。
マストの上、足を垂らしたまま。
じっと、身動ぎもせずに見守っていた]
― 甲板 ―
……ミナカ、なんスか?
はは。マジッスか。
[禍々しく気配を放つ双頭の狼に、乾いた笑いが出る。
夢の中で見たものの、実際に見るまでなかば半信半疑で]
……だから。
ガキじゃ、ないッスよ。
[小さく呟く。
あの言い草は、間違いなくミナカだった。
自分の遺したものも、無駄ではなかったのだと。
ぎゅっ、と拳を握りしめて。
副船長とミナカの勝負の行方を。
固唾を飲んで見守った]
───!
[槌の振り下ろされる音に、尾と耳先がぴんと伸びる。
船首楼の端に寄り、ゆるく見下ろせば、今まさにヘクターがミナカに追撃をくらわせようとしているところだった。]
……荒いな。
[もう何度目か。
普段のヘクターとミナカであれば、勝負は火を見るよりも明らか。
しかし、もしミナカが本性を現したなら───
───と思っていた矢先]
!??
[その姿に、この獣にしては珍しく、船首楼から身を乗り出した。]
[ヘクターの腹に突き刺さる牙。
歯を食いしばって戦いを見守る男は、その場から動かない。
何も出来ないのがわかっていたから。
その代わり、目を逸らしもしない。
拳をただ、ぐっと握りこんだ。
ヘクターと、双頭の狼の戦いの行方を、見据えている。]
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[目を気遣われている声>>204もどこか遠い。
男が年月を掛けて追ってきた道化は、そこにはいなかった。]
(何の為に 何の為に
何の為に――。)
[頭をゆるりと振り、自己の来た道を肯定する。 男が追ってきた道化は間違いなく目の前にいる。 違った一面を垣間見ただけで、これまでの行いは消えず事実としてある。
今なら手をのばせばと、 男はスラリ、サーベルを抜く。
ギリーの前でということはもう頭にはなかった。]
(208) 2014/12/15(Mon) 00時半頃
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革命家 モンドは、メモを貼った。
2014/12/15(Mon) 00時半頃
[甲板に現れた新たな気配も、ずっと前からあった見張り台の気配にも、気付きはしていた。
だが今は、それらは眼中にない。
獣の意識は、目前の戦いにのみ向けられている。
ただ視点は、彼らとは違ったろう。
おそらく、ヘクターを見守っているであろう3人と違い、獣は、純粋に戦いの行く末のみを見つめていた。
ミナカが同族であるからとか、ヘクターの行動理念に頷けるところがあるからとか、今は蚊帳の外。
─────どちらが、より強い畏れをもって、畏れを喰らうか。
弱肉強食の理念。
弱者は強者の糧となり、強者もまた更なる強者に喰らわれる。
残るのはどちらか。
紅い瞳が、静かに焔を宿したように揺れる。]
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[道化の声が、男の追い求めていたそれへと変わった>>210。 暗闇が増して、再び心臓と呼吸の音がやかましく聞こえる。
だが一方で、道化のいる方向からもよく音が聞こえた。 武器の抜かれる音に、男はにたぁと汚い笑みを浮かべる。]
――チッ 光栄ですよぉ、船長殿ぉ……!
[わざわざ手を引くように「こっち」だと促されれば、 それを追って医務室を出ようとする。
情けをかけられていると、分かっていながらも、 それでも男は追わずにはいられない。]
(217) 2014/12/15(Mon) 00時半頃
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ヘクターッ!!!!!!!
[じっと耐えて、黙って戦いを見守っていた男は。
ヘクターが甲板の縁に押し付けられたのを見た時、
つい、その名を叫ばずにはいられなかった。]
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[寝台の軋む音の後、 道化がギリーへと命令する>>215。
急に訪れた立ちはだかる暗闇。 だがこれは、横から現れたギリーだと分かる。]
ギリー、俺の邪魔ぁ…… まぁ、そりゃするわなぁ! だが……、
ほぅら船長命令だぁ!!きけねぇってのか!! お前さんは寝てろ!!
[怪我人相手ではあるが、 こちらも手加減している時間的猶予がない。
ギリーの左肩を乱暴に押しのけ、道化を追った。]
(223) 2014/12/15(Mon) 01時頃
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