60 ─昨夜、薔薇の木の下で。
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いい、よ。奪ってあげる……
代わりに、俺を、君にあげる、か……ら、ぁっ……!?
[言葉の最後はただ漏れる音。
胸元に食い込む爪が、甘い痺れを全身に走らせる。
押し付けていた雄の先端。
どぷりと透明な液体が溢れる]
っは……悪戯っ子。
そんな子、には、お仕置きが……必要ですね。
[ずるり、指を引き抜いて。
慣れないながらも大胆に。
自らを押し進め、沈めて行く]
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[終わりにしなければ、そう思う。 薔薇の見せる夢はひと時のもの、 眠れる彼らは薔薇の揺り籠の中で、
恋を、悲しみを、痛みを――
あるいは欲望を、情熱を、苦味を、 悔恨を、寂しさを、憧憬を、 注ぎ続けているのだから。 けれど、あの薔薇を散らすことは出来なくて]
(64) 2011/08/11(Thu) 23時半頃
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[それならば、少しくらい、自らの身を痛めつけても構わない。]
(65) 2011/08/11(Thu) 23時半頃
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[悪戯が成功すれば、頬が持ち上がる。
お仕置きの言葉に内腿が震えるのは、期待に。]
お仕置き…くださっ……――んっ、ああああぁぁっ
[引き抜かれれば、刹那空洞を産む切なさに泣き声を一つ。
慾を押し込められれば、空洞を埋められる喜びに喘ぐ声は長く。
ぴんっと乳頭を掠めて、指先は背を求める。
彼の背に蔦が落ちるのが見えれば、軌道をかえ、引き抜くように。
――……この人は自分のものだと。
けれど拉致があかなければ、指先はそのまま滑り彼の尻のあわいへ。]
セシルのここも、可愛がって…ぁんっ、あげっ、る
[つぷり、と指先を埋めこんで。自分の裡を埋める彼の動きを模倣するように、蠢かし始めた。]
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[乗り越えようとする柵の先、 浮かぶ謝罪は、あの夏のあの人へだけじゃなくて。 薔薇を通して流れ込んだ想いへの、それ]
[この夢から覚めたら、もう少しうまくやれればよいのだけれど。 体に絡まる蔓薔薇の銀は、囚われたままの心を示すようで]
……思うだけじゃなくて、ちゃんと言わないと駄目だな。
(68) 2011/08/12(Fri) 00時頃
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っは、あ、つい……ッ!
す、ご……溶け、そう……
[かつての相手は決して触れなかった部分。
故に自分でするときもあまり触れることは無く。
粘膜に包まれ、擦れる感覚はあまりにも未知。
本能に突き動かされるまま、腰を揺らす。
相手の体を抱え込み。
白薔薇には触れさせない。奪わせない。
ただ、自分だけが奪い、貪る]
あっ、ぁ、ンッ、一緒、に……っ
[後ろに潜り込む指に。
びくりと身を震わせながら。
一層腰の動きを激しくしていく。
初めて得る快楽に、我慢など効くはずが無い*]
……っ、う
[傷口に舌が触れれば、びくりと身を強張らせた。
快楽とは掛け離れたその感覚に、小さく指先を震わせる。]
痛みなんて、もう……慣れてしまって……
……其れに、この薔薇で傷付く必要なんて、君には、なくて……
[そう言いながらも、伸ばされる両の手を、振り払う事ができなくて。
小刻みに震える掌を伸ばし、傷付いた手を包むその手に、重ねようと。]
……僕は、………
[其の手の暖かさに縋る様に、瞼をそっと、閉じる。]
[己の手まで壊しそうになりながらぶちりぶちりと戒めを破壊してゆく]
俺だって、どうしていいかわかりません。
全て壊してしまうかもしれない。
……でも。
ここで貴方の手を離して後悔はしたくない。
だから、一緒に始めてみませんか?
[血に塗れた手を包まれる、だめだ先輩の手まで汚してしまう。
赤い涙を汚れていない方の手でそっと拭って、頬に口付けを落とそうと]
……痛いの、とんでけ。
[おまじないの言葉を呟いた。
できることなら、みんなの痛みが癒されたらいいと、願う]
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[風に煽られて、見下ろす先にセピア色の瞳。 闇の中でも肌蹴たシャツの下の銀の茨模様は、 浮き上がって見えただろう、けれどきっと懇願する声は届かない]
薔薇を燃やさないで……!
[手にする火種に叫ぶ。 この身が空に放たれるのと薔薇が炎に燃されると、 果たしてどちらが先になったか]
(70) 2011/08/12(Fri) 00時頃
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